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更新日:2022.12.28 / 掲載日:2022.12.28
車のプラグコードが故障したらどうするといい?その症状や対処法などを解説
車の重要パーツの一つに「プラグコード」があります。
プラグコードは、燃料を燃焼させる時に点火をするための火花を供給するため、ディストリビューターから点火プラグへ電流を送る導線として用いられています。
これが何らかの理由で断線してしまうと、エンジンのかかりが悪くなり、最悪の場合は動かなくなってしまいます。
この記事では、そんなプラグコードの役割についてや寿命、種類、故障した場合の症状や対処法などを説明していきます。
最近は車の電動化により需要は減少しているものの、従来の車にとっては、エンジン始動のための必須アイテムだと言えます。
ここからは、そんなプラグコードについて詳しく説明していきます。

最初に車のプラグコードの役割やその種類、寿命はいつなのか説明していきます。
近年は車の電気化も進んだため使われる機会も減っていますが、重要部品であることに違いはありません。
プラグコードはエンジンの真上にあり、高温と大きな振動にさらされる上、数千~数万ボルトの電圧がかかります。さらに、油分や水分、外気にも当たることから、かなり過酷な状況でも耐えられる造りになっています。
そのため、生産過程でも厳しい耐性試験が行われています。例えば、高電圧に耐える耐電圧、オイルの付着を想定した耐油性、激しい温度変化でも耐えれるかどうかなど、ライフサイクル試験というテストによってチェックされます。
さらに、プラグコードを覆うカバーには絶縁性と高い耐熱性を持ち合わせた素材が使われています。
良いプラグコードは、点火エネルギーも高いためエンジン性能も向上しますが、そのかわり電気ノイズが発生しやすくなるため、オーディオ類などに悪影響が出る可能性があります。
その他にも燃料を燃焼させるための部品には点火プラグなど様々なものがあり、それら一つ一つが適切に機能することで車は動くと言えるでしょう。
プラグコードが適切に機能すると、エンジンの始動がスムーズになり、アイドリングも安定したものになります。また、加速時や坂道を上る時などもうまくパワーが発揮されるので、余計な燃料を使わずに済むでしょう。
プラグコードの劣化は車のエンジンが不調に陥る原因のトップで、使用開始から10年、あるいは走行距離10万キロで交換するのが適切だと言われています。
ただし、実際に個々のプラグコードが何年で寿命を迎えるかは車種や運転スタイルにもより、場合によっては車を手放す時までプラグコードに一度も手をつけないようなケースも少なくありません。
プラグコードの中には「パワーケーブル」というものもあります。これは、点火エネルギーが高く、抵抗値も低いのが特徴です。
パワーケーブルを使うと、火花を散らす性能の高さから、エンジンをかけた際の安定性が期待できます。
その他にも、加速性能・出力・燃費・レスポンスの向上、アイドリングの安定、エンジン音・エンジンの振動の低下も期待できるとされています。
ノーマルコードと比較した場合、パワープラグの最も有利な点は「失火」が起こりにくいということです。
失火とは、スパークプラグでガソリンの混合気に点火する際、うまくいかず、いずれかのシリンダーがうまく機能しなくなる状態をいいます。
点火する際、プラグコードと点火プラグはワンセットです。そのため、ノーマルコードからパワーケーブルに交換する際は、点火プラグも一緒に交換するとより効果の違いが実感できるでしょう。
特に大きいのは車の「電動化」です。これにより、プラグコードも消えつつあります。
一般的に、4サイクルエンジンは「吸入」「圧縮」「燃焼」「排気」の4つの過程を繰り返すことで動力を発生させます。この過程で点火プラグへ電流を送り、点火プラグが火花を起こすのを助けるのがプラグコードの役割でした。
しかし、最近は点火のための電流をイグニッションコイルから直接プラグへ供給する「ダイレクトイグニッション」が一般的です。そのため、今までプラグへの電流の分配に関わっていたプラグコードやディストリビューターも需要が減ってきています。

ここまで、車に使われているプラグコードとは何なのか、その役割や注意点などを説明してきました。
この内容を踏まえて、次はプラグコードが故障する場合の原因、本格的な故障の前兆、そして本格的に故障したらどうなるのかを解説していきます。
いずれかが理由となって導線に亀裂が生じ、断線や絶縁不良(いわゆるリーク)が発生するのです。
すると、車を動かすのに必要な電流が流れず、点火プラグが失火を起こしてしまいます。こうなるとアクセルを踏んでもエンジンの回転数が上がらないためパワーが出ず、運転性能に支障をきたすことになります。
もしも3年以上プラグコードを交換していない状態で以下のような症状が見受けられたら、プラグコードが劣化している恐れがあります。
プラグコードが劣化すれば電気抵抗も増すため、スムーズな加速が妨げられるでしょう。その結果、燃費が悪くなるほか、エンジンの回転数が一定に保たれなくなることによるアイドリングの不安定化も起こりやすくなります。
加速がスムーズに行えなくなるというのは、プラグコードが劣化することで火花がうまく飛ばず、エンジンも回転数が上がりにくくなるということです。エンジンがスムーズに回転せず、ブルンブルンと弱弱しい音がします。
発進時や加速時、上り坂などでこれらの症状が出たら、プラグコードが断線しかけている可能性があります。前触れなしに突然断線することは稀なので、不調を感じた段階で交換しましょう。
特に、雨の日や湿度が高い時に症状が頻繁に見られるようであれば、絶縁不良を疑ったほうがいいでしょう。
プラグコードが完全に壊れてしまうと、故障の前兆として現れていた症状に加え、馬力が出なくなったり、亀裂が入った部分から火花が出るようになったりするといった現象が起こります。
また、オーディオ機器にノイズがよく入るのも典型的な症状の一つです。
プラグコードが断線か絶縁不良を起こすと、車の走行に適した電気が流れなくなるため、点火プラグ(スパークプラグ)が失火を起こします。これは、目で見て確認することも可能です。
エンジンルームを開けてプラグコードに亀裂が生じていたり、端子に腐食が起きていたりしたら、故障あるいは寿命と見ていいでしょう。
他にも確認方法として、プラグコードに霧吹きなどを使って水をかける方法があります。それで走行性能が落ちていたり、暗い場所でコードの亀裂から青白い火花が飛び散るのが見えたりした場合は、故障していると判断できます。
プラグコードの外部に点火のための火花が漏れてしまうと、エンジンがかからなくなります。
完全に走行不能になる直前には、アクセルを踏み込んでもエンジンの回転が上がらず、パワーも感じられなくなります。いずれかのシリンダーも失火しているので、発進時や坂道での走行時にはそれが強く感じられるでしょう。
さらに、耳を澄ましてみるとエンジンルームから火花が飛び散る「パチパチ」という音が聞こえることもあります。こうなると完全に火花が外に漏れ出しているので、放置すれば確実に走行不能になります。
プラグコードにこのような寿命の兆候が出てきたら、速やかに交換するようにしてください。失火している状態のままだと生ガスによって触媒が溶損することもあるので、修理費用も高くなるかもしれません。
そのため、車のオーナーが意識していなくても、法定点検や車検の際に整備業者によって新品に交換されていることもあるでしょう。
プラグコードの経年劣化は、すぐに体で感じられるものではありませんし、素人が交換しようとするとかえってコードが断線する恐れもあります。そのため、点検と交換はプロに任せるようにしましょう。

ここまで、車に使われるプラグコードが故障すると、具体的にどのような症状が出るのかを説明してきました。
こうした場合は、専門家に交換を依頼するのが一番ですが、自力で交換する場合の作業手順なども見ていきましょう。
詳細な手順は次項から解説しますが、プラグコードは取り付けが頑丈なので外すのが大変です。また、接続を間違えるとかえって故障が悪化することもあります。
シンプルな部品ですが扱いが大変なので、できればディーラーなどの専門家に任せたほうが安心です。
エンジンの真上にあるという位置関係や、高圧電流が断続的に流れるという特性から、耐熱性・絶縁性に優れた被服が用いられています。
純正品のプラグコードは多くの場合、心線にカーボンが使われており、その上からゴムで被覆されています。一方、非純正品は心線が銅線で被覆はシリコンを使っているといった違いがあります。
当然頑丈なのは純正品なので、その点は覚えておきましょう。
通常、プラグカバーはボルトで締め付けられているので、取り外すためにはガジェットハンドルなどが必要になるでしょう。
プラグカバーを取り外すと、プラグホールにプラグコードが挿入されているのが確認できるので、それを引き抜きます。
実際には、プラグコードの異常をこの時点で既に確認しているはずなので、カバーを外す作業は難しくはないでしょう。
次はプラグレンチを使ってこのプラグを取り外すことになりますが、とても固いので慣れていないと簡単にはできません。あまりに固い場合は、鉄パイプなどを使って両側から力をかけ、緩ませながら外すという方法があります。
外さなければならない箇所は4つありますので、いずれも丁寧に取り外すようにしましょう。
作業をする時は、まず手で軽く締め付け、抵抗が大きくなった位置から約4分の1、回転させて完全に締めるようにします。
プラグを外した時と同様に、この作業も4か所行わなければなりません。これが終わったら、周囲に外したパーツや道具などを置き忘れていないかチェックしましょう。
とにかく「カバーを開けて、外して、新品を挿し込んで、カバーを閉じる」だけの単純な作業なので、ここまでやればプラグコードの交換は終了となります。
触媒がマフラーについている場合は、挿し間違いが起きると触媒を傷めてしまったり、セルを酷使して傷めてしまったりする恐れもあります。
また、プラグコードを挿し間違えてしまうと、エンジンをかける際にセルを長時間回さなければなりません。そうなるとバッテリーに負担がかかりますし、発生した生ガスがクランク内部に溜まってエンジンオイルへ混入する恐れもあります。
場合によっては、挿し間違いがあったとしても実際に車を走らせてみて問題がないこともあります。その場合は、それ以上気にする必要はなく、次回プラグコードを交換する際に注意する程度で十分でしょう。
ただし、素人が作業をすると、挿し間違いをしたとしても車が問題なく走っていることで、間違いに気付けないこともあります。後日、思わぬトラブルが発生しないように、作業はできるだけプロに任せることをおすすめします。
もしも原因がプラグコードにあるのであれば、どちらにしろ交換することになるので、最初からディーラーや修理工場、バイクの場合はバイクショップに依頼したほうが効率的だと言えます。
これに加えて修理を依頼する場合は工賃もかかります。工賃の相場は2,000~4,000円程度が一般的です。ディーラーに依頼すると、工賃は2,500円くらいとなります。
部品代もあわせると、プラグコード1本につき1万円かかることも珍しくありません。そのため、費用が気になる場合は事前に見積もりを出してもらうといいでしょう。
プラグコードは、燃料を燃焼させる時に点火をするための火花を供給するため、ディストリビューターから点火プラグへ電流を送る導線として用いられています。
これが何らかの理由で断線してしまうと、エンジンのかかりが悪くなり、最悪の場合は動かなくなってしまいます。
この記事では、そんなプラグコードの役割についてや寿命、種類、故障した場合の症状や対処法などを説明していきます。
プラグコードはエンジン始動時に欠かせない
自動車で使われているプラグコードは、ガソリンなどの燃料を燃焼させるのに欠かせないパーツです。最近は車の電動化により需要は減少しているものの、従来の車にとっては、エンジン始動のための必須アイテムだと言えます。
ここからは、そんなプラグコードについて詳しく説明していきます。
プラグコードについて

プラグコードとは?
プラグコードは、エンジンの始動時に欠かせないパーツで、燃料の燃焼のために火花を飛ばすという役割を負っています。近年は車の電気化も進んだため使われる機会も減っていますが、重要部品であることに違いはありません。
プラグコードはエンジンの真上にあり、高温と大きな振動にさらされる上、数千~数万ボルトの電圧がかかります。さらに、油分や水分、外気にも当たることから、かなり過酷な状況でも耐えられる造りになっています。
そのため、生産過程でも厳しい耐性試験が行われています。例えば、高電圧に耐える耐電圧、オイルの付着を想定した耐油性、激しい温度変化でも耐えれるかどうかなど、ライフサイクル試験というテストによってチェックされます。
さらに、プラグコードを覆うカバーには絶縁性と高い耐熱性を持ち合わせた素材が使われています。
良いプラグコードは、点火エネルギーも高いためエンジン性能も向上しますが、そのかわり電気ノイズが発生しやすくなるため、オーディオ類などに悪影響が出る可能性があります。
プラグコードの役割
車のプラグコードには、ガソリンなどの燃料に火花を供給し車が動くように燃焼させるという重要な役割があります。その他にも燃料を燃焼させるための部品には点火プラグなど様々なものがあり、それら一つ一つが適切に機能することで車は動くと言えるでしょう。
プラグコードが適切に機能すると、エンジンの始動がスムーズになり、アイドリングも安定したものになります。また、加速時や坂道を上る時などもうまくパワーが発揮されるので、余計な燃料を使わずに済むでしょう。
プラグコードの寿命
プラグコードは消耗品でもあり、使用していればいずれ寿命が訪れます。プラグコードの劣化は車のエンジンが不調に陥る原因のトップで、使用開始から10年、あるいは走行距離10万キロで交換するのが適切だと言われています。
ただし、実際に個々のプラグコードが何年で寿命を迎えるかは車種や運転スタイルにもより、場合によっては車を手放す時までプラグコードに一度も手をつけないようなケースも少なくありません。
ノーマルコードとパワーケーブルがある
ここまででプラグコードの概要を説明しましたが、説明したのはごく一般的な「ノーマルプラグ」の内容です。プラグコードの中には「パワーケーブル」というものもあります。これは、点火エネルギーが高く、抵抗値も低いのが特徴です。
パワーケーブルを使うと、火花を散らす性能の高さから、エンジンをかけた際の安定性が期待できます。
その他にも、加速性能・出力・燃費・レスポンスの向上、アイドリングの安定、エンジン音・エンジンの振動の低下も期待できるとされています。
ノーマルコードと比較した場合、パワープラグの最も有利な点は「失火」が起こりにくいということです。
失火とは、スパークプラグでガソリンの混合気に点火する際、うまくいかず、いずれかのシリンダーがうまく機能しなくなる状態をいいます。
点火する際、プラグコードと点火プラグはワンセットです。そのため、ノーマルコードからパワーケーブルに交換する際は、点火プラグも一緒に交換するとより効果の違いが実感できるでしょう。
電動化により需要は減少
近年、自動車はめざましいスピードで進化しています。そのため、以前は当たり前のように使われていたパーツがいつの間にか生産中止になっていることも珍しくありません。特に大きいのは車の「電動化」です。これにより、プラグコードも消えつつあります。
一般的に、4サイクルエンジンは「吸入」「圧縮」「燃焼」「排気」の4つの過程を繰り返すことで動力を発生させます。この過程で点火プラグへ電流を送り、点火プラグが火花を起こすのを助けるのがプラグコードの役割でした。
しかし、最近は点火のための電流をイグニッションコイルから直接プラグへ供給する「ダイレクトイグニッション」が一般的です。そのため、今までプラグへの電流の分配に関わっていたプラグコードやディストリビューターも需要が減ってきています。
プラグコードの故障

この内容を踏まえて、次はプラグコードが故障する場合の原因、本格的な故障の前兆、そして本格的に故障したらどうなるのかを解説していきます。
プラグコードが故障する原因
プラグコードが車の不具合の原因となるケースは、大まかに分けると経年劣化か整備の際の不手際の2つに分類できます。いずれかが理由となって導線に亀裂が生じ、断線や絶縁不良(いわゆるリーク)が発生するのです。
すると、車を動かすのに必要な電流が流れず、点火プラグが失火を起こしてしまいます。こうなるとアクセルを踏んでもエンジンの回転数が上がらないためパワーが出ず、運転性能に支障をきたすことになります。
プラグコードが故障する前兆
プラグコードが故障する前兆として、燃費の低下、アイドリングの不安定化、加速がスムーズでなくなるなどの症状が挙げられます。もしも3年以上プラグコードを交換していない状態で以下のような症状が見受けられたら、プラグコードが劣化している恐れがあります。
プラグコードが劣化すれば電気抵抗も増すため、スムーズな加速が妨げられるでしょう。その結果、燃費が悪くなるほか、エンジンの回転数が一定に保たれなくなることによるアイドリングの不安定化も起こりやすくなります。
加速がスムーズに行えなくなるというのは、プラグコードが劣化することで火花がうまく飛ばず、エンジンも回転数が上がりにくくなるということです。エンジンがスムーズに回転せず、ブルンブルンと弱弱しい音がします。
発進時や加速時、上り坂などでこれらの症状が出たら、プラグコードが断線しかけている可能性があります。前触れなしに突然断線することは稀なので、不調を感じた段階で交換しましょう。
プラグコードが故障した時の症状
プラグコードが壊れる前兆について解説しましたが、そのまま放置すればコードの断線が進行し、最終的には断線や絶縁不良(リーク)に至ります。特に、雨の日や湿度が高い時に症状が頻繁に見られるようであれば、絶縁不良を疑ったほうがいいでしょう。
プラグコードが完全に壊れてしまうと、故障の前兆として現れていた症状に加え、馬力が出なくなったり、亀裂が入った部分から火花が出るようになったりするといった現象が起こります。
また、オーディオ機器にノイズがよく入るのも典型的な症状の一つです。
プラグコードが断線か絶縁不良を起こすと、車の走行に適した電気が流れなくなるため、点火プラグ(スパークプラグ)が失火を起こします。これは、目で見て確認することも可能です。
エンジンルームを開けてプラグコードに亀裂が生じていたり、端子に腐食が起きていたりしたら、故障あるいは寿命と見ていいでしょう。
他にも確認方法として、プラグコードに霧吹きなどを使って水をかける方法があります。それで走行性能が落ちていたり、暗い場所でコードの亀裂から青白い火花が飛び散るのが見えたりした場合は、故障していると判断できます。
最悪の場合、乗れなくなることも
上記のように、プラグコードが完全に故障した状態のまま放置すると、最悪の場合その車には乗れなくなってしまうので注意しましょう。プラグコードの外部に点火のための火花が漏れてしまうと、エンジンがかからなくなります。
完全に走行不能になる直前には、アクセルを踏み込んでもエンジンの回転が上がらず、パワーも感じられなくなります。いずれかのシリンダーも失火しているので、発進時や坂道での走行時にはそれが強く感じられるでしょう。
さらに、耳を澄ましてみるとエンジンルームから火花が飛び散る「パチパチ」という音が聞こえることもあります。こうなると完全に火花が外に漏れ出しているので、放置すれば確実に走行不能になります。
プラグコードにこのような寿命の兆候が出てきたら、速やかに交換するようにしてください。失火している状態のままだと生ガスによって触媒が溶損することもあるので、修理費用も高くなるかもしれません。
プラグコードの故障を予防するには?
プラグコードの故障、あるいはそれに起因する車の不具合を予防するには、こまめな点検と交換を欠かさないことが重要です。むしろ、それ以外の方法はないとも言えます。そのため、車のオーナーが意識していなくても、法定点検や車検の際に整備業者によって新品に交換されていることもあるでしょう。
プラグコードの経年劣化は、すぐに体で感じられるものではありませんし、素人が交換しようとするとかえってコードが断線する恐れもあります。そのため、点検と交換はプロに任せるようにしましょう。
プラグコードの交換をする場合

こうした場合は、専門家に交換を依頼するのが一番ですが、自力で交換する場合の作業手順なども見ていきましょう。
自分で修理はできるのか?
プラグコードが原因で車が不調に陥った場合、自力で直すことも可能です。ただし、プラグコードは修理して再利用するのは不可能なので、あくまでもこの場合は「修理」ではなく「交換」となります。詳細な手順は次項から解説しますが、プラグコードは取り付けが頑丈なので外すのが大変です。また、接続を間違えるとかえって故障が悪化することもあります。
シンプルな部品ですが扱いが大変なので、できればディーラーなどの専門家に任せたほうが安心です。
自分で交換する手順①被服の特徴
ここから、プラグコードの交換作業の手順を解説していきますが、まずプラグコードに使われている被覆の特徴を把握しておきましょう。エンジンの真上にあるという位置関係や、高圧電流が断続的に流れるという特性から、耐熱性・絶縁性に優れた被服が用いられています。
純正品のプラグコードは多くの場合、心線にカーボンが使われており、その上からゴムで被覆されています。一方、非純正品は心線が銅線で被覆はシリコンを使っているといった違いがあります。
当然頑丈なのは純正品なので、その点は覚えておきましょう。
自分で交換する手順②カバーを開けてコードを引き抜く
次に、新品のプラグコードに交換するためには、まずプラグカバーを外さなければなりません。通常、プラグカバーはボルトで締め付けられているので、取り外すためにはガジェットハンドルなどが必要になるでしょう。
プラグカバーを取り外すと、プラグホールにプラグコードが挿入されているのが確認できるので、それを引き抜きます。
実際には、プラグコードの異常をこの時点で既に確認しているはずなので、カバーを外す作業は難しくはないでしょう。
自分で交換する手順③プラグを外す
前項までの手順に従って挿入されているプラグコードを引き抜くと、今度はプラグが見えるようになります。次はプラグレンチを使ってこのプラグを取り外すことになりますが、とても固いので慣れていないと簡単にはできません。あまりに固い場合は、鉄パイプなどを使って両側から力をかけ、緩ませながら外すという方法があります。
外さなければならない箇所は4つありますので、いずれも丁寧に取り外すようにしましょう。
自分で交換する手順④プラグを挿し込む
古いプラグコードの取り外し作業が完了したら、今度は新しいプラグをプラグレンチにセットして、挿し間違いに注意しながら挿し込んでいきましょう。作業をする時は、まず手で軽く締め付け、抵抗が大きくなった位置から約4分の1、回転させて完全に締めるようにします。
プラグを外した時と同様に、この作業も4か所行わなければなりません。これが終わったら、周囲に外したパーツや道具などを置き忘れていないかチェックしましょう。
自分で交換する手順⑤カバーの取り付け
プラグの挿し込み作業まで終了したら、あとはプラグカバーを元通りに閉じるだけです。とにかく「カバーを開けて、外して、新品を挿し込んで、カバーを閉じる」だけの単純な作業なので、ここまでやればプラグコードの交換は終了となります。
自分で交換する際の注意点
プラグコードの交換作業を行う際は、何よりも挿し間違いに注意するようにしましょう。触媒がマフラーについている場合は、挿し間違いが起きると触媒を傷めてしまったり、セルを酷使して傷めてしまったりする恐れもあります。
また、プラグコードを挿し間違えてしまうと、エンジンをかける際にセルを長時間回さなければなりません。そうなるとバッテリーに負担がかかりますし、発生した生ガスがクランク内部に溜まってエンジンオイルへ混入する恐れもあります。
場合によっては、挿し間違いがあったとしても実際に車を走らせてみて問題がないこともあります。その場合は、それ以上気にする必要はなく、次回プラグコードを交換する際に注意する程度で十分でしょう。
ただし、素人が作業をすると、挿し間違いをしたとしても車が問題なく走っていることで、間違いに気付けないこともあります。後日、思わぬトラブルが発生しないように、作業はできるだけプロに任せることをおすすめします。
専門家に修理してもらう場合
プラグコードの不具合が原因でエンジンが不調に陥るケースは少なくありませんが、エンジンが不調でも、特にプラグコードが切れかけている初期段階だと、専門家でなければ原因の見極めは難しいでしょう。もしも原因がプラグコードにあるのであれば、どちらにしろ交換することになるので、最初からディーラーや修理工場、バイクの場合はバイクショップに依頼したほうが効率的だと言えます。
修理や交換にかかる費用
ディーラーやカー用品店でプラグコードを交換してもらうと、部品代は1本につき2,000~8,000円ほどです。これが各シリンダーに1本ずつつくので4気筒エンジンなら4本、6気筒の場合は6本という計算になります。これに加えて修理を依頼する場合は工賃もかかります。工賃の相場は2,000~4,000円程度が一般的です。ディーラーに依頼すると、工賃は2,500円くらいとなります。
部品代もあわせると、プラグコード1本につき1万円かかることも珍しくありません。そのため、費用が気になる場合は事前に見積もりを出してもらうといいでしょう。
まとめ
①プラグコードはエンジン始動時に欠かせないが、電動化が進み需要は減ってきている
②プラグコードは点火プラグへ電流を送る導線としての役割を持つ
③プラグコードの寿命は「10年、10万キロ」というのが一般的
④プラグコードが不具合を起こす原因のほとんどは、導線の亀裂に起因する断裂か絶縁不良(リーク)
⑤自力で交換する時はプラグコードの挿し間違いに注意する
⑥修理を外注すると費用は、プラグコード1本あたり約1万円になることも珍しくない
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