キズ・へこみ直し
更新日:2014.12.15 / 掲載日:2014.12.15
車のバンパーの傷の修理方法と費用

バンパーには、衝撃を受けたときに自らが損傷することで、車体そのものにダメージが伝わらないようにするという役目があります。
このため、傷が付くのは当然で、コーナー部分については特に傷が付きやすいという特徴があります。
しかし、最近の車のバンパーはボディと一体化しているため、傷が付くと非常に目立ちやすく、車をきれいに保ちたいユーザーとしては、どうにかキレイにしたいという気持ちになるものです。
そこで、車のバンパーの傷を補修する方法や、かかる費用について、ご説明します。
本格的な補修はナシでOK?
バンパーの傷は、浅い擦り傷でも意外に目立つため、本格的な補修が必要になるのではないか?と考える方も少なくないのではないでしょうか。
しかし実際には、塗装表面に異物が付着しているケースや、浅い溝が入っているだけというケースであることが大半です。
この場合、コンパウンドで磨くだけできれいに消し去ることが可能です。
コンパウンドとは、サンドペーパーの液体版のようなもの(研磨剤)です。目が細かいため、適量を布にとって、傷を擦るようにして使うと、浅い傷であれば、すぐに目立たなくなってしまいます。
傷の種類を確認しよう
ボディーの塗装は基本的には2~3層からなる「積層構造」となっています。
1層目は「アンダーコート」と呼ばれる灰色の下地塗装の部分で、滑らかであれば上塗り塗料の密着が良くなります。
その上が、顔料の入った「上塗り塗装」となります。
そしてその上が「クリア塗料」です。この「クリア塗料」の部分に浅い傷が入ると、光を乱反射してしまい、白っぽく見えたり、塗料カスが付着することでその色が浮き出して見えたりするという仕組みになっています。
ボディーカラーと明らかに異なる色合いの傷の場合は、指先で傷を撫でてみましょう。凸状の引っ掛かりがあると感じた場合は、まず、傷に異物がこびり付いていると考えて間違いありません。
付着した異物をコンパウンドで磨き落とすと、ほぼ元どおりにすることができます。
無数の浅い傷がある場合は、傷溝の底までコンパウンドで磨けば目立たなくなりますが、深い傷も入っている場合は擦りすぎは禁物ですので、ある程度目立たなくなるまで磨いたら、そこでストップです。
色あせや深い傷に注意
磨き方は、傷に対して平行に、傷の部分に集中して磨くことが大切ですが、部分的に磨きすぎると、色あせてしまうことがありますので注意しましょう。
例えばメタリック色の場合、クリア層を削り取ってしまうと、メタリック粒子が表に出てしまってガサガサになってしまうので、慎重にみがくことが大切です。
表面の細かな傷が消えても、そこに紛れていた塗装の剥がれや、深い傷などが露出することがあります。
このようなときには、使用している車と同じ色ナンバーのタッチアップペンを使って色を挿すようにして、補修していきます。
車のバンパーの修理費用はどのくらい?
自分で修理をすれば、費用はコンパウンドとタッチアップペン、拭きあげ用のウエスを購入する代金くらいで済みますが、業者に頼んだ時ほどキレイにはいかないことを覚悟しておく必要があります。
では、業者に頼んだ場合はいくらほどかかるのでしょうか?
車のバンパーの傷は、修理工場、ディーラー、板金屋などで修理をしてもらうことができますので、まずは、実際に修理したい箇所を見てもらって、見積もりを出してもらいましょう。
本格的な道具を使用することもありますし、技術料も含まれることを考えると、金額は自分で修理をするのに比較すると、ずいぶん高額になります。
ディーラーで修理を依頼する場合は、外注になりますので、修理工場や板金屋よりもさらに高額になるのが一般的です。
プロに頼んだ場合は、小さな傷や損傷範囲の狭いものでも、1,000円~15,000円程度を見込んでおくと良いでしょう。
大きな傷になると、安くても30,000円はかかると考えておくのが妥当です。
バンパーは、車の中でも特に目に付きやすい部分です。傷をキレイにするには、自分で行う場合にも、それなりの注意を払う必要がありますし、コツコツと辛抱強く修復する必要があることを念頭に入れておきましょう。
業者に依頼する場合には、キレイにしてもらう分、自分で行う場合よりも金額が嵩むことは納得の上で依頼することをおすすめします。
ただし、業者によって技術や仕上がりにも差が出てきますので、信頼できるところに依頼できるよう、普段から評判のいい業者を見つけておくことも大切です。