中古車購入ガイド
更新日:2022.05.17 / 掲載日:2022.05.06
スズキ ハスラー(初代)の改良遍歴とねらい目グレード

2014年1月、軽ワゴンとSUVを融合させたクロスオーバーのハスラーがデビュー。これまで同様のコンセプトを持つモデルは存在していたが、アメ車のような力強さと愛らしさを兼ね備えたハスラーは、SUVブームの後押しも味方してたちまち人気モデルとなった。2019年にはモデルチェンジを受け、2代目が登場している。今回は初代ハスラーの改良遍歴とグレード別中古車平均価格を見ていこう。
スズキ ハスラー(初代)ってどんなクルマ?


ハスラーは、広い室内空間とアウトドアでも使いやすいマルチユースの軽自動車。ワゴンRと共通のプラットフォームを採用し、ドアもヒンジ式を採用。Aピラーを立てることで、ゆとりある頭上空間を確保した。また、丸型ヘッドランプは周囲をメッキガーニッシュで装飾し、存在感をアップ。ブラックのバンパーにシルバー塗装のガーニッシュを採用したほか、フェンダーアーチモールもブラックとすることで、SUVらしさを強調している。インテリアは、カラーパネルをパイプでつないだ個性的なインパネデザインが特徴。ドアトリムにもインパネと同色となる。また、汚れを拭き取りやすいラゲッジフロア、フルフラットも可能なシートアレンジなど、アウトドアでも活躍できる設計も魅力である。
パワートレインは、自然吸気とターボを設定し、CVTまたは5速MTが組み合わされる。駆動方式も各グレードでFF、4WDを選択可能。165/60R15サイズの大径タイヤを装着しながら、最小回転半径4.6mを実現する。最低地上高は180mm、アプローチアングル28°、ディパーチャーアングル46°が確保され、ちょっとしたラフロードも難なく走破できる。安全面では、レーダーブレーキサポート、誤発進抑制機能、エマージェンシーストップシグナル、ESPがCVT車に標準装備される(Aグレードを除く)。
改良遍歴は?
2015年5月、自然吸気のCVT車に搭載していた「エネチャージ」が「S-エネチャージ」に変更された。これは加速時にモーターでアシストするシステムで、モーターアシストする時間と頻度を増やすことで、JC08モード燃費32.0km/L(2WD車)を実現している。
2015年12月、一部改良を受けた。今回はターボ車にも「S-エネチャージ」を搭載し、JC08モード燃費を27.8km/Lに向上。「X」、「Xターボ」には衝突被害軽減システム「デュアルカメラブレーキサポート」を標準装備し、全方位モニター付きメモリーナビゲーションをメーカーオプション設定とした。シート表皮は新しいデザイン柄を採用すると同時に、インパネとドアトリムにイエローのカラーパネルを追加。
スズキ ハスラー(初代)のグレードと相場

初代ハスラーの主力グレードは、大きく分けて「A」、「G」、「X」で構成されている。「G」と「X」には自然吸気のほか、ターボエンジンが選べるのも特徴だ。ここではグレード別の中古車平均価格を見ていきたい。
エントリーモデル「A」
最も安価なグレードの「A」。アイドリングストップなどの機能が省かれ、エアコンもマニュアル式。物件数は非常に少なく、全体のわずか2%しかないレアなグレードだ。中古車平均価格は86万円と安いが、選択肢になりにくいだろう。
中間グレード「G」/「Gターボ」
内装の装備が充実した「G」は、ハスラーの主力グレード。フルオートエアコンも標準装備となる。「G」と「Gターボ」が設定されるが、大部分は自然吸気の「G」。中古車平均価格は、「G」が95万円、「Gターボ」が101万円。物件が少なくやや探しにくいものの、ゆとりの動力性能を重視するならターボ車を選ぶのもありだ。
上級グレード「X」/「Xターボ」
切削タイプの15インチアルミホイールを装着し、SUVらしさを強調したのが「X」系。こちらも「X」と「Xターボ」が設定される。中古車平均価格は、「X」が96万円、「Xターボ」が100万円と、「G」系とほとんど差がない状況。それゆえ積極的に「X」系を探していこう。ただし物件数は「G」系よりもやや少なめ。また、ターボよりも自然吸気モデルのほうが多く流通している。
※上の記述は、2014年発売モデルについてまとめたもの。年式によって装備内容が異なる場合があります。中古車平均価格は2022年4月時点のデータ。
まとめ

新車価格が安い軽自動車は、一般的に値下がりしにくい傾向にある。初代ハスラーもその代表例で、その人気と相まって高値安定が続いていた。しかしフルモデルチェンジを受けたことで、今後の値下がりが期待できるはず。ねらい目グレードは、最上級モデル「X」系。現在は100万円前後の予算で探せるようになった。コンディションのよい個体も多く、これからが買い時といえそうだ。

ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。
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