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更新日:2023.10.20 / 掲載日:2023.04.03
軽自動車は白ナンバーに変更できる?その条件や手続き方法について解説
街中を走行している軽自動車を見てみると、黄色いナンバープレートをつけて走行していることが多いです。しかし、普通車のように白いナンバープレートをつけて走行している軽自動車もしばしば見られます。
基本的に軽自動車は黄色ナンバーですが、手続きを踏めば白ナンバーにすることも可能です。
ここでは、軽自動車を白ナンバーにする条件や手続き方法、メリットやデメリットについて解説します。
この記事の目次
軽自動車は白ナンバーに変更することができる

ただし、軽自動車であればどれでも白ナンバーにできるとは限りません。白ナンバーに変更できるのは自家用軽自動車のみとなっています。
中には、業務用で軽自動車に乗っている方もいるでしょう。このような事業用軽自動車の場合、白ナンバーに変更することはできないので注意してください。
なぜ軽自動車は黄色ナンバーなの?
普通車が白ナンバーで軽自動車が黄色ナンバーになっているのは、区別するためです。特に高速道路で簡単に見分けがつくようにするために、あえて色分けがされていました。かつて高速道路の制限速度は普通車と軽自動車で異なり、スピード違反の取り締まりをやりやすくするためにナンバーの色を分けていました。
また、かつては高速道路の支払いはすべて有人の料金所で行っていました。普通車と軽自動車とでは料金が異なり、料金所のスタッフが判別しやすくするためという目的もあります。
今は高速道路の通行料金を支払う際は、ETCを利用する方が増えてきています。そのため、色分けする必要性はなくなりつつあるのが現状です。
軽自動車が付けられる白ナンバーの種類

そこで、軽自動車でも取り付けられる白ナンバーの種類についてまとめました。
以下の内容は2023年3月時点の情報となり、タイミングによっては交付が締め切られている可能性もあるので注意してください。
全国版図柄入り
全国版図柄入りの白ナンバーは、2022年3月22日から受付を開始し、同年4月18日から交付が開始されています。2021年に開催された東京2020オリンピック・パラリンピック開催記念の特別仕様ナンバープレートの後継モデルで、都道府県それぞれにあるモチーフの花をデザインにしています。
軽自動車の場合は、白ナンバーに黄色の縁取りのされたナンバーが取り付けられます。寄付金を支払うとモノトーンとフルカラーバージョンのいずれかを任意で選択することもできます。
ご当地版図柄入り
ご当地図柄入りの白ナンバーは、2018年10月から新たに導入されました。ベースは白ですが軽自動車は黄色、事業用の車両は緑の枠にして見分けやすくしています。
「ご当地」という名前が入っていることからも分かるように、それぞれの地域を代表する景色や観光地などをモチーフにしています。地域の魅力を発信する、走る広告塔のような役割を果たすナンバーです。
ちなみに、ご当地図柄入りのナンバーが交付されてから2年後の2020年5月からは、第2弾のデザインが発表されました。バリエーションも増えたので興味のある方は一度チェックしてみてください。
ご当地図柄入りの白ナンバーを交付してもらうには、費用がかかります。具体的な料金は地域によって変わってきますので、前もって調べておきましょう。
イベント白ナンバー
イベントに合わせた特別白ナンバーが交付されることもあります。例えば、2017年~2019年にかけて、ラグビーワールドカップ特別仕様のナンバープレートが交付されていました。観戦した方も多いかもしれませんが、2019年にアジアで初めてラグビーワールドカップが日本で開催されました。その記念として、特別なナンバーが作られたのです。
2023年、現在発行されるナンバープレートとして、大阪・関西万博特別仕様ナンバープレートがあります。来る2025年に開催される日本国際博覧会の開催を記念して、制作されたナンバープレートです。
このナンバープレートは、2025年12月26日までの期間限定で交付しているため、興味のある方は白ナンバーに変更しましょう。
軽自動車を白ナンバーにするメリット

どのようなメリットがあるのか、主だった項目について以下で紹介していきます。
ボディカラーになじみやすい
軽自動車を白ナンバーに変更する理由としてよく挙げられるのが、コーディネートのしやすさです。白や黒などのモノトーンの色は、どんな色でもバランスよくコーディネートできます。一方、軽自動車に本来交付される黄色ナンバーの場合、合う色もあれば合わない色もあります。
ホワイトやブラック、グレーなどのあまり目立たないボディカラーであれば、そんなにアンバランスにはならないかもしれませんが、レッドやブルーのようなビビッドなボディカラーの場合、黄色だとチカチカしてしまいます。
見た目もガチャガチャと雑然とした印象になり、まとまりにくいと感じる方もいるでしょう。
白ナンバーであれば、そこまでバランスを崩さずに済むので変更を希望する方も少なくないのです。
寄付ができる
全国版やご当地版のナンバープレートの場合、交付するにあたって寄付金を支払うことができます。寄付金は自治体に渡されるので、地元に貢献できるというのもメリットの一つです。2023年現在、イベント系のプレートとして大阪・関西万博特別仕様があり、こちらも寄付金を支払うことができます。万博という国際的なイベントに貢献できるのは嬉しいことでしょう。
また、寄付金を支払うことによって、フルカラーバージョンのナンバープレートの交付が受けられます。モノトーンではなく、カラフルなナンバープレートをつければ街中を走行していても目立つでしょう。
記念になる
一種の記念になるのも、白ナンバーを取得するメリットの一つです。イベント系のナンバープレートは、期間限定で交付されています。前述しましたが、ラグビーワールドカップ仕様のナンバープレートの場合、2017~2019年の2年ちょっとの限定発行でした。
東京オリンピックの特別仕様のナンバープレートも、2017~2021年の4年間限定で発行されたものです。
もう交付されないナンバープレートをつけて走っているのは、特別感があるでしょう。
通常、軽自動車を廃車にする際には、ナンバープレートは返納しなければなりませんが、所定の手続きを踏めば、ナンバープレートを記念品としてそのまま自宅で保管できます。プレートに穴を開けなければなりませんが、手元に持っておけるのも魅力の一つです。
軽自動車を白ナンバーにするデメリット

白ナンバーは手続きをしても、即日発行されません。白ナンバーを装着できるまでにはしばらく時間がかかるので、あらかじめ理解しておきましょう。
費用がかかる
白ナンバーに変更するにあたって、交換費用がかかるのはデメリットの一つです。費用がかかるといっても、そこまで高額費用を負担するわけではありません。希望番号を指定せずにプレートを取得する場合だと1,500円程度なので、そこまで高値ではないでしょう。
一方、希望番号を申請するとなると、それなりに費用がかかります。白ナンバーで希望番号を指定すると、費用は7,000~9,000円程度です。
従来の黄色のナンバープレートで希望番号申請すると4,000~5,000円程度なので、負担する金額が高いことが分かります。
時間がかかる
白ナンバーを申請してから交付されるまで、自治体によって若干の変動がありますが、おおよそ12日程度はかかると言われています。番号を希望しなければ、黄色ナンバーは申請したその日に交付されます。
一方、黄色ナンバーであっても希望番号を指定した場合には、即日交付は難しくなります。希望番号を指定した場合には、少なくとも2~3日程度はかかります。黄色番号と比較して、白ナンバーで申請した際にはかなりの待ち時間があることは覚悟しておかなければなりません。
軽自動車を白ナンバーに変更する手続きの流れ

ここからは、それぞれの手続きの方法や必要書類について紹介していきます。
ナンバー変更しない場合
ナンバープレートの数字を変えずに白ナンバーに変更する場合の手続きの流れを見ていきましょう。まずは、全国自動車標板協議会のホームページにアクセスします。すると「ナンバー申込サービス」というページがあるので、こちらにアクセスしてください。
申請フォームに必要事項を入力します。その際、車両情報なども入力しますので、手元に車検証を準備しておきましょう。
入力が終わると、申し込み完了メールが届きます。そのメッセージの中に交付手数料の支払期限が明記されているので、期日までに手数料の納付を済ませてください。
手数料を支払うと入金確認メールが届きますので、また申込サービスのページにアクセスし、自動車登録番号表交換申請書をダウンロードします。
申請書に必要事項を記入し、軽自動車検査協会に提出すれば、白ナンバーが交付されます。
ナンバー変更する場合
ナンバープレートの数字を変えて白ナンバーに変更する場合の手続きの流れを見ていきましょう。まず、全国自動車標板協議会のホームページで手続きするのは同様です。ここからの手続きが若干異なります。
ナンバープレートの数字には、希望する番号によって「抽選対象希望番号」と「一般希望番号」に分かれます。
抽選対象希望番号は「1111」や「7777」のような人気が集中する番号のことで、抽選で取得できるかどうか決まります。
一般希望番号は、抽選対象希望番号以外の番号のことです。抽選がないため、申込が完了するとメールが届き、その後手数料を支払う流れになります。
抽選対象希望番号の場合、メールにて当選結果が送られてきます。そして、記載されている期日までに手数料を支払います。もし落選してしまった場合は、再抽選の申し込みを行って当選するまで繰り返すこともできます。
手数料を支払った後、入金確認メールが送られてきたら、1か月の交付可能期間内に希望番号予約センターで手続きをして、希望番号予約済証を取りに行きます。
この予約済証を持参して運輸支局で窓口にある手数料納付書と軽自動車税申告書、申請書に必要事項を記入し、車検証も併せて提出すれば、ナンバーを入手できます。
軽自動車を白ナンバーに変更した場合は高速料金が普通車扱いになる?

では、軽自動車を白ナンバーに変更した場合、高速料金は普通車と同じ金額になるのでしょうか?
料金に関する疑問について、ここで詳しく見ていきます。
ETC搭載の場合
ETC搭載車であれば、白ナンバーでも軽自動車の料金が徴収されるので心配はありません。ナンバーの色で認識しているのではなく、データ的に軽自動車であることが明確になっているからです。ただし、白ナンバーに変更するにあたって、番号も変更する際には注意が必要です。この場合、ETCの再セットアップをしておかないとデータが一致しません。
ただ単に白ナンバーに変更しただけで、番号はそのままであれば再セットアップは必要ありません。番号を変更するときに限られるので、混同しないように注意してください。
料金所の場合
ETCを搭載していない場合、従来通り係員のいる有人の料金所で支払い手続きを済ませます。この時、係員がナンバープレートの分類番号をチェックして料金を請求するのが一般的です。分類番号を見れば普通車か軽自動車か区別できますので、白ナンバーでも軽自動車の高速料金を請求されます。
係員も軽自動車が白ナンバーを装着している可能性は理解していますし、分類番号についての教育も受けています。そのため、普通車の料金が請求されることはほぼありません。
しかし、人の目でチェックしますので、間違いが起きる可能性もあります。もし普通車の料金を請求されたら、軽自動車である旨を係員に伝えましょう。
ETCの搭載がおすすめ!
軽自動車を白ナンバーに変更し、高速道路を頻繁に利用するのであれば、ETC車載器を搭載するといいでしょう。やはり係員の目視だと、普通車と勘違いされる可能性はどうしてもあります。車載器を購入すると初期費用はかかりますが、料金所をストップすることなく、スムーズに通過できる点は大きなメリットです。また、割引サービスも受けられます。
例えば、土日祝日の地方の高速道路通過料金が最大30%割引になるサービスがあったり、ETCマイレージサービスにあらかじめ登録しておくと、利用額に応じてポイント付与されるサービスもあります。
よく高速を利用するなら、白ナンバーに変更するのを機にETCを搭載することも検討してみましょう。
まとめ
- ①軽自動車は基本的に黄色ナンバーだが、白ナンバーに変更することができる
- ②軽自動車が変更できる白ナンバーの種類は、全国版図柄入り、ご当地版図柄入り、イベント白ナンバー
- ③白ナンバーにする手続きは、ナンバーを変更しない場合とする場合とで異なる
- ④軽自動車が白ナンバーにしたとしても、高速道路で普通自動車の料金が取られるわけではない
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