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更新日:2022.12.25 / 掲載日:2022.12.25
車のルームランプが点かないのは故障?交換の方法とLED化のメリット・デメリットを解説
車のドアを開けると、自動的に点灯し車内を明るく照らしてくれるのがルームランプです。室内灯と呼ばれることもあります。
夜間に暗くなった室内で探し物などをする際に役立ち、いざという時に点かないと不便なものです。
今回は、このルームランプが点かない理由や故障の原因、電球交換などをはじめとした対処法を紹介します。また、普段から明るさ不足を感じている方に向けて、ルームランプのLED化するメリット・デメリットについても解説していきます。
このルームランプが点かない理由と対処法について以下で詳しく説明していきます。

車のルームランプのスイッチには、以下の3段階があります。
・常時点灯している「ON」
・常に消えている状態を保つ「OFF」
・ドアを開けると点灯し閉めると消える「DOOR」
故障などを疑う前に、まずはこれが「OFF」になっていないか確認することから始めましょう。
確認した結果、ONもしくはDOORになっているのにルームランプが点灯しない場合、その理由として次の4つが考えられます。
通常、車のルームランプにはフィラメント式の白熱電球が用いられています。家庭用の白熱電球と同じく消耗品であるため、使用年数・使用頻度に応じてフィラメントが焼き切れて寿命が来ると点灯しなくなります。
ルームランプに用いられているのは小さい電球ですが、耐用年数は長く、一度も切れた経験がないという方も多いでしょう。しかし、ドアが開閉するたびに点灯する「DOOR」にスイッチを合わせている場合、点灯・消灯の頻度が増えるため切れてしまうこともあります。
一方、普段は「OFF」にしていて必要な時だけ短時間点けているというケースでは、他の理由を疑ったほうがいいかもしれません。
ヒューズは、何らかの理由で電気が機器に多く流れ過ぎてしまった際、機器が故障したり、発火や発熱したりするのを防ぐため、電気をわざと遮断する安全装置です。
ルームランプに対応しているヒューズが寿命を迎えたり、電流の強さに耐えきれず切れてしまってたりすると電気が流れないためルームランプは点かなくなります。
この場合、スイッチをONにしても点かないのはもちろん、DOORにしてドアを開けても点かないため、次に上げるスイッチ類の不良と見分けることができます。
さらに、接触不良の程度によっては、ルームランプが点いたり点かなかったりするケースもあります。
また、通常はスイッチを「DOOR」にしていた場合、ルームランプはドアを開けた時に合わせ自動的に点灯します。しかし、ドアの側面についている「カーテシスイッチ」と呼ばれるスイッチが「消灯指示側」に固着している場合、ドアを開けてもルームランプが点灯しないことがあります。
通常は、被害が広範囲に及ばないよう安全装置であるヒューズのほうが先に切れますが、ごく稀にヒューズが切れる前に強い電気がECUへ流れ込んでしまい、不具合を起こすことがあります。
このケースでは、ルームランプが点灯しないのはもちろん、他のライトやオーディオ関係の不具合、エンジンの始動不良・アイドリングの不安定・加速不足・警告灯が点灯するなど様々な症状が出てきます。

そもそも本体スイッチがONのままだった、もしくは半ドアでカーテシスイッチが切れていない場合、ルームランプはつきっぱなしになるので確認しましょう。
また、本体及びドアスイッチが「点灯側」に接触不良を起こしている場合も、ルームランプが点きっぱなしになるケースがあります。
特に多いのがスライドドアの車です。スライドドアの場合、ドア側端子と車体側端子が接触していなければ、ドアは開いているのでルームランプは点灯し、接触していればドアは閉じているのでルームランプは消灯していると判断します。
このタイプのスイッチが何らかの理由で反応していない場合、本当はドアが閉まっているのに開いていると電気的に判断され、ルームランプが点きっぱなしになります。
ルームランプは消費電力が少ないため、点きっぱなしでもそう簡単にバッテリーが上がってしまうことはありません。しかし、丸1日点けっぱなしだとバッテリーが上がってしまうこともあるので、スイッチの入りっぱなしや半ドアには注意しましょう。

ここまで、ルームランプが点かない理由を解説してきました。
ここからは、ルームランプが点かない時の対処法を理由ごとに整理していきましょう。
ホームセンターやカー用品店にいけば、1個数百円程度でルームランプ用の電球が購入できます。それをDIY交換することも十分可能です。また、通電電圧も低いのでそれほど危険もありません。
一方、ヒューズも安価で市販されていてDIY交換ができますが、対応しているヒューズを判別するのに多少の知識が必要です。ROOM LAMP・DOME・ INTERIOR LIGHT・ LIMなど車種によって表記が異なるので注意しましょう。
また、ヒューズ自体が小さく、取り付け箇所も手が入りにくい場所にあることが多いため、交換するのにやや手先の器用さも必要となるでしょう。
また、ルームランプのカバーを外す際、強引にやると固定用の爪が折れたり、カバーが割れたりすることもあります。そうなると、カバーごと交換することになるので、DIY交換は慎重に行いましょう。
一方、ヒューズの交換は前述した通り多少の知識と手先の器用さも必要なため、自信がない方はプロに依頼したほうが安心です。プロからすると簡単な作業なので、行きつけの修理工場や車屋さんなら工賃については無料サービスの範囲内で請け負ってくれることもあります。
むしろ故障より、ゴミや埃などの異物がスイッチ部分に詰まったり、挟まったりすることで作動不良や接触不良を起こしていることが多いです。
特に開け閉めすることが前提であるドアのスイッチは、ゴミや埃が詰まりやすい傾向にあります。綺麗に取り除けば、症状が改善することも多いため、まずはスイッチ部分にそれらが詰まっていないかチェックし、詰まっているようなら掃除しましょう。
特にECUの不具合が原因の場合は、走行自体に支障が出ることもあり得るので、速やかに行きつけの修理工場などで点検を受け、然るべき修理・整備を依頼しましょう。

家庭用の蛍光灯や白熱電球が寿命で切れてしまった時、「せっかくだから長持ちするLEDに変えよう!」と思う方もいるかもしれません。それと同様に、車のルームランプも実はLED化することができます。
原因が電球切れだけなら、これを機にルームランプをLED化するのも一考です。
実は、車のランプ・ライト類のLED化は今のトレンドとなっています。ルームランプに限らず、ヘッドライトやストップランプ、ウィンカーなどを純正球からLED球に変える方は多いですし、純正の時点でLED化されている車も増えています。
そこでここからは、ルームランプをLED化する主なメリットを3つ紹介していきます。
また、熱を光に変える白熱電球と異なり、LEDは電気を直接光に変えるため発熱量が少ないのが特徴です。同時に赤外線もほとんど発しないので、熱や赤外線に影響を受けやすい、食品や精密電子機器に優しいというメリットもあります。
ルームランプ用の白熱電球が5Wなのに対しLEDは1W以下、つまり消費電力が5分の1程度のものもあります。そのため、バッテリーにかかる負担が減り、その寿命を延ばす効果が期待できるでしょう。
小さなルームランプなので、些細な違いに感じるかもしれませんが、例えば1日ルームランプを点けっぱなしでバッテリー上がりするのであれば、消費電力が5分の1のLEDなら5日かかることになりますので、長い目で見るとその恩恵は大きいです。
具体的にいうと、LEDの場合は原料の劣化で発光率が新品の70%以下になった状態を寿命が来たと言います。そして、寿命がやってくるまでの持続時間は白熱電球の約20倍以上とされています。
元々ルームランプは頻繁に切れるものではないため、実感する機会は少ないかもしれません。しかし、正しくLED化すれば、その車を乗っている間はルームランプの電球を交換するという余計な手間をかける心配はなくなるでしょう。
ここからは、ルームランプのLED化に踏み切る前に知っていてほしい、デメリットや注意点を挙げていきましょう。
その上、LEDより寿命が短いと言っても、他に異常がなければ白熱電球のままでも5~7年はもちます。そのため、室内の明るさに不満がなく、「切れたらまた変えればいいや」ぐらいであれば、コストを割いてまでLED化する必要はありません。
また、明るいが光の色味的に冷たい感じのするLEDより、温かみを感じられる白熱電球のほうが好みという方もいるでしょう。
なお、中には白熱電球と変わらない、もしくはそれよりも安い「激安LED」も市販されています。しかし、激安LEDは保証期間が短い、光量が足りない、すぐ切れてしまうといった可能性もあります。
メリットを求めてLED化する場合は「白熱電球の4~5倍程度」を相場と考え、適正価格のLED電球を購入したほうがいいでしょう。
一方、LEDは電圧の変化を利用して光を発生させています。水で言えば波が乱れやすく熱を発しない代わりに、振動による「異音」を出しやすい性質を持っています。
また、異音として耳に聞こえなくても電気の波は絶えず起こっているため、それが「電波ノイズ」となって電装機器に影響を及ぼす可能性もゼロではありません。
ただし、LEDから発せられる異音・電波ノイズはいずれもごく微細なものです。実はおよそ電気機器であれば、その程度の異音や電波ノイズを常に発しています。そのため、全く異音が聞こえなかったり、電装品に影響が出なかったりすることも多いほか、影響が出たとしてもそれが「ルームランプのLED化のせいだ!」と決めつけることはできません。
そして、LED電球は白熱電球よりかなり消費電力が小さいため、車が「ルームランプが切れた」と勘違いし、警告灯が点灯してしまうこともあります。
このデメリットに関しては、警告灯の点灯を防ぐ対策品があるので、それを装着すれば解決します。

最後に、ルームランプのLED化を視野に入れた方に向けて、現在市販されているLEDルームランプの種類とそれぞれの特徴を紹介していきます。購入する際の参考にしてみてください。
ルームランプとして採用されているのは、主に「T10」と呼ばれるサイズです。切れた白熱電球を抜き、新品のウェッジタイプLED球を差し込むだけなので、交換は簡単にできます。
白熱電球よりは明るく光も白色で見えやすくなりますが、やや他のタイプに比べれば暗く、光の方向が一方向で照射範囲が少し狭いのが難点です。
ウェッジタイプ同様サイズは「T10」規格ですが、電球の全長が車種によって異なるため注意しましょう。
31mm:T10×31
41mm:T10×41
このように表記されています。
価格帯はウェッジタイプ同様に安価で取り付けも簡単ですが、ウェッジタイプと弾頭タイプに互換性はありません。
また、ウェッジタイブの場合はLED化しても明るさが増すだけですが、弾頭タイプの場合は照射範囲も広がります。そのため、ウェッジタイプよりLED化する費用対効果がより高く、最もコスバの良いタイプと言えます。
車のルームランプとして使用できる汎用タイプと、車種・用途限定の専用タイプがあり、後者のほうが収まりがよく光量が強く照射範囲も広いのが特徴です。
いずれも対応車種・型番などをしっかり確認する必要があります。誤ると交換不可な上、やや取り付けが面倒です。
また、価格的にウェッジタイプや弾頭タイプより高額になります。車種や型式ごとに独自設計されている専用タイプは、特に値段が張るので注意しましょう。
夜間に暗くなった室内で探し物などをする際に役立ち、いざという時に点かないと不便なものです。
今回は、このルームランプが点かない理由や故障の原因、電球交換などをはじめとした対処法を紹介します。また、普段から明るさ不足を感じている方に向けて、ルームランプのLED化するメリット・デメリットについても解説していきます。
この記事の目次
いざというとき案外不便!?車のルームランプが点灯しない理由と対処法
普段はあまり使わないという方も多いかもしれませんが、夜間に暗くなった車内で物を探す時など、ルームランプが点かないと不便なこともあります。このルームランプが点かない理由と対処法について以下で詳しく説明していきます。
ルームランプが点かない理由は4パターン

・常時点灯している「ON」
・常に消えている状態を保つ「OFF」
・ドアを開けると点灯し閉めると消える「DOOR」
故障などを疑う前に、まずはこれが「OFF」になっていないか確認することから始めましょう。
確認した結果、ONもしくはDOORになっているのにルームランプが点灯しない場合、その理由として次の4つが考えられます。
①消耗である電球の寿命
ルームランプが点かない理由として最も考えられるのが、電球の寿命いわゆる「球切れ」です。通常、車のルームランプにはフィラメント式の白熱電球が用いられています。家庭用の白熱電球と同じく消耗品であるため、使用年数・使用頻度に応じてフィラメントが焼き切れて寿命が来ると点灯しなくなります。
ルームランプに用いられているのは小さい電球ですが、耐用年数は長く、一度も切れた経験がないという方も多いでしょう。しかし、ドアが開閉するたびに点灯する「DOOR」にスイッチを合わせている場合、点灯・消灯の頻度が増えるため切れてしまうこともあります。
一方、普段は「OFF」にしていて必要な時だけ短時間点けているというケースでは、他の理由を疑ったほうがいいかもしれません。
②ルームランプに対応しているヒューズの断絶
車の電気関係装備には、全てヒューズがついています。ヒューズは、何らかの理由で電気が機器に多く流れ過ぎてしまった際、機器が故障したり、発火や発熱したりするのを防ぐため、電気をわざと遮断する安全装置です。
ルームランプに対応しているヒューズが寿命を迎えたり、電流の強さに耐えきれず切れてしまってたりすると電気が流れないためルームランプは点かなくなります。
この場合、スイッチをONにしても点かないのはもちろん、DOORにしてドアを開けても点かないため、次に上げるスイッチ類の不良と見分けることができます。
③本体もしくはドアスイッチの接触不良
使用回数が多くないため頻度は低いですが、ルームランプ本体についているスイッチが「点灯指示側」に接触不良を起こしている場合も、ルームランプは点灯しません。さらに、接触不良の程度によっては、ルームランプが点いたり点かなかったりするケースもあります。
また、通常はスイッチを「DOOR」にしていた場合、ルームランプはドアを開けた時に合わせ自動的に点灯します。しかし、ドアの側面についている「カーテシスイッチ」と呼ばれるスイッチが「消灯指示側」に固着している場合、ドアを開けてもルームランプが点灯しないことがあります。
④制御ユニット(ECU)の不具合
車の電気装置全般を制御しているのが、「ECU」と呼ばれる部分です。通常は、被害が広範囲に及ばないよう安全装置であるヒューズのほうが先に切れますが、ごく稀にヒューズが切れる前に強い電気がECUへ流れ込んでしまい、不具合を起こすことがあります。
このケースでは、ルームランプが点灯しないのはもちろん、他のライトやオーディオ関係の不具合、エンジンの始動不良・アイドリングの不安定・加速不足・警告灯が点灯するなど様々な症状が出てきます。
反対にルームランプが点きっぱなしというケースも

また、本体及びドアスイッチが「点灯側」に接触不良を起こしている場合も、ルームランプが点きっぱなしになるケースがあります。
特に多いのがスライドドアの車です。スライドドアの場合、ドア側端子と車体側端子が接触していなければ、ドアは開いているのでルームランプは点灯し、接触していればドアは閉じているのでルームランプは消灯していると判断します。
このタイプのスイッチが何らかの理由で反応していない場合、本当はドアが閉まっているのに開いていると電気的に判断され、ルームランプが点きっぱなしになります。
ルームランプは消費電力が少ないため、点きっぱなしでもそう簡単にバッテリーが上がってしまうことはありません。しかし、丸1日点けっぱなしだとバッテリーが上がってしまうこともあるので、スイッチの入りっぱなしや半ドアには注意しましょう。
ルームランプが点かない時の対処法

ここからは、ルームランプが点かない時の対処法を理由ごとに整理していきましょう。
電球切れ・ヒューズ切れならDIY交換も可能
電球の寿命切れが理由だと判明した場合は、いたってその対処も簡単です。家庭用の電灯機器と同じく、電球を新品に交換すれば問題は解決します。ホームセンターやカー用品店にいけば、1個数百円程度でルームランプ用の電球が購入できます。それをDIY交換することも十分可能です。また、通電電圧も低いのでそれほど危険もありません。
一方、ヒューズも安価で市販されていてDIY交換ができますが、対応しているヒューズを判別するのに多少の知識が必要です。ROOM LAMP・DOME・ INTERIOR LIGHT・ LIMなど車種によって表記が異なるので注意しましょう。
また、ヒューズ自体が小さく、取り付け箇所も手が入りにくい場所にあることが多いため、交換するのにやや手先の器用さも必要となるでしょう。
自分で電球・ヒューズを変える時の注意点
電球の交換自体は簡単な上、危険もあまりありません。しかし、対応している電球を誤るとまたすぐに切れてしまうので、外した電球をカー用品店などのスタッフに見せて、対応品を購入すると安心です。また、ルームランプのカバーを外す際、強引にやると固定用の爪が折れたり、カバーが割れたりすることもあります。そうなると、カバーごと交換することになるので、DIY交換は慎重に行いましょう。
一方、ヒューズの交換は前述した通り多少の知識と手先の器用さも必要なため、自信がない方はプロに依頼したほうが安心です。プロからすると簡単な作業なので、行きつけの修理工場や車屋さんなら工賃については無料サービスの範囲内で請け負ってくれることもあります。
スイッチに異物が挟まっていないかなどをチェック
ルームランプの本体及びドアスイッチは、繰り返し使用することを前提に作られているため、耐久性が高く、滅多に故障しません。むしろ故障より、ゴミや埃などの異物がスイッチ部分に詰まったり、挟まったりすることで作動不良や接触不良を起こしていることが多いです。
特に開け閉めすることが前提であるドアのスイッチは、ゴミや埃が詰まりやすい傾向にあります。綺麗に取り除けば、症状が改善することも多いため、まずはスイッチ部分にそれらが詰まっていないかチェックし、詰まっているようなら掃除しましょう。
改善しない場合は修理工場などで点検を
電球切れやヒューズ切れではなく、ゴミや埃の詰まりによるスイッチの接触不良でもない場合は、素人にルームランプが点かない原因を解明することや、原因が分かったとしてもそれを自力で改善するのは困難でしょう。特にECUの不具合が原因の場合は、走行自体に支障が出ることもあり得るので、速やかに行きつけの修理工場などで点検を受け、然るべき修理・整備を依頼しましょう。
原因が電球切れならLED化するチャンスかも?

原因が電球切れだけなら、これを機にルームランプをLED化するのも一考です。
実は、車のランプ・ライト類のLED化は今のトレンドとなっています。ルームランプに限らず、ヘッドライトやストップランプ、ウィンカーなどを純正球からLED球に変える方は多いですし、純正の時点でLED化されている車も増えています。
ルームランプをLED化するメリット
車のライト・ランプ類をLED化するのが流行っているのは、それなりのメリットがあるからです。そこでここからは、ルームランプをLED化する主なメリットを3つ紹介していきます。
メリット1:室内が明るくなる
LEDは一定のエネルギーで、どれだけ明るく発光するかを表す「発光効率」が、白熱電球より圧倒的に高く、10倍から15倍と言われています。そのため、白熱電球を使用した時よりも明るくなります。また、熱を光に変える白熱電球と異なり、LEDは電気を直接光に変えるため発熱量が少ないのが特徴です。同時に赤外線もほとんど発しないので、熱や赤外線に影響を受けやすい、食品や精密電子機器に優しいというメリットもあります。
メリット2:バッテリーへの負担が減る
前述した通り、LEDは白熱電球よりその発光効率が10倍以上高いため、必要とする電力も少なくて済みます。ルームランプ用の白熱電球が5Wなのに対しLEDは1W以下、つまり消費電力が5分の1程度のものもあります。そのため、バッテリーにかかる負担が減り、その寿命を延ばす効果が期待できるでしょう。
小さなルームランプなので、些細な違いに感じるかもしれませんが、例えば1日ルームランプを点けっぱなしでバッテリー上がりするのであれば、消費電力が5分の1のLEDなら5日かかることになりますので、長い目で見るとその恩恵は大きいです。
メリット3:電球がなかなか切れることがない
LEDは、シリコンやゲルマニウムなどを材料とした固体でできています。フィラメントが燃え尽きると消えてしまう白熱電球と違い、非常に長寿命です。具体的にいうと、LEDの場合は原料の劣化で発光率が新品の70%以下になった状態を寿命が来たと言います。そして、寿命がやってくるまでの持続時間は白熱電球の約20倍以上とされています。
元々ルームランプは頻繁に切れるものではないため、実感する機会は少ないかもしれません。しかし、正しくLED化すれば、その車を乗っている間はルームランプの電球を交換するという余計な手間をかける心配はなくなるでしょう。
ルームランプをLED化するデメリット
ルームランプをLED化するメリットはたくさんありますが、どんなものにも弱点はあります。ここからは、ルームランプのLED化に踏み切る前に知っていてほしい、デメリットや注意点を挙げていきましょう。
デメリット1:交換コストがかさむ
性能のいいものは、おのずと値段が張るのではないかと考える方も多いでしょう。LED電球は白熱電球よりも価格が高く、約4倍から5倍はします。結果的にDIY交換するにしても修理工場などでLED化を依頼するにしても、コストがかさむのは確かです。その上、LEDより寿命が短いと言っても、他に異常がなければ白熱電球のままでも5~7年はもちます。そのため、室内の明るさに不満がなく、「切れたらまた変えればいいや」ぐらいであれば、コストを割いてまでLED化する必要はありません。
また、明るいが光の色味的に冷たい感じのするLEDより、温かみを感じられる白熱電球のほうが好みという方もいるでしょう。
なお、中には白熱電球と変わらない、もしくはそれよりも安い「激安LED」も市販されています。しかし、激安LEDは保証期間が短い、光量が足りない、すぐ切れてしまうといった可能性もあります。
メリットを求めてLED化する場合は「白熱電球の4~5倍程度」を相場と考え、適正価格のLED電球を購入したほうがいいでしょう。
デメリット2:異音を感じるケースがある
白熱電球は簡単にいうとフィラメントに電気を流して燃やすことでその燃焼時の光を利用しており、原理的には「たいまつ」と同じです。一方、LEDは電圧の変化を利用して光を発生させています。水で言えば波が乱れやすく熱を発しない代わりに、振動による「異音」を出しやすい性質を持っています。
また、異音として耳に聞こえなくても電気の波は絶えず起こっているため、それが「電波ノイズ」となって電装機器に影響を及ぼす可能性もゼロではありません。
ただし、LEDから発せられる異音・電波ノイズはいずれもごく微細なものです。実はおよそ電気機器であれば、その程度の異音や電波ノイズを常に発しています。そのため、全く異音が聞こえなかったり、電装品に影響が出なかったりすることも多いほか、影響が出たとしてもそれが「ルームランプのLED化のせいだ!」と決めつけることはできません。
デメリット3:車がルームランプ切れと勘違いする?
一部の車種には、ルームランプのをはじめとする車内・車外の電球類が切れた際、警告灯が点灯しそれをドライバーに伝える機能がついていることもあります。そして、LED電球は白熱電球よりかなり消費電力が小さいため、車が「ルームランプが切れた」と勘違いし、警告灯が点灯してしまうこともあります。
このデメリットに関しては、警告灯の点灯を防ぐ対策品があるので、それを装着すれば解決します。
LEDルームランプの種類

やや明るさに乏しいが安価な「ウェッジタイプ」
最も安価で普及しているのがウェッジタイプです。形状的には豆電球のようですが、ねじ込み式ではなく差し込み式になっています。ルームランプとして採用されているのは、主に「T10」と呼ばれるサイズです。切れた白熱電球を抜き、新品のウェッジタイプLED球を差し込むだけなので、交換は簡単にできます。
白熱電球よりは明るく光も白色で見えやすくなりますが、やや他のタイプに比べれば暗く、光の方向が一方向で照射範囲が少し狭いのが難点です。
バランス良い「弾頭タイプ」
形状が弾丸の頭頂部に似ているため、弾頭タイプと呼ばれるものもあります。ウェッジタイプ同様サイズは「T10」規格ですが、電球の全長が車種によって異なるため注意しましょう。
31mm:T10×31
41mm:T10×41
このように表記されています。
価格帯はウェッジタイプ同様に安価で取り付けも簡単ですが、ウェッジタイプと弾頭タイプに互換性はありません。
また、ウェッジタイブの場合はLED化しても明るさが増すだけですが、弾頭タイプの場合は照射範囲も広がります。そのため、ウェッジタイプよりLED化する費用対効果がより高く、最もコスバの良いタイプと言えます。
もっとも明るいが取り付けの難しい「基盤タイプ」
電子機器によく用いられている「基盤」にLEDランプを敷き詰めたもので、形状は平たい板状のものが基盤タイプです。車のルームランプとして使用できる汎用タイプと、車種・用途限定の専用タイプがあり、後者のほうが収まりがよく光量が強く照射範囲も広いのが特徴です。
いずれも対応車種・型番などをしっかり確認する必要があります。誤ると交換不可な上、やや取り付けが面倒です。
また、価格的にウェッジタイプや弾頭タイプより高額になります。車種や型式ごとに独自設計されている専用タイプは、特に値段が張るので注意しましょう。
まとめ
①ルームランプが点かない原因としては、電球の寿命、ヒューズの断絶、スイッチの不良、ECUの不具合の4つが考えられる
②電球切れ・ヒューズ切れが原因なら、DIY交換で改善することも十分可能
③DIYで交換する際は、電球・ヒューズが自分の車に対応しているか、きちんと確認することが大切
④スイッチの不良が原因と考えられる場合は、まずそこに異物が詰まっていないかを確認し、詰まっているようなら除去する
⑤原因不明もしくは対処しても改善しない場合は、修理工場などで点検と修理を受ける
⑥電球切れだけが原因の場合は、ルームランプをLED化するのもあり
⑦LEDのルームランプには、ウェッジタイプ、弾頭タイプ、基盤タイプの3種類がある
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