故障・修理
更新日:2024.01.29 / 掲載日:2024.01.29

初心者でもDIYできる! HONDA旧型「スーパーカブ」エンジン・オーバーホール講座【3】

HONDA「スーパーカブ」の誕生は今から65年以上も昔の1958年。当初OHVだったエンジンは、1964年登場のC65からOHCタイプへと進化した。そしてその後はフルモデルチェンジが行われた2015年まで基本設計を大きく変えることなく半世紀以上にわたり生産された驚きのロングライフモデル。そのため、東南アジアをはじめ世界中で今日も元気に走り回っている。ここで取り上げるのはそんな旧型モデルのC65。現行型ではないが、エンジンの基本構造は共通しているところが多いため、幅広いモデルの修理等で参考にしていただければ幸いだ。

●文&写真:橘 祐一

シリンダーとの接合面やカバーの取り付けられていた部分に残っているガスケットの残りカスをスクレーパーなどで削ぎ落とし、オイルストーンを使って平滑に均す。

バルブステムシール

シリンダー内へのオイル混入を防ぐステムシールは、ステム部分に嵌め込まれているだけなので、ラジオペンチなどで引き抜いて新品に交換しておく。

吸・排気バルブの擦り合わせ

バルブは新品でも再利用でも、接合面を擦り合わせて密着させる必要がある。バルブコンパウンドを塗り、フラッパー(タコ棒)で叩くようにして擦り合わせる。

バルブとバルブシート(ヘッド側)の当たり面は、1.2から1.5㎜くらいの幅になるように擦り合わせる。当たり面が荒れているようなら、シートカットが必要。

吸・排気バルブの組み付け

分解時と同様に、バルブスプリングコンプレッサーを使って、バルブ、スプリングシート、バルブスプリング、スプリングリテーナー、コッターの順で組み込む。

ロッカーアームの組み付け

分解時の逆の手順でロッカーアームを組み付ける。シャフトを挿入するときには、エンジンオイルを薄く塗っておけばスムーズに差し込むことができる。

ピストンの取り付け

下からオイルリング、セカンダリーリング、トップリングの順で組み付けていく。それぞれの切り欠き部分が120°ずつになるようにセット。リングには裏表があるので確認を。

ピストンの向きを確認してからコンロッドに取り付け、ピストンピンをゆっくりと差し込む。ピストンピンクリップは切り欠き部分が露出しないように取り付け後に回転させる。

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内外出版/オートメカニック
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