中古車購入ガイド
更新日:2022.02.03 / 掲載日:2022.02.03
日産 フェアレディZ(6代目/Z34)の中古車選びで知っておきたい特徴とグレード構成

日産の伝統的なスポーツカーがフェアレディZ。前身に当たるダットサン フェアレディの後継モデルとして1969年に登場し、半世紀以上に及ぶ歴史を誇るモデルである。フェアレディZの大きな市場となるのは北米だが、日本でも手が届くスポーツカーとして多くのファンを生み出した。そんなフェアレディZだが、2000年に4代目(Z32)の生産が終了。60年代から続いたZの系譜が途絶えたかと思われたが、その2年後となる2002年に見事復活し5代目(Z33)が登場。よりスポーツカーらしい走りとデザインで、再び日産を代表するスポーツカーとして返り咲いた。2008年には6代目(Z34)が、2022年には7代目が発表され、現在もその系譜は続いている。今回は6代目の改良遍歴を振り返りつつ、グレード別装備内容を見ていこう。
日産 フェアレディZ(6代目/Z34)ってどんなクルマ?

2008年12月発売モデルのデータ(バージョンST)

新車時価格帯(2008年12月)
改良遍歴は?
2012年7月、マイナーチェンジが行われた。エクステリアは、新形状のフロントバンパー、新デザインのアルミホイール(ダーククローム色)を採用。「バージョンS」と「バージョンST」にはレッドのブレーキキャリパーが装着され、足もとが引き締められた。走りの面では、ショックアブソーバーの減衰力特性を変更したユーロチューンドサスペンションを採用し、スポーティさと安定性や乗り心地を向上。ブレーキパッドには新開発の摩擦材が採用され、耐フェード性が高められた。
2014年7月の改良では、タイヤ構造、リアエンジンマウント、防音材の改良により静粛性を向上。またリアサスペンションの改良により、日常域での乗り心地も見直された。
2015年7月の改良では、メーカーオプションの「BOSEサウンドシステム」に、新たにアクティブサウンドコントロール及びアクティブノイズコントロールを追加。アクティブサウンドコントロールは、ドライバーがエンジンサウンドをよりダイナミックに感じるよう音質をコントロールするシステム。一方、アクティブノイズコントロールは、エンジンからの不快なこもり音を低減し、室内の静粛性を高めるシステムとなっている。
2016年8月の改良では、「バージョンST」と「NISMO」にカーウイングスナビゲーションシステム、BOSEサウンドシステム、アクティブサウンドコントロール、アクティブノイズコントロールを、「バージョンS」にカーウイングスナビゲーションシステムを標準装備した。
2017年7月の改良では、ヘッドランプ、リアコンビランプをブラックハウジングで強調。ドアハンドルやリアバンパーの下部をブラックにすることで、より精悍な印象となった。また「バージョンST」と「バージョンS」は、ブラック塗装の19インチ鍛造アルミホイールを装着。走行面では、新型の高効率クラッチの採用により、ペダル踏力が軽くなるとともに、半クラッチのコントロール性を向上させた。
日産 フェアレディZ(6代目/Z34)の主要グレード

グレード体系は、ベースグレードのほか、「バージョンS」、「バージョンT」、「バージョンST」が用意される。また、NISMOが手がけたパーツが装着されるチューニングモデル「NISMO」も設定。ここでは、グレード別の装備内容を紹介したい。
価格を抑えたベースグレード
「フェアレディZ」と表記されるベースグレード。パワートレインは上級グレードと同じで、オートエアコン、インテリジェントキー、本革巻きステアリング、UVカットガラスなどの基本装備が標準となる。タイヤサイズは18インチとなり、前後ともにベンチレーテッドディスクブレーキを採用。スポーツカーとしての走りを純粋に楽しみたい人にオススメのグレードである。
豪華な内装の「バージョンT」
ベースグレードの装備に加え、インテリアには本革・スエード調ファブリックコンビシート、運転席・助手席パワーシート、運転席ランバーサポート、BOSEサウンドシステムなどの快適装備が加わる。トランスミッションは7速ATのみ。
19インチホイールを装着する「バージョンS」
ベースグレードの装備に加え、レイズ社製19インチホイールを装着。エクステリアの佇まいを重視する人にオススメのグレード。なお、サスペンションやブレーキなどはベースグレードと共通である。
豪華かつスポーティな最上級の「バージョンST」
「バージョンT」の快適装備、「バージョンS」の19インチホイールのどちらも盛り込まれるのが「バージョンST」。インテリアは、本革・スエード調ファブリックコンビシート、運転席・助手席パワーシート、運転席ランバーサポート、BOSEサウンドシステムなどを標準装備。足まわりには、レイズ社製19インチホイールが装着される。
走りを追求した「NISMO」
2009年6月に「バージョンNISMO」として追加され、2013年6月には改良を受けて「NISMO」として発売が開始された高性能バージョン。エクステリアは、専用バンパー、リアスポイラー、サイドシルプロテクターなどが装着され、ほかのグレードと大きく差別化されている。室内は、本革巻きシフトノブ、レカロ社製スポーツシートを装着。走りの面でも、専用サスペンション、ヤマハ製パフォーマンスダンパー、専用ECM、専用チューニングエンジンなどで強化される。
※上の記述は、2017年発売モデルについてまとめたもの。年式によって装備内容が異なる場合があります。
まとめ

ミドルクラスのスポーツカーは、選択肢が少ない状況が続いている。そんななか、日産 フェアレディZはルックスと実力を兼ね備えた骨太なモデルで、貴重なモデルであろう。NISMOを除けばパワートレインが共通なので、各々のグレードはホイールや内装の違いに留まる。グレードにこだわるより、整備履歴が残っているか、どのような使われ方をしたかなどを重点的にチェックするとよい。

ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。
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