中古車購入ガイド
更新日:2020.04.23 / 掲載日:2020.04.23
【有名自動車ジャーナリストが語る、いま欲しい1台!】竹岡 圭が選ぶオススメ中古車はコレだ!

竹岡 圭(たけおか けい)。人気TV番組「おぎやはぎの愛車遍歴」の進行役としてもお馴染みの、人気自動車ジャーナリスト。2017年からは 「圭rally project」を立ち上げ全日本ラリーに参戦中。
文●竹岡 圭
※ナンバープレートは一部はめ込み合成です。
みなさまご無事でしょうか!? どうかご無事でいてくださいね。いやはやここまでのことになるとは……。正直、最初は世界中を巻き込んでこんなことになるとは思っていなかったのですが、想像を絶することになってしまいました。症状が出ていなくても人に移すかもしれない、要は自分が罹患しているのか、していないのかもわからないので、私も超自粛生活を送っておりますが、みなさまくれぐれもお気をつけくださいね。そして、このような状況のなか、闘ってくださっている方々には感謝してもしきれません。「お医者さんになれるものなら、なっておけばよかったよ」と、本気で思ったりする今日この頃。何もできない自分が正直歯がゆいですね。
さて、気を取り直して、今回のお題は「自身の過去所有車や、これまでの仕事を振り返り、あらためて欲しい! 買っておけばよかった!」というクルマを紹介してほしいとのことですが、まず過去の所有車で手放さなきゃよかったなぁ~と思っているのは、トヨタ セリカ GT-FOUR(ST185型)。当時ダートトライアルをやりたくて購入し、実際何戦か出たのですが、何度直してもエンジンが突然掛からなくなる現象が収まらず、涙を呑んで手放したクルマです。
タイヤを換えるだけでラリーに参戦できる実力の持ち主だった5代目セリカ GT-FOUR

トヨタ セリカ(1989年-1993年)未来的なデザインが印象的だった5代目モデル。WRC参戦のベースモデルにもなり、ツインカムターボと4WDを組み合わせた「GT-FOUR」はカルト的人気を誇った。
というのも、とりあえずタイヤさえ換えれば、ノーマルカーそのまんまでダートトライアルできちゃうほどのクルマだったんです。いま手元にあれば、間違いなくラリーの練習車として活躍しただろうし、たまにはコレで参戦してみてもおもしろかったかな?なんて思ったりするくらい乗りやすかったんですよね~。思えばこのクルマで、生まれて初めて走行中にサイドブレーキを引いてみたりもしました。あ!もちろんダートトライアルの競技中のことのですよ。
シートのフィット感はいまだルノー ウインドを超えるものなし。風を感じながらオープンエアドライブを楽しみたい!

ルノー ウインド(2011年-2013年)は、安価かつ運転して非常に楽しいクルマであるにも関わらず、日本仕様として輸入されたのが左ハンドルかつ5速MTのみということもあって、販売台数は振るわなかった。
さて、買っておけばよかった~!というクルマはたくさんあるのですが(笑)、なかでもルノー ウインドと、最初に登場した6気筒のボルボ S60/V60ポールスターは、買っておけばよかった度数がかなり高めです。
ルノー ウインドは、あの単純な屋根の開き方が楽しかったのと、クローズド状態ならビックリするほど荷物が積めたのと、それに何よりシートが最高によかった。生まれてからこれまで、あれほど身体にフィットしたシートにはまだ出逢えていないというくらいよかったんですよ。
それなのに、なぜ買わなかったかと言いますと、時速100kmで3500rpmほどエンジンが回ってしまうから。5速MTなんですけど、もう1速オーバードライブギヤがないと、さすがにうるさくて乗っていられないゾ!という感じだったんです。でも、少し大人になったいまなら、屋根を開けてクルージングしてみたいと本気で思っています。

リヤのトランクリッドにあたる部分が開き、そこにルーフがCピラーを軸にパタンと倒れこむ形で収納されるシンプルかつユニークな機構が特徴。わずか12秒で開閉が完了する。
感動はAMGやアルピナ以上! ボルボの走りを極めたS60/V60ポールスターはいつか所有したい1台

ボルボ S60/V60ポールスター(2015年-2017年)は、先代60シリーズに限定販売されたコンプリートモデル。レース技術をふんだんに盛り込みながら、快適性もハイレベルなドライバーズカー。
もう1台のS60/V60ポールスターはですね、最初に乗ったときの感動度の高さがズバ抜けて高かったんですよ! 誤解を恐れずに言うならば、メルセデスのAMGも、BMWのアルピナも軽く超えたね!と思ったほどでした。
FFベースのクルマなのに、あそこまでアグレッシブに走れ、でも乗り心地は抜群で、安定感も超越してて……と、素直に走り味に感動したんです。でも、ちょっとボディサイズが大きくて、当時のウチの駐車場には入らなかったんですよね……。というわけで、泣く泣くあきらめた1台でした。でもいまは、ちょっとデザイン的にひと昔前感が強くなっちゃってるので、逆にもう少し古くなってから手を出してみたい1台だな~って思っています。
とはいえ、もちろんどちらもタマ数の少ないモデルのはずなので、買うならお早めに!ってことは重々承知してるんですけど。とりあえずラリー卒業しないと無理かなぁ~(笑)。

先代60シリーズのポールスターは年代によってエンジンが異なり、2015年、2016年は3L直6ターボ(350馬力)、2017年は2L直4ターボ+スーパーチャージャー(367馬力)となる。