中古車購入ガイド
更新日:2022.02.03 / 掲載日:2022.01.14
ホンダ ステップワゴン(5代目/RP系)の中古車選びで知っておきたい特徴とグレード構成
90年代前半までのミニバンといえば、商用バンがベースのFRシャシーが中心だった。しかし、1996年に登場したステップワゴンは、一般的な乗用車と同じくFFレイアウトを採用。そのおかげで広い室内が確保でき、ミニバンとしての快適性と使い勝手を実現した。まさに5ナンバーミニバンの草分け的な存在と言えるモデルだ。その後、2001年には2代目、2005年には3代目、2009年には4代目が登場し、モデルチェンジを重ねるごとに進化を続けた。今回は2015年に登場した5代目に注目し、改良遍歴やグレード別装備内容を見ていこう。
ホンダ ステップワゴン(5代目/RP系)ってどんなクルマ?
2015年4月発売モデルのデータ(G EX)
新車時価格帯(2015年4月)
2015年4月、ステップワゴンがフルモデルチェンジを受けた。5代目の特徴は、なんと言ってもホンダ独自の「わくわくゲート」の採用。これは、テールゲートに横開き式のサブドアを備えるのが特徴で、スペースの狭い駐車場で荷物の出し入れの際に便利な開閉機構となっている。また、3列目シートを分割し、床下格納が可能な「マジックシート」を採用。車外はもちろん、車内からでも簡単に操作できるのもポイントだ。
パワートレインは、ホンダ初となる直噴1.5L VTECターボを搭載した。小径タービン、デュアルVTCの採用などにより、常用域で2.4Lエンジン並みの20.7kgmというトルクを発揮。また、燃焼効率の良い領域を拡大することで、クラストップレベルのJC08モード燃費17.0km/Lを実現している。トランスミッションは全車に新開発のCVTが組み合わされる。
安全面では、運転支援システム「ホンダセンシング」を全グレードにオプション設定(発売時)。また、従来よりも長い時間内圧を保持できる「内圧保持式エアバッグシステム」を採用したほか、「ヒルスタートアシスト機能」、「エマージェンシーストップシグナル」など、安全性も従来と比べて一段と高くなっている。
改良遍歴は?
2016年5月、ステップワゴンを一部改良。ホンダセンシングとナビ装着用スペシャルパッケージ+ETC車載器を、「B」を除く全グレードに標準装備した。また、右側パワースライドドアを、一部グレードを除き標準装備とするなど、装備内容が見直された。同年10月には専用内外装や専用サスペンション、17インチアルミホイールを装着した「モデューロX」も登場している。
2017年9月、マイナーチェンジを受けた。この改良では、カスタムモデル「スパーダ」のエクステリアを刷新。LEDヘッドライトを採用し、フロントグリルのデザインもリニューアルされた。また、スパーダにハイブリッドを新設定し、WLTCモード燃費20.0km/Lを実現。ハイブリッドモデルは専用チューニングサスペンションも与えられる。そのほか、ホンダセンシングも全車標準装備となった。
2018年4月、「モデューロX」が一部改良を受けた。ナビゲーションを、従来の9インチからHD液晶ディスプレイの10インチに変更。また、ナビ連動タイプのETC車載器が同時装着となるナビ装着用スペシャルパッケージも設定された。
2020年1月、ハイブリッドモデルの名称が「e:HEV」に変更された。また、スパーダのe:HEVにおいて、シート表皮に撥水撥油加工を施した「FABTECT」を採用した。
ホンダ ステップワゴン(5代目/RP系)の主要グレード
基本グレードは、「B」、「G」、「G・EX」、「スパーダ」、「スパーダ クールスピリット」、「スパーダG」、「スパーダG・EX」、「モデューロX」などが存在する。なお、ホンダセンシング装着車はグレード名の横に併記されることも覚えておきたい。ここでは主力グレードの装備内容を見ていこう。
ベーシックな佇まいの「G」/「G・EX」
ステップワゴンの最もベーシックなグレードが「G」系。わくわくゲート、コンフォートビューパッケージなど基本的な装備が揃う。エクステリアもシンプルなデザインで、万人に好まれるルックスが魅力である。「G・EX」では、調光機能付きLEDルームランプ、フロントドアアームレストパッド、16インチアルミホイール(Gではスチールホイール)も標準装備される。
カスタム系「スパーダ」/「スパーダ クールスピリット」
エクステリアはスパーダ専用デザインとなり、クールな佇まいが大きな特徴。FF車は専用サスペンションも装着される。装備内容は「G」や「G・EX」とほぼ同等だが、スパーダ系は本革巻きステアリングを標準装備。さらに「クールスピリット」では、パドルシフトも与えられる。
ハイブリッド系「スパーダ ハイブリッドG」/「スパーダ ハイブリッドG・EX」
ハイブリッド系はスパーダのみに設定される。当初はハイブリッドという名称で、2020年以降のモデルは「e:HEV」表記になったが、基本的に同じものである。パワートレインは2.0L DOHC+モーターを搭載し、CVTが組み合わされる。駆動方式はFFのみ。なお、装備は非ハイブリッド車とほぼ同等の内容。
※上の記述は、2016年発売モデルについてまとめたもの。年式によって装備内容が異なる場合があります。
まとめ
ステップワゴンは箱型ミニバンの人気モデルゆえ、物件数も充実している。中古車選びの際に気をつけたいことは、ハイブリッドモデルはスパーダ系のみの設定ということ。グレードごとの装備内容に大きな差はないが、年式によってホンダセンシングが装着されていないこともあるので、こちらも要確認を。また個性を重視するなら、スポーティかつ豪華な最上級モデル「モデューロX」もオススメだ。