車のエンタメ
更新日:2018.11.08 / 掲載日:2016.09.09
一般人も買える!? 世界最強のクルマ「マローダー」

世界一屈強なクルマがほしいと言われたら、迷わず南アフリカ共和国にあるパラマウント・グループの「マローダー」を推挙します。一般人が購入できるなかでは、世界最強の1台です。
英国の人気クルマ番組『Top Gear』でマローダーをインプレッションした動画がこちらです。

ボディサイズは全長6440×全幅2660×全高2745mm。街中で乗用車に混じるとちょっと異様な光景になりますが、大型トラックと思えばさほど気にならないかもしれません。運転席と助手席のほか後部に8席を備えた10人乗り。

もちろん視界も良好です。

コクピットにはよくわからないスイッチがズラリ。

なんだか一般のクルマとはかなりちがう感じですが、それもそのはず。マローダーは地雷やプラスチック爆弾にも対応できる装甲車なんです。ボディも頑強で、塀ぐらいなら壊して進めます。

ちょっとコーヒーを買いに行っているあいだにレッカーされそうになっても大丈夫。レッカー車をひきずって、そのまま走って行けます。もちろん、レッカーされなかったからと言って駐車違反にならないということにはなりません。


進路を塞ぐ駐車車両は乗り越えていくことも可能。もちろん、法的にも人道的に、大いに問題になりそうですが。




こんなに強いマローダーですが、苦手なこともないわけではありません。たとえばドライブスルー。車高が高すぎて看板にぶつかるし、マイクのある位置はボディ側面だからオーダーするにはマイクを使わないといけないし、最小回転半径が大きすぎてコーナーをうまく回れないし、窓が小さすぎて受け取るのもたいへん……。

バーガー、つぶれてるんじゃないかな……。こんなことなら、店内で買ったほうがよさそうです。


とはいえ、サファリパークでも危険を感じることナシ。運がよければワイパーと戯れるライオンの姿を間近で見られるかもしれません。



究極の堅牢性のテストは、7ポンド(約3.2kg)のプラスチック爆弾で実施。ハマーは一発でぶっ飛びましたが、マローダーはタイヤとリアバンパーが破損しただけで原形をとどめています。

エンジンも問題なく始動し、タイヤはパンクしているものの脱出することはできました。本当に脅威の堅牢さです。こんなのが適役で出てくるアクション映画は見たくないですねぇ。
当然のことながら登坂性能やデコボコ道の走破性も高く、浸水した道路でもけっこうな深さまで走れることは、オフィシャル動画で確認できます。

ジェットコースターのような角度の坂もなんのその。

60%って、スゴすぎません!?


こんなにうねった路面でも、安定して走れます。足回りの動きはまるでモーグル選手のような滑らかさ!

でっかい水たまりだって一気に走破。
このマローダー、最高出力285.5ps、最大トルク98.9kg-mを発揮するターボディーゼルエンジンを搭載していて、最高時速は約100km/h。駆動方式は4×4または6×6となっています。
オフィシャルサイトに価格の記載はありませんでしたが、『Top Gear』の番組中ではノーマルで30万ポンド(2016年9月2日の為替レートでは、約4126万円)と言っていました。もし日本で入手したい場合は、日本には代理店がないため個人輸入するしかなさそうですが、日本の道路を走ることができるかどうかも不明。もし走行可能だとした場合、車両重量が11~13.5tということなので運転するには大型免許が必要になります。
ちなみに「Marauder」は「略奪者」や「襲撃者」を意味する英語ですが、あんまり乱暴なことには活躍しないでほしいですね。