中古車購入チェックポイント
更新日:2022.10.03 / 掲載日:2022.10.03
中古車を購入した後にオルタネーターが故障したらどうすればいい?正しい対処法について解説
中古車は安く購入できる半面、ある程度使いこまれているので不具合が発生するリスクはどうしても高くなります。今回紹介するオルタネーターの不具合も発生するかもしれません。
そこで、この記事ではオルタネーターに問題が発生するとどのような症状が現れるのかについてまとめました。また、オルタネーターが故障した場合、自分で交換できるのかについても見ていきます。
オルタネーターが搭載されている車は比較的新しい車種ばかりです。新しい車で起こりがちな故障についても紹介しますので、いざというときの参考にしてください。

オルタネーターは、ある日突然動かなくなることは少ないとされていて、故障する前兆の症状がいろいろと現れます。
ここからは、どのような前兆が見られるのかについて主なものをピックアップしてみました。以下で紹介する症状に覚えがあれば、速やかに中古車の使用を中断して整備してもらいましょう。
特に注意しなければならないのは、エンジンをかけた時ではなく運転中にバッテリーランプが点灯した場合です。走行中にオルタネーターが正常に作動していれば充電されるので、ランプは点きません。
走行中に警告灯が点灯するということは、バッテリーがきちんと充電されていないからです。そのため、オルタネーターが正常に作動していないことが疑われます。
しかし、アクセルを踏み込んでもエンジン回転数が上がらない、加速が鈍く感じることがあれば、オルタネーターの不具合が原因として考えられます。
オルタネーターに異常があると電気供給がうまくいかなくなります。混合気に点火するスパークプラグや燃料噴射する働きのあるインジェクターなどがうまく機能しません。すると、アクセルを踏み込んでエンジン回転数がなかなか上がらなくなってしまいます。
オルタネーターは車内に電力を供給する機器です。そこに問題があると、必要な電力が供給できなくなります。
エアコンやオーディオのパワーが低下している、動作が不安定になっているようであれば、搭載されているオルタネーターの寿命が近づいているかもしれません。
また、ライトもオルタネーターの影響を受けやすいです。ヘッドライトや室内灯の明かりが以前と比較して暗くなっているようであれば、オルタネーターの故障の前兆である可能性があります。
エンジンルームの異音の中には、オルタネーターの不調が原因のケースであることも少なくありません。もし以下で紹介する音がしている場合には、オルタネーターの不具合の可能性が疑われます。
プーリーとは、エンジンなどの動力源からベルトを使用して動力を伝達する時に機器についている部品で、滑車の役割をしています。
プーリーは長年使用していると摩耗が進み、「カリカリ」という音が鳴りやすいです。この場合はプーリーを交換すれば異音がしなくなるでしょう。
中古車の場合、前のオーナーがプーリーを適切なタイミングで交換していないことも考えられます。すると、購入してすぐに「カリカリ」といった異音が発生するかもしれません。そのため、メンテナンスノートなどで前に交換したのはいつだったのか確認しましょう。
ベルトはゴムで作られているため、経年劣化が不可避です。「キュルキュル」という異音がするのはベルトが劣化して緩んでいると考えられます。
ベルトは大体前回の購入から3年以上、走行距離5万㎞を超えたところで寿命を迎えると言われています。もしそのまま放置していると、ベルトが走行中に切れてしまうかもしれません。すると、オルタネーターが作動しなくなりバッテリーが上がる、パワーステアリングも効かなくなるので注意が必要です。
ベアリングは回転軸を支える他にも、回転抵抗を減らす役割も担っている重要なパーツの一つです。そして、同じものを使い続けるとベアリングの摩耗も進みます。
ベアリングを交換する場合、安くても50,000円くらいはかかります。もし劣化したベアリングをそのまま使い続けると、オルタネーターの回転がスムーズにいかなくなるので、早めに整備するのがおすすめです。

オルタネーターが故障した場合、本体そのものが寿命であれば交換しなければなりません。通常はディーラーや整備工場にお願いして交換することになるでしょう。
しかし、業者に交換を依頼した場合は工賃などがかかって費用もかさみます。そのため、自分で交換しようという方もいるでしょう。
ここからは、オルタネーターの交換の手順についてまとめました。興味のある方はチェックしてみてください。
バッテリーのマイナス端子を外すのが面倒なので、この工程を飛ばす方もいるようです。それ以外にも、マイナス端子を外すと時計やナビの設定がリセットされてしまうデメリットもあります。
後々の設定作業を省略するために端子を外さない方もいるようですが、これは危険です。もしバッテリーマイナス端子を外さずに作業を進めると、火花が出ることがあります。場合によってはオイルなどに引火して車両が燃えてしまうかもしれません。
また、車両の中にはイグニッションを切ってから一定時間端子を外すまで待たないといけないものもあります。このあたりの工程は車両によって異なるので、マニュアルに従いましょう。
オートテンショナーの場合、メガネレンチを用意して固定しているボルトを外します。ベルトを取り外した後でテンショナーがバネの力で強く戻ることがあるので、指などを挟まれないように注意してください。
アジャスティングボルトの場合、車両に取り付けているボルトを緩めましょう。するとオルタネーターが動きますので、Vベルトが外れます。
アジャスティングボルトに取り付けられているナットの位置を外す前に、印をつけておくことをおすすめします。そうすれば、交換後に取り付ける際のベルトの張力調整もスムーズです。
まずはバッテリーのマイナス端子を外してから、B端子を取り外しましょう。
マイナス端子を外していないと、バッテリーのプラスとマイナスが短絡します。するとECU(コンピュータ)やカーナビが破損することもありますので要注意です。
また、この工程の時にカプラーというオルタネーターに接続されているアイテムがあるので、こちらも全て外しましょう。
オルタネーターが何か所ボルトで固定されているかは、車種によって異なります。そのため、まずはどこで固定しているか確認しましょう。
2か所ボルトで取り付けられているものが多いです。ボルトを全て取り外せば、オルタネーターが自由に動くようになります。
車種によっては、エンジンルームが狭くてオルタネーターが取り外しにくいかもしれません。その場合にはスペースを確保するために周囲のパーツやブラケットを取り外す必要があります。
コンプレッサーやパワーステアリングのパーツなどを動かさないといけない車種もありますので、パーツの位置関係をよく確認しましょう。
ここでの注意したいのが、ベルトの取り付けです。「オートテンショナー搭載車」と「アジャスティングボルト搭載車」では、作業手順が異なります。
オートテンショナーの場合、ボルトを緩めながらベルトをかけます。一方アジャスティングベルトの場合はすでにボルトが緩まっているので、オートテンショナーのように難しくはありません。
オートテンショナーと比較して作業量は少ないですが、いずれも最初のうちは苦戦する方が多いです。どのようなところに注意すればいいのか、以下で紹介します。
初心者は1人で行うのが難しいかもしれません。また、ベルト周辺のスペースが十分でない場合も難しいでしょう。もし1人で行うのが難しいのであれば、誰かサポートしてくれる人を呼んで2人で行うのがおすすめです。テンショナーを緩めるのとベルトをかける作業を分担すれば、そんなに難しくありません。
オートテンショナーの場合、ベルトをかけることができれば張力は勝手に調整してくれます。
しかし、オートテンショナーのように張力は自動的に調整されません。自分で調整する必要があります。たわみ量の調整は車種ごとに異なりますし、感覚で行わないといけないため初心者には難しいかもしれません。張力は強すぎても弱すぎてもいけないからです。
強すぎるとプーリーにかかる負担が大きくなります。逆に弱すぎるとスリップが起こりやすくなるので注意が必要です。
例えば、ベルトの削りカスがついていたり、プーリーが変色していたりする場合はベルトがスリップしていたかもしれず、張力調整が不適切だった可能性が疑われます。
また、カプラーや端子に焦げや破損がある場合、面接触になっていなかったかもしれません。面接触になっていないと運転中に発熱しやすくなり、最悪の場合は車両火災を引き起こす可能性もあります。
このように、オルタネーターを長持ちさせるためのヒントが隠されているので、状態を確認してみましょう。

中古車のオルタネーターの調子が悪いと感じたのであれば、まずは点検してみましょう。しかし、いきなり点検といわれてもどこから手を付ければいいか分からないかもしれません。
そこで、具体的な点検方法について以下にまとめました。電圧や電流を測定できるアイテムを用意しておくと、より細かくオルタネーターの状態を確認できます。
初心者がむやみにオルタネーターをいじると、かえって逆効果になりかねません。そこでマニュアルを見ながら、点検や診断を進めましょう。
マニュアルの中にはメンテナンスの方法だけでなく、どのくらいの頻度で点検すべきか詳細に記載されているものが多いです。マニュアルに従って、メンテナンスを自分で進めましょう。
電圧を測定する場合には、まずエンジン以外の電気系統を全てオフにしてください。そしてオルタネーターの金属部分にテスターの黒いコードを固定して、B端子の内部にテスターの赤いコードの検査棒を差し込みましょう。最後にエンジンの回転数を2,000rpmでキープします。
この状態でテスターの数値を確認してください。もし電圧が14~15Vになっていれば、オルタネーターに問題はありません。
この作業で電圧を測定する場合、1人だけで行うのはなかなか難しいでしょう。友人や家族と一緒に2人で行うことをおすすめします。
エンジン回転数は2,000rpmでキープしましょう。そして数値を確認してください。もし電流が30A以上あれば、オルタネーターに問題はありません。
しかし、30Aに達していない場合はオルタネーターに不具合の出ている可能性があります。そのため、30A未満だった場合は速やかにプロの整備士に確認してもらいましょう。

最近の車には半導体など精密機器が使われています。そのため、精密機械の故障で、それまで全く問題なく走行できていたものがある日突然動かなくなることも珍しくありません。
昔ならエンジンオイルが漏れた、冷却水不足でオーバーヒートを起こすことが多かったです。
しかし、近年ではエンジンに取り付けられているセンサーが劣化したことで混合気の濃度や点火バランスの調整ができなくなって、エンジンが動かなくなることも多いです。配線が断線してエンジンが作動しないトラブルも散見されます。
また、夏場に車が故障する事例も増えています。近年日本では猛暑の続くことが多く、電気系にかかる熱負荷が大きいことが原因だとされています。
そこで、この記事ではオルタネーターに問題が発生するとどのような症状が現れるのかについてまとめました。また、オルタネーターが故障した場合、自分で交換できるのかについても見ていきます。
オルタネーターが搭載されている車は比較的新しい車種ばかりです。新しい車で起こりがちな故障についても紹介しますので、いざというときの参考にしてください。
こんな症状に要注意!オルタネーターが故障する前兆

ここからは、どのような前兆が見られるのかについて主なものをピックアップしてみました。以下で紹介する症状に覚えがあれば、速やかに中古車の使用を中断して整備してもらいましょう。
充電警告灯が点灯する
車のエンジンをかけると、メーターパネルの警告灯が点滅します。問題なければ、すぐに警告灯のランプは全て消えますが、もしオルタネーターに問題があれば、メーターの中にあるバッテリーランプが消えずに点いたままになるでしょう。特に注意しなければならないのは、エンジンをかけた時ではなく運転中にバッテリーランプが点灯した場合です。走行中にオルタネーターが正常に作動していれば充電されるので、ランプは点きません。
走行中に警告灯が点灯するということは、バッテリーがきちんと充電されていないからです。そのため、オルタネーターが正常に作動していないことが疑われます。
エンジンの回転数が上がらない
車を運転している時にタコメーターを見ると、エンジン回転数は常に変動しているでしょう。通常はアクセルを踏み、加速した時にエンジン回転数はぐっと増えます。しかし、アクセルを踏み込んでもエンジン回転数が上がらない、加速が鈍く感じることがあれば、オルタネーターの不具合が原因として考えられます。
オルタネーターに異常があると電気供給がうまくいかなくなります。混合気に点火するスパークプラグや燃料噴射する働きのあるインジェクターなどがうまく機能しません。すると、アクセルを踏み込んでエンジン回転数がなかなか上がらなくなってしまいます。
電気機器に異常が出る
車の中にエアコンやオーディオがついているものが多いですが、もしこれら電気機器に異常をきたしているのであれば、オルタネーターの不具合が疑われます。オルタネーターは車内に電力を供給する機器です。そこに問題があると、必要な電力が供給できなくなります。
エアコンやオーディオのパワーが低下している、動作が不安定になっているようであれば、搭載されているオルタネーターの寿命が近づいているかもしれません。
また、ライトもオルタネーターの影響を受けやすいです。ヘッドライトや室内灯の明かりが以前と比較して暗くなっているようであれば、オルタネーターの故障の前兆である可能性があります。
異音がする
中古車が不調の場合の症状で代表的なものとして異音があります。特にエンジンルームから変な音がする場合には注意が必要です。エンジンルームの異音の中には、オルタネーターの不調が原因のケースであることも少なくありません。もし以下で紹介する音がしている場合には、オルタネーターの不具合の可能性が疑われます。
カリカリといった音がする
エンジンをかけた時に「カリカリ」や「カラカラ」という音がしている場合、オルタネーターに問題が発生しているかもしれません。プーリーと呼ばれる部品の摩耗が原因です。プーリーとは、エンジンなどの動力源からベルトを使用して動力を伝達する時に機器についている部品で、滑車の役割をしています。
プーリーは長年使用していると摩耗が進み、「カリカリ」という音が鳴りやすいです。この場合はプーリーを交換すれば異音がしなくなるでしょう。
中古車の場合、前のオーナーがプーリーを適切なタイミングで交換していないことも考えられます。すると、購入してすぐに「カリカリ」といった異音が発生するかもしれません。そのため、メンテナンスノートなどで前に交換したのはいつだったのか確認しましょう。
キュルキュルといった音がする
エンジンをかけると「キュルキュル」という異音が発生することもあります。これは、オルタネーターベルトやファンベルト(以下、ベルト)の摩耗が原因かもしれません。ベルトはゴムで作られているため、経年劣化が不可避です。「キュルキュル」という異音がするのはベルトが劣化して緩んでいると考えられます。
ベルトは大体前回の購入から3年以上、走行距離5万㎞を超えたところで寿命を迎えると言われています。もしそのまま放置していると、ベルトが走行中に切れてしまうかもしれません。すると、オルタネーターが作動しなくなりバッテリーが上がる、パワーステアリングも効かなくなるので注意が必要です。
ウィーンといった音がする
エンジンをかけると「ウィーン」という異音が発生する場合、ベアリングの劣化のサインかもしれません。オルタネーターにはベアリングが前後2か所取り付けられており、回転軸を支える役割があります。ベアリングは回転軸を支える他にも、回転抵抗を減らす役割も担っている重要なパーツの一つです。そして、同じものを使い続けるとベアリングの摩耗も進みます。
ベアリングを交換する場合、安くても50,000円くらいはかかります。もし劣化したベアリングをそのまま使い続けると、オルタネーターの回転がスムーズにいかなくなるので、早めに整備するのがおすすめです。
オルタネーターを自分で交換する場合の手順

しかし、業者に交換を依頼した場合は工賃などがかかって費用もかさみます。そのため、自分で交換しようという方もいるでしょう。
ここからは、オルタネーターの交換の手順についてまとめました。興味のある方はチェックしてみてください。
①バッテリーのマイナス端子を外す
オルタネーターを交換する際の最初の手順は、バッテリーのマイナス端子を外す作業になります。バッテリーのマイナス端子を外すのが面倒なので、この工程を飛ばす方もいるようです。それ以外にも、マイナス端子を外すと時計やナビの設定がリセットされてしまうデメリットもあります。
後々の設定作業を省略するために端子を外さない方もいるようですが、これは危険です。もしバッテリーマイナス端子を外さずに作業を進めると、火花が出ることがあります。場合によってはオイルなどに引火して車両が燃えてしまうかもしれません。
また、車両の中にはイグニッションを切ってから一定時間端子を外すまで待たないといけないものもあります。このあたりの工程は車両によって異なるので、マニュアルに従いましょう。
②Vベルトを外す
次にVベルト・オルタネーターベルトを外します。ベルトの種類によって作業手順が異なりますので見ていきましょう。オートテンショナーの場合、メガネレンチを用意して固定しているボルトを外します。ベルトを取り外した後でテンショナーがバネの力で強く戻ることがあるので、指などを挟まれないように注意してください。
アジャスティングボルトの場合、車両に取り付けているボルトを緩めましょう。するとオルタネーターが動きますので、Vベルトが外れます。
アジャスティングボルトに取り付けられているナットの位置を外す前に、印をつけておくことをおすすめします。そうすれば、交換後に取り付ける際のベルトの張力調整もスムーズです。
③車両配線を切り離す
オルタネーターをチェックすると太い配線がつながっており、これをB端子といいます。B端子はバッテリーのプラス端子に接続されているものです。まずはバッテリーのマイナス端子を外してから、B端子を取り外しましょう。
マイナス端子を外していないと、バッテリーのプラスとマイナスが短絡します。するとECU(コンピュータ)やカーナビが破損することもありますので要注意です。
また、この工程の時にカプラーというオルタネーターに接続されているアイテムがあるので、こちらも全て外しましょう。
④本体を取り外す
ここまで説明した手順が下準備です。次は、いよいよオルタネーター本体を取り外す工程に入ります。オルタネーターが何か所ボルトで固定されているかは、車種によって異なります。そのため、まずはどこで固定しているか確認しましょう。
2か所ボルトで取り付けられているものが多いです。ボルトを全て取り外せば、オルタネーターが自由に動くようになります。
車種によっては、エンジンルームが狭くてオルタネーターが取り外しにくいかもしれません。その場合にはスペースを確保するために周囲のパーツやブラケットを取り外す必要があります。
コンプレッサーやパワーステアリングのパーツなどを動かさないといけない車種もありますので、パーツの位置関係をよく確認しましょう。
⑤取り付け作業を行う
オルタネーターを取り外したら、今度は取り付け作業です。基本的にはここまで紹介した手順と真逆に作業を進めていきます。ここでの注意したいのが、ベルトの取り付けです。「オートテンショナー搭載車」と「アジャスティングボルト搭載車」では、作業手順が異なります。
オートテンショナーの場合、ボルトを緩めながらベルトをかけます。一方アジャスティングベルトの場合はすでにボルトが緩まっているので、オートテンショナーのように難しくはありません。
オートテンショナーと比較して作業量は少ないですが、いずれも最初のうちは苦戦する方が多いです。どのようなところに注意すればいいのか、以下で紹介します。
オートテンショナーの場合の注意点
オートテンショナーの場合、片手でレンチでテンショナーを緩めたままキープします。そしてもう片方の手で同時並行でベルトをかけてください。初心者は1人で行うのが難しいかもしれません。また、ベルト周辺のスペースが十分でない場合も難しいでしょう。もし1人で行うのが難しいのであれば、誰かサポートしてくれる人を呼んで2人で行うのがおすすめです。テンショナーを緩めるのとベルトをかける作業を分担すれば、そんなに難しくありません。
オートテンショナーの場合、ベルトをかけることができれば張力は勝手に調整してくれます。
アジャスティングボルトタイプの場合の注意点
アジャスティングボルトタイプの場合、取り外しの段階でボルトは緩めてあります。そのため、ベルトそのものの装着はそんなに難しくありません。しかし、オートテンショナーのように張力は自動的に調整されません。自分で調整する必要があります。たわみ量の調整は車種ごとに異なりますし、感覚で行わないといけないため初心者には難しいかもしれません。張力は強すぎても弱すぎてもいけないからです。
強すぎるとプーリーにかかる負担が大きくなります。逆に弱すぎるとスリップが起こりやすくなるので注意が必要です。
⑥交換したオルタネーターは保管しておく
交換した古いオルタネーターは本来は必要ありませんが、保管しておくことをおすすめします。オルタネーターの状態を確認することで、なぜ寿命を迎えたかが分かる場合もあるからです。例えば、ベルトの削りカスがついていたり、プーリーが変色していたりする場合はベルトがスリップしていたかもしれず、張力調整が不適切だった可能性が疑われます。
また、カプラーや端子に焦げや破損がある場合、面接触になっていなかったかもしれません。面接触になっていないと運転中に発熱しやすくなり、最悪の場合は車両火災を引き起こす可能性もあります。
このように、オルタネーターを長持ちさせるためのヒントが隠されているので、状態を確認してみましょう。
オルタネーターの調子が悪くなったらすべきこと

そこで、具体的な点検方法について以下にまとめました。電圧や電流を測定できるアイテムを用意しておくと、より細かくオルタネーターの状態を確認できます。
まずはマニュアルをチェック
オルタネーターの調子が悪いと感じたのであれば、まずは車のマニュアルを準備しましょう。整備用のマニュアルはディーラーや部品販売会社から購入することで入手できる場合があります。初心者がむやみにオルタネーターをいじると、かえって逆効果になりかねません。そこでマニュアルを見ながら、点検や診断を進めましょう。
マニュアルの中にはメンテナンスの方法だけでなく、どのくらいの頻度で点検すべきか詳細に記載されているものが多いです。マニュアルに従って、メンテナンスを自分で進めましょう。
電圧を測定する
オルタネーターの電圧を測定することで、正常に作動しているかどうかが確認できます。電圧を測定する場合には、まずエンジン以外の電気系統を全てオフにしてください。そしてオルタネーターの金属部分にテスターの黒いコードを固定して、B端子の内部にテスターの赤いコードの検査棒を差し込みましょう。最後にエンジンの回転数を2,000rpmでキープします。
この状態でテスターの数値を確認してください。もし電圧が14~15Vになっていれば、オルタネーターに問題はありません。
この作業で電圧を測定する場合、1人だけで行うのはなかなか難しいでしょう。友人や家族と一緒に2人で行うことをおすすめします。
電流を測定する
オルタネーターの電流を測定する際も、エンジン以外の電気は全てオフにしてください。そしてクランプメーターのスイッチを入れて、スイッチを直流A・オルタネーターのB端子にクランプします。エンジン回転数は2,000rpmでキープしましょう。そして数値を確認してください。もし電流が30A以上あれば、オルタネーターに問題はありません。
しかし、30Aに達していない場合はオルタネーターに不具合の出ている可能性があります。そのため、30A未満だった場合は速やかにプロの整備士に確認してもらいましょう。
現代の車に多い故障とは?

昔ならエンジンオイルが漏れた、冷却水不足でオーバーヒートを起こすことが多かったです。
しかし、近年ではエンジンに取り付けられているセンサーが劣化したことで混合気の濃度や点火バランスの調整ができなくなって、エンジンが動かなくなることも多いです。配線が断線してエンジンが作動しないトラブルも散見されます。
また、夏場に車が故障する事例も増えています。近年日本では猛暑の続くことが多く、電気系にかかる熱負荷が大きいことが原因だとされています。
まとめ
①オルタネーターは故障する前兆がいくつかある
②自分でオルタネーターを交換することは可能
③オルタネーターの調子がおかしければ、電流や電圧を測定しよう
④自信がなければ専門業者に交換依頼するのがおすすめ
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