中古車購入チェックポイント
更新日:2022.10.24 / 掲載日:2022.10.24
車の故障しやすい箇所とは?故障した時の対応と予防法について解説
車には特に故障しやすい箇所があります。万が一不具合が生じたとしても、その箇所をチェックして早めに処置しておけば修理費用が安く済むこともよくあります。
しかし、走行中に故障が発生したら周りに被害が及ばないよう安全に車を停めなければなりません。また、故障しやすい箇所と言っても本当に壊れるかどうかは運転スタイルや自然条件によります。
この記事では、故障しやすい箇所や故障した時の対応、故障しないための予防法などを解説します。
その内容と対処法、さらに故障・不具合を未然に防ぐための心構えなどを説明します。

車の故障・不具合の症状は様々です。そうしたトラブルが起きやすい箇所はある程度決まっています。
ここからは、タイヤやバッテリーなど特に故障・不具合を起こしやすい箇所をいくつか紹介していきます。
雪国の場合は1年に2度夏タイヤと冬タイヤの交換を行うので、その際にきちんと装着していればガタつきが気になることは少ないでしょう。
また、タイヤはパンクも珍しくありません。古いタイヤのバルブのゴムが劣化して割れたり、釘などを踏んでしまうこともあります。修理の際はパンク箇所を外側から塞いだり、あるいはもっと丁寧にタイヤをホイールから外して内側からも塞いだりします。
車に乗った際、一ヵ所だけ沈んで車が傾く感じがある場合などは、速やかに整備工場などへ依頼して修理してもらいましょう。
ガソリンスタンドに立ち寄った際、こまめにタイヤの空気圧をチェックするのも大切です。
電気が十分溜まっていたとしても、2~3年に1度は新品に替えましょう。新品に交換すると、サイズによって4,000~20,000円かかります。さらに業者に依頼する場合は工賃もかかります。
バッテリーそのものはホームセンターやカー用品店などでも購入できますので、作業の手順さえ分かれば自分でも交換することができます。
冷却水はラジエーターで冷やされてエンジンから熱を奪い、またラジエーターで冷やされて…という流れで循環していますが、ラジエーターから水が漏れれば修理が必要です。
水漏れ箇所の修理だけなら10,000~20,000円で済みますが、ラジエーター自体を交換するとなると50,000~100,000円、それにプラス工賃となります。
水漏れが発覚したらそのままではエンジンが損傷することがあるので、車を走らせないようにしましょう。
放置すればエンジンが損傷して、100,000円以上の修理費用がかかることもあります。
発生箇所は以下の部品が挙げられます。
・ヘッドカバーパッキン
・ドレンボルトのパッキン
・オイルフィルター
・オイルパン
・各オイルシール
・ヘッドガスケット
・タイミングチェーンカバー など
こうした部位のゴムパッキンなどが、経年劣化や熱によって硬化することでオイルが漏れます。
症状がひどいと車検にも通らないので、早急な修理が必要です。軽度であればオイルシールを復活させてくれるオイル添加剤を使って漏れ止めを行うこともできます。ひとまず、この措置を取って様子を見てもいいでしょう。
オイル漏れの修理は、確実を期すのであれば業者に依頼するのが一番です。費用は15,000~30,000円ほどかかります。
前兆としては車の速度が上がらなかったり、クラッチをつないだ時に異音がしたり、焦げ臭いにおいがしたりなどの異常が現れるので、すぐに確認できます。
摩耗の原因は、必要以上に半クラッチを使ったり、足を完全に離さず中途半端に踏んだ状態で走行したりすることです。また、半クラッチ操作を飛び越して一気にギアをつなぐと破損につながります。
このトランスミッションが故障する原因は経年劣化やAFTの不具合などです。
故障の症状としては異臭、パワー不足、燃費の悪化などが挙げられます。放置すると最悪の場合、車が動かなくなってしまうこともあるので、これらの症状が出たら業者に見てもらいましょう。
スターターの故障かどうかを確認するには、いくつかの方法があります。まずはバッテリー上がりを疑って充電してみましょう。
また、ヒューズが断線している可能性もあります。車の扱いに慣れている方は、バッテリーの電極を締め直してみるのも有効です。
他にも、セルボタンが接触不良を起こしていると、エンジン始動のために必要な電力がスターターへ届いていないことも考えられます。エンジン始動時に「カチッ」という音だけがして、それ以外の音が鳴らないようならバッテリーの充電不足と考えてください。
しかし、音だけで故障原因を確認するのは知識がない方には困難でしょう。特定したとしても修理には専門家の技術が必要なので、エンジンがかからなくなったらすぐ修理業者に見てもらってください。
仮に電力がもってもすぐにバッテリー上がりを起こすでしょう。そのため、オルタネーターに異常が起きるとまずバッテリーの警告灯によって確認することができます。
通常ならエンジン始動操作によってオルタネーターが発電し、バッテリーに電気を供給しますが、故障すればこれが停止することになるからです。そのため、走行中にバッテリーの警告灯が点灯したままの場合は速やかに修理に出す必要があります。
しかし、バッテリー自体の故障でも警告灯は点灯するので、車の扱いに慣れている方は、まずバッテリーを交換するなどの応急処置を行ってもいいでしょう。
オルタネーターは経年劣化によって消耗します。異音なども故障の判断基準になるので、そうした異常に気付いたらすぐ修理に出すことをおすすめします。
ナットの締めすぎや錆び、サイズが合わないなどが原因で壊れてしまうことがあります。特に高速道路の走行などでタイヤに負担がかかると、クリップボルトが壊れてタイヤが上手く操作できなくなったり、最悪の場合はタイヤが外れてしまったりする恐れもあります。
タイヤの取り付けや交換は自分でもできる作業ですが、自信がなければ業者に依頼しましょう。
タイヤは本体(ゴム)とホイール(金属)の部品で成り立っていますが、両者を接続するのはハブベアリングです。
ハブベアリングは、内部に金属製のボールが入っており、走行中に高速回転することでタイヤがスムーズに回転します。このボールが摩耗したり、グリスが切れたりすると異音が発生します。それを放置するとタイヤのガタつきの原因になるので、見過ごさないようにしましょう。

ここまでで、車の故障・不具合などのトラブルが起きやすい箇所やパーツについて説明してきました。
ここからは、こうした故障・不具合が発生した時にどう対処すればいいのか、車の走行中に発生したことを想定して説明していきます。
一般道であれば路肩の空きスペースなどに停めて、ハザードランプを点灯させるなどしてください。
高速道路では車を停車させること自体が非常に危険なので、発煙筒を焚いたり、車から50メートル後方に停止表示器材を置いたりといった措置を忘れてはいけません。乗員は車内で待機せず、必ず車外に出てガードレールの外側などの安全な場所に避難しましょう。
一般道であれば、こうした作業を行うスペースも比較的見つけやすいでしょう。
しかし、高速道路では停車すること自体が危険な行為となりますので、乗員はすぐに車から離れて安全な場所に避難しなければなりません。故障の原因などが気になっても、高速道路では車の状態を確認する余裕はないものと覚えておきましょう。
警察・消防の他、JAFや自分が加入している保険のロードサービスに頼ってもいいでしょう。
高速道路の場合は、1キロおきに設置されている非常電話で救援依頼をすることができます。もし携帯電話を使うなら、路肩もしくは中央分離帯にあるキロポストの数字を伝えて場所が特定できるようにしましょう。

ここまでで、車の故障しやすい箇所と、いざ故障・不具合が起きた場合にどう対処するといいのかを説明しました。
ここからは、車の故障が起きやすくなる条件としてどのようなものがあるか、3つのパターンを説明していきます。
一方、ドライバーは丁寧な運転を心がけているつもりでも、ちょっとした無理のある操作を繰り返すことで車に負担がかかり故障しやすくなることもあります。
例えば、停車した状態でハンドル操作をする「据え切り」と呼ばれる操作は、モーターの発熱やステアリングリンケージ回りおよびタイヤへのダメージを誘発します。
他にも、急発進・急加速・急ハ
ンドルなどの「急」がつくような運転は控えるのが賢明です。これらを行うと、エンジンマウント、ドライブシャフト、ホイールベアリングなどに負担がかかることは避けられません。
また、エンジンをかけた直後、水温系が動き出す前にいきなり走行することも車に負担がかかります。
例えば、夏や冬といった気温が極端に変動する季節はバッテリー上がりが頻繁に起こります。その理由は、エアコンやヘッドライトを使う機会が多いため、発電量よりも消費電力が上回ってしまうからです。
また、タイヤのパンクやバーストは冬に特に多い傾向があります。これは、路面に存在する凹凸や突起物、障害物が埋もれて見えなくなってしまうからです。
タイヤのこうしたトラブルを防ぐためにも、すり減りや空気圧の低下、タイヤそのものの劣化の具合をこまめにチェックするようにしましょう。タイヤの状態が適正であれば強度も増すので耐久性が上がり、事故やトラブルの予防につながります。
また、冬はフロントガラスの状態にも注意しましょう。外気温が低下すればフロントガラスが凍結して見にくくなるのはもちろん、そのままワイパーを使えばワイパーゴムが破損します。うかつにウインドウォッシャーを使うと瞬時に凍結して悪化するので注意しましょう。
また、過去に大きな事故を起こして修理した経歴がある「事故車」や水害などで水没した経歴がある車も要注意です。
こうした履歴は販売店側に確認しないと分からないことも多いので、中古車を購入する時は注意しましょう。

ここからは、車の故障や不具合を未然に防ぐためにどのような点に注意するといいのか、メンテナンスの観点から解説していきます。
専門家でなくとも、日常的にできるチェックはいろいろあります。例えば、タイヤの摩耗具合や空気圧のチェック、ウインウォッシャー液の残量確認などです。また、エアフィルターの清掃などを行ってみるのもいいでしょう。
例えば、エンジンオイルの補充は簡単にできますが、オイル切れの状態を放置するとエンジンが故障するトラブルにまで発展することがあります。
車の不具合や故障の前兆と思われる症状を発見したら、あまり間をおかずに早めに専門の業者に見てもらいましょう。そうすることで、故障が拡大しないうちに修理することができます。
例えば、タイヤ履き替えの際にあわせてタイヤの摩耗の状態をチェックしてもらうなどです。そうすれば効率も良くて安心です。
古い車は値段も安いですが、経年劣化や過走行が激しい場合があります。また、大きな修復歴や水没歴があったりする車は故障する確率も高いので、避けるのが無難です。
見た目は新しくても、前の持ち主の運転スタイルによっては車に負担がかかって故障しやすくなっている可能性もあります。気軽に買える中古車ですが、必ず試乗するようにしましょう。
しかし、走行中に故障が発生したら周りに被害が及ばないよう安全に車を停めなければなりません。また、故障しやすい箇所と言っても本当に壊れるかどうかは運転スタイルや自然条件によります。
この記事では、故障しやすい箇所や故障した時の対応、故障しないための予防法などを解説します。
車で故障しやすい箇所とは?
車は消耗品なので、いつかは必ず故障や不具合が起きるものです。そうしたトラブルが発生しやすいパーツや典型的な症状というものがあります。その内容と対処法、さらに故障・不具合を未然に防ぐための心構えなどを説明します。
特に故障しやすい箇所

ここからは、タイヤやバッテリーなど特に故障・不具合を起こしやすい箇所をいくつか紹介していきます。
タイヤ
タイヤはよく故障しやすい箇所で、特に古い車はガタつきが発生しやすくなります。タイヤを浮かせた状態で手で揺さぶると普通なら動きませんが、装着から長時間経つと不安定になり、揺れることがあります。そのため、法定点検や車検でチェックしてもらうのが有効です。雪国の場合は1年に2度夏タイヤと冬タイヤの交換を行うので、その際にきちんと装着していればガタつきが気になることは少ないでしょう。
また、タイヤはパンクも珍しくありません。古いタイヤのバルブのゴムが劣化して割れたり、釘などを踏んでしまうこともあります。修理の際はパンク箇所を外側から塞いだり、あるいはもっと丁寧にタイヤをホイールから外して内側からも塞いだりします。
車に乗った際、一ヵ所だけ沈んで車が傾く感じがある場合などは、速やかに整備工場などへ依頼して修理してもらいましょう。
ガソリンスタンドに立ち寄った際、こまめにタイヤの空気圧をチェックするのも大切です。
バッテリー
バッテリーは車のエンジンを動かしたり、電装品を使ったりするために欠かせない部品です。自然に劣化していくので、数年おきに交換しなければなりません。電気が十分溜まっていたとしても、2~3年に1度は新品に替えましょう。新品に交換すると、サイズによって4,000~20,000円かかります。さらに業者に依頼する場合は工賃もかかります。
バッテリーそのものはホームセンターやカー用品店などでも購入できますので、作業の手順さえ分かれば自分でも交換することができます。
冷却水
熱くなったエンジンを冷却するために使われている冷却水も、水漏れをして故障の原因になることが多いです。冷却水はラジエーターで冷やされてエンジンから熱を奪い、またラジエーターで冷やされて…という流れで循環していますが、ラジエーターから水が漏れれば修理が必要です。
水漏れ箇所の修理だけなら10,000~20,000円で済みますが、ラジエーター自体を交換するとなると50,000~100,000円、それにプラス工賃となります。
水漏れが発覚したらそのままではエンジンが損傷することがあるので、車を走らせないようにしましょう。
オイル
車の故障では「オイル漏れ」もよくあります。マフラーから白煙が上がったり、焦げ臭い黒色の液体が外に漏れていたりしているなどの症状が見られた場合は、オイル漏れかもしれません。放置すればエンジンが損傷して、100,000円以上の修理費用がかかることもあります。
発生箇所は以下の部品が挙げられます。
・ヘッドカバーパッキン
・ドレンボルトのパッキン
・オイルフィルター
・オイルパン
・各オイルシール
・ヘッドガスケット
・タイミングチェーンカバー など
こうした部位のゴムパッキンなどが、経年劣化や熱によって硬化することでオイルが漏れます。
症状がひどいと車検にも通らないので、早急な修理が必要です。軽度であればオイルシールを復活させてくれるオイル添加剤を使って漏れ止めを行うこともできます。ひとまず、この措置を取って様子を見てもいいでしょう。
オイル漏れの修理は、確実を期すのであれば業者に依頼するのが一番です。費用は15,000~30,000円ほどかかります。
クラッチ
自動車のクラッチも、破損や摩擦によってスムーズにつながらなくなり、正常に切れなくなることがあります。悪化すると走行不能に陥るでしょう。前兆としては車の速度が上がらなかったり、クラッチをつないだ時に異音がしたり、焦げ臭いにおいがしたりなどの異常が現れるので、すぐに確認できます。
摩耗の原因は、必要以上に半クラッチを使ったり、足を完全に離さず中途半端に踏んだ状態で走行したりすることです。また、半クラッチ操作を飛び越して一気にギアをつなぐと破損につながります。
トランスミッション
自動車の速度や車両にかかる負荷によってギアが切り替わる仕組みがトランスミッションです。これを手動で行うのがマニュアル車、自動で切り替わるのがいわゆるオートマ車です。このトランスミッションが故障する原因は経年劣化やAFTの不具合などです。
故障の症状としては異臭、パワー不足、燃費の悪化などが挙げられます。放置すると最悪の場合、車が動かなくなってしまうこともあるので、これらの症状が出たら業者に見てもらいましょう。
スターター
エンジンを始動させると通常なら「キュルキュル」という音がしますが、全くしなかったり、逆に異音が聞こえたりする場合はスターター(セルモーター)が故障している可能性があります。スターターの故障なら、業者による修理が必要です。スターターの故障かどうかを確認するには、いくつかの方法があります。まずはバッテリー上がりを疑って充電してみましょう。
また、ヒューズが断線している可能性もあります。車の扱いに慣れている方は、バッテリーの電極を締め直してみるのも有効です。
他にも、セルボタンが接触不良を起こしていると、エンジン始動のために必要な電力がスターターへ届いていないことも考えられます。エンジン始動時に「カチッ」という音だけがして、それ以外の音が鳴らないようならバッテリーの充電不足と考えてください。
しかし、音だけで故障原因を確認するのは知識がない方には困難でしょう。特定したとしても修理には専門家の技術が必要なので、エンジンがかからなくなったらすぐ修理業者に見てもらってください。
オルタネーター
オルタネーターは、車を走らせるために必要な全ての電気系統に関係するパーツです。オルタネーターが故障すればバッテリーの充電ができず、スターターも作動しません。仮に電力がもってもすぐにバッテリー上がりを起こすでしょう。そのため、オルタネーターに異常が起きるとまずバッテリーの警告灯によって確認することができます。
通常ならエンジン始動操作によってオルタネーターが発電し、バッテリーに電気を供給しますが、故障すればこれが停止することになるからです。そのため、走行中にバッテリーの警告灯が点灯したままの場合は速やかに修理に出す必要があります。
しかし、バッテリー自体の故障でも警告灯は点灯するので、車の扱いに慣れている方は、まずバッテリーを交換するなどの応急処置を行ってもいいでしょう。
オルタネーターは経年劣化によって消耗します。異音なども故障の判断基準になるので、そうした異常に気付いたらすぐ修理に出すことをおすすめします。
クリップボルト
クリップボルトという部品は、聞き慣れない方も多いかもしれません。これは「ハブボルト」とも呼ばれるネジで、タイヤのホイールナットとワンセットになるネジ側の部品です。ナットの締めすぎや錆び、サイズが合わないなどが原因で壊れてしまうことがあります。特に高速道路の走行などでタイヤに負担がかかると、クリップボルトが壊れてタイヤが上手く操作できなくなったり、最悪の場合はタイヤが外れてしまったりする恐れもあります。
タイヤの取り付けや交換は自分でもできる作業ですが、自信がなければ業者に依頼しましょう。
ハブベアリング
クリップボルトの他にも、タイヤ関係としてはハブベアリングの故障にも注意する必要があります。タイヤは本体(ゴム)とホイール(金属)の部品で成り立っていますが、両者を接続するのはハブベアリングです。
ハブベアリングは、内部に金属製のボールが入っており、走行中に高速回転することでタイヤがスムーズに回転します。このボールが摩耗したり、グリスが切れたりすると異音が発生します。それを放置するとタイヤのガタつきの原因になるので、見過ごさないようにしましょう。
故障・不具合にどう対処するか

ここからは、こうした故障・不具合が発生した時にどう対処すればいいのか、車の走行中に発生したことを想定して説明していきます。
まずは安全に停車する
故障した場所が一般道であれ高速道路であれ、故障に気が付いたらまずは安全に停車しましょう。一般道であれば路肩の空きスペースなどに停めて、ハザードランプを点灯させるなどしてください。
高速道路では車を停車させること自体が非常に危険なので、発煙筒を焚いたり、車から50メートル後方に停止表示器材を置いたりといった措置を忘れてはいけません。乗員は車内で待機せず、必ず車外に出てガードレールの外側などの安全な場所に避難しましょう。
車の状態を確認
車を安全に停止させたら故障した箇所を確認し、状況に応じて自分で応急処置をしたり、救援を呼んだりすることになります。一般道であれば、こうした作業を行うスペースも比較的見つけやすいでしょう。
しかし、高速道路では停車すること自体が危険な行為となりますので、乗員はすぐに車から離れて安全な場所に避難しなければなりません。故障の原因などが気になっても、高速道路では車の状態を確認する余裕はないものと覚えておきましょう。
必要なら助けを求める
以上の措置を行った上で、一般道で応急処置や修理が不可能かつ自走もできない場合あるいは停車した場所が高速道路の場合は、救援を求めてください。警察・消防の他、JAFや自分が加入している保険のロードサービスに頼ってもいいでしょう。
高速道路の場合は、1キロおきに設置されている非常電話で救援依頼をすることができます。もし携帯電話を使うなら、路肩もしくは中央分離帯にあるキロポストの数字を伝えて場所が特定できるようにしましょう。
故障が起きやすくなる条件

ここからは、車の故障が起きやすくなる条件としてどのようなものがあるか、3つのパターンを説明していきます。
①車の扱い方
車は消耗品で構成される精密機械です。荒っぽい運転や度重なる長距離運転、悪路での走行、荷物の積載量や搭乗者数が極端に多い状態での運転を続ければ、故障する確率は格段に上がるでしょう。一方、ドライバーは丁寧な運転を心がけているつもりでも、ちょっとした無理のある操作を繰り返すことで車に負担がかかり故障しやすくなることもあります。
例えば、停車した状態でハンドル操作をする「据え切り」と呼ばれる操作は、モーターの発熱やステアリングリンケージ回りおよびタイヤへのダメージを誘発します。
他にも、急発進・急加速・急ハ
ンドルなどの「急」がつくような運転は控えるのが賢明です。これらを行うと、エンジンマウント、ドライブシャフト、ホイールベアリングなどに負担がかかることは避けられません。
また、エンジンをかけた直後、水温系が動き出す前にいきなり走行することも車に負担がかかります。
②天候
天候が原因で発生する故障も多くあります。例えば、夏や冬といった気温が極端に変動する季節はバッテリー上がりが頻繁に起こります。その理由は、エアコンやヘッドライトを使う機会が多いため、発電量よりも消費電力が上回ってしまうからです。
また、タイヤのパンクやバーストは冬に特に多い傾向があります。これは、路面に存在する凹凸や突起物、障害物が埋もれて見えなくなってしまうからです。
タイヤのこうしたトラブルを防ぐためにも、すり減りや空気圧の低下、タイヤそのものの劣化の具合をこまめにチェックするようにしましょう。タイヤの状態が適正であれば強度も増すので耐久性が上がり、事故やトラブルの予防につながります。
また、冬はフロントガラスの状態にも注意しましょう。外気温が低下すればフロントガラスが凍結して見にくくなるのはもちろん、そのままワイパーを使えばワイパーゴムが破損します。うかつにウインドウォッシャーを使うと瞬時に凍結して悪化するので注意しましょう。
③中古車
中古車の場合は最初から故障の可能性が高いものもあるでしょう。特に経年劣化が激しい車両や過走行車などは購入費が安く済んでも故障が頻発してその後の維持費が高くつくこともあります。また、過去に大きな事故を起こして修理した経歴がある「事故車」や水害などで水没した経歴がある車も要注意です。
こうした履歴は販売店側に確認しないと分からないことも多いので、中古車を購入する時は注意しましょう。
故障を予防するためにできること

メンテナンスは日常的に
故障の予防のために最も有効なのが、日常的にメンテナンスを行うことです。洗車や掃除をこまめに行ったり、部品の劣化・消耗を気にかけていたりするだけでも、異常が起きた時にすぐに気付きやすくなります。その結果、早めの修理が可能になるでしょう。専門家でなくとも、日常的にできるチェックはいろいろあります。例えば、タイヤの摩耗具合や空気圧のチェック、ウインウォッシャー液の残量確認などです。また、エアフィルターの清掃などを行ってみるのもいいでしょう。
不具合は早めに修理点検
車は様々な部品の組み合わせで成り立っているため、一ヵ所が故障すると別の場所へと故障が連鎖的に伝播していくことがあります。例えば、エンジンオイルの補充は簡単にできますが、オイル切れの状態を放置するとエンジンが故障するトラブルにまで発展することがあります。
車の不具合や故障の前兆と思われる症状を発見したら、あまり間をおかずに早めに専門の業者に見てもらいましょう。そうすることで、故障が拡大しないうちに修理することができます。
こまめに業者にチェックしてもらう
車に不具合が見つからなくても、折に触れて専門の業者から点検してもらうのもいいでしょう。例えば、タイヤ履き替えの際にあわせてタイヤの摩耗の状態をチェックしてもらうなどです。そうすれば効率も良くて安心です。
中古車の購入は慎重に
もしも中古車を購入する場合は、後の故障を防止する観点から慎重に車を選ぶようにしましょう。古い車は値段も安いですが、経年劣化や過走行が激しい場合があります。また、大きな修復歴や水没歴があったりする車は故障する確率も高いので、避けるのが無難です。
見た目は新しくても、前の持ち主の運転スタイルによっては車に負担がかかって故障しやすくなっている可能性もあります。気軽に買える中古車ですが、必ず試乗するようにしましょう。
まとめ
①車のパーツで特に故障しやすいものはタイヤ、バッテリーなど
②オイルと冷却水は不足・漏れに注意する
③安全な走行に関わる箇所として、クラッチ、トランスミッション、スターターなどにも要注意
④高速道路ではクリップボルトなどが破損しやすい
⑤故障が発生したらまずは安全に停車して、車の状態を確認して救援を求める
⑥故障が起きる条件は車の扱い方、天候、中古車など
⑦故障を予防するためにはメンテナンスをこまめに行うこと
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