車のエンタメ
更新日:2021.04.09 / 掲載日:2021.04.09
岡山トヨペットがニッポンの衝撃的な光景をリポート!? “一億総忍者の国”の実態とは?

新年度が始まり、今年も「春の全国交通安全運動期間」が4月6日(火)から15日(木)までの10日間にわたり行われています。運転中のマナー、特に信号機の無い横断歩道では一時停止を心がけるなど、歩行者に寄り添った運転ができているか、いま一度見直していきたいものです。
そんな折、岡山トヨペットが配信する動画がにわかに話題となっているのはご存じでしょうか?『Road to Ninja ~一億総忍者の国~』とタイトルされた動画は、なにやら海外のリポート番組のようですが、どうも様子がおかしい……?
文化人類学者は語ります、「忍者は職業ではありません。この国の人々は昔から皆、忍者ですから」。
教師によると日本では「小さい頃から遊びながら修行を積んでいく」とのこと。小学生や中学生たちは遊んでいる時や登校時にも、アクロバティックな動きを見せます。
女子高生たちが撮影する動画も華麗なアクションがポイント!バク転を決めて「キュン」です!

そんな中、ある女子高生は「これくらいできないといつまでも渡れないんで(笑)」とナゾの告白。さらに周りの友達も「まじそれな~(笑)」と笑いながら賛同したのです。“いつまでも渡れない”とはどういうことなのでしょうか?

場面が変わり、外国人キャスターが登場。近くにいたサラリーマンにインタビューを試みます。
すると男性は電話を切った瞬間、「ごめん」といい、目にもとまらぬ速さでその場を移動!そのまま側転や前方宙返りなどの荒技を駆使して、歩道橋や横断歩道を颯爽と駆け抜けます!

ついには走行中の車を飛び越える、驚異の大ジャンプ!
その異様な光景は主婦や子どもも同様。主婦は、走行中の車を前方宙返りで避けます。
そしてお爺さんも複数の車が迫る中、連続ハンドスプリングで横断歩道を渡ります。見事、着地に成功したように見えたのも束の間、衝撃のラストが……!
横断歩道の前では一時停止!
横断歩道でも車が止まらないため、日本人全員が忍者として修行し、老若男女問わずアクロバティックな動きで横断歩道を渡らざるを得なくなった……というパラレルワールドの日本を描いたこの動画。岡山トヨペットが取り組んでいる「交通事故ZEROプロジェクト」の第8弾として公開されました。
この動画の背景にあるのは、歩行者が横断歩道を渡ろうとする場面で一時停止した車はなんと21.3%に留まり、約8割の車が止まらないという実態です(一般社団法人日本自動車連盟(JAF)の調査※1)。加えて警察庁の調査によると、平成27年から令和元年までの過去5年間で、約32%もの方が横断歩道を渡っているにも関わらず、事故で亡くなっていることがわかりました。※2
さらに、岡山県では歩行者が渡ろうとしている場面で一時停止した車がわずか7.1%に留まり、9割以上の車が止まらないことが判明。※3
これは全国でワースト3位にランクインしています。
日本は海外から法令遵守の意識が高いと思われている国ですが、信号機のない横断歩道でなかなか車が止まらないという実態に対して、外国人旅行客はしばしば驚くそうです。「親切な日本人」イメージとギャップがある実態を、忍者というクラシカルなモチーフで描いていて、シュールな映像ながらラストが胸に刺さります。
信号機のない横断歩道が前方に見えた時、またコロナ禍を乗り越え海外からの観光客が増えた際にはこの動画を思い出し、歩行者が安全に横断できる日本をつくっていきたいですね!
※1 出典: 一般社団法人日本自動車連盟(JAF) : https://jaf.or.jp/common/news/2020/20201016-001
※2 出典:「自動車対歩行者」の事故類型別歩行者死亡事故件数(平成27年~令和元年)(警察庁) : https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/oudanhodou/info.html
※3 出典: 一般社団法人日本自動車連盟(JAF) : https://jaf.or.jp/common/safety-drive/library/survey-report/2020-crosswalk