故障・修理
更新日:2024.02.14 / 掲載日:2024.02.14
【簡単解説】車のバッテリーにブースターケーブルをつなぐときの正しい順番

車のバッテリー上がりの応急処置であるジャンプスタートを行うとき、ブースターケーブルを誤った順番でつなげてしまうと、火花が飛び散るなどのトラブルが発生します。
この記事で、正しい順番をわかりやすくご紹介します。
1. バッテリーにブースターケーブルをつなぐときの正しい順番
他の車のバッテリーとブースターケーブルでつなぐ場合は、まずブースターケーブルが断線していないか、クリップ部分に不具合がないかなどを確認します。
また、車によってはジャンプスタートに対応していない可能性があるため、車の説明書などで念のため確認しておきましょう。
バッテリーが上がってしまった車(救援される車)と電気を分け与える車(救援する車)、それぞれの車のエンジンを停止させたら、以下の順番でブースターケーブルを接続します。
1.救援される車のバッテリーのプラス端子に赤いケーブルを接続
2.救援する車のバッテリーのプラス端子に赤いケーブルを接続
3.救援する車のバッテリーのマイナス端子に黒いケーブルを接続
4.救援される車の、バッテリー端子ではなくエンジンルーム内の金属部分に黒いケーブルを接続
ブースターケーブルを接続したら、救援する車のエンジンをかけて5分ほど待機します。その後、救援される車のエンジンをかけます。かからなかったら、数十秒待ってまたかけてみましょう。
2. バッテリーからブースターケーブルを外すときの正しい順番
エンジンが始動したら、ブースターケーブルを外します。外す際も、順序を間違えるとショートや火花が発生する危険性があるため、正しい手順を守ることが重要です。
1.救援された車から黒いケーブルを外す
2.救援した車の黒いケーブルを外す
3.救援した車の赤いケーブルを外す
4.救援された赤いケーブルを外す
ブースターケーブルを外したら、少し車を走らせてみましょう。ドライブすることで、バッテリーが充電されます。
3. バッテリーが充電されない……困ったときの救援先3つ
バッテリーのジャンプスタートを行っても充電されないときは、無理をせず、ロードサービスを提供している業者に救援を求めましょう。以下、主な救援先です。
ディーラー | 車を購入するときに利用したディーラーによっては、緊急サポートサービスを提供している。近くに系列店があれば依頼可能。ただし基本は営業時間中のみ |
---|---|
JAF(日本自動車連盟) | 24時間365日対応。非会員でも利用できる。道路状況によってすぐに来てもらえないこともあるが、同乗者に会員がいれば、混雑時に非会員よりは優先して対応してもらえる →JAFを呼ぶ |
自動車保険会社 | 24時間365日対応。JAFが難しい場合は問い合わせを |
4.ジャンプスタートをしたあとは?速やかにバッテリー交換を
ジャンプスタートを成功させたあとも、バッテリーのトラブルが完全に解消されたわけではありません。
バッテリー上がりは、バッテリー自体の劣化や故障が原因である場合が大半です。また、もともと正常であっても、バッテリー上がりを起こしたことで劣化している可能性もあります。
そのため、ジャンプスタートのあとは、できるだけ早く業者による点検を受け、必要に応じてバッテリーの交換を行うことが重要です。
(1)バッテリー交換にかかる費用と業者の選び方
バッテリー交換を業者に依頼した場合、車種やバッテリーのタイプによって異なりますが、一般的には10,000~20,000円(バッテリー代含む)ほどかかります。
この相場を参考に、複数の業者に見積もりを取り、料金を比較しながら業者を選択するのがポイントです。
なお、信頼できる業者を選ぶために、他にも次のような点を見ておくとよいでしょう。
1.実績:業者が持つ経験をWebサイトなどで確認
2.評判:過去の顧客からの評価を口コミやレビューサイトなどで確認
3.保証の有無:作業後の保証内容や期間をチェック
(2)バッテリーを自分で交換する方法
バッテリーは自分で交換することもできます。作業工賃を節約できる、業者に置いていないバッテリーを選べるなどがメリットです。
バッテリーを交換する際は、自分でバッテリーを選ぶ必要があります。その際は、次のポイントと自分の車の説明書を照らし合わせながら、どれが適しているのか見るとよいでしょう。
・サイズ:バッテリーの形式を見て選択
・種類:開栓型・密閉型(メンテナンスフリー)・ドライ・アイドリングストップ車用・ハイブリッド車用のいずれが良いのか確認
・性能:容量・電圧・始動能力をチェック
バッテリーのサイズの詳しい見方については、下記で解説しています。
実際に交換するときは、次の手順で行いましょう。
1.車のエンジンを止める
2.バッテリーのマイナス端子のターミナルを外す
3.バッテリーのプラス端子のターミナルを外す
4.バッテリーを固定しているボルトやクランプを外す
5.古いバッテリーを外し、新しいバッテリーに入れて固定する
6.新しいバッテリーのプラス端子のターミナルを付ける
7.新しいバッテリーのマイナス端子のターミナルを付ける
8.充電を確認するためにエンジンをかける
ブースターケーブルをつなぐときと同様、ターミナルを外す・つける順番に気をつけましょう。外すときはマイナス(黒)から、つなぐときはプラス(赤)からと覚えておいてください。また、外した端子がエンジンルームの金属部分に触れないように注意してください。
バッテリーの交換方法については、下記でも詳しくご紹介しています。
5. 今後バッテリー上がりで困らないために!バッテリーは定期的に交換しよう
突然のバッテリー上がりに今後困らないようにするためには、バッテリーを定期的に交換することが大切です。
(1)バッテリーの交換タイミングとポイント
バッテリーの交換タイミングは、一般的に、以下とされています。
車種 | 交換タイミング |
---|---|
一般的なガソリン車 | 使用してから2~5年 |
アイドリングストップ搭載車 | 使用してから2~3年 |
ハイブリッド車 | メインバッテリーは使用してから8~10年。補機バッテリーは2~3年 |
充電制御車 | 使用してから2~3年 |
これ以外にも、使用環境によって交換タイミングは変動します。そのため、上記の年数は、あくまで参考程度としてください。
もし、いつから使い始めたのか忘れてしまったときは、バッテリーの製造年月日を確認するとよいでしょう。新品のバッテリーであれば、製造年月日と使用開始日は近いことがほとんどのため、ある程度の目安になります。
バッテリーの製造年月日の確認方法は、下記で詳しく解説しています。
なお、バッテリーの交換タイミングは、使用年数の他にも「電圧の低下」「電解液の量の目減り」などがあります。ただし、これらは手間がかかる上に、専門的な知識がないとはっきり判断できないことがほとんどです。
もし使用年数のみだと不安なときは、定期的に業者に点検を依頼することをおすすめします。
(2)バッテリーの交換タイミングを早めないようにするコツ
バッテリーは使用環境によって、早く劣化することがあります。必要以上に交換タイミングを早めないようにするために、以下のことを心がけておくとよいでしょう。
①バッテリーに負荷をかけすぎないようにする
バッテリーに負荷がかかりすぎないようにすることが、交換タイミングを早めないコツです。特に急発進・急停止を繰り返す運転や、クーラーやライトなどの電装品の無駄遣い(エンジン停止状態で電気を使う)などは、バッテリーに大きな負担をもたらすため避けるようにしましょう。
②バッテリーやバッテリーの周辺機器をこまめにメンテナンスする
バッテリーや周辺機器のメンテナンスも、早急な劣化の予防につながります。例えば以下のようなものが挙げられます。
・液面チェック:バッテリー内の液面が適正範囲内にあることを確認し、必要な場合は蒸留水で補充する
・端子の清掃:端子に腐食が見られた場合は、腐食を取り除き、専用のグリースを塗布して保護する
・ラジエターの冷却ファンのクリーニング:ファンに付いたホコリや汚れをブラシなどを使って落とす
有効なメンテナンス方法は、車種によって異なりますので、より詳しく知りたいときは車を購入した業者の担当者に聞いてみるのもひとつです。
6. バッテリーに関してお困りでしたらグーネットピットにご相談ください
バッテリーにブースターケーブルをつなぐとき・外すときは、その順番が重要です。
ブースターケーブルをつなぐ順番 | ブースターケーブルを外す順番 |
---|---|
①救援される車のバッテリーのプラス端子に赤いケーブルを接続 ②救援する車のバッテリーのプラス端子に赤いケーブルを接続 ③救援する車のバッテリーのマイナス端子に黒いケーブルを接続 ④救援される車のエンジンルーム内の金属部分に黒いケーブルを接続 | ①救援された車から黒いケーブルを外す ②救援した車の黒いケーブルを外す ③救援した車の赤いケーブルを外す ④救援された赤いケーブルを外す |
この手順でジャンプスタートを行ってみても回復しない場合は、ロードサービスを利用するようにしましょう。
グーネットピットでは、急なバッテリー上がりに困らないように、バッテリーの点検や交換などのサービスを提供しています。よろしければお気軽にご相談ください。