故障・修理
更新日:2019.12.12 / 掲載日:2019.12.12
自動車のフラッシャーに表示される意味
フラッシャーとは、いわゆるウインカーとか方向指示器と呼ばれるもので(wink(er):まばたき)、自動車規格ではフラッシャーリレーのことを指している。これは、走行上重要な部品なので、様々な規格が定めてあり、保安基準でも点滅回数などが決められている。
今回は、自動車のフラッシャーの意味や種類、規格、性能などについて紹介する。
■ウインカーやハザードの際に作動するフラッシャーの意味

●ウインカー
ウインカーレバーを操作した時には片側のランプが点滅する。球切れ時は、点滅回数が速くなって警告する。

●ハザード
ハザードスイッチを入れると、ウインカー回路が切り替わり、両側のウインカーが点滅するが1つのフラッシャーで制御している。
フラッシャーは、ウインカーレバーやハザードスイッチを入れた時に作動し、片側や両側のウインカーを点滅させる。通常は、1つのフラッシャーで両方の機能を持っていて、その切り替えはハザードスイッチが行っているのが多い。つまり、ウインカー回路はハザードスイッチを経由しているので、ウインカーが作動中でもハザードがオンになったところで、切り離されるようになっている。また、以前はフラッシャーウインカー(ターンシグナル)とハザードそれぞれに点滅ユニットを持っていたり、左右のウインカーで独立した回路を持つものもある。
ウインカーのランプが切れた時には、点滅パターンを変えて、ドライバーに知らせるようになっている。球切れで点滅スピードが速くなるのは、そういう仕組みになっているからである。なおW数の小さなサイドの球切れでは反応しないこともある。その他には、点灯したままという警告パターンがある。 昔はフラッシャーが消耗品という位置づけだったため、交換性をよくするため端子位置などが決まっている。普通のクルマでは3端子が多いようだが、規格では5端子まで定めてある。
自動車のフラッシャーの種類

JIS D5707 自動車部品-フラッシャユニット
フラッシャーの種類や性能などの規格はJISで定めてあるが、フラッシャーは重要な灯火類になるので、保安基準でも様々な基準を設けている。また、アメリカ、欧州の規格もあるので、国際的な基準との整合性を取ることも行われている。ちなみに「フラッシャ」は規格用語。
■フラッシャーに表示される意味や性能

フラッシャーに表示される数字は、ウインカーとハザード時に区別されている。写真はアメリカ・ホンダ製のクルマのためか、米国製のユニットである。しかし、端子の配列は国産車と同様(端子の役割は違う可能性あり)。


■フラッシャーーの端子の位置

■フラッシャー性能の規格

■メーカーによって形状が異なる色々なフラッシャー
