中古車購入チェックポイント
更新日:2022.10.27 / 掲載日:2022.10.27
車によくある故障の症状とは?その対処方法について解説
走行中や車の発進時などに、車両の不具合や故障が発覚することがあります。その症状には様々なものがあり、場合によってはプロに修理を依頼するなど、内容に応じて対処が必要です。
この記事では、車によくある故障の症状とその原因について詳しく説明していきます。また、故障した際の対処方法や故障しないために普段からできる日常点検の方法なども紹介していきます。
では、具体的にどのような症状があるのか、またどう対処すればいいのかを症状別に解説していきましょう。

車の故障には典型的な症状がいくつかあります。それは主に、エンジン関係、異音や異臭、排気ガスの異常、エアコンの不具合、タイヤのパンクなどです。
ここからは、これらの症状について詳しく説明していきます。
まずエンジンを動かすには燃料と空気をバランスよく混ぜ合わせた「混合気」を作ります。それを圧縮して密度を高めてから最後にプラグの火花で点火させるという流れになります。このうち1つが欠けただけでもエンジンはかかりません。
エンジンがかからない、あるいはかかりが悪くなる原因は他にもあります。それは、ガス欠やバッテリー関連のトラブル、接触不良、冬場の低温やセルモーターあるいはオルタネータの故障、電気系統のトラブルなどです。
いずれにせよ、原因を完全に特定するのは専門業者でも時間がかかります。エンジンがかからない・かかりが悪いなどの症状が発生した場合はすぐに業者に連絡し、車の運搬方法も含めて修理について相談しましょう。
車のエンジンが、混合気・圧縮・点火の3つの過程を経て始動することは前述しました。この過程で燃焼がうまくいかないシリンダーがあるとエンジンの回転が不安定になり、左右に揺れて振動が発生することがあります。
また、エンジンはエンジンマウントという部品によって支えられ、振動も吸収されています。このゴム部分が古くなって硬化するとやはり異常な振動が発生します。
それ以外にも、ミッションやショックアブソーバ、アーム関係の点検も必要です。
いずれにせよ、異常な振動が起きている状態を放置してはいけません。エンジンマウントなどが損傷して、故障が拡大することもあるので早急に修理しましょう。
例えば、「ガラガラ」という音が聞こえたらウォーターポンプが故障している可能性があります。
また、「キュルキュル」という不快で大きな音がした場合はファンベルトの劣化を疑いましょう。
アクセルを踏むのとあわせて「ヒューン」という音がしたら、オルタネータという電力供給に関わる部品が壊れているかもしれません。
これらの異音がしているのに放置してしまうと、エンジンが損傷することもあるので注意が必要です。
例えば、点火系を制御しているコンピューター周辺が故障すると燃料への着火ができないので突然ピタリとエンジンが停止します。あるいは、大きな振動を発したらスパークプラグやプラグコードの異常を疑う必要があります。
このように細かい症状に応じて原因を特定することができます。
スロットルボディが汚れているとこのような症状が出ることから、汚れを早急に取り除かなければなりません。
スロットルボディには、エンジンが吸い込んでくる空気を調節する役割があります。自動車が走行し続けると、そこにカーボンが溜まって空気のスムーズな流れを阻害するため、エンストが発生してしまうのです。
具体的には、イグニッションコイルやスパークプラグの故障が疑われるでしょう。対処法としては、点火系や混合気・圧縮の状態をチェックするというものがあります。
ただし、加速時にパワーが出ない原因は様々なものが考えられるため、原因を自己判断するのは危険です。プロの業者に修理や点検を依頼しましょう。
原因は、ボディの溶接部分に長年の負担がかかって剛性(変形しにくさ)が落ちたことや、足回りのパーツが劣化したことなどが考えられます。
サスペンションのプッシュが劣化している可能性もあるので、一度専門の修理工場などで点検してもらいましょう。
また、「カンカン」「キンキン」という音は、冷却水が不足していることによるオーバーヒートの末期症状です。「ゴロゴロ」「ガラガラ」という音の場合は、エンジンオイル不足が疑われるので冷却水やオイルの残量を確認し、それぞれ症状に合った対処をしましょう。
原因はブレーキ裏側の金属がピストンに当たっている、パッドとのディスクの間に異物がある、ブレーキパッドが減っているなどが考えられます。
長い間放置すると危険ではありますが、ブレーキ鳴きは故障というよりも、ブレーキパッドを交換する時期を知らせるサインのようなものです。この音がするようになったら、早めにブレーキの点検やパッドの交換をしましょう。
ベルト鳴きを長期間放置すると、エンジンの内部が損傷してしまうこともあります。エンジンには補機部品の作動のためにファンベルト・パワステベルト・エアコンベルトなど様々なベルトが使われているので、整備工場などで定期的に点検してもらいましょう。
また、匂いそのものに問題がなくても走行時に排気ガス臭が車内に充満する場合は、排気ガスの漏れが疑われます。マフラーやエキゾーストパイプが破損している恐れがあるので、修理工場などで排気システムを点検してもらいましょう。
ただし、これも一概には言えません。オイルの粘度が低い場合や排気管にオイルが溜まっている場合も白色・黒色の排気ガスが出ます。
上記のような症状が発生したら専門業者に依頼して、原因の特定と修理を任せましょう。
エンジンは様々なパーツで構成されていますが、それぞれのつなぎ目が劣化するとオイル・冷却水が漏れることがあります。そして、漏れた液体が高温のマフラーなどに付くと蒸発し、煙のように見えるわけです。
原因の特定は難しいですが、エンジンがオーバーヒートしているか、内部が焼ける車両火災が発生している可能性もあります。
よくあるのが、コンプレッサーが焼き付いたり、動かなくなったりしているケースです。さらに、コンプレッサーが動かない時は、駆動ベルトが断裂している可能性もあります。
異音にも種類があります。「カラカラ」「キュルキュル」という音の場合はブロアファンモーターの故障を疑いましょう。送風の役割を持つブロアファンモーターが壊れると、冷たい風が車内に送られず夏場などは非常に苦労するので、修理や交換が必要です。
その他にも、エアコンの異音としてはエアコンフィルターが詰まることによる「ガラガラ」という音やエアコンガスの減少やコンプレッサーの故障による「ウオーン」や「ガラガラ」といった音もあります。
しかし、音だけで素人が故障の原因を突き止めるのは至難の業です。気付いた時は専門家に点検してもらいましょう。
ガスを補充すれば解決することもありますが、入れすぎると逆にコンプレッサーが故障することもあるので、安易に自分で修理しないほうがいいでしょう。いずれにしても、ガスが漏れている箇所は修理工場などで直してもらう必要があります。
交換時期は、スリップサインが出ていないか確認すると分かりやすいです。タイヤは1.6ミリが摩耗の限度値となっており、すり減りがここまで達するとスリップサインという印が出てくるので、早急に交換してください。
また、タイヤに異物が刺さってパンクしてしまう場合もあります。釘などが刺さって穴が塞がった状態だと、すぐにはパンクに気付かないことも多いです。そのため、ガソリンスタンドなどで空気圧をこまめにチェックするようにしましょう。
また、パンクの症状として、車に乗り込んだ際に一ヵ所だけが沈むような形で傾いているように感じられることがあります。その場合は、沈んでいる箇所のタイヤの空気が抜けている可能性があります。

ここまでで、車の故障の典型的な症状を紹介してきました。次に、こうした故障やその前兆を予防する・あるいは発生を見落とさないようにするために、どのような点にポイントを絞って日常点検を行えばいいのか説明していきます。
車が動かなくなるほどの故障や不具合は突然起こることがほとんどなく、日常点検の段階で兆候を見つけられることが多いです。できれば最低でもひと月に一度は車を点検し、小さな不具合が大きな故障にならないように努めましょう。
また、ウインドウォッシャー液とワイパーを作動させることで、液が不足していないか、ワイパーにビビりが発生していないかなどをチェックできます。
このように、運転席に座って操作を行い、見える範囲をチェックするだけでも多くのポイントを点検できるでしょう。
・ウォッシャー液
・ブレーキフルード
・バッテリー液
・冷却水
・エンジンオイル
いずれも残量が不足していないかどうかをチェックしましょう。
また、ブレーキフルードやエンジンオイルは液が劣化していないかどうかの点検も大切です。ブレーキフルードは茶色に変色していた場合、エンジンオイルは黒色になっていた場合がそれぞれ交換時期なので、専門業者に依頼するなどして新品と交換しましょう。
チェックポイントはスリップサイン、溝の深さ、空気圧、損傷や摩耗がないかなどです。
特に空気圧はタイヤゲージを使用して正確に測定することが大切です。また、損傷や摩耗の度合いをチェックする際は目視でもいいのでよく確認し、異物が刺さっていたり、挟まっていたりしたらすぐに取り除きましょう。タイヤの摩耗と空気圧は密接な関係にあるため、双方をあわせて行うのが効果的です。
ウインカー、ブレーキのランプはもちろん、クリアランスランプ(車幅灯)やテールランプもきちんとチェックしましょう。
最低限、明るく点灯するかどうか、割れていないかを確認すれば問題ありませんが、汚れがあれば落としてください。できれば照射範囲やその角度、色にも異常がないか見ておきましょう。

車が故障したり、不具合を起こしたりしたらすぐに専門家に点検してもらうのが一番ですが、症状の中には自分でも対処できるものがあります。
例えば、ウインドウォッシャー液が不足しているだけの場合や、ワイパーゴムが劣化した場合は、新品を購入して補充・交換すれば解決します。
ただし、エンジンオイルの交換となると話は別です。修理に慣れていない人が誤った部品をいじってしまえば、逆に症状が悪化することもあるので要注意です。

車の故障の対処について少しでも自信がないと感じるなら、できるだけ早く専門の修理業者に見てもらうことが大切です。
車の故障や不具合は様々な原因が複雑に関係していることもあるので、下手にいじっても直らないか、かえって悪化することもあります。
平日は修理に出す時間がない方もいるかもしれませんが、予約だけでも早めにしておきましょう。
故障した車が動かない、もしくは動かしていいのか分からないという場合も、まずは専門業者に問い合わせてどう対処するか相談してください。
この記事では、車によくある故障の症状とその原因について詳しく説明していきます。また、故障した際の対処方法や故障しないために普段からできる日常点検の方法なども紹介していきます。
車の故障の症状にはどのようなものがある?
車の故障や不具合の原因は、複雑に絡み合っていることが多いので特定が難しいこともあります。しかし、その症状にはある程度決まったパターンがあります。では、具体的にどのような症状があるのか、またどう対処すればいいのかを症状別に解説していきましょう。
よくある故障の症状

ここからは、これらの症状について詳しく説明していきます。
エンジン始動に関するトラブル
まずは、エンジン始動に関するトラブルです。車のエンジンは主に3つの過程を経て始動するので、3つのうちどれかが異常を起こしていると車を動かすことはできません。まずエンジンを動かすには燃料と空気をバランスよく混ぜ合わせた「混合気」を作ります。それを圧縮して密度を高めてから最後にプラグの火花で点火させるという流れになります。このうち1つが欠けただけでもエンジンはかかりません。
エンジンがかからない、あるいはかかりが悪くなる原因は他にもあります。それは、ガス欠やバッテリー関連のトラブル、接触不良、冬場の低温やセルモーターあるいはオルタネータの故障、電気系統のトラブルなどです。
いずれにせよ、原因を完全に特定するのは専門業者でも時間がかかります。エンジンがかからない・かかりが悪いなどの症状が発生した場合はすぐに業者に連絡し、車の運搬方法も含めて修理について相談しましょう。
エンジンの振動に関するトラブル
エンジンはかかるものの、普段よりも振動が大きく異常が感じられることがあります。これも故障の症状の1つで、大まかにはイグニッションコイルの劣化もしくはスパークプラグの摩耗などの原因が考えられます。車のエンジンが、混合気・圧縮・点火の3つの過程を経て始動することは前述しました。この過程で燃焼がうまくいかないシリンダーがあるとエンジンの回転が不安定になり、左右に揺れて振動が発生することがあります。
また、エンジンはエンジンマウントという部品によって支えられ、振動も吸収されています。このゴム部分が古くなって硬化するとやはり異常な振動が発生します。
それ以外にも、ミッションやショックアブソーバ、アーム関係の点検も必要です。
いずれにせよ、異常な振動が起きている状態を放置してはいけません。エンジンマウントなどが損傷して、故障が拡大することもあるので早急に修理しましょう。
エンジンルームからの異音
エンジンルームから異音がする症状は、音によって故障の種類も異なってきます。例えば、「ガラガラ」という音が聞こえたらウォーターポンプが故障している可能性があります。
また、「キュルキュル」という不快で大きな音がした場合はファンベルトの劣化を疑いましょう。
アクセルを踏むのとあわせて「ヒューン」という音がしたら、オルタネータという電力供給に関わる部品が壊れているかもしれません。
これらの異音がしているのに放置してしまうと、エンジンが損傷することもあるので注意が必要です。
エンジンが止まる
エンジンが突然止まってしまうという症状が発生したら、原因はいくつか考えられます。車はたくさんのパーツが複雑に関係しているので、どこか一ヵ所が不具合を起こしただけでも、エンジンそのものの異常につながります。例えば、点火系を制御しているコンピューター周辺が故障すると燃料への着火ができないので突然ピタリとエンジンが停止します。あるいは、大きな振動を発したらスパークプラグやプラグコードの異常を疑う必要があります。
このように細かい症状に応じて原因を特定することができます。
アイドリングが不安定
アイドリング時に発生する症状にも様々なものがあります。その中の1つに、アイドリングをしていると突然エンジンが止まりそうになるというものがあります。スロットルボディが汚れているとこのような症状が出ることから、汚れを早急に取り除かなければなりません。
スロットルボディには、エンジンが吸い込んでくる空気を調節する役割があります。自動車が走行し続けると、そこにカーボンが溜まって空気のスムーズな流れを阻害するため、エンストが発生してしまうのです。
アクセルを踏んでもパワーが出ない
車で加速するためにはアクセルを踏みますが、その時に思い通りのパワーが出ない場合はエンジン内部の点火装置に不具合が発生している可能性があります。具体的には、イグニッションコイルやスパークプラグの故障が疑われるでしょう。対処法としては、点火系や混合気・圧縮の状態をチェックするというものがあります。
ただし、加速時にパワーが出ない原因は様々なものが考えられるため、原因を自己判断するのは危険です。プロの業者に修理や点検を依頼しましょう。
きしみ音
車のボディから発せられる異音で最も多いのが、きしみ音です。長期間乗った車ほどきしみ音は発生しやすく、横揺れなどが起きた際にボディがねじれると、「キシキシ」「ミシミシ」という感じの音がします。原因は、ボディの溶接部分に長年の負担がかかって剛性(変形しにくさ)が落ちたことや、足回りのパーツが劣化したことなどが考えられます。
サスペンションのプッシュが劣化している可能性もあるので、一度専門の修理工場などで点検してもらいましょう。
金属音
車から異音が出る症状として、「カラカラ」「コトコト」などの金属音が聞こえるものがあります。これらの異音がするとエンジンあるいはその周辺機器で異常が起きている可能性があり、放置すると故障が拡大する恐れがあります。また、「カンカン」「キンキン」という音は、冷却水が不足していることによるオーバーヒートの末期症状です。「ゴロゴロ」「ガラガラ」という音の場合は、エンジンオイル不足が疑われるので冷却水やオイルの残量を確認し、それぞれ症状に合った対処をしましょう。
ブレーキ鳴き
車のブレーキを踏んだ際に「キー」と高い金属音がすることがあります。これを「ブレーキ鳴き」と言います。原因はブレーキ裏側の金属がピストンに当たっている、パッドとのディスクの間に異物がある、ブレーキパッドが減っているなどが考えられます。
長い間放置すると危険ではありますが、ブレーキ鳴きは故障というよりも、ブレーキパッドを交換する時期を知らせるサインのようなものです。この音がするようになったら、早めにブレーキの点検やパッドの交換をしましょう。
ベルト鳴き
「ベルト鳴き」は、ベルト類の劣化や調整ミスによって発生する症状で、周囲にも聞こえるほどの大きな音で「キュルキュル」と鳴ることもあります。ベルト鳴きを長期間放置すると、エンジンの内部が損傷してしまうこともあります。エンジンには補機部品の作動のためにファンベルト・パワステベルト・エアコンベルトなど様々なベルトが使われているので、整備工場などで定期的に点検してもらいましょう。
排気ガスの異臭
排気ガスの匂いが明らかに今までと違っている場合は、エンジン内部で異常が起きている可能性が高いです。燃料が不完全燃焼を起こしていたり、漏れたエンジンオイルが燃焼していたりすることが考えられるでしょう。また、匂いそのものに問題がなくても走行時に排気ガス臭が車内に充満する場合は、排気ガスの漏れが疑われます。マフラーやエキゾーストパイプが破損している恐れがあるので、修理工場などで排気システムを点検してもらいましょう。
排気ガスの色がおかしい
排気ガスは匂いだけではなく、色がおかしい場合も故障のサインです。例えば、白色や青色の場合はエンジンオイル過多となっている可能性があり、白色・黒色の場合はオイル漏れが起きていることが多いです。ただし、これも一概には言えません。オイルの粘度が低い場合や排気管にオイルが溜まっている場合も白色・黒色の排気ガスが出ます。
上記のような症状が発生したら専門業者に依頼して、原因の特定と修理を任せましょう。
ボンネットからの白煙
走行後に車のボンネットから白煙が出ている場合は、エンジンオイルか冷却水が漏れているのかもしれません。エンジンは様々なパーツで構成されていますが、それぞれのつなぎ目が劣化するとオイル・冷却水が漏れることがあります。そして、漏れた液体が高温のマフラーなどに付くと蒸発し、煙のように見えるわけです。
原因の特定は難しいですが、エンジンがオーバーヒートしているか、内部が焼ける車両火災が発生している可能性もあります。
エアコンから異音がする
エアコン内部からの異音も典型的な故障の症状です。よくあるのが、コンプレッサーが焼き付いたり、動かなくなったりしているケースです。さらに、コンプレッサーが動かない時は、駆動ベルトが断裂している可能性もあります。
異音にも種類があります。「カラカラ」「キュルキュル」という音の場合はブロアファンモーターの故障を疑いましょう。送風の役割を持つブロアファンモーターが壊れると、冷たい風が車内に送られず夏場などは非常に苦労するので、修理や交換が必要です。
その他にも、エアコンの異音としてはエアコンフィルターが詰まることによる「ガラガラ」という音やエアコンガスの減少やコンプレッサーの故障による「ウオーン」や「ガラガラ」といった音もあります。
しかし、音だけで素人が故障の原因を突き止めるのは至難の業です。気付いた時は専門家に点検してもらいましょう。
エアコンの風が出ない
エアコンガスが少なくなると、冷たい風が出なくなります。エアコンはエアコンガスを循環させて冷風を生み出しているので、ホースの劣化によってガス漏れしているとこのような症状につながります。ガスを補充すれば解決することもありますが、入れすぎると逆にコンプレッサーが故障することもあるので、安易に自分で修理しないほうがいいでしょう。いずれにしても、ガスが漏れている箇所は修理工場などで直してもらう必要があります。
タイヤがパンクした
タイヤのパンクもよくある症状です。摩耗によって溝がなくなってきたり、ヒビ割れが発生したりするといった症状があったら、すぐに交換しましょう。摩耗は悪天候時のスリップの原因になりますし、ひび割れは破裂につながります。交換時期は、スリップサインが出ていないか確認すると分かりやすいです。タイヤは1.6ミリが摩耗の限度値となっており、すり減りがここまで達するとスリップサインという印が出てくるので、早急に交換してください。
また、タイヤに異物が刺さってパンクしてしまう場合もあります。釘などが刺さって穴が塞がった状態だと、すぐにはパンクに気付かないことも多いです。そのため、ガソリンスタンドなどで空気圧をこまめにチェックするようにしましょう。
また、パンクの症状として、車に乗り込んだ際に一ヵ所だけが沈むような形で傾いているように感じられることがあります。その場合は、沈んでいる箇所のタイヤの空気が抜けている可能性があります。
日常点検で小さな症状も見逃さないようにしよう

車が動かなくなるほどの故障や不具合は突然起こることがほとんどなく、日常点検の段階で兆候を見つけられることが多いです。できれば最低でもひと月に一度は車を点検し、小さな不具合が大きな故障にならないように努めましょう。
運転席から点検する
運転席に座ると、パーキング・ブレーキレバーやペダルの効き具合、エンジンの調子、ワイパーの動作などを確認できます。ブレーキペダルも、いっぱいまで踏み込むことで踏み応えをチェックしてみましょう。また、ウインドウォッシャー液とワイパーを作動させることで、液が不足していないか、ワイパーにビビりが発生していないかなどをチェックできます。
このように、運転席に座って操作を行い、見える範囲をチェックするだけでも多くのポイントを点検できるでしょう。
エンジンルームを点検する
エンジンルームでは、車の運転に欠かせない各種液体の残量を確認できます。それは主に以下の5つです。・ウォッシャー液
・ブレーキフルード
・バッテリー液
・冷却水
・エンジンオイル
いずれも残量が不足していないかどうかをチェックしましょう。
また、ブレーキフルードやエンジンオイルは液が劣化していないかどうかの点検も大切です。ブレーキフルードは茶色に変色していた場合、エンジンオイルは黒色になっていた場合がそれぞれ交換時期なので、専門業者に依頼するなどして新品と交換しましょう。
タイヤを点検する
タイヤも消耗品なので、日常的に点検することでパンクやバーストの予防になります。チェックポイントはスリップサイン、溝の深さ、空気圧、損傷や摩耗がないかなどです。
特に空気圧はタイヤゲージを使用して正確に測定することが大切です。また、損傷や摩耗の度合いをチェックする際は目視でもいいのでよく確認し、異物が刺さっていたり、挟まっていたりしたらすぐに取り除きましょう。タイヤの摩耗と空気圧は密接な関係にあるため、双方をあわせて行うのが効果的です。
ランプ(灯火類)を点検する
ランプ(灯火類)は、切れていることに気付かないケースも多いです。そのまま運転すると違反につながるので、定期的な確認が欠かせません。ウインカー、ブレーキのランプはもちろん、クリアランスランプ(車幅灯)やテールランプもきちんとチェックしましょう。
最低限、明るく点灯するかどうか、割れていないかを確認すれば問題ありませんが、汚れがあれば落としてください。できれば照射範囲やその角度、色にも異常がないか見ておきましょう。
素人でも対処できる症状は?

例えば、ウインドウォッシャー液が不足しているだけの場合や、ワイパーゴムが劣化した場合は、新品を購入して補充・交換すれば解決します。
ただし、エンジンオイルの交換となると話は別です。修理に慣れていない人が誤った部品をいじってしまえば、逆に症状が悪化することもあるので要注意です。
故障の対処はできるだけプロに任せよう

車の故障や不具合は様々な原因が複雑に関係していることもあるので、下手にいじっても直らないか、かえって悪化することもあります。
平日は修理に出す時間がない方もいるかもしれませんが、予約だけでも早めにしておきましょう。
故障した車が動かない、もしくは動かしていいのか分からないという場合も、まずは専門業者に問い合わせてどう対処するか相談してください。
まとめ
①車の故障の症状には典型的なパターンがある
②エンジン関係では、不自然な振動が起こる、異音がする、ストップするなどの症状がある
③「異音系」の症状としては、ボディのきしみ音、内部の金属音、ブレーキ鳴き、ベルト鳴きなどがある
④排気ガスの匂いと色にも注意が必要
⑤エアコンは、異音や正常に作動しないなどの症状がある
⑥日常点検で異常をチェックしつつ、消耗品の交換以外の修理はプロの業者に任せたほうが良い
この記事の画像を見る