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更新日:2024.04.05 / 掲載日:2024.03.14
【2024年版】ホンダ ヴェゼルVSトヨタ RAV4を徹底比較
近年、ダイナミックなボディと高い走行性を兼ね揃えたSUVの人気が高まっています。各メーカーが独自の強みを活かし続々とSUVが発売されることから「どの車種が良いのだろう」と悩むこともあるでしょう。
特にホンダのヴェゼルとトヨタのRAV4は人気が高く比較されることが多い車種です。この記事では、2車種の価格や燃費性能、おすすめグレードなどを比較しながら紹介します。
長く乗れる1台を選ぶ参考にしてみて下さい。

ホンダ ヴェゼルのプロフィール

数あるSUVの中でもひと際人気の高いホンダのヴェゼル。取り回しの良さとモデルチェンジを繰り返す中でさらに洗練されたデザインが人気の秘密です。
年齢や性別を問わず乗りやすく、単身者からファミリー層までユーザーを獲得し、販売台数は常に上位をキープしています。
低燃費かつ滑らかな走り、最新の安全運転支援システム「Honda SENSING」を搭載した安全性の高さから今後もユーザーを獲得し続ける車と言えます。
カラーデザインも豊富で、落ち着いた色合いからグレードによっては2トーンカラーの用意もあります。グレード、カラーの充実から自分に適した1台を選びやすい車種でしょう。
先代モデルとの比較
ここからは、ヴェゼルの変遷を解説します。
ヴェゼルは初代が2013年に発売され、10年以上の歴史を持つ車です。現行のモデルは2代目とフルモデルチェンジの回数こそ少ないですが、10年の間に様々な進化を遂げています。
2013年に販売開始された初代ヴェゼルは当時からハイブリッド車とガソリン車を扱っており、多くのユーザーニーズに応えています。当時、SUVは現在ほど車種が充実していなかったものの、ヴェゼルは走行性能の高さとスポーティーなデザインが高い支持を受け、SUVの販売台数首位を何度も獲得。人気SUVとしての地位を確立しました。
2代目のヴェゼルは2021年に販売開始された現行モデルです。先代のスポーティーなデザインから街乗りに馴染むクーペデザインへの変化が特徴的です。また、独自のパワートレインである「e:HEV」を採用したことから燃費性能の向上に成功します。最新のHonda SENSINGを搭載しており、ドライバーの快適な運転を支援できることも魅力のひとつです。
まだまだSUVブームが続く中、今後もヴェゼルの人気は衰えることがないでしょう。
トヨタ RAV4のプロフィール

RAV4はトヨタから販売されているSUVです。はじまりは1994年と古く、当時は「SUVのイメージを変えた」と言われるほど、それまでのSUVにおける常識を打破した車種です。
近年は街乗りにぴったりなデザイン性の高さとSUVならではの力強さが人気です。「第40回 2019-2020 日本カー・オブ・ザ・イヤー」にも選ばれたこともあり、トヨタを代表する1台です。
また、ラゲッジスペースの広さが特徴的で、数多くあるミドルクラスのSUVの中でも随一です。アウトドアからファミリーでのおでかけまで、様々なシーンで活躍する車と言えるでしょう。
先代モデルとの比較
RAV4は「Robust Accurate Vehicle with 4 Wheel Drive(ロバスト アキュレイト ヴィークル ウィズ 4ホイール ドライブ)」の頭文字を取った名称で、力強さときめ細かな配慮を羽揃えた4WD車を意味します。
実際に1994年に販売開始された当時は、それまでのSUVのイメージを覆す特徴が話題になりました。当時、SUVといえばオフロードを走る目的がほとんどでした。道なき道を走行できるラダーフレーム構造で機能性を重視することがスタンダードでした。
しかし、RAV4は発売コンセプトを「見て乗って楽しいスモールSUV」と掲げ、乗用車と同じモノコック構造。小さなボディは街乗りに馴染むデザインです。SUVの常識を覆したのがRAVと言えるでしょう。それからRAV4はフルモデルチェンジを繰り返し、現行モデルは2019年に発売された5代目です。
なお、RAV4は海外でメインに販売されており、4代目は国内展開が行われていません。そのため、現行モデルより1つ前のものを中古車市場で探す場合は3代目です。
3代目は2005年から2016年まで販売されたモデルで、はじめて3枚ドアを廃止して5枚ドアに統一されました。
次に発売された5代目にあたる現行モデルは先代までの丸みのあるデザインから変化し、直線的でシャープなデザインが特徴的です。ガソリン車だけでなくハイブリッド車のラインナップもあり、ユーザーニーズの多様化に対応しています。国内外のユーザーニーズをふんだんに盛り込んできたRAV4は、今後も人気が期待される車でしょう。
グレードと価格の比較
ここでは、ヴェゼルとRAV4の各グレードごとに価格を比較します。具体的な金額とラインナップは下記の通りです。
ヴェゼルのグレード (ハイブリッド車) | メーカー小売希望価格 |
---|---|
e:HEV X(FF) | 2,778,600円(税込) |
e:HEV X(4WD) | 2,998,600円(税込) |
e:HEV Z(FF) | 3,001,900円(税込) |
e:HEV Z(4WD) | 3,221,900円(税込) |
e:HEV PLaY(FF) | 3,418,800円(税込) |
ヴェゼルのグレード (ガソリン車) | メーカー小売希望価格 |
---|---|
G(FF) | 2,399,100円(税込) |
G(4WD) | 2,619,100円(税込) |
RAV4のグレード (プラグインハイブリッド車) | メーカー小売希望価格 |
---|---|
Z(E-Four) | 5,633,000円(税込) |
RAV4のグレード (ハイブリッド車) | メーカー小売希望価格 |
---|---|
X(2WD) | 3,538,000円(税込) |
X(E-Four) | 3,791,000円(税込) |
G(E-Four) | 4,304,000円(税込) |
Adventure(E-Four) | 4,303,000円(税込) |
特別仕様車Adventure“OFFROAD package II”(E-Four) | 4,503,000円(税込) |
RAV4のグレード (ガソリン車) | メーカー小売希望価格 |
---|---|
X(2WD) | 2,938,000円(税込) |
X(4WD) | 3,169,000円(税込) |
G(4WD) | 3,666,000円(税込) |
Adventure(4WD) | 3,684,000円(税込) |
G“Z package”(4WD) | 3,836,000円(税込) |
特別仕様車Adventure“OFFROAD package II”(4WD) | 3,884,000円(税込) |
総合的な価格面で比較すると、ヴェゼルのほうがコストを抑えて購入できるでしょう。特にガソリン車の場合はSUVの中では珍しく、300万円を切る価格で4WDを選択できます。
なお、中古車で購入する場合は年式や走行距離、車の状態により価格が大きく異なります。中古車販売店ごとに扱うグレードや商品数も異なるため、複数社をチェックしましょう。
外観とボディサイズの比較

ここでは、ヴェゼルとRAV4のボディサイズを比較します。具体的なサイズは下記の通りです。
ヴェゼル | 全長4,330mm×全幅1,790mm×全高1,580〜1,590mm |
---|---|
RAV4 | 全長4,610〜4,610mm×全幅1,855〜1,865mm×全高1,685〜1,690mm |
ボディサイズはRAV4のほうが大きい特徴があります。そのため、SUVならではのダイナミックな車種が好きな方におすすめです。
SUVの場合、車高があるため立体駐車場での駐車が気になるポイントです。両車種とも高さは2m以下のため、2mや2.5m等の制限がある商業施設の駐車場は問題ないでしょう。
ただし、稀に機械式駐車場で1.55mや1.75mなど、高さの制限が低いものも見られます。その場合は駐車が難しいので注意しましょう。
室内の広さを比較

ここでは、ヴェゼルとRAV4の室内空間を比較します。具体的なサイズは下記の通りです。
ヴェゼル | 室内長2,010mm×室内幅1,445mm×室内高1,225〜1,240mm |
---|---|
RAV4 | 室内長1,890mm×室内幅1,515mm×室内高1,230mm |
ヴェゼルはコンパクトながら室内空間を広く確保している点が強みのため、比較するとその広さが分かります。取り回しの良さと室内空間の広さ両方を求める場合はヴェゼルがおすすめです。
燃費性能の比較
ヴェゼルとRAV4の各グレードごとの燃費(国土交通量審査値)は下記の通りです。
ヴェゼルのグレード (ハイブリッド車) | WLTCモード | 市街地モード | 郊外モード | 高速道路モード |
---|---|---|---|---|
e:HEV X(FF) | 25.0km/L | 24.7km/L | 27.1km/L | 23.9km/L |
e:HEV X(4WD) | 22.0km/L | 21.8km/L | 23.7km/L | 21.1km/L |
e:HEV Z(FF) | 24.8km/L | 24.5km/L | 26.7km/L | 23.8km/L |
e:HEV Z(4WD) | 22.0km/L | 21.8km/L | 23.7km/L | 21.1km/L |
e:HEV PLaY(FF) | 24.8km/L | 24.5km/L | 26.7km/L | 23.8km/L |
ヴェゼルのグレード (ガソリン車) | WLTCモード | 市街地モード | 郊外モード | 高速道路モード |
---|---|---|---|---|
G(FF) | 17.0km/L | 12.8km/L | 17.7km/L | 19.2km/L |
G(4WD) | 15.6km/L | 12.1km/L | 16.2km/L | 17.3km/L |
RAV4のグレード (プラグインハイブリッド車) | WLTCモード | 市街地モード | 郊外モード | 高速道路モード |
---|---|---|---|---|
Z(E-Four) | 22.2km/L | 20.5km/L | 22.4km/L | 22.5km/L |
RAV4のグレード (ハイブリッド車) | WLTCモード | 市街地モード | 郊外モード | 高速道路モード |
---|---|---|---|---|
X(2WD) | 21.4km/L | 19.4km/L | 23.4km/L | 21.1km/L |
X(E-Four) | 20.6m/L | 18.1km/L | 22.4km/L | 20.7km/L |
G(E-Four) | 20.6km/L | 18.1km/L | 22.4km/L | 20.7km/L |
Adventure(E-Four) | 20.3km/L | 17.9km/L | 22.4km/L | 20.1km/L |
RAV4のグレード (ガソリン車) | WLTCモード | 市街地モード | 郊外モード | 高速道路モード |
---|---|---|---|---|
X(2WD) | 15.8m/L | 11.9km/L | 16.1km/L | 18.1km/L |
X(4WD) | 15.2km/L | 11.5km/L | 15.5km/L | 17.4km/L |
G(4WD) | 15.2km/L | 11.5km/L | 15.5km/L | 17.4km/L |
G“Z package”(4WD) Adventure(4WD) | 15.2km/L | 11.5km/L | 15.3km/L | 17.5km/L |
燃費性能ではヴェゼルに軍配があがります。小回りがきくボディサイズの小ささが燃費性能にも反映されているでしょう。
動力性能の比較
こちらでは、ヴェゼルとRAV4の動力性能を見ていきます。両車種のスペックは下記の通りです。
ヴェゼルのグレード | エンジン種類 | 総排気量 | 最大出力 |
---|---|---|---|
ハイブリッド車全グレード | 水冷直列4気筒横置 | 1.496LL | 78kW(106PS)/6,000r.p.m~6,400r.p.m |
ガソリン車全グレード | 水冷直列4気筒横置 | 1.496LL | 87kW(118PS)/6,600r.p.m |
RAV4のグレード | エンジン種類 | 総排気量 | 最大出力 |
---|---|---|---|
ハイブリッド車全グレード | 直列4気筒 | 2.487L | 131kW(178PS)/5,700rpm |
ガソリン車全グレード | 直列4気筒 | 1.986L | 126kW(171PS)/6,600rpm |
動力性能においてはRAV4の方が排気量が大きいことから、力強い走りを期待できるでしょう。高い走行性を求める場合はRAV4を、走りとランニングコストのバランスを取りたい場合はヴェゼルを選択するのがおすすめです。
タイヤサイズの比較
ここでは、ヴェゼルとRAV4のタイヤサイズを比較します。それぞれグレードごとにタイヤサイズが異なります。
ヴェゼルのグレード | タイヤサイズ |
---|---|
e:HEV X | 215/60R16 |
e:HEV Z e:HEV PLaY | 225/50R18 |
G | 215/60R16 |
RAV4のグレード | タイヤサイズ |
---|---|
X | 225/65R17 |
G | 225/60R18 |
G“Zpackage” Adventure Z | 235/55R19 |
ダイナミックな印象を受けるグレードは、いずれもタイヤサイズが大きくなっています。見た目重視で選ぶ場合はボディデザインとあわせてタイヤサイズも意識してみましょう。
なお、タイヤサイズはインチ数が大きくなると購入金額も若干高くなる特徴があります。
安全装備の比較

ヴェゼルはホンダ独自の予防安全機能である「Honda SENSING」を全車搭載し、毎日の運転をサポートします。先行車の発信をお知らせしたり、車線をはみ出しそうになった場合に警告したりと運転中のヒヤリを予防します。
また、万が一の時に被害を軽減するステアリングや衝突軽減ブレーキも見逃せないポイントです。
RAV4は国が認定するサポカーSワイドに認定されている安全性が高い車です。また、JNCAP予防安全評価においてファイブスターを獲得していることから、安心して乗れるでしょう。
トヨタ独自の予防安全運転支援システムである「Toyota Safety Sense」を全車搭載しており、歩行者を感知したり走行のふらつき防止をサポートしたり快適なドライビングが可能です。
ラゲッジスペースの比較

ここでは、ヴェゼルとRAV4のラゲッジスペースを比較します。
SUVにおいてラゲッジ(荷室)の大きさを重視される方もいるでしょう。具体的なサイズは下記の通りです。
ヴェゼル | 奥行約750mm×幅約1,000〜1,320mm×高さ約860mm 荷室容量:約404L |
---|---|
RAV4 | 奥行約780mm×幅約1,000〜1,355mm×高さ約755〜1,355mm 荷室容量:最大1,185L |
ラゲッジスペースは数字のみで確認しているとイメージが湧きにくいでしょう。そのため、近くの中古車販売店やディーラーで実際に確認するのがおすすめです。
シートを倒した時、乗車人数まで人が乗った時など自分で体感してみると購入後にミスマッチを起こしにくくなります。
おすすめグレードの選び方
ここからは、ヴェゼルとRAV4において価格や走り、装備など気になるポイントごとにおすすめのグレードを紹介します。
価格重視
価格重視で車選びを行う場合、それぞれ下記のグレードがおすすめです。
・ヴェゼル
ガソリン車 G(FF):2,399,100円(税込)
・RAV4
ガソリン車 X(2WD):2,938,000円(税込)
いずれも乗り出し価格を300万円以内に抑えられる特徴があります。
なお、中古車での購入を検討する場合は同じグレードでも年式や走行距離で価格が大きく異なります。何代目のモデルを選ぶかやグレードの選択肢は予算に合わせて決定しましょう。
走り重視
走り重視で選ぶ場合、それぞれ下記のグレードがおすすめです。
・ヴェゼル
ハイブリッド車 e:HEV X
全グレードの中で最も燃費性能が良く、かつ滑らかな走りを期待できます。
・RAV4
プラグインハイブリッド車 Z
乗り出し価格こそやや高いものの、スムーズな走り出しを期待できます。また、走行時の静粛性も強みでしょう。
装備重視
装備重視で選ぶ場合、それぞれ下記のグレードがおすすめです。
・ヴェゼル
e:HEV PLaY
走行性能に大きな違いはありませんが、2トーンカラーのボディデザインで他のグレードと差別化できるでしょう。
・RAV4
Adventure “”OFFROAD packageII””
マット調ブラック塗装の洗練されたホイールやブラック塗装で仕上げたフロントデザインが特徴です。内装においてもシートカバーやステッチに特別感を覚えるでしょう。
※本記事は、2024年2月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。