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更新日:2024.07.09 / 掲載日:2022.12.24
車のエンジンが故障した時はどうすればいい?対処法と原因を解説
車を走行させるためには、心臓部にあたるエンジンが問題なく動くことが重要です。
エンジンが故障したり、エンジンがかからなくなってしまう原因は何でしょうか?
また、車を運転中に急にエンジンが故障することを防ぐためにどんな対策を取ればいいのでしょうか?
この記事では、これらの疑問について詳しく解説していきます。
一般的なエンジンとしてガソリンエンジンとディーゼルエンジンがありますが、どちらも①吸気、②圧縮、③燃焼、④排気の4つのサイクルでエネルギーを生み出しています。
なお、ディーゼルエンジンを用いているのは排気量の大きいバスやトラックといった大型車です。
また、ハイブリッド車のエンジンは車によって異なり、シリーズ方式、パラレル方式、スプリット方式の3種類となっています。

車のエンジンが故障してしまう原因にはどのようなものがあるでしょう?
主な原因としては、オーバーヒートが挙げられます。オーバーヒートとは、エンジンが正常な値を超えて熱くなりすぎることです。
エンジンがオーバーヒートを起こすのは、いくつかの要因がありますので、一つずつ見ていきましょう。
故障する原因としては、各パーツの経年劣化、冷却水の交換周期が長かったことによる詰まり、さらには衝突事故などの衝撃などです。
冷却システムの故障により、エンジンが冷やされなくなると、エンジンの温度は上昇し続けます。その結果、エンジンが焼き付いてしまい、故障してしまいます。
こうなってしまうと、 エンジンをいくら冷やしても修復不可能です。
これらは冷却力の低下や金属部品の動作の鈍化を招くため、エンジンに負担がかかります。その結果、シリンダーやピストンなどの摩擦量が大きくなり、エンジンが焼き付きを起こしてしまうのです。
エンジンオイルが漏れる理由には、ゴムなどパーツの経年劣化があります。衝突などの事故も理由の一つとして考えられます。
エンジンオイルの漏れに気づいたなら、それ以上の走行はできる限り控えて早めに修理をしましょう。
どうしても多少の走行が必要である場合、応急処置としてエンジンオイルの粘度を高める添加剤を使う、エンジンオイルを補充するという方法もあります。普段からこまめにエンジンオイルを交換し、漏れがないか定期的に確認しましょう。
真夏の猛暑日に長時間過度な走行を続けたり、低速ギアのまま下り坂を走り続けたりすると、オーバーヒートを引き起こしかねません。運転の際には注意しましょう。
第1段階
・水温計の針がH付近である(適温は70~95℃)
・普段よりスピードが上がらない感じがする
・アクセルを踏んだ時の異音
・エンジンの回転が不安定
・冷却水漏れによるエンジンルームからの甘い匂い
第2段階
・水温計の針がHを超えている(ランプが点滅)
・アイドリングできない
・アクセルを踏まないと止まってしまう
・水蒸気がエンジンルームより発生
第3段階
・水温計の針が冷却水不足によりCになる
・エンジンがかからない
・エンジンからの異音
・焼け焦げた臭い
・ボンネットからの発煙
第3段階まで行くとエンジンが焼き付きにより故障し、エンジンの交換といった高額な修理が必要になる可能性があります。
オーバーヒートの原因となった部品の修理でとどめておくためにも、第2段階の間に処置を講じることが大切です。
軽度なら冷却水の補充や交換、エンジンオイルを交換すれば済むでしょう。
重度でダメージがエンジン全体に及んでいる場合、エンジン自体の交換が必要になることもあります。
考えられる修理箇所と費用の参考は以下の通りです。
・冷却水の補充や交換…3,000円前後
・エンジンオイル交換…4,000円前後
・サーモスタット交換…10,000円前後
・ラジエーター交換…20,000~100,000円程度
・ウォーターポンプ交換…20,000円前後
・冷却ファン交換…20,000~100,000円程度
・エンジン載せ替え…300,000円以上

エンジンの異常を察知するためには水温計だけでなく、エンジン警告灯にも注意が必要です。
エンジン警告灯は、排気・吸気系統に異変があった場合、黄色で点滅または点灯します。エンジンをかけた際に点灯するのは正常な動きであり、異常がなければ消灯するため問題ありません。
エンジン警告灯は、他の警告灯が赤色に点灯した時ほど深刻ではないとはいえ、走行に支障を感じていない場合でも早急に点検をすることが大切です。
エンジン警告灯が点灯する理由として挙げられるのが、センサー、コントロールユニット、作動部品、配線の不調です。その中でも主な点灯理由となるのは、センサーの不調です。
ここからは、センサーの種類と起こりうる不具合について詳しく説明していきます。
エンジン警告灯が点灯するのは、酸素濃度の数値に異常がある場合やセンサー自体が故障した時です。
センサーが故障していると正確なエンジンの燃焼の状況が把握できません。そのため、エンスト、アイドリングの際の回転異常、加速減速のコントロールがしにくい、マフラー触媒部の温度が高くなるなど、運転に支障が生じます。
エンジン警告灯が点灯するのは、空気の吸入量の数値に異常がある場合やセンサー自体が故障した時です。
センサーが故障していると、エンジンに送られている空気の量と計測されている空気の量に差が出てしまいます。すると正確な燃料噴射ができなくなることから、エンジン吸気系にトラブルが起きる可能性があります。
また、メンテナンス不足によるエアクリーナーなどの汚れから、エンジンに送られる空気量が減ることで警告灯が点灯してしまうケースもあります。
エンジン警告灯が点灯するのは、イグニッションコイルの故障によりエンジンの点火に異常があった時です。
これを放っておくとエンジンが振動したり、止まってしまったりします。
このセンサーが故障した場合、アクセルを踏んでもエンジンの回転が上がらなかったり、オートマ車の変速の不調といった回転数や変速への影響が出たりします。
運転そのものにも影響するため、症状が見られた時にはそれ以上の走行は控え、点検を依頼しましょう。
エンジン警告灯が点灯するのは、バッテリー上がりなどの異常が起きた時、バッテリーの寿命を知らせる時、バッテリー交換の際の端子接続にトラブルがあった時です。
バッテリーに寿命が来ている場合は、交換が必要となります。

車を運転中に急にエンジンが故障したり、エンジン警告灯が点灯しているのを発見したりすると、驚いてどうすればいいか分からなくなる方もいるかもしれません。
慌てると事故の原因になりますので、落ち着いて対処することが大切です。具体的にどのように対応すれば良いのか、以下で詳しく説明していきます。
これは、異常が発生していることを後ろの車に伝えるためです。後ろの車が状況を理解し、スピードを落としてくれれば、追突される危険が減るでしょう。
その後、路肩など安全な場所に車を停車します。
高速道路や自動車専用道路上での緊急停止の場合には、停止表示板(三角表示板)と発煙筒を車の50mほど後ろに置いてください。後続車に車が停止していることを知らせ、事故を防ぎます。ただし、ガソリン漏れの疑いがある場合には発煙筒の使用は控えましょう。
なお、高速道路や自動車専用道路上では停止表示板の表示義務がありますが、一般道路では義務とはなっていません。
水温計の温度、エンジン警告灯以外に警告灯が点灯していないか、ガソリンは十分にあるかなど、どこに異常があるのか全体の状況を把握しましょう。
どのような異常があるか把握できれば、連絡した際に詳しく説明ができるでしょう。説明を聞いた保険会社やJAFが取るべき対応を指示してくれるので、指示通りに対処してください。

車の運転中に急にエンジンが故障し、立往生してしまうことを防ぐには、日頃から定期的に点検を行うことが重要です。
洗車サービスをガソリンスタンドやディーラーで利用する場合には、無料点検をしてもらうのも一つの手です。無料点検では、エンジンオイルの量や劣化の状況、バッテリーの寿命などを確認してくれます。
また、故障する可能性があるのは、エンジンだけではありませんので、日常点検として自分で1ヶ月に1回程度、車を全体的に確認することもおすすめです。
どのような部分をチェックするのか、以下で説明します。
確認するポイントとしては下記が挙げられます。
タイヤ周り
・亀裂、ひび割れ、損傷がないか
・空気圧は正常か
・スリップサインが出ていないか
各種ランプ、ライト
・ランプ切れとなっていないか
・光り方に異常はないか
点検での確認ポイントは、下記の液体の量が適正であるか、また漏れていないかです。
・エンジンオイル
・冷却水
・ブレーキ液
・バッテリー液
・ウォッシャー液
さらに、エンジンルームを開けた時に通常と異なる臭いがしないかどうかも確認しましょう。
ポイントとしては下記が挙げられます。
・エンジン
・パーキングブレーキレバー(足踏み式の場合もあり)
・ブレーキ
・ワイパー
・ウィンドウォッシャー
・クラクション
・ウィンドウやスライドドアの開閉
エンジンは正常にかかるかどうかだけでなく、異音がしていないかもチェックしましょう。

普段からどれだけ点検していたとしても、車を運転中にエンジンが故障してしまう可能性は残念ながらあります。
急に故障した時のために、どのような備えをしておくと良いのか、紹介していきます。
ロードサービスのサポートには、車の状態の確認・修理、レッカーでの移動が含まれています。ただし、加入しただけで連絡先を控えていないのでは意味がありません。
ロードサービスの連絡先についてスマートフォンに登録しておく、記載したメモを車の中に入れておくなど、故障時にすぐに連絡ができるようにしておきましょう。
ブースターケーブルは、バッテリーが上がってしまい、他の車に助けてもらう時に必要です。
ジャンプスターターは、小型バッテリー充電器です。これがあるとバッテリーが上がった際、自力で対処することができます。
スマートキーに内蔵されているメカニカルキーを使うこともできますが、スマートキーの電池の寿命は通常1、2年ほどのため、予備の電池を準備しておくか、1年に1回こまめに電池を交換しましょう。

エンジンがかからない場合、エンジン部分以外での車の故障か、人為的なミスも考えられます。
いざという時に慌てずに対処するためにも、原因となりうるものを知っておきましょう。
・バッテリーが上がっている
長期間車を動かしていないと、バッテリーに蓄えられた電気が不足したり、無くなったりするケースがあります。
バッテリーの寿命は3年ほどですが、性能の低下はエンジンのかかりが悪くなるなどで察知できます。
・ヒューズが切れている
ヒューズが切れるのは、異常な電流が流れて電気を遮断し電気系統を守った場合や、ヒューズが古くなっている場合が考えられます。とくに10年以上経過した車は注意が必要です。
・セルモーターの故障
セルモーターはエンジンを始動させるためのモーターです。異常があると始動時に「ガガガ」という音がしたり、完全に故障するとエンジンをかけようとするとカチッと音がするか無音となったりします。
10年以上経過、また走行距離10万km以上になってくると、故障の可能性が高まります。
・オルタネーターの故障
オルタネーターは車を動かすための電気を発電しており、故障すると発電が止まるためバッテリーの充電ができなくなります。その結果、バッテリーが上がってエンジンがかからなくなります。
現在は20万~30万kmの走行に耐えるものもあるとはいえ、走行距離10万kmを超えてきたら注意しておきましょう。
・ガス欠
ガソリンがなければ車は動きませんので、給油しましょう。
・ハンドルロック
キーがない状態でハンドルを動かそうすると固定されるのがハンドルロックですが、この時にはエンジンがかけられません。ハンドルを軽く動かしながらキーを回すか、キーがないタイプであればプッシュスタートボタンを押しましょう。
・シフトレバー
駐車時にシフトレバーの戻し忘れでパーキング以外になっている可能性もあります。Pに戻してからエンジンをかけてみましょう。
・ブレーキ
エンジンをかける際にブレーキペダルを踏む必要がある車種は、踏み込みが甘いとエンジンがかかりません。マニュアル車であればクラッチを踏む必要があります。
エンジンが故障したり、エンジンがかからなくなってしまう原因は何でしょうか?
また、車を運転中に急にエンジンが故障することを防ぐためにどんな対策を取ればいいのでしょうか?
この記事では、これらの疑問について詳しく解説していきます。
この記事の目次
車のエンジンとは?
エンジンとは、エネルギーを生み出し動力に変える機関です。言い方を変えると、車を走らせるために必要不可欠な心臓部と言えます。一般的なエンジンとしてガソリンエンジンとディーゼルエンジンがありますが、どちらも①吸気、②圧縮、③燃焼、④排気の4つのサイクルでエネルギーを生み出しています。
なお、ディーゼルエンジンを用いているのは排気量の大きいバスやトラックといった大型車です。
また、ハイブリッド車のエンジンは車によって異なり、シリーズ方式、パラレル方式、スプリット方式の3種類となっています。
エンジン故障の主な原因

主な原因としては、オーバーヒートが挙げられます。オーバーヒートとは、エンジンが正常な値を超えて熱くなりすぎることです。
エンジンがオーバーヒートを起こすのは、いくつかの要因がありますので、一つずつ見ていきましょう。
オーバーヒートの要因①:冷却システム各部の異常
エンジンがオーバーヒートを起こす要因として、冷却システムであるラジエーター、ウォーターポンプ、サーモスタット、冷却用ファンの故障による冷却水の漏れや不足があります。故障する原因としては、各パーツの経年劣化、冷却水の交換周期が長かったことによる詰まり、さらには衝突事故などの衝撃などです。
冷却システムの故障により、エンジンが冷やされなくなると、エンジンの温度は上昇し続けます。その結果、エンジンが焼き付いてしまい、故障してしまいます。
こうなってしまうと、 エンジンをいくら冷やしても修復不可能です。
オーバーヒートの要因②:オイル漏れ
オーバーヒートを起こすもう一つの要因は、エンジンオイルの劣化や漏れです。これらは冷却力の低下や金属部品の動作の鈍化を招くため、エンジンに負担がかかります。その結果、シリンダーやピストンなどの摩擦量が大きくなり、エンジンが焼き付きを起こしてしまうのです。
エンジンオイルが漏れる理由には、ゴムなどパーツの経年劣化があります。衝突などの事故も理由の一つとして考えられます。
エンジンオイルの漏れに気づいたなら、それ以上の走行はできる限り控えて早めに修理をしましょう。
どうしても多少の走行が必要である場合、応急処置としてエンジンオイルの粘度を高める添加剤を使う、エンジンオイルを補充するという方法もあります。普段からこまめにエンジンオイルを交換し、漏れがないか定期的に確認しましょう。
オーバーヒートの要因③:車の運転方法
オーバーヒートを招く別の要因として、車の運転の仕方も挙げられます。真夏の猛暑日に長時間過度な走行を続けたり、低速ギアのまま下り坂を走り続けたりすると、オーバーヒートを引き起こしかねません。運転の際には注意しましょう。
オーバーヒート時の症状
車のエンジンのオーバーヒートは、大まかに下記の3段階に分けられます。第1段階
・水温計の針がH付近である(適温は70~95℃)
・普段よりスピードが上がらない感じがする
・アクセルを踏んだ時の異音
・エンジンの回転が不安定
・冷却水漏れによるエンジンルームからの甘い匂い
第2段階
・水温計の針がHを超えている(ランプが点滅)
・アイドリングできない
・アクセルを踏まないと止まってしまう
・水蒸気がエンジンルームより発生
第3段階
・水温計の針が冷却水不足によりCになる
・エンジンがかからない
・エンジンからの異音
・焼け焦げた臭い
・ボンネットからの発煙
第3段階まで行くとエンジンが焼き付きにより故障し、エンジンの交換といった高額な修理が必要になる可能性があります。
オーバーヒートの原因となった部品の修理でとどめておくためにも、第2段階の間に処置を講じることが大切です。
オーバーヒートの修理
オーバーヒートしてしまった場合、その程度によってどれほどの修理が必要なのかが変わってきます。軽度なら冷却水の補充や交換、エンジンオイルを交換すれば済むでしょう。
重度でダメージがエンジン全体に及んでいる場合、エンジン自体の交換が必要になることもあります。
考えられる修理箇所と費用の参考は以下の通りです。
・冷却水の補充や交換…3,000円前後
・エンジンオイル交換…4,000円前後
・サーモスタット交換…10,000円前後
・ラジエーター交換…20,000~100,000円程度
・ウォーターポンプ交換…20,000円前後
・冷却ファン交換…20,000~100,000円程度
・エンジン載せ替え…300,000円以上
エンジン警告灯にも注意

エンジン警告灯は、排気・吸気系統に異変があった場合、黄色で点滅または点灯します。エンジンをかけた際に点灯するのは正常な動きであり、異常がなければ消灯するため問題ありません。
エンジン警告灯は、他の警告灯が赤色に点灯した時ほど深刻ではないとはいえ、走行に支障を感じていない場合でも早急に点検をすることが大切です。
エンジン警告灯が点灯する理由として挙げられるのが、センサー、コントロールユニット、作動部品、配線の不調です。その中でも主な点灯理由となるのは、センサーの不調です。
ここからは、センサーの種類と起こりうる不具合について詳しく説明していきます。
O2センサー
O2センサーは、酸素濃度を排気ガスの中から検知するセンサーのことです。エンジン警告灯が点灯するのは、酸素濃度の数値に異常がある場合やセンサー自体が故障した時です。
センサーが故障していると正確なエンジンの燃焼の状況が把握できません。そのため、エンスト、アイドリングの際の回転異常、加速減速のコントロールがしにくい、マフラー触媒部の温度が高くなるなど、運転に支障が生じます。
エアフローセンサー
エアフローセンサーは、エンジン内に送る空気の量を測るセンサーのことです。これにより、燃料の噴射量を調節しています。エンジン警告灯が点灯するのは、空気の吸入量の数値に異常がある場合やセンサー自体が故障した時です。
センサーが故障していると、エンジンに送られている空気の量と計測されている空気の量に差が出てしまいます。すると正確な燃料噴射ができなくなることから、エンジン吸気系にトラブルが起きる可能性があります。
また、メンテナンス不足によるエアクリーナーなどの汚れから、エンジンに送られる空気量が減ることで警告灯が点灯してしまうケースもあります。
イグニッションセンサー
イグニッションセンサーは、エンジンの点火制御のためのセンサーです。エンジン警告灯が点灯するのは、イグニッションコイルの故障によりエンジンの点火に異常があった時です。
これを放っておくとエンジンが振動したり、止まってしまったりします。
アクセルポジションセンサー
アクセルポジションセンサーは、アクセルの踏み込みや加速を測るセンサーのことです。「アクセル開度センサー」と呼ばれることもあります。このセンサーが故障した場合、アクセルを踏んでもエンジンの回転が上がらなかったり、オートマ車の変速の不調といった回転数や変速への影響が出たりします。
運転そのものにも影響するため、症状が見られた時にはそれ以上の走行は控え、点検を依頼しましょう。
バッテリーセンサー
バッテリーセンサーは、バッテリーの動作状況を確認するセンサーのことです。エンジン警告灯が点灯するのは、バッテリー上がりなどの異常が起きた時、バッテリーの寿命を知らせる時、バッテリー交換の際の端子接続にトラブルがあった時です。
バッテリーに寿命が来ている場合は、交換が必要となります。
走行中のエンジンの故障、警告灯点灯時の対処

慌てると事故の原因になりますので、落ち着いて対処することが大切です。具体的にどのように対応すれば良いのか、以下で詳しく説明していきます。
安全な場所に駐車
車を運転中にオーバーヒートの兆候が見られた、加速ができない、エンジン警告灯が点灯しているなどの異常を感じたなら、すぐにハザードランプを点灯させてください。これは、異常が発生していることを後ろの車に伝えるためです。後ろの車が状況を理解し、スピードを落としてくれれば、追突される危険が減るでしょう。
その後、路肩など安全な場所に車を停車します。
高速道路や自動車専用道路上での緊急停止の場合には、停止表示板(三角表示板)と発煙筒を車の50mほど後ろに置いてください。後続車に車が停止していることを知らせ、事故を防ぎます。ただし、ガソリン漏れの疑いがある場合には発煙筒の使用は控えましょう。
なお、高速道路や自動車専用道路上では停止表示板の表示義務がありますが、一般道路では義務とはなっていません。
全体の状況を確認
車を安全に停車させた後は、落ち着いて状況を確認し整理しましょう。焦りはさらなる事故の元になりかねませんので、冷静になることが重要です。水温計の温度、エンジン警告灯以外に警告灯が点灯していないか、ガソリンは十分にあるかなど、どこに異常があるのか全体の状況を把握しましょう。
保険会社やJAFに連絡
車の状況を確認した後、保険会社のロードサービスやJAFを呼びます。どのような異常があるか把握できれば、連絡した際に詳しく説明ができるでしょう。説明を聞いた保険会社やJAFが取るべき対応を指示してくれるので、指示通りに対処してください。
エンジン故障を早期に発見するための定期的な点検

洗車サービスをガソリンスタンドやディーラーで利用する場合には、無料点検をしてもらうのも一つの手です。無料点検では、エンジンオイルの量や劣化の状況、バッテリーの寿命などを確認してくれます。
また、故障する可能性があるのは、エンジンだけではありませんので、日常点検として自分で1ヶ月に1回程度、車を全体的に確認することもおすすめです。
どのような部分をチェックするのか、以下で説明します。
外装
車の外装部分は1周してチェックしましょう。確認するポイントとしては下記が挙げられます。
タイヤ周り
・亀裂、ひび割れ、損傷がないか
・空気圧は正常か
・スリップサインが出ていないか
各種ランプ、ライト
・ランプ切れとなっていないか
・光り方に異常はないか
エンジンルーム
エンジンルームはなかなか開けることはありませんが、まずは正常な状態を知っておくことが大切です。点検での確認ポイントは、下記の液体の量が適正であるか、また漏れていないかです。
・エンジンオイル
・冷却水
・ブレーキ液
・バッテリー液
・ウォッシャー液
さらに、エンジンルームを開けた時に通常と異なる臭いがしないかどうかも確認しましょう。
運転席
運転席では、各機能の動作が問題ないか確認を行いましょう。ポイントとしては下記が挙げられます。
・エンジン
・パーキングブレーキレバー(足踏み式の場合もあり)
・ブレーキ
・ワイパー
・ウィンドウォッシャー
・クラクション
・ウィンドウやスライドドアの開閉
エンジンは正常にかかるかどうかだけでなく、異音がしていないかもチェックしましょう。
エンジンなどの故障に備える

急に故障した時のために、どのような備えをしておくと良いのか、紹介していきます。
ロードサービス
自動車保険やJAFのロードサービスに加入することは、エンジンの故障など、突然車がトラブルを起こした時の備えとなります。ロードサービスのサポートには、車の状態の確認・修理、レッカーでの移動が含まれています。ただし、加入しただけで連絡先を控えていないのでは意味がありません。
ロードサービスの連絡先についてスマートフォンに登録しておく、記載したメモを車の中に入れておくなど、故障時にすぐに連絡ができるようにしておきましょう。
ブースターケーブルやジャンプスターター
急なトラブルに備えて、ブースターケーブルやジャンプスターターを車に載せておきましょう。ブースターケーブルは、バッテリーが上がってしまい、他の車に助けてもらう時に必要です。
ジャンプスターターは、小型バッテリー充電器です。これがあるとバッテリーが上がった際、自力で対処することができます。
スマートキーの電池
キーを挿してエンジンをかけるタイプの車は気にする必要はありませんが、キーを挿さないタイプの車の場合、スマートキーの電池が切れているとエンジンがかけられません。スマートキーに内蔵されているメカニカルキーを使うこともできますが、スマートキーの電池の寿命は通常1、2年ほどのため、予備の電池を準備しておくか、1年に1回こまめに電池を交換しましょう。
エンジンがかからないエンジン故障以外の原因

いざという時に慌てずに対処するためにも、原因となりうるものを知っておきましょう。
エンジン部分以外の故障
エンジンがかからない原因としてエンジン部分以外の故障がありますが、以下の状況が挙げられます。・バッテリーが上がっている
長期間車を動かしていないと、バッテリーに蓄えられた電気が不足したり、無くなったりするケースがあります。
バッテリーの寿命は3年ほどですが、性能の低下はエンジンのかかりが悪くなるなどで察知できます。
・ヒューズが切れている
ヒューズが切れるのは、異常な電流が流れて電気を遮断し電気系統を守った場合や、ヒューズが古くなっている場合が考えられます。とくに10年以上経過した車は注意が必要です。
・セルモーターの故障
セルモーターはエンジンを始動させるためのモーターです。異常があると始動時に「ガガガ」という音がしたり、完全に故障するとエンジンをかけようとするとカチッと音がするか無音となったりします。
10年以上経過、また走行距離10万km以上になってくると、故障の可能性が高まります。
・オルタネーターの故障
オルタネーターは車を動かすための電気を発電しており、故障すると発電が止まるためバッテリーの充電ができなくなります。その結果、バッテリーが上がってエンジンがかからなくなります。
現在は20万~30万kmの走行に耐えるものもあるとはいえ、走行距離10万kmを超えてきたら注意しておきましょう。
単純ミス
エンジンがかからない原因として、単純な人為的ミスという可能性もあります。そのため、慌てずに確認しましょう。・ガス欠
ガソリンがなければ車は動きませんので、給油しましょう。
・ハンドルロック
キーがない状態でハンドルを動かそうすると固定されるのがハンドルロックですが、この時にはエンジンがかけられません。ハンドルを軽く動かしながらキーを回すか、キーがないタイプであればプッシュスタートボタンを押しましょう。
・シフトレバー
駐車時にシフトレバーの戻し忘れでパーキング以外になっている可能性もあります。Pに戻してからエンジンをかけてみましょう。
・ブレーキ
エンジンをかける際にブレーキペダルを踏む必要がある車種は、踏み込みが甘いとエンジンがかかりません。マニュアル車であればクラッチを踏む必要があります。
まとめ
①エンジン故障の主な原因はオーバーヒート
②オーバーヒートに繋がるのは、冷却システムの異常、オイル漏れ、運転の仕方
③水温計がH付近を指しているとオーバーヒートの疑いがある
④エンジン警告灯が点灯していないかも運転時に注意しておく
⑤エンジンの故障を早く見つけるためには定期的な点検が大事
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