タイヤ交換
更新日:2024.06.24 / 掲載日:2024.06.07
タイヤ交換に必要なソケットとは|選び方やおすすめ5選を紹介

DIYでタイヤ交換する人は多いですが、作業する際は正しい工具を適切に使用することが重要です。とくに、ソケットは適切なサイズを使用し、ホイールナットをしっかりと固定する必要があります。
この記事では、タイヤ交換用ソケットを選ぶポイントとおすすめ商品を紹介しています。
1.そもそもタイヤ交換に必要なソケットとは
タイヤ交換する際はソケットレンチを使い、ホイールナットを取り外したり、取り付けたりする必要があります。ソケットとは、ソケットレンチの先端に装着し、ホイールナットを緩めたり、締め付けたりする工具のことです。
ソケットレンチには複数種類があり、十字の形をしているクロスレンチ、ソケットを付け替えられるハンドツール(手工具)やインパクトレンチ(電動工具)などがあります。ソケットレンチは、これらをまとめた総称になります。
ハンドツールとインパクトレンチは、ホイールナットの形状やサイズに合わせて、ソケットを付け替えられるのが特徴です。下記の記事では、おすすめのインパクトレンチを紹介しています。
一般的な汎用ソケットでも作業できますが、作業の効率性や安全性を向上させた「ホイールナット専用ソケット」を使うのがおすすめです。
2.ソケットを選ぶ5つのポイント
ソケットを選ぶ際は、次の5つのポイントが重要になります。
1.ソケットの差し込み角
2.ホイールナットの形やサイズ
3.ソケットの長さ・薄さ
4.ソケットの用途
5.保護機能の有無
愛車に合ったソケットを選ぶことがタイヤ交換の作業効率と安全性につながります。これらの5つのポイントを踏まえて、作業に最適なソケットを選びましょう。
ポイントを順にご紹介します。
(1)ソケットの差し込み角
ソケット選びでもっとも重要なのが、ソケットの差し込み角が合っているかどうかです。
ソケットには、ソケットレンチを差し込む「差し込み角」といわれる四角い穴があります。差し込み角のサイズは全部で8種類あり、小さいものから順に以下のようになっています。
①4分の1インチ(6.3mm) ②8分の3インチ(9.5mm) ③2分の1インチ(12.7mm) ④4分の3インチ(19mm) ⑤1インチ(25.4mm) ⑥1と2分の1インチ(38.1mm) ⑦2と2分の1インチ(63.5mm) ⑧3と2分の1インチ(88.9mm) |
差し込み角は「square(四角)」の頭文字2つを取って、「sq」で表記されています。例えば、1/4sqや6.3sq、1/2sqや12.7sq、3/4sqや19sqなどです。
よく使われる差し込み角は、1/4sqや3/8sq、1/2sqです。ただし、ソケットレンチによって差し込み角は異なるため、ソケットレンチに適合するかを確認しましょう。
なお、変換アダプターを使えば異なるサイズでも取り付けられます。ただし、かけられるトルク値が低くなるため、はじめから適したサイズの差し込み角を選ぶのがよいでしょう。
(2)ホイールナットの形やサイズ
ホイールナットの形状とホイールナットのサイズを確認し、適切なサイズのソケットを選びましょう。
メーカーや車種によって異なりますが、国産車の場合は19mmか21mmのサイズのソケットを使うのが一般的です。ただし、社外ホイールや外車(輸入車)の場合は、17mmのソケットが必要になることがあります。
参考までに、国産車に使われている主なホイールナットの形状とサイズを一覧表にまとめています。
ナット形状 | ナットサイズ | ソケットサイズ |
---|---|---|
球面座 | M12×P1.5 | 19 |
平面座 | M12×P1.5 | 21 |
テーパー座 | M12×P1.25 | 21 |
M12×P1.5 | 21 |
ホイールナットの形状とサイズに関しては、こちらの記事をご覧ください。
ソケットサイズがわからない場合は、販売店などに確認しましょう。
(3)ソケットの長さ・薄さ
ホイールナット専用ソケットは、一般的な汎用ソケットより全長が長めに設計されていたり、薄肉に設計されていたりします。
全長が長いソケットは、リムが深いホイールナットのソケットを回す際、レンチのハンドルがホイールやフェンダーに接触するのを防いでくれます。
とくに、オフロード仕様の大型車やSUVなどでは、ホイールがリムの奥まった位置にあることが多いため、長めのソケットが便利です。
また、ホイールのデザインによっては(アルミ製のホイールなど)ナットとの隙間が狭いため、汎用ソケットでは上手くはまらない場合があります。無理やりソケットをはめてしまうとホイールを傷つけてしまうため、薄肉設計のソケットを使用するとよいでしょう。
(4)ソケットの用途
取り替え可能なホイールナット専用ソケットは、ハンドツール用レンチとインパクトレンチ用があります。ハンドツールとインパクトレンチでソケットの装着方法が異なるため、利用するソケットレンチにあわせて選びましょう。
また、インパクトレンチ用ソケットは強い打撃力が与えられるため、強度が高く耐久性に優れています。
ハンドツール用ソケットをインパクトレンチに装着した場合、強い打撃力によってソケットが破損する恐れがあります。割れて飛散してしまうと非常に危険なため、使用するレンチに合わせてソケットを選ぶことが重要です。
(5)保護機能の有無
ソケットを選ぶうえで、ホイールやホイールナットを傷つけにくい保護機能があるかもポイントです。
ソケットによっては、ホイールを傷つけないように樹脂カバーがついてます。また、ソケット内部に樹脂パッドがつけられ、ホイールナットとソケットが擦れて傷つくのを防ぐものもあります。
3.おすすめのタイヤ交換用ソケット5選
おすすめのタイヤ交換用ソケット5選を紹介します。
(1)KTC|ホイールナット専用ロングソケット

RV車にも使いやすいロングサイズのホイールナット専用ソケットです。
ゴムクッション付きで、めっきナットや塗装ナットにも優しい仕様。ソケットサイズは3種類から選べます。
用途 | 差し込み角 | ソケットサイズ |
---|---|---|
ハンドツール用 | 12.7sq | 17mm、19mm、21mm |
(2)エーモン|アルミホイール用薄口ソケット

超薄口仕様になっているため、さまざまなホイールに対応します。
また、ソケットにはキズ防止カバーがついているため、ソケットがホイールに接触した際のキズを防ぎます。
用途 | 差し込み角 | ソケットサイズ |
---|---|---|
ハンドツール用 | 12.7sq | 17mm、19mm、21mm |
(3)TONE|プロテクター付インパクト用薄型ホイルナットソケット

出典:プロテクター付インパクト用薄型ホイルナットソケット|TONE
外部にはプロテクター、内部には樹脂キャップがついているため、ホイールやホイールナットが傷つくのを防ぎます。
また、薄型・ロング仕様で、奥まった場所や狭い場所でも使いやすいのが特徴。3本セットではなく、単品購入も可能です。
用途 | 差し込み角 | ソケットサイズ |
---|---|---|
インパクトレンチ用 | 12.7sq | 17mm、19mm、21mm |
(4)コーケン|インパクトホイールナット用ソケットセット(薄肉)

出典:インパクトホイールナット用ソケットセット(薄肉)|コーケン
ソケットは薄口仕様で、主要なソケットサイズが3本揃っているため、多くのホイールに対応します。
ソケットサイズが一目で判断できるように、色分けされているのが特徴。
用途 | 差し込み角 | ソケットサイズ |
---|---|---|
インパクトレンチ用 | 12.7sq | 17mm、19mm、21mm |
(5)エマーソン|クロスレンチ

出典:クロスレンチ|エマーソン
4種類のソケットサイズに対応するクロスレンチです。このまま使用できるため、ソケットレンチを準備する必要はありません。
折りたたんでコンパクトになるため、緊急ツール用としてトランクに常備しやすいでしょう。
用途 | 差し込み角 | ソケットサイズ |
---|---|---|
ー | ー | 17mm(薄口)、19mm(薄口)、21mm(薄口と厚口) |
4.自分でタイヤ交換する方法
自分でタイヤ交換する手順は以下のとおりです。
1.車を停止させる
2.ジャッキアップポイントを探す
3.ホイールナットを緩める
4.ジャッキアップしてホイールナットを外す
5.タイヤを外し、新しいタイヤを装着する
6.ホイールナットを取り付け、仮で締める
7.ホイールナットの本締めを行う
下記の記事にて、交換に必要な道具や手順、注意点などを詳しく解説しています。
5.タイヤ交換を業者に依頼する場合
タイヤ交換を依頼できる業者は自動車ディーラーやタイヤ専門店、カー用品店、ガソリンスタンドなどがあります。
タイヤ交換の費用相場は、3,000〜5,000円(持ち込み・4本交換)、作業時間の目安は1時間程度です。ただし、タイヤサイズやオプションの有無、交換時期などによって費用や作業時間は変動します。
なお、これらの業者の多くは、公式サイトで料金やサービス内容を確認できます。確認できない場合やオプションなどの相談をしたい場合は、電話などで問い合わせて見積もりを依頼するとよいでしょう。
6.タイヤ交換に関することはグーネットピットにお任せください
タイヤ交換に必要な道具を揃えておくことで、タイヤ交換だけでなく、タイヤの脱着が必要な作業やメンテナンスを行えるようになります。
しかし、タイヤの脱着を伴う作業は、車の安全性に大きな影響を与えます。タイヤが正しく装着されていないと、走行中の事故につながるため、作業に自信がない人は業者に依頼しましょう。
下記のページでは、信頼できる整備工場を見つけられますので、ご利用いただけたら幸いです。