故障・修理
更新日:2019.12.12 / 掲載日:2019.12.12
自動車のタイヤゲージとは-どんな役割や種類があるのか解説
タイヤゲージ(エアゲージは)、自動車のエア管理をするのに重要な空気圧測定器です。ここでは、自動車のタイヤゲージの役割をはじめ、規格や種類について解説する。
自動車用タイヤゲージの規格
タイヤのエア圧を測るのに必要なゲージといえばエアゲージだが、JISでは、自動車用タイヤゲージという規格に、その仕様等が定めてある。
●自動車用タイヤゲージの規格JIS D8201 自動車用タイヤゲージJIS規格で規定されている、タイヤゲージは棒状指示式とダイヤル指示式の2種だが、市販されるものには色々なタイプがある。また、形状が同じでもJIS規格品とは限らないので注意。
タイヤのエア圧管理に欠かせないゲージ

タイヤの空気は徐々に減っていくし、季節によっても変わってくるので、定期的に計測・調整する必要がある。標準タイヤの空気圧はドアやBピラーのストライカー周辺に記載してある。また、スペアタイヤのエア圧も減少するので、定期的に点検したい。
タイヤゲージの形状

JISでのゲージは、棒状とダイヤル型の2種である。棒状のものは、本体内部にピストンとスプリング、目盛棒などがあり、タイヤのエア圧によってピストンが動かされると、それに伴って目盛棒が押し出される。タイヤのバルブからゲージを離すと、ピストンは戻るが目盛棒はそれに装着されたゴムリング等の摩擦で突き出したままになっている。つまり、ピークホールド機構が備わっているような構造だ。 ダイヤル型は、一般的な圧力計のような目盛板になっているが、JISの図例では、ピストンの動きをラックギヤからピニオンギヤに伝達して、指針を回す構造が記載されている。この他、市販品では(JIS規格品とは限らないが)、外観上は似ていても圧力計測にはブルドン管を使用しているものもある。 この他、JISに定められていないものでは、電子式や業務用のエア圧の調整を容易に行えるタイプもある。 エア圧の測定範囲や精度もJISに定めてあるが、乗用車用を想定したときはスペアタイヤのエア圧まで測れるものを持っておくと便利だろう。通常はkg/平方センチメートル以下の測定で間に合うが、スペアのエア圧(4.2kg/平方センチメートル)測定では、5kg/平方センチメートル程度が必要。スペアのエア圧測定は年に1回もあるかないかだろうが、ゲージ1台で済ませることができる。
JIS D8201 自動車用タイヤゲージ
JIS規格で規定されている、タイヤゲージは棒状指示式とダイヤル指示式の2種だが、市販されるものには色々なタイプがある。また、形状が同じでもJIS規格品とは限らないので注意。
■タイヤゲージの各部の名称





タイヤゲージの検査項目
タイヤゲージの表面仕上げは良好で、傷、凹凸その他有害な欠点がなく、特に指示目盛は見やすく、容易に消えないように目盛られていなければならない。
ニッケルめっき又はクロムめっきを施したものは、JISH8617の規定による検査を行ったとき1級以上でなければならない。
空気圧縮機および圧力調整弁によって、空気圧を調整できる空気槽に基準アネロイド型圧力計とJISD4207に規定されている自動車用タイヤバルブを取り付けた装置を使用し、タイヤゲージの適宜3か所(※)以上の目盛において各々上・下・水平方向の指度の誤差を読み取るものとし、次の規定に適合しなければならない。
(1)指度の許容差は、表に示す最小目盛のプラマイ1目盛以下(例 低圧用の場合10又は20kPa{0.1又は0.2kgf/平方メートル}でなければならない。
(2)指示の作動が円滑で、指度が読みやすくなければならない。
(3)タイヤゲージの各部から、甚だしい空気漏れがあってはならない。
※試験圧力の適宜3か所の中には、そのタイヤゲージで最も頻繁に使用される圧力及び最大圧力を含まなければならない。
最高目盛の3/4の空気圧で、毎分約30回の作動頻度の耐久試験器によって、1000回作動を繰り返したとき指度検査の規定に適合し、各部に異常があってはならない。
タイヤゲージの種類

■タイヤゲージを購入する際は測定範囲に注意する
