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更新日:2023.03.01 / 掲載日:2023.03.01

車がガソリン臭いのはエンジンルームから?臭いの原因を解説

車からガソリンの臭いがする場合、気のせいかとそのままにするのは危険です。また、その臭いはエンジンルームからのこともあれば、それ以外からということもあるでしょう。

この記事では、車からガソリンの臭いがする原因とどのように対処できるかを解説します。

車からガソリンの臭いがする原因

運転中や車から降りた時など、給油した直後でもないのにガソリンの臭いを感じたことがある方もいるでしょう。

エンジンルームのトラブルを思い浮かべるかもしれませんが、原因はそれ以外にもいくつかあります。

ここからは、ガソリンの臭いの元となる理由を説明していきます。

エンジンルーム

走行中の車の中でガソリンの臭いがする場合、エンジンルーム内でガソリン漏れが発生している可能性があります。

走行中は風が空気導入口から車の中に入ってくるため、前にあるエンジンルームから臭いも侵入してきます。この場合、試しにエアコンの吹き出し口を外部からの風を遮断し、車内循環にしてみましょう。

もし外気を入れる場合と入れない場合で臭いに変化があるなら、エンジンルームからガソリン漏れが起きている確率は高いです。

エンジンルームからガソリンが漏れている場合、考えられる箇所は以下になります。

・燃料ホースの繋ぎ目の劣化による緩み
・燃料ホースかインジェクターホースの損傷もしくは腐食
・マフラーの不具合

マフラーはガソリンを燃焼させる際に発生するガスを排出するものですが、その時に水も発生します。この水によってできたサビでガスの排出が正常に行えず、エンジンルーム内でガソリンの臭いがします。

燃料タンク付近

ガソリンの臭いが主に外で感じられる場合、燃料タンクからガソリンが漏れている可能性があります。

以前は燃料タンクが鉄でできていたため、タンク内に溜まった水により発生したサビから穴が開くことがありました。しかし、現在ではタンクの素材が合成樹脂になっているため、燃料タンク自体が原因でのガソリン漏れは少なくなっています。

その他、燃料タンク付近で考えられるのは、チャコールキャニスターの破損です。チャコールキャニスターは、気化したガソリンを活性炭に吸着させ直接大気中に放出しないようにするだけでなく、蒸発したガソリンを再度エンジンに送り燃焼させます。

故障などで処理が追い付かなくなる場合にガソリンを放出することになるため、ガソリンの臭いを感じるのです。

大抵は放出口がエンジンルームに向いていることから、エンジンルーム内に溜まったガソリンの臭いがエアコンによって車の中に流れてきます。

チャコールキャニスターの不具合は、下記の方法で確かめることができます。

1.エンジンを始動させ、15分ほど暖機運転
2.燃料キャップを開ける(大気圧にする)
3.燃料キャップを閉めて1分ほど待つ
4.燃料キャップを開ける
5.ガソリン臭いなら異常はなし、プシューと音がせずにガソリンの臭いがしなければ故障している可能性あり

さらに、チャコールキャニスター以外にも、ガスケットや燃料キャップの不具合がガソリンの臭いがする原因ということも考えられます。

ガソリンの入れすぎ、給油口の閉め忘れ

人為的なミスもガソリンの臭いがする原因となります。

一つは、ガソリンを入れすぎてこぼれることです。ガソリンを入れる際、給油ノズルには満タンに近づいた時点で作動するオートストップ機能があります。そこで止めておけば問題ありませんが、もう少し余裕があるからと手動で入れ続けた際にこぼれてしまうことがあります。

こぼれたガソリンが給油口の周りの車体に付着した場合、そのまま放置すると塗装がダメージを受けるため、すぐにガソリンを取り除かなければなりません。

自宅なら、水で流した後に中性洗剤で洗いましょう。洗った後にまだガソリンの臭いがするとしても、きちんと洗浄されているのであればそのうちに臭いは消えるため、それほど心配する必要はありません。

人為的なミスのもう一つは、給油口の閉め忘れです。セルフのガソリンスタンドを使ってガソリンを入れる際、給油量と給油口についてはよく注意しましょう。

その他

車からガソリンの臭いがするその他の原因としては「夏」という季節の問題もあります。

夏は気温が高いのでガソリンが揮発しやすくなることから、エンジン付近や燃料タンクの近くで多少ガソリンの臭いがすることがあるでしょう。

車からガソリンの臭いがした場合の対処方法

ガソリンの臭いがすると感じたら、気のせいで済ませてはいけません。実際にガソリンが漏れている場合、放置しておくとエンジンやマフラーといった高温になる部分から引火する可能性があるので危険です。

ここからは、ガソリン漏れの疑いがある場合とそうでない場合の対処方法について説明していきます。

ガソリン漏れの疑い

給油したばかりでもなくガソリンをこぼしてもいないのにガソリンの臭いが漂ってきた場合は、まずどこからガソリンの臭いがするのか確かめるためエンジンルームや燃料タンク付近をチェックしましょう。

次に、給油口がきちんと締まっているか、ガソリンが車の下に垂れていないかを確認します。

給油口の閉め忘れなど単純なミスではなく、臭いがする方向は分かってもガソリンの臭いの原因自体は分からない場合や明らかにガソリンが漏れていることが分かった場合には、至急ディーラーか整備工場に点検または修理してもらうことが必要です。

車内にガソリンをこぼした場合①

ガソリン漏れではなく、ガソリンを車内にこぼしたり、ガソリンが付着した靴で車に乗ってしまった場合、清掃が必要となります。下記のように対処しましょう。

1.臭いがする箇所を特定
自分の嗅覚を頼りに臭いの発生場所を探します。ガソリンの臭いをずっと吸っていると吐き気や立ちくらみ、めまいなどの原因にもなりますので注意しましょう。

2.吸い取る
ガソリンをこぼしてすぐの場合は、雑巾など使い古しの布を押し当ててガソリンをできる限り吸い取ります。

こぼれた箇所にエタノールをかけ、ガソリンを浮かしてから布で叩いてふき取ることも可能です。ただし、飲用のアルコールだと腐敗臭が発生するため使用しないようにしましょう。

3.揮発させる
日が当たる場所でドアを開け、そのまま4~5時間放置してガソリンを揮発させます。

4.洗剤をしみ込ませる
ガソリンをこぼした部分に、雑巾やブラシなどで洗剤をなすりつけてしみ込ませます。使用する洗剤は下記のようなものを準備しましょう。

・水、酢、重曹を同じ割合で混ぜたもの
・カーペット用洗剤100mlと水600mlを混ぜたもの
・食器用洗剤を少量を水に混ぜたもの

5.洗剤をふき取り乾燥させる
ガソリンのシミが消えたら洗剤を雑巾や使い古しの布でふき取り、その後は日当たりのよい場所で換気をしつつ乾燥させます。

車内にガソリンをこぼした場合②

ガソリンをこぼした箇所の臭いがなかなか消えない場合、以下の方法を試してみましょう。

1.消臭剤
ガソリンの臭いは硫黄系ですので、それに向いた消臭剤を選んでください。向いていないものを使用すると、化学反応で余計に悪臭となってしまう可能性があります。

また、香り付きの消臭剤を使う場合も注意が必要です。ガソリンをこぼした箇所に一点集中で使用すると、今度はその部分の芳香剤の臭いが強くなってしまうということになりかねません。

2.重曹(またはベビーパウダー)
ガソリンが付着した部分を乾燥した重曹で覆い、1ヶ月ほど経ったら古い重曹を掃除機で吸い取ります。まだ臭いが消えていない場合は、再び新しい重曹で覆ってください。

3.コーヒーのカス
ガソリンをこぼした箇所にコーヒーのカスをなすり込ませ、そのまま1週間ほどしてから掃除機でコーヒーのカスを吸い取ります。

4.猫砂
ガソリンがこぼれた場所に猫砂をまき、1日経過した後に掃除機で吸い取ります。臭いが消えていない場合は、この手順を繰り返しましょう。

ガソリンの臭いの原因を修理する際の費用

ガソリンの臭いを感じるのが故障や不具合によるものであった場合、修理費用が気になる方も多いでしょう。修理箇所によって金額は大きく変わってきます。

ここからは、主に修理が必要となる箇所と修理費用の目安を説明していきます。

燃料タンク

燃料タンク自体の価格は、2万5,000円~5万円ほどですが、交換費用となると燃料タンク+作業費用で5万~12万円ほどかかります。

費用に幅があるのは、車種によって作業にかかる時間が変わってくるためです。簡単に燃料タンクを交換できる車種なら作業時間は短く済みますが、周りのパーツまで取り外さなければいけない車種では当然ながら時間が必要となり、6時間ほどかかってしまうこともあります。

そのため、修理を依頼する前に見積もりを出してもらい、金額を確認しておくことをおすすめします。

古い車なので修理にそれほどお金をかけたくないということであれば、買い替えを検討するのも良いでしょう。

マフラー

マフラーの交換が必要となる場合、マフラー+作業費用で10万円前後かかります。

マフラーは純正品にすると多少高額で、車種によってもかなり変わりますが、6万~10万円ほどします。

できるだけ安く済ませたいということであれば、中古品を使用すれば1万~5万円くらいで済みます。

ただし中古品である分、寿命も短いため、長く乗り続けたい場合には長期的なコストパフォーマンスを考えて純正品を選んだほうが良いでしょう。

なお、マフラーが原因でガソリンの臭いがしてしまうのは、マフラーにできたサビが正常なガスの排出を妨げてしまうからです。このサビを放置するとマフラーに穴が開き、排気の音量が大きくなってしまいます。

ガソリンの臭いがすること自体、有害物質が放出されているので嫌な気分になりますが、大きな音もストレスになるものです。自分にも他人にも迷惑となりますので、早めに修理をしましょう。

チャコールキャニスター

チャコールキャニスター自体の価格は、1万5,000円ほどですが、交換するための作業費用は、3万円ほどかかることもあります。

チャコールキャニスター自体の費用だけで見ていると思わぬ修理費用に驚くことにもなるかもしれません。そのため、修理の前には見積もりを出してもらい、事前に確認しておきましょう。

ガソリンの臭い以外の車の臭い

ガソリンの臭い以外にも、車から芳しいとはいえない臭いが漂ってくることがあります。

車があまりに臭いと、ちょっとしたガソリンの臭いにも気づきにくくなってしまうかもしれません。

ここからは、その臭いの原因と対処方法を説明していきます。

臭いの原因

車の臭いの原因として挙げられるのは、以下の3つです。

・たばこ
車内のたばこの臭いは悪臭と感じられることが多いです。たばこに含まれている化学物質は4000種類以上といわれており、染み込みやすく取れにくい頑固な複合臭となっています。

・エアコン
エアコンから生乾きの洗濯物のような臭いがする場合は、カビが原因です。エアコンの内部の湿度、ほこりや雑菌によってカビは発生します。

悪臭だけでなく、エアコンの効き目が悪くなったり、カビによるアレルギーを発症したりすることもあるでしょう。

・その他
車内での食べこぼしからの雑菌やダニの発生、夏場なら汗がシートに染み込むことも臭いの原因となります。

臭いを消す方法

車の臭いを消すために消臭剤や重曹スプレーを使うこともあるかと思いますが、その前に車内を掃除して悪臭の原因を取り除くことがおすすめです。

シートであれば、掃除機をかけて、シートクリーナーで拭くことができます。

フロアマットの場合は、外した後にほこりや砂を落とし、掃除機をかけた後、中性洗剤で洗ったら完全に乾燥させましょう。生乾きだと再び悪臭の原因となりますので、しっかり乾かすことが大切です。

車の掃除は業者にクリーニングを依頼するという方法もあります。エアコンの場合、エアコン内部のフィルターの汚れやほこりを取り除くか、フィルターの交換ができるでしょう。

エアコンのカビ対策としては、エアコン内部の湿気を取り除くことです。窓を開けて最大の風量と最高の温度で10分ほど暖房を作動させると、湿気を取り除くことができます。

ガソリン臭以外での液体の色による危険の見分け方

ガソリンの引火点は-40℃であり、小さな火であっても爆発的に燃焼します。

セルフのガソリンスタンドで給油する時に静電気を除去してから行うのは、静電気でも引火してしまう危険があるためです。

液体が漏れているのを発見した場合、怖いのは引火することです。特に事故による衝撃で漏れている場合は、とても危険なので注意しましょう。

事故のような普通ではない状況に出くわした時のために、液漏れの色でも危険度を見分けられるようにしておきましょう。

なお、液体の中には素手で触ると危険なものもあるため、不用意に触らないことが大切です。

ピンク色=ガソリン

漏れている液体の色がピンクである場合、ガソリンである可能性が高いです。この状態でエンジンがかかっていると引火の危険があるため、すぐにエンジンを切りましょう。

万一のために車から十分に距離を取った上で整備工場などに連絡し、対応方法を確認しましょう。

茶色、黒色=オイル

茶色や黒色でドロッとしたような液体が漏れている場合、オイル関連での可能性があります。エンジンオイルだと引火のリスクがあり、大変危険です。

もしこの色の液漏れを発見したら、車から離れ、早急に整備工場などに連絡しましょう。

緑色、赤色、青色=冷却水

車から漏れている液体が緑色、赤色、青色などカラフルである場合、冷却水の可能性が高いです。液体には触らず、目視で粘り気がない液体であることを確認した後、冷却水の量をチェックします。

冷却水が減っていた場合、そのまま車を走行させることは車のオーバーヒートを招くため危険です。

冷却水の温度が下がっているのを確かめた後にひとまずの処置として水道水を補充し、速やかに整備工場に車を持ち込みましょう。

冷却水の量は正常だったとしても、液体が漏れている以上は冷却系統に不具合が発生している可能性があるため、整備工場に見てもらうことが大切です。

無色、黒っぽい水=排水

車から無色もしくは黒っぽい液体が車体の下に溜まっていた場合、粘り気がなければまず問題はないでしょう。

無色であればカーエアコンから、黒っぽければマフラーから出た排水(水蒸気)であると考えられます。

まとめ

  • ①車からガソリンの臭いがしたら必ずどこから臭いがするか確かめる
  • ②ガソリンが漏れている場合、多くはエンジンルームか燃料タンク付近から臭いがする
  • ③ガソリン漏れは高温になるエンジンやマフラーから引火する可能性があるので放置することは大変危険
  • ④ガソリンの臭いがする理由が不明もしくはガソリン漏れの疑いがあるなら必ずディーラーか整備工場に点検や修理を依頼する
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