中古車購入チェックポイント
更新日:2022.09.29 / 掲載日:2022.09.29
中古車のダイナモが故障したらどうする?症状と対処法を詳しく解説
中古車を購入後、いろいろな部位で不具合が起こる可能性があります。その中の一つに、今回紹介するダイナモ(発電機)があります。
この記事では、ダイナモが故障するとどうなるのか、どう対処すればいいのかについてまとめました。
また、ダイナモの搭載されている旧年式車で故障しやすい箇所についても紹介しますので参考にしてください。

中古車でダイナモがかなり劣化・摩耗している可能性は十分考えられます。まず、ダイナモが故障した場合、どのような症状が出てくるのかについて見ていきましょう。
また、ダイナモとオルタネーターについて違いがよく分からないという方もいるかもしれません。ダイナモの役割についても紹介していきます。
ただし、両者は構造に違いが見られます。ダイナモは直流電流であるのに対して、オルタネーターは交流電流を発生させる装置となっています。
車のバッテリーを充電させるためには、直流電流でなければなりません。そのため、オルタネーターは交流電流から直流電流に変換する必要があります。そこで整流器が設置されています。
ダイナモは整流器のないオルタネーターです。オルタネーターはダイナモと比較すると構造がシンプルで高回転にも対応しています。
オルタネーターの場合、アイドリングの間も簡単にバッテリーに充電できます。そのため、現在販売されている新車はほぼすべてオルタネーターが搭載されています。
ダイナモは直流発電機ですが、発電効率が悪いのがネックでした。一方、オルタネーターは出力された電流がバッテリーに蓄積されるシステムになっています。
回転力が上がると電圧も上がっていくため、そのままだとバッテリーや電装品が異常をきたす恐れが高いです。そこで、今の車は電子回路を使ってバッテリーにとって適切な電圧に調整できるようになっています。
現在の車両のオルタネーターには、ICレギュレーターという電子回路が搭載されています。ICレギュレーターは、オルタネーターによって発電される電圧を一定にする役割があります。電圧を一定に調整することで、車に搭載されている電装機器が安定して動作できるわけです。
オルタネーターに何らかのトラブルが発生した場合、バッテリーの警告灯が点灯する可能性が高いです。オルタネーターが故障すると、バッテリーへの充電もスムーズにいきません。バッテリーが十分電力を維持できなくなるので、警告灯が点灯します。
もし走行中でもバッテリーの点灯が消えない場合には、オルタネーターに問題が起きているかもしれません。バッテリーが上がって走行できなくなる可能性がありますので、速やかに整備工場に持ち込みましょう。
オルタネーターが故障すると、バッテリーの充電がうまくいかなくなります。その結果、セルモーターを回す電力の供給が不安定になり、エンジンが停止してしまうかもしれません。
オルタネーターに問題があっても、それまでバッテリーに電力供給できていれば、充電できなくてもしばらくは電力が残っています。そのため、しばらくはエンジンがかかるかもしれません。
しかし、走行中に電力がなくなって、突然エンジンが停止することもあります。警告灯が点灯したら、速やかに走行を止めたほうがいいでしょう。
しかし、新しいものと交換しても短期間でエンジンがかからなくなったのならば、オルタネーターの故障が疑われます。
バッテリーを交換してエンジンがかかったとしても、数時間後や数日後にエンジンがかからない、走行中に止まってしまうようであれば、オルタネーターの異常を考えましょう。
オルタネーターは車の部品の一つですが、オルタネーター自体もいろいろな部品によって構成されています。そして、その部品も長年使用すれば徐々に劣化していきます。運転中、路面状況によって車は揺れますし、エンジンなどの動作によって振動も起こります。このような振動をきっかけにして、部品の摩耗などを引き起こすのです。
オルタネーターの異常以外でも、異音を引き起こすことがあります。もし普段と異なる異音が目立つようであれば一度、愛車の点検をお願いしたほうがいいでしょう。
その理由はオルタネーターは電力を供給する装備だからです。オルタネーターに問題があれば電力供給がスムーズにいきません。そのため、電気機器の動作異常を引き起こすのです。
電気機器の他にもライト類の異常もオルタネーターに起因している可能性があります。ライトがつかない、ちらつくなどの異常がある場合には要注意です。

オルタネーターも使い続けると経年劣化を起こして、いろいろなトラブルを起こす危険性が高まります。一般的にオルタネーターの交換時期といわれるのが、走行距離が10万kmに達した時です。
しかし、近年のオルタネーターは、だいぶ性能が良くなっています。耐久性に優れたものも出てきていて、走行距離20万kmを超えても現役で使用されているものも珍しくありません。そのため、走行距離10万kmは一つの目安として考えてください。
10万kmを超えて異音がする、電子機器がうまく動作できないなどの異常が発生したら、そろそろ寿命と判断しましょう。10万kmを超えてきてオルタネーターを交換していなければ、いつ異常が起きてもおかしくないという気持ちで運転してください。

オルタネーターも同じものを使い続けていれば、故障する可能性は高くなります。では、具体的にオルタネーターのどこに不具合が発生するのでしょう?
ここからは、具体的にどのようなところで異常が発生するのか、主だったものをいくつか挙げていきます。オルタネーターの調子がおかしくなったら、以下の症状を疑ってください。
カーボンブラシには電流を伝える、通電する役割があります。摺動(しゅうどう)といいますが、カーボンブラシを滑らせることで通電するシステムです。そのため、長年使い続けるとだんだんとブラシが摩耗してしまいます。
ブラシが摩耗した結果、摺動がうまくいきません。そして電流を伝えることができなくなって不具合が発生するわけです。
もしカーボンブラシそのものが劣化しているのであれば、新しいものと交換する必要があります。
レクティファイヤーは、オルタネーターによって発電された交流電流を直流電流に変換する変圧器のことです。浸水や冠水することで動かなくなってしまうことがあります。それ以外にも、水蒸気が内部で発生して同じような状況に陥ることもありますので注意してください。
もしレクティファイヤーの不具合によってオルタネーターが作動しなければ、新しいものと交換しましょう。レクティファイヤーの交換だけで、オルタネーターの調子が戻ることもあります。
ICレギュレーターは制流装置のことで、オルタネーターの回転数に関わらず電圧を一定に保つための部品です。うまく機能しなくなると、オルタネーターの電圧を制御できなくなります。その結果、車が高電圧状態に陥ってしまいます。するとオルタネーターだけでなく、いろいろな機器にも悪影響をもたらしてしまうかもしれません。
例えば、過充電によってバッテリーに不具合を生じさせるなどです。その他の電装品の故障にもつながりかねないので、早めに修理や交換したほうがいいでしょう。

オルタネーターの調子が悪くて交換するのであれば、部品代に加えて工賃がかかります。部品代は、新品にするか中古のオルタネーターに交換するかによって変わるでしょう。
もし新品のものと交換するとなると、工賃も含めて50,000~100,000円程度かかります。ディーラーで修理を依頼すると、新品と交換するのが一般的です。
一方、中古のオルタネーターと交換すれば、部品代を安く節約できます。中古やリビルトのオルタネーターであれば、10,000円~15,000円程度が相場です。工賃を含めても約10,000円~30,000円で修理できる場合もあります。
民間の整備工場で修理依頼すれば、中古のオルタネーターで交換してもらえるかもしれません。

オルタネーターの交換にかかる時間は車種ごとによって変わります。早ければ15分程度ですが、かかったとしても1日あれば完了するでしょう。
車種によって時間が変わる理由は、構造的な問題が関係しています。ボンネットを開ければ作業できる車種もあれば、バンパーまで外さないといけない車種もあるので時間に差が生じるのです。
国産車の場合、バッテリーターミナルから取り外していきます。そしてカバーを外して、B端子とコネクターを取り外します。最後にアイドラプーリーとブラケットを取り外して、オルタネーター本体を外す手順です。そして新しいオルタネーターを取り付けていきます。
中古品の場合、使い込まれているので交換してもすぐに不具合が発生する可能性があります。結局何度も交換することになり、トータルでは新品と交換したのと比較してコストが同じだったり、逆に高くついたりするかもしれません。
もし低年式の車で「もうそんなに長く乗るつもりはない」ということであれば、中古のオルタネーターに交換するのも一考です。

オルタネーターの不具合を予防するために、メンテナンスをしたほうがいいのではないかと思うかもしれません。しかし、車検や定期点検でチェックすれば十分です。日ごろからオルタネーターの点検をする必要はないでしょう。
ただし、2000年以前に生産された古い車であれば、オルタネーターの寿命が現在のものよりも短めです。いわゆるダイナモと呼ばれている時代の発電機を使っている場合には、こまめに点検したほうがいいでしょう。
もしオルタネーターを自分でチェックしたい場合は、「オルタネーター・チェッカー」を使用します。自分で行う自信なければ、ディーラーや整備工場に持ち込めば、オルタネーターの状態をチェックしてもらえます。
バッテリーの端子にチェッカーに取り付けられているケーブルをつなぐだけです。もしランプがすべて点灯すれば、問題ありません。ランプがすべて点灯しない場合、充電量が不十分であると判断できます。
オルタネーターチェッカーは2,000円くらいで購入できるでしょう。作業そのものはそれほど難しくありませんが、感電を防ぐため作業用手袋を着用して作業を進めてください。
オルタネーターは、エンジンの動力を利用して発電するメカニズムになっています。そのため、一般的にはエンジンに組付ける形で装備されています。
エンジンは回転すると、どうしても高温になりがちです。しかも夏場、厳しい暑さの中でエンジンを動かせばさらに高温となります。すると、オルタネーターもかなりの高温にさらされます。
特に寿命の近づいているオルタネーターであれば、夏の猛暑で一気にやられてしまう危険性も高まりますので注意しましょう。JAFの公表している救援データを見てみても、夏場は冬と比較してオルタネーターの故障で救援依頼するケースが3倍以上に跳ね上がっています。

ダイナモの搭載されている低年式車の場合、ダイナモ以外にも故障が発生するリスクが高いです。特に注意しなければならないのは、ミッションやブレーキの異常です。
ミッションとブレーキに共通しているのはオイルが使われている点で、交換していないと劣化もかなり進んでいます。すると、ミッションやブレーキを思うように作動させられないかもしれません。
しっかりメンテナンスをしている方であれば、エンジンオイルは定期的に交換しているかもしれません。しかし、ミッションやブレーキオイルの交換までは気が回らないという方も多いです。
車種によって変動がありますが、ブレーキオイルは車検ごと、ミッションオイルは5万kmに1回のペースで交換しましょう。
この記事では、ダイナモが故障するとどうなるのか、どう対処すればいいのかについてまとめました。
また、ダイナモの搭載されている旧年式車で故障しやすい箇所についても紹介しますので参考にしてください。
この記事の目次
中古車のダイナモが故障した場合の症状

また、ダイナモとオルタネーターについて違いがよく分からないという方もいるかもしれません。ダイナモの役割についても紹介していきます。
ダイナモとオルタネーターは一緒?
ダイナモもオルタネーターも、基本的には発電機の役割を果たしている点では一緒です。ただし、両者は構造に違いが見られます。ダイナモは直流電流であるのに対して、オルタネーターは交流電流を発生させる装置となっています。
車のバッテリーを充電させるためには、直流電流でなければなりません。そのため、オルタネーターは交流電流から直流電流に変換する必要があります。そこで整流器が設置されています。
ダイナモは整流器のないオルタネーターです。オルタネーターはダイナモと比較すると構造がシンプルで高回転にも対応しています。
オルタネーターの場合、アイドリングの間も簡単にバッテリーに充電できます。そのため、現在販売されている新車はほぼすべてオルタネーターが搭載されています。
現代はオルタネーターが正しい
ダイナモが搭載されている車は、かなり古い車種の可能性が高いです。ダイナモは使い勝手が悪いので、利便性の高いオルタネーターが登場してからは取って代わられた形です。ダイナモは直流発電機ですが、発電効率が悪いのがネックでした。一方、オルタネーターは出力された電流がバッテリーに蓄積されるシステムになっています。
回転力が上がると電圧も上がっていくため、そのままだとバッテリーや電装品が異常をきたす恐れが高いです。そこで、今の車は電子回路を使ってバッテリーにとって適切な電圧に調整できるようになっています。
オルタネーターの役割
現在ダイナモの役割を担っているオルタネーターは、一言でいうと「発電機」です。エンジンが回転すると、そのパワーによってオルタネーターも回転して発電させます。そして作られた電力を車に供給して、バッテリーの充電などに用いられるのです。現在の車両のオルタネーターには、ICレギュレーターという電子回路が搭載されています。ICレギュレーターは、オルタネーターによって発電される電圧を一定にする役割があります。電圧を一定に調整することで、車に搭載されている電装機器が安定して動作できるわけです。
警告灯の点灯には注意
車のメーターパネルには、いろいろなランプが設置されています。これは警告灯といい、該当する箇所に何らかの不具合が発生した場合に点灯する仕組みになっています。オルタネーターに何らかのトラブルが発生した場合、バッテリーの警告灯が点灯する可能性が高いです。オルタネーターが故障すると、バッテリーへの充電もスムーズにいきません。バッテリーが十分電力を維持できなくなるので、警告灯が点灯します。
もし走行中でもバッテリーの点灯が消えない場合には、オルタネーターに問題が起きているかもしれません。バッテリーが上がって走行できなくなる可能性がありますので、速やかに整備工場に持ち込みましょう。
エンジンが不安定
オルタネーターに異常があると、エンジンの動作が不安定になるので注意が必要です。オルタネーターが故障すると、バッテリーの充電がうまくいかなくなります。その結果、セルモーターを回す電力の供給が不安定になり、エンジンが停止してしまうかもしれません。
オルタネーターに問題があっても、それまでバッテリーに電力供給できていれば、充電できなくてもしばらくは電力が残っています。そのため、しばらくはエンジンがかかるかもしれません。
しかし、走行中に電力がなくなって、突然エンジンが停止することもあります。警告灯が点灯したら、速やかに走行を止めたほうがいいでしょう。
エンジンがかからない
エンジンがかからない場合、バッテリー上がりが原因だと思う方が多いかもしれません。もし本当にバッテリーに問題があれば、バッテリーを新しいものに交換すれば問題は解決するでしょう。しかし、新しいものと交換しても短期間でエンジンがかからなくなったのならば、オルタネーターの故障が疑われます。
バッテリーを交換してエンジンがかかったとしても、数時間後や数日後にエンジンがかからない、走行中に止まってしまうようであれば、オルタネーターの異常を考えましょう。
異音が発生する
オルタネーターが故障すると、異音が発生することもあります。車を動かすと今まで聞いたことのないような音が発生するなら、オルタネーターの異常を疑ってみてください。オルタネーターは車の部品の一つですが、オルタネーター自体もいろいろな部品によって構成されています。そして、その部品も長年使用すれば徐々に劣化していきます。運転中、路面状況によって車は揺れますし、エンジンなどの動作によって振動も起こります。このような振動をきっかけにして、部品の摩耗などを引き起こすのです。
オルタネーターの異常以外でも、異音を引き起こすことがあります。もし普段と異なる異音が目立つようであれば一度、愛車の点検をお願いしたほうがいいでしょう。
電気機器の不具合
車の中にはいろいろな電気機器が搭載されています。エアコン、オーディオ、カーナビなどが搭載されている車も多いです。もしこれらの電気機器がうまく機能しない、動かなくなっているのであれば、オルタネーターに問題が発生している可能性が疑われます。その理由はオルタネーターは電力を供給する装備だからです。オルタネーターに問題があれば電力供給がスムーズにいきません。そのため、電気機器の動作異常を引き起こすのです。
電気機器の他にもライト類の異常もオルタネーターに起因している可能性があります。ライトがつかない、ちらつくなどの異常がある場合には要注意です。
オルタネーターの交換時期

しかし、近年のオルタネーターは、だいぶ性能が良くなっています。耐久性に優れたものも出てきていて、走行距離20万kmを超えても現役で使用されているものも珍しくありません。そのため、走行距離10万kmは一つの目安として考えてください。
10万kmを超えて異音がする、電子機器がうまく動作できないなどの異常が発生したら、そろそろ寿命と判断しましょう。10万kmを超えてきてオルタネーターを交換していなければ、いつ異常が起きてもおかしくないという気持ちで運転してください。
オルタネーターが故障する原因

ここからは、具体的にどのようなところで異常が発生するのか、主だったものをいくつか挙げていきます。オルタネーターの調子がおかしくなったら、以下の症状を疑ってください。
カーボンブラシの摩耗
オルタネーターにはカーボンブラシという部品がありますが、これが摩耗することで不具合を起こす可能性があります。カーボンブラシには電流を伝える、通電する役割があります。摺動(しゅうどう)といいますが、カーボンブラシを滑らせることで通電するシステムです。そのため、長年使い続けるとだんだんとブラシが摩耗してしまいます。
ブラシが摩耗した結果、摺動がうまくいきません。そして電流を伝えることができなくなって不具合が発生するわけです。
もしカーボンブラシそのものが劣化しているのであれば、新しいものと交換する必要があります。
レクティファイヤーの不具合
レクティファイヤーという部品に問題があると、オルタネーターの不具合を引き起こします。レクティファイヤーは、オルタネーターによって発電された交流電流を直流電流に変換する変圧器のことです。浸水や冠水することで動かなくなってしまうことがあります。それ以外にも、水蒸気が内部で発生して同じような状況に陥ることもありますので注意してください。
もしレクティファイヤーの不具合によってオルタネーターが作動しなければ、新しいものと交換しましょう。レクティファイヤーの交換だけで、オルタネーターの調子が戻ることもあります。
ICレギュレーターの故障
ICレギュレーターに異常があると、オルタネーターの機能不全を起こす可能性があります。ICレギュレーターは制流装置のことで、オルタネーターの回転数に関わらず電圧を一定に保つための部品です。うまく機能しなくなると、オルタネーターの電圧を制御できなくなります。その結果、車が高電圧状態に陥ってしまいます。するとオルタネーターだけでなく、いろいろな機器にも悪影響をもたらしてしまうかもしれません。
例えば、過充電によってバッテリーに不具合を生じさせるなどです。その他の電装品の故障にもつながりかねないので、早めに修理や交換したほうがいいでしょう。
オルタネーターの交換にかかる費用

もし新品のものと交換するとなると、工賃も含めて50,000~100,000円程度かかります。ディーラーで修理を依頼すると、新品と交換するのが一般的です。
一方、中古のオルタネーターと交換すれば、部品代を安く節約できます。中古やリビルトのオルタネーターであれば、10,000円~15,000円程度が相場です。工賃を含めても約10,000円~30,000円で修理できる場合もあります。
民間の整備工場で修理依頼すれば、中古のオルタネーターで交換してもらえるかもしれません。
オルタネーターの交換にかかる時間

車種によって時間が変わる理由は、構造的な問題が関係しています。ボンネットを開ければ作業できる車種もあれば、バンパーまで外さないといけない車種もあるので時間に差が生じるのです。
国産車の場合、バッテリーターミナルから取り外していきます。そしてカバーを外して、B端子とコネクターを取り外します。最後にアイドラプーリーとブラケットを取り外して、オルタネーター本体を外す手順です。そして新しいオルタネーターを取り付けていきます。
オルタネーターは新品に交換するのがおすすめ
オルタネーターを交換する際、新品より安く購入できる中古やリビルト品と交換する方法もあります。しかし、その場合は長期的に見て新品もしくは同等の品質に整備されたリビルト品に交換したほうがいいでしょう。中古品の場合、使い込まれているので交換してもすぐに不具合が発生する可能性があります。結局何度も交換することになり、トータルでは新品と交換したのと比較してコストが同じだったり、逆に高くついたりするかもしれません。
もし低年式の車で「もうそんなに長く乗るつもりはない」ということであれば、中古のオルタネーターに交換するのも一考です。
オルタネーターの点検は車検で十分

ただし、2000年以前に生産された古い車であれば、オルタネーターの寿命が現在のものよりも短めです。いわゆるダイナモと呼ばれている時代の発電機を使っている場合には、こまめに点検したほうがいいでしょう。
もしオルタネーターを自分でチェックしたい場合は、「オルタネーター・チェッカー」を使用します。自分で行う自信なければ、ディーラーや整備工場に持ち込めば、オルタネーターの状態をチェックしてもらえます。
オルタネーターの点検方法
オルタネーターやダイナモを自分で点検するなら、オルタネーターチェッカーを活用します。これはオルタネーターに流れている電流を確認するためのアイテムで、ホームセンターやカー用品店で取り扱っています。バッテリーの端子にチェッカーに取り付けられているケーブルをつなぐだけです。もしランプがすべて点灯すれば、問題ありません。ランプがすべて点灯しない場合、充電量が不十分であると判断できます。
オルタネーターチェッカーは2,000円くらいで購入できるでしょう。作業そのものはそれほど難しくありませんが、感電を防ぐため作業用手袋を着用して作業を進めてください。
オルタネーターと季節の関係
オルタネーターは寿命が近づくと、いろいろな不具合が起こりやすくなります。しかし、その他にも故障リスクの高い要因となるのは「夏」です。オルタネーターは、エンジンの動力を利用して発電するメカニズムになっています。そのため、一般的にはエンジンに組付ける形で装備されています。
エンジンは回転すると、どうしても高温になりがちです。しかも夏場、厳しい暑さの中でエンジンを動かせばさらに高温となります。すると、オルタネーターもかなりの高温にさらされます。
特に寿命の近づいているオルタネーターであれば、夏の猛暑で一気にやられてしまう危険性も高まりますので注意しましょう。JAFの公表している救援データを見てみても、夏場は冬と比較してオルタネーターの故障で救援依頼するケースが3倍以上に跳ね上がっています。
他にも低年式車の故障で注意すべきポイント

ミッションとブレーキに共通しているのはオイルが使われている点で、交換していないと劣化もかなり進んでいます。すると、ミッションやブレーキを思うように作動させられないかもしれません。
しっかりメンテナンスをしている方であれば、エンジンオイルは定期的に交換しているかもしれません。しかし、ミッションやブレーキオイルの交換までは気が回らないという方も多いです。
車種によって変動がありますが、ブレーキオイルは車検ごと、ミッションオイルは5万kmに1回のペースで交換しましょう。
まとめ
①ダイナモとは今でいうオルタネーターのこと
②オルタネーターが故障するとエンジンを動かせなくなる
③オルタネーターは10万kmを超えてくると交換時期が近くなる
④交換費用は新品だと50,000円~100,000円程度
⑤オルタネーターは夏に壊れやすいので注意!
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