中古車購入ガイド
更新日:2022.02.10 / 掲載日:2022.02.09
スズキ スペーシア(2代目/MK53)の中古車選びで知っておきたい特徴とグレード構成

2003年、ダイハツ タントが登場して以降、軽スーパーハイトワゴンはその使い勝手のよさに注目が集まった。タントの人気に追従するかのように、2008年1月に発売されたのがスズキ パレットだ。1.7mを超える全高や両側スライドドアを採用し、タントに迫る実用性を持つ軽スーパーハイトワゴンである。そのパレットの後継が2013年に登場したスペーシア。スライドドアやハイトなスタイルはパレット譲りで、アイドリングストップ機構を盛り込むなど環境にも配慮した。今回は、2017年に登場した2代目スペーシアの改良遍歴を振り返り、グレード別の装備内容を紹介しよう。
スズキ スペーシア(2代目/MK53)ってどんなクルマ


2017年12月発売モデルのデータ(ハイブリッドX)
新車時価格帯(2017年12月)
2017年12月、2代目となったスズキ スペーシア。前身となるパレットから方向性は変わらず、全高1785mmの軽スーパーハイトワゴンである。エクステリアは、「ワクワク感」がキーワード。四角いフォルムながら角に丸みを持たせたほか、2トーンルーフ車を設定するなど、遊び心のあるデザインを採用。一方、スペーシア カスタムでは、大型メッキフロントグリル、LEDヘッドライトを採用するなど、迫力あるデザインを導入している。インテリアは、水平基調のデザインで見晴らしのよいコックピットで運転が苦手なひとにも配慮。また、リアステップ地上高を345mmとし、フロアの低さを継承している。またBピラー両側に設定したグリップの位置を低く抑え、子どもでも乗り降りしやすくなった。スライドドア開口部は20mm広げて600mmに、開口高を20mm高くして1250mmとしている。そのほか、パワースライドドア予約ロック機能、パワースライドドア一時停止機能、ワンタッチダブルフォールディング式リアシートを採用し、利便性も大きく高められた。
パワートレインは、マイルドハイブリッドを全車に搭載。ISG(モーター機能付発電機)の高出力化、リチウムイオンバッテリーを大容量化し、幅広い速度域でモーターアシストが可能となった。また、発進からおよそ100km/hまでの加速時にISGがモーターアシストを行って燃料消費を抑えることで、JC08モード燃費30.0km/Lを実現している。そのほか、プラットフォームを一新してサスペンションも新設計となり、静粛性も高められた。
安全面では、軽自動車では初となる後退時ブレーキサポートを採用。これは、リアバンパーに内蔵した4つの超音波センサーが車両後方にある障害物を検知し、自動でブレーキを掛けることで被害軽減を図るシステム。さらにフロントガラス投影式ヘッドアップディスプレイを採用し、安全運転をサポートする。また、周囲の環境を立体的に確認できる3Dビューも導入された。
改良遍歴は?
2018年12月、スペーシアシリーズに新ファミリー「スペーシア ギア」が加わった。SUVのテイストを加えたモデルで、専用エクステリア、丸型ヘッドランプ、ルーフレールを標準装備。インテリアはブラック基調となり、メーターやステッチなどにオレンジのアクセントカラーが施される。また、ツールボックスをモチーフにしたインパネアッパーボックスを採用するのも特徴。
2020年8月、スペーシア、スペーシア カスタム、スペーシア ギアが一部改良を受けた。夜間の歩行者も検知するデュアルカメラブレーキサポート、SRSカーテンエアバッグを標準装備としたほか、アダプティブクルーズコントロールを一部グレードに追加した。
2021年12月の改良では、コネクテッドサービス「スズキコネクト」に対応した車載通信機を搭載。また、大型9インチHDディスプレイのメモリーナビゲーションを、スズキコネクト対応通信機とセットで設定した。また、アダプティブクルーズコントロール装着車に車線逸脱抑制機能も加わった。エクステリアは、フロントグリル、アルミホイールのデザインを変更。室内は、インパネカラーパネル、シートのアクセント色も変更となった。
スズキ スペーシア(2代目/MK53S)の主要グレード

基本グレードは、スペーシアが「ハイブリッドG」、「ハイブリッドX」、スペーシア カスタムが「ハイブリッドGS」、「ハイブリッドXS」、「ハイブリッドXSターボ」、スペーシア ギアが「ハイブリッドXZ」、「ハイブリッドXZターボ」で展開される。スタンダードなスペーシアにはターボエンジンが設定されないことに注意。ここでは、スペーシア、スペーシア カスタムのグレード別装備内容を紹介しよう。
ベーシックな「ハイブリッドG」
装備を厳選し、リーズナブルな価格を実現する「ハイブリッドG」。新車では安全機能を省いたスズキセーフティサポート非装着車も設定されているため、中古車購入の際は安全装備の有無に注意しよう。155/65R14タイヤ&スチールホイール、マルチインフォメーションディスプレイ、キーレスプッシュスタートシステム、フルオートエアコンなどの快適装備が標準となる。
上級グレード「ハイブリッドX」
安全面では、後方視界支援ミラーを標準装備。快適装備としては、スライドドアクローザー、ワンアクションパワースライドドア、プレミアムUV&IRカットガラス、運転席シートリフター、チルトステアリング、パーソナルテーブル、フロントアームレストボックス、ラゲッジルームランプが与えられる。
カスタム系のベースグレード「ハイブリッドGS」
スペーシアとは異なるデザインのスペーシア カスタム。フロントバンパー、リアバンパーがエアロ形状になるほか、サイドアンダースポイラー、ルーフエンドスポイラー、メッキグリルなどが与えられる。足まわりには155/65R14タイヤ&アルミホイールを装着する。
カスタム系の上級グレード「ハイブリッドXS」/「ハイブリッドXSターボ」
カスタム系のルックスに装備を充実させた「ハイブリッドXS」。こちらはターボ搭載モデルも選択可能となっている。タイヤサイズは165/55R15となり、アルミホイールを標準装備。エクステリアは、メッキドアハンドル、LEDイルミネーションを採用。インテリアは、本革巻ステアリング、本革巻シフトノブ、一部レザー調のファブリックシートが与えられ、「ハイブリッドGS」よりもさらに豪華な内外装となるのが特徴だ。また「ハイブリッドXSターボ」では、パドルシフトも装備される。
※上の記述は、2022発売モデルについてまとめたもの。年式によって装備内容が異なる場合があります。
まとめ

大きくわけると「スペーシア」、「スペーシア カスタム」、「スペーシア ギア」の3つのバリエーションが存在する。いずれも内外装が大きく異なるので、好みに応じたバージョンを選ぼう。パワートレインは、自然吸気とターボの両方が選べるが、「スペーシア」ではターボが選べないことも覚えておきたい。各グレードは快適装備の違いが中心で、安全装備は概ね共通となっている。予算に合わせたクルマ選びをしたい。

ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。
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