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更新日:2021.10.21 / 掲載日:2021.05.20
トヨタ アルファード(3代目/30系)の中古車選びで知っておきたい特徴とグレード構成

トヨタの高級ミニバンとして多くのユーザーに親しまれているアルファード。2002年に初代が登場し、広い室内空間やパワフルな走り、そして押し出し感のあるデザインが魅力の1台となっている。今回は、2015年1月に発売された3代目(30系)の特徴とグレード別装備内容を紹介したい。
トヨタ アルファード(3代目/30系)ってどんなクルマ?


2015年1月、アルファードはフルモデルチェンジを受けて3代目(30系)となった。トヨタのフラッグシップミニバンというポジションを継承し、「大空間高級サルーン」をキーワードに開発された。これと同時に兄弟車「ヴェルファイア」も一新されている。まず注目すべきは、押し出し感がさらに増したフロントデザイン。ロアグリルと一体化したフロントグリル、リアコンビランプとライセンスガーニッシュを組み合わせたリアビューは、この上なく威厳を感じさせる。室内はフロアの低床化により、先代から車高を10mm低めながらも室内高は1400mmと、従来型と同等の数値を実現した。また、一部グレードに採用される「助手席スーパーロングスライドシート」は、後席までスライド可能となっており、多彩なシートアレンジができる。先代からより豪華かつ快適に進化したのが、3代目(30系)アルファードなのだ。
先代モデルと比較すると?
コンセプトは先代を踏襲するが、エンジンラインアップは2.4L 直4モデルに代えて2.5L 直4搭載モデルが登場。2.4Lハイブリッドと3.5L V6は継続投入され、デビュー時は3タイプのパワートレインで展開された。また、3代目では「エグゼクティブラウンジ」と呼ばれる新グレードが加わった。これは、セカンドシートのシート幅を100mm拡大したほか、パワーオットマン、温熱シート、格納式テーブルなどを装備して快適性をアップしたモデルである。
足まわりは、新開発ダブルウィッシュボーンサスペンションを採用し、さらに高張力鋼板の採用範囲の拡大をするなど、ボディ剛性が大幅に向上したのもポイントだ。そのほか、「プリクラッシュセーフティシステム」、ドライバー視点でクルマを透かしたような映像を表示するシースルービューを採用した「パノラミックビューモニター」、「インテリジェントパーキングアシスト」など、新たに安全運転支援装備が設定されている。
改良遍歴は?

アルファード(3代目/30系)の最初の改良は2017年12月に行われた。ヘッドランプ、フロントグリル、前後バンパー、リアコンビランプ形状が一新されるなど、デザイン変更を伴うマイナーチェンジとなっている。また、先進安全装備「トヨタセーフティセンス」が全車標準装備になり、どのグレードでも安心感の高いモデルに進化。さらに3.5L V6エンジンは、「2GR-FE」から「2GR-FKS」に、トランスミッションは6速ATから8速ATに変更されている。グレードは3.5Lの「SA」が廃止され、代わりに「SC」が追加。同時に、ハイブリッドに「S」が選べるようになった。
2018年10月の一部改良では、アクセルの踏み間違いなどで起こる衝突被害を軽減する「インテリジェントクリアランスソナー(パーキングサポートブレーキ)」を全グレードに標準装備。
2019年12月の一部改良では、スマートフォンとの連携を可能にした9インチのディスプレイオーディオを標準装備(エグゼクティブラウンジは除く)。車載通信機DCMと合わせ、コネクティッドカーとして利便性を高めた。また、TコネクトSDナビゲーションには13.3インチディスプレイを採用し、視認性を向上。また、バッグガイドモニターも全車標準装備となっている。
2021年4月、ワンタッチスイッチ付きパワースライドドア、アクセサリーコンセントの採用グレードを拡大し、全車標準装備となった。また「エグゼクティブラウンジ」、「エグゼクティブランジS」に後席からの視界を広げる可倒式の助手席ヘッドレストを採用している。
トヨタ アルファード(3代目/30系)の主要グレード
アルファード(3代目/30系)は、パワートレイン別に2.5L、3.5L、2.4Lハイブリッドが用意され、駆動方式も2WD/4WDが設定される(ハイブリッドは4WDのみ)。また装備内容の違いとして複数のバリエーションが設定され、幅広いグレードで展開される。エクステリアは、グレードに「S」と表記されるものはエアロ仕様となることも覚えておきたい。
エントリーグレード「X」
アルファード(3代目/30系)の最もベーシックなグレードが「X」。パワートレインは2.5Lまたはハイブリッドから選択可能。エクステリアは、16インチホイール、LEDクリアランスランプが標準装備されている。インテリアは、シートがファブリック製。価格を抑えることで間口を広げたグレードとなっている。
エアロ仕様の中堅グレード「S」

「X」との違いは、ホイールが18インチと大型化されていること。さらにエアロタイプの専用フロントバンパー、リアバンパー&コンビネーションランプ、サイドマッドガードを採用。パワートレインは、「X」と同じく2.5Lとハイブリッドから選択可能となっている。
上級グレード「G」
「X」との違いは、17インチホイール、LEDコーナリングランプが採用されていること。インテリアは、スーパーUVカットガラスに加え、IRカットと撥水機能が追加されたことや、ファブリック+合成皮革シートが与えられ、より豪華かつ快適な仕様となっている。
3.5L中堅グレード「SA」「SC」
3.5Lエンジンを搭載したエアロタイプが「SA」または「SC」。インテリアは、「G」と同じくファブリック+合成皮革シートを採用する。また、「Cパッケージ」を選べばLEDコーナリングランプも標準装備となる。
3.5L上級グレード「GF」

3.5Lエンジンを搭載した最上級グレード。本革シートが標準装備され、贅沢なインテリアを楽しめる。ホイールは17インチで、エクステリアは「G」とほぼ同じ仕様となる。
ハイブリッド上級グレード「SR」

エクステリアは、17インチホイール、エアロタイプの専用フロントバンパー、リアバンパー&コンビネーションランプ、サイドマッドガードを採用。LEDコーナリングランプも標準装備される。
専用2列目シートを持つ「エグゼクティブラウンジ」
アルファード(3代目/30系)の最上級モデルとなるのが「エグゼクティブラウンジ」。パワートレインは3.5Lまたはハイブリッドのみで、両者に「エグゼクティブラウンジ」とエアロタイプの「エグゼクティブラウンジS」が用意される。いずれもプレミアムナッパの本革シートが標準装備され、2列目にはロングスライド、パワーリクライニング、温熱+ベンチレーション機能、携帯およびスマホホルダーを備えた専用シートが与えられるのが特徴。
まとめ
広い室内とパワフルな走りはどのグレードも共通だから、普段使いであれば価格が手頃な「X」でも不便を感じることはないだろう。これらは基本的な快適装備、安全装備も充実している。しかし、より存在感のあるエクステリアを求めるなら「S」、質感の高い内外装なら「G」がオススメ。また、リムジンのような使い方をするなら「エグゼクティブラウンジ」にも注目。パワートレインも複数あるから、自分の好みに応じたクルマ選びができるはずだ。

ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。
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