中古車購入ガイド
更新日:2021.08.20 / 掲載日:2021.08.16
【BMW X1、マツダ CX-5】国産車vs輸入車 人気車種の維持費を徹底比較!

一度きりの人生をもっと輝かせたい、憧れていた輸入車に乗ってみたい!そんなクルマ好きをサポートするのがこの企画。ターゲットとなる輸入車を購入するとしたら維持費はどうなるのか、故障の心配は!? そんな気になる情報を集め、国産ライバルと比較しながら紹介します。多くの人が輸入車は高価で維持費が高いというイメージを持っていますが、現実的に本当にそうなのか。購入と維持にまつわるお金の中身を知ることで、漠然とした不安が安心・納得に変わるかもしれません。
今回徹底比較するのはこちら! イケメン系コンパクトSUV対決【BMW X1 VS マツダ CX-5】
BMW X1 xDrive 18d xライン | マツダ CX-5 XD Lパッケージ | |
価格 | 358万円 | 375万1000円 |
年式 | 2019年 | 2021年 |
走行距離 | 9000km | 新車 |
車検 | 2022年3月 | 2024年8月 |
排気量 | 1995cc | 2188cc |
保証 | 24ヶ月・走行無制限 | 36ヶ月・6万km |
BMW X1の魅力はなんといってもブランドイメージ。プレミアムブランドのSUVに乗るという優越感

ビジュアルモデル:BMW X1(写真はイメージ)
BMWが送り出すSUVモデルの魅力は、SUVでありながら意のままに操れるスポーティなフィーリングにあります。BMWの理念は「駆け抜ける歓び」ですが、そのプライドゆえにBMWは自社のSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)モデルをSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)と呼んでいるほどです。
X1は、Xシリーズにおいてもっともコンパクトなモデル。今回紹介するのは2015年10月から販売されている2代目で、上級モデルゆずりの力強いエクステリアデザインを備えています。全長×全幅×全高は、4455×1820×1610(xDrive 18d xライン)と日本の道路事情にジャストサイズ。コンパクトでありながら、Xをモチーフにしたフロントフェイスのおかげで路上での存在感はライバルに見劣りすることはありません。また、今回紹介しているのは、「xライン」というSUVらしさを強調し、各部の質感を高めたパッケージオプション装着車ですが、このほかにプレーンなノーマルモデルとスポーティイメージを高めた「Mスポーツ」も存在。お好みのテイストをチョイスすることができます。
グレード構成は大きく分けて4タイプ。ガソリン車のベーシックモデル「sDrive 18i」が1.5L直3ターボでFF、上級モデル「xDrive 20i」が2L直4ターボで4WD、そしてディーゼル車「xDrive 18d」は、2L直4ターボで4WD。最強グレードとして231馬力を発生させる2L直4ターボ4WDの「xDrive 25i」となっています。新車価格は467万円から546万円。
2019年10月にマイナーチェンジが行われていて、フロントフェイスがより精悍になり、先進安全装備が標準化されるなどさらに装備が充実しています。
中古車市場については、2015年末からの日本導入ということで比較的物件数も多く、輸入SUVのなかでは価格がこなれてきているのも魅力です。とくに前期モデルについては300万円を切る中古車も多く、内容と価格のバランスから注目すべき1台になっています。今回テストケースとして取り上げた物件は前期モデルの最終年に登録されたものですが、後期モデルでも400万円以下で探すことが可能となっています。
シンプルでありながら質感よくまとめられたX1のインテリア。「BMWドライビングアシスト」装着車であれば、自動ブレーキや車線逸脱警告システムなど先進安全装備も充実している
静粛性の高さもX1の魅力。ステアリングは手応えがあり、意のまま感のある走りを楽しめる
リヤシートは4対2対4の分割可倒式なので、用途に合わせて最適なアレンジが行える

ビジュアルモデル:マツダ CX-5(写真はイメージです)
ライバルとして選んだマツダ CX-5は、言わずと知れたマツダの人気モデル。全長×全幅×全高は、4545×1840×1690(XD Lパッケージ)とX1よりわずかに大きい。グレード構成は、「20S」2L直4(FF)、「25S」2.5L直4(FF、4WD)、「25T」2.5L直4ターボ(FF、4WD)、「XD」2.2L直4ディーゼルターボ(FF、4WD)と幅広く展開。新車時価格は267万8500円から375万1000円となっています。
BMW X1とマツダ CX-5の維持費を比較!

年間の想定維持費の差はわずか1万円ほどという結果に
BMW X1 xDrive 18d | マツダ CX-5 XD Lパッケージ | |
<年間の所有コスト> | ||
(A)税金 | 3万9500円 | 4万5000円 |
(B)保険 ※1 | 10万円 | 9万円 |
(C)燃料代 ※2 | 7万円 | 6万5000円 |
<維持費の比較> | ||
年間の維持費(A+B+C) ※3 | 20万9500円 | 20万円 |
国産車に比べた年間維持費の差 | 9500円 | |
<1年点検、車検> | ||
点検代 ※4 | 2万5000円 | 2万円 |
車検検査費用 ※4 | 7万円 | 4万6000円 |
車検の税金 | 4万1810円 | 4万7630円 |
<リセールバリュー> | ||
購入金額からの3年後の残価予想価格 ※5 | 127万8000円 | 154万1000円 |
※2:年間走行距離8000kmに設定し、使用燃料の全国平均価格と諸元の燃費データから算出
※3:コストの合算から算出。1年点検、車検関連費用およびリセールバリューは含まず
※4:ディーラーでの標準的な価格。消耗品の代金は含まず
※5:BMW X1は初年度登録から5年後、CX-5は3年後の価格となります。
いよいよBMW X1とマツダ CX-5の維持費用の比較です。年間の維持費を比較すると、約1万円ほどX1が高い結果となりました。
しかし、「輸入車は維持費が高い」という一般的なイメージからすれば、想像よりも大きな差がなかったのではないでしょうか。1年点検については、5000円ほどの差でしかないし、車検代についても約2万円ほど。どちらも正規ディーラーでの作業と考えれば、納得いく金額といえるでしょう。もちろん、これらの金額は検査費用だけなので、交換部品や修理費用が発生した場合はその分の費用が発生します。そこでX1とCX-5それぞれの、よくある故障と修理費用について調べてみました。
X1でよくある故障ベスト3は、1位「エンジンオイル漏れ」、2位「ドアミラー交換」、3位「イグニッションコイル交換」という結果になりました。エンジンオイル漏れは10万円を超える修理費用が発生するため、比較的大きなリスクとなっています。
一方で国産車であるCX-5のよくある故障は、1位「ドアミラー交換」、2位「オルタネーター交換」、3位「EGR関連修理交換」という結果になりました。CX-5の場合、EGR関連修理が10万円を超える金額となっています。一般的に国産車は故障しにくいというイメージがありますが、高額修理のリスクは輸入車とじつはあまり変わらないということがよくわかります。
輸入車であっても、国産車であっても、機械の集合体であるかぎり不具合と無縁というわけにはいきません。しかし、新車のCX-5には3年間(走行距離6万km)、今回のサンプルとなったX1にも2年間(走行距離無制限)の保証が付帯しているので、期間内の故障や不具合については基本的に費用が発生しません。購入後のリスクを最小限に抑えるためにも、目先の車両金額だけでなく、保証の期間やカバーされる範囲をよく確認することが大切です。
結論として、X1とCX-5の維持費は大きく違わないと考えていいでしょう。唯一大きく差が開いたのが「購入金額から3年後の残価予想価格」ですが、BMW X1 xDrive 18d xラインは2019年登録の中古車です。2年落ちの中古車と新車と比較してこの価格差であれば大健闘です。
BMW X1の維持費をさらに節約するためのアドバイス

以上の調査の結果、BMW X1の維持費は、国産車のCX-5と大きく変わらないことがわかりました。しかし、この計算が成り立つのは、保証によって修理費用が発生しないから。保証が切れる2年目以降が心配でしょう。
そこでおすすめしたいのが、認定中古車の延長保証に加入すること。BMW認定中古車で延長保証の対象となるのは、2年間の保証が付帯する「BMW Premium Selection」(車齢5年以内、走行距離6万km以内、正規ディーラー車で修復歴のない車両)のみ。X1の場合、そこに2年延長プランの14万5600円を負担すれば、最長4年まで保証期間を延ばすことが可能です。また、1年保証の「BMW Approved Car」であっても、上記条件を満たしていればX1の場合16万円の追加で2年保証の「BMW Premium Selection」にアップグレードが可能。その場合にも2年間の延長保証に加入することができます。
また、保証が切れたあとについては、1年点検や車検などのメンテナンスをディーラーから一般整備工場に切り替えることで、維持費用を節約することも検討してみてください。グーネットではあなたの自宅周辺の整備工場やそこで受けられるサービスを簡単に調べることができます。整備だけでなく、板金塗装なども同様です。ディーラーにすべておまかせすることで手間を省き、安心のカーライフを送るのもいいですが、グーネットを積極的に活用すれば、維持費を節約しながら楽しい輸入車生活を過ごすことができるでしょう。
グーワールド関東版編集長 中原俊介が太鼓判!

「今回紹介したBMW X1は、BMWの販売台数ランキングでも上位の常連、つまり大人気のモデルです。BMWという誰もが知っているブランド力の高さに加えて、人気のコンパクトSUVですから、王道中の王道でしょう。人気の理由のひとつは、扱いやすいボディサイズにファミリーカーとしても十分使える広々とした室内空間を実現していること。リヤビューカメラも標準で備わっているので、初めての輸入車としても安心して乗れるでしょう。さらに、中古車といっても現行モデルですから、安全性、燃費性能といった部分も心配はいりません。BMX X1は2019年10月にマイナーチェンジを行っています。価格を重視するならマイナーチェンジ前の前期モデル、さらに充実した内容を求めるなら後期モデルを選びましょう」