車のエンタメ
更新日:2018.10.24 / 掲載日:2018.02.07
一目瞭然! 思わずつけたくなる!? タワーバーの効果とは

エンジンルームを覗いてみると、前輪がボディに取り付けられている支柱部分が左右両側に張り出しているのがわかります。レーシングマシンやごく一部のスポーツカー、またはチューニングカーなどで、この左右の部分に架け橋のような棒状のものを見ることがあります。これがストラットバーと呼ばれるパーツです。
クルマはコーナリング時、外からかかる力によってボディがゆがんだり、ねじれたりします。剛性が低いボディではそのゆがみはかなりは大きいものとなります。ボディがゆがむと、路面へ伝えるべき力がボディに吸収されてしまい、コーナリング中の姿勢を不安定なものにしたり、コーナリング性能やトラクション性能の低下につながります。タワーバーはフロント部の剛性を上げ、ボディのねじれを少なくするパーツです。そしてリヤ部分の剛性を上げるためにボディの下にアンチロールバーを取り付けます。今回はマレーシアの大手ウルトラレーシングのパーツを取り付けた実験映像をご覧いただきます。その効果のほどはいかがなものでしょうか。どうぞご覧ください!

さあそれではいよいよ実験開始です! まずはタワーバーとアンチロールバーが装着されているヴィオス(上)は、安定した挙動でコーナリングしています。それに比べ、装着されていないノーマル車(下)は前後左右に揺れているのがわかります。

タワーバーとアンチロールバーが装着されているヴィオスの挙動はスムーズで、周回にかかるタイムも短いのがわかります。また非装着車は、停車時までボディが揺れていることが見て取れます。
バーが装着されているクルマでは、コーナリングをした後にすぐ車体がフラットな状態に戻ります。一方装着されていないノーマル車では、コーナリングでよじれたボディが左右に揺れ、元に戻るまで時間がかかっていましたね。「棒を付けただけで、クルマの走りはこんなに変わってしまうのか!?」と驚かされる映像でした。
ただしこれは、あくまでクルマの動力性能の観点から見たチューニングであり、乗り心地という視点からのものではありません。ボディがある程度しなることで、路面からの衝撃を吸収して、乗り心地が優しくなるということもありますからね。