インタビュー
更新日:2021.10.26 / 掲載日:2020.11.10

クルマ好きな芸能人、著名人インタビュー[レーシングドライバー・脇阪寿一]

各界の著名人から好きなクルマの話を聞き出す当コーナー。今回のゲストは、レーシングドライバー、そして近年はレーシングチームの監督として知られる「ミスターGT」こと脇阪寿一さん。プライベートで乗る愛車へのこだわり、そしてある車種への思い入れなどを、時折、関西人らしい笑いを交えながら話していただきました。クルマやレースの魅力を知り尽くした脇阪さんが選んできた愛車とは?
(掲載されている内容はグー本誌2020年12月号の内容です)脇阪寿一の画像

撮影/木村博道(イーグル)

レーシングドライバー・脇阪寿一
1972年生まれ。全日本F3やスーパーGTなどで活躍してきた日本を代表するレーシングドライバーのひとり。現在はスーパーGT「TGR Team SARD」の監督で、TOYOTA GAZOO Racingのアンバサダーも務める。

歴史的に重要なモデルを未来へ届けようと思っています

グー 今回はGRスープラでご登場されたので、ビックリしました。まだあまり街中で見かけませんから。
脇阪 発売してすぐ購入しました。けどこれも、もうすぐデリバリーされる20年モデルに乗り換えます。
グー 新型スープラのさらに最新型が街中を走ってるとなると、つい見ちゃいますね。
脇阪 じつはこのクルマ、使い勝手がいいんですよ。車体も大き過ぎないし軽快に動くので、飛ばさずに目的地に早く着くことができます。
グー オーナーならではのリアルなご感想ですね。ではそんな脇阪さんが最初に乗ったクルマは何ですか?
脇阪 たしか父親のランクルだったと思います。
グー 若い頃の脇阪さんにとって、クルマはどんな存在でしたか?
脇阪 あの頃のクルマってカッコつけるための道具で、夢の空間でした。家にいるとオカンにゴチャゴチャ言われるけど(笑)、クルマなら、音楽かけられるし、エアコン付いてるし、どこへでも行ける。すべての憧れが詰まってましたよね。
グー 当時のクルマ選びの基準は?
脇阪 意外かもしれませんが、走りうんぬんじゃなくて、ルックスとかモテるかどうかでした(笑)。
グー 意外です。走りのよさより、デザイン優先だったんですか?
脇阪 もともと僕にとってクルマはスピードを表現する道具であって、好きといえば好きですけど、カーマニアの方々からしたら足もとにも及ばないレベルでした。ですから、所有車についても、トヨタと契約したら「レクサスLSが一番ステータス高いからそれ乗っとけばいいでしょ」という程度だったんです。
グー 現在はどうですか?
脇阪 やはり歳とともにだんだんクルマが本当に好きになりました。僕は今、先代型の「80スープラ」を所有しているんですが、これもクルマ好きの師匠から、「クルマで生かされているあなたとして、これから先、クルマに対する恩返しを考えたらどうだ?」と言われて買うことになったんです。
グー クルマへの恩返しですか?
脇阪 昔の茶器とか伝統工芸品ってオリジナルが大切にされるじゃないですか。それと同じように、お金も手間もかかるけど、歴史的に重要なモデルを僕がオリジナルのまま所有してみたらどうかと言われたんです。
グー なるほど。ではそれがスープラだったのはどうしてですか?
脇阪 全日本GT選手権で“レーシングドライバー脇阪寿一”の存在を世に知らしめてくれたのがスープラだったんですよね。それに僕がタイトルを取ったのが02年で、購入したスープラも02年式の最終モデルと、やっぱりご縁があったんです。
グー ノーマルの物件を探すのは大変だったんじゃないですか?
脇阪 山梨で見つけて、すぐ実車を見に行き、試乗させてもらって、その場で「買います」って言いました。
グー 貴重な物件ですね。
脇阪 オリジナルとはいえ、シートが破れていたり、タイヤが減っていたりしたのを、レカロさんやブリヂストンさんに協力してもらって当時のまま再現しました。さらに、当時のテストドライバーの方にお声がけして乗っていただいたりして。その方からは、「トヨタの博物館に入れるべきクルマです」とまで言っていただきました。
グー 素晴らしいクルマですし、脇阪さんの努力も素晴らしいですね!
脇阪 僕に力がある間はなんとか持ち続けて、このクルマを未来に届けようと思っています。
グー では、そんな脇阪さんが今欲しいクルマって何かありますか?
脇阪 いっぱいありますよ(笑)。実際に購入を考えているのは、レクサスLCのコンバーチブルです。レクサスはクルーザーも作ってますが、あのクルマはまさに船です。すごく高級なスポーツクルーザーの雰囲気をアスファルト上で感じられるんです。ゆったりしてて優雅で、質の高い時間を与えてくれます。脇阪寿一の画像

GRスープラや80スープラのほか、現在は、ポルシェ911やヴェルファイア、さらに86を3台所有。86は、モータースポーツの普及活動において、さまざまな人に乗ってもらうために購入したのだとか。

「ミスターGT」は引退後もミスターGTであり続ける!

10月には監督として移籍後初勝利を挙げる
2016年にスーパーGTのレーシングドライバーとしての引退を発表された脇阪さんだが、その後、『LEXUS Team LeMans WAKO’S』の監督に就任し、2019年には見事にシリーズチャンピオンを獲得した。そして今年、2020年からは、『TGR Team SARD』の監督として指揮を執り、10月の第5戦富士では、見事に移籍後初優勝を獲得している。同時に、自身のレーシングチーム『ASSO MOTOR SPORTS』として、TGR 86/BRZレースにも参戦するなど、モータースポーツの魅力を日本中に伝える活動を精力的に行っている。

脇阪寿一さんの思い出に残る愛車たち……
  • トヨタ スープラ(A80型)の画像 トヨタ スープラ(A80型)
    中古車中心価格帯:280万から670万円280馬力のハイパワースポーツとして90年代に登場。生産終了となってから18年が経過し、現在の市場流通台数は約30台と希少な存在に。
  • トヨタ 86の画像 トヨタ 86
    中古車中心価格帯:130万から360万円トヨタとスバルとの共同開発車で2012年にデビュー。コンパクトボディにパワフルな水平対向エンジンを搭載したFRで、高い人気を誇る。
  • トヨタ ヴェルファイア(現行型)の画像 トヨタ ヴェルファイア(現行型)
    中古車中心価格帯:220万から530万円アルファードの兄弟車として2008年に誕生したフルサイズミニバン。現行型は2015年から販売されているが、相場は高値を維持している。

※中古車価格はグーネット 2020年10月調べ。記事中の価格は参考であり、中古車価格を保証するものではありません。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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