中古車購入チェックポイント
更新日:2024.09.17 / 掲載日:2024.08.20
【2024年版】ホンダ ステップワゴンVSトヨタ アルファードを徹底比較
家族や大切な人たちで乗る車としてミニバンの人気が高まっています。近年はコンパクトかつリーズナブルなミニバンから、高級志向のものまで幅広いラインナップがあります。その中でもステップワゴンとアルファードは比較される機会が多いため「自分にはどちらが適しているのだろう」と悩むこともあるでしょう。
当記事ではステップワゴンとアルファードについて、価格やグレード展開、走行性能など様々な観点から比較します。長く乗れる車選びにお役立てください。
ホンダ ステップワゴンのプロフィール

ホンダから販売されるステップワゴンは広々としたラゲッジスペースと取り回しの良さが人気の車です。
歴代を通して箱型のシンプルなボディデザインが、年齢や性別問わず愛されており、ファミリーカーはもちろんアウトドアな趣味をお持ちの方からも支持されています。
室内はまるで自宅のリビングのような空間が広がっており、近年人気の車中泊にも最適です。多くの方が気になる安全性能も充実しているため、長く安心して乗れる車といえます。
先代モデルとの比較
ここではステップワゴンの変遷を振り返ります。
はじまりは古く、今から28年前の1996年に初代ステップワゴンは誕生しました。初代からファミリー向けの車として開発され、実際に使い勝手がいいミニバンとして人気を博します。また価格帯もリーズナブルなものからやや高級志向のものまでラインナップが豊富で、多くのニーズを獲得しています。
2001年には2代目のステップワゴンが登場。先代からコンセプトを受け継ぎながらもボディサイズの拡大やシートアレンジの多彩さが特徴的です。また、2代目のマイナーチェンジにおいて、現代に通ずるエアロモデルである「SPADA」グレードが登場しました。
3代目のステップワゴンは2005年に販売開始されました。2代目までは箱型のデザインが特徴的でしたが、3代目においては低重心でやや丸みを帯びたデザインに変化しています。モデルチェンジに伴い採用されたプラットフォームは走行時の安定性を高めています。そして、近年では当たり前になっている両側スライドドアを装備しており、より日常で使いやすい車に進化しました。
2009年からは4代目ステップワゴンが登場します。ここから室内空間の広さをより意識したボディサイズの拡大が見られます。また、室内空間の広さだけでなくフロントガラスの面積を大きくすることで、ロングドライブにも最適な開放感を感じられます。
2012年のマイナーチェンジでは、新型CVTやアイドリングストップの搭載で燃費性能も向上。
2015年からは5代目のステップワゴンが販売開始されます。この時採用された横開き式のサブドアが組み合わさった「わくわくゲート」、3列目シートが床下に収納できる「マジックシート」が注目を集めました。車内の快適性やアレンジの多彩さがファミリー層から高い指示を得ており、現在も中古車市場において5代目は人気があります。
現行モデルの6代目は2022年から登場。通常モデルは「AIR」に名称変更されました。初代や2代目に似たシンプルなデザインも特徴的です。しかしながら、ガソリンモデルとe:HEVモデル、上級グレードの充実など最新技術をふんだんに活用した、より質の高い車に仕上がっています。また近年注目されるコネクテッドサービスも搭載可能です。
トヨタ アルファードのプロフィール

「高級ミニバンというと?」でイメージされるアルファードはトヨタの人気車種です。ミニバンの中でも大きめのボディサイズはファミリーはもちろん、VIP用の商用車としても利用が目立ちます。
ドアを開けるとまるでホテルのような車内が広がっており、乗るたびに満足感を得られます。新車での購入価格はもちろん、中古車市場においても価格は高騰するほど人気が高く希少性のある車種といえるでしょう。
先代モデルとの比較
ここではアルファードの歴代モデルを紹介します。
初代のアルファードは2002年から販売開始されました。初代の中では当時まだ珍しかった両側スライドドアが高級感を後押しする要素として注目されました。また、マイナーチェンジの中でハイブリッドモデルの登場も見られ、内外装ともに最新の装備を搭載しています。
2代目アルファードは2008年から販売開始されます。2代目においては低重心・低床がなされ、どの世代も乗り降りがしやすくかつ走行時の安定感が特徴的です。
なお、2代目から「アルファードV」として販売されていたグレードが「ヴェルファイア」として独立し、アルファードと呼ばれるのは「アルファードG」の後継グレードとなりました。現在、ミニバンの人気トップを争うアルファードとヴェルファイアはかつて同じ車種だったのです。
3代目アルファードは2015年から販売開始されます。フロントグリルに縦のラインが入り、シャープさと上品さを兼ね備えています。アルファードは上品さや落ち着きを表現し、ヴェルファイアはダイナミックさやクールさをテーマにそれぞれのユーザーの支持を集めています。
アルファードの人気は中古車市場においても高く、グレードによっては1,000万円を超える価格で取引されるものも見られます。
グレードと価格の比較
ここではステップワゴンとアルファードのグレード展開と価格を紹介します。
ステップワゴンのグレード ハイブリッド車 | メーカー小売希望価格 |
---|---|
e:HEV SPADA(FF) | 3,696,000円(税込) |
e:HEV AIR(FF) | 3,437,500円(税込) |
e:HEVSPADA PREMIUMLINE(FF) | 3,912,700円(税込) |
ステップワゴンのグレード ガソリン車 | メーカー小売希望価格 |
---|---|
SPADA(FF) | 3,312,100円(税込) |
SPADA(4WD) | 3,532,100円(税込) |
AIR(FF) | 3,053,600円(税込) |
AIR(4WD) | 3,295,600円(税込) |
SPADA PREMIUMLINE(FF) | 3,528,800円(税込) |
SPADA PREMIUMLINE(4WD) | 3,719,100円(税込) |
アルファードのグレード ハイブリッド車 | メーカー小売希望価格 |
---|---|
Executive Lounge(2WD) | 8,500,000円(税込) |
Executive Lounge(2WD) | 8,720,000円(税込) |
Z(2WD) | 6,200,000円(税込) |
Z(E-Four) | 6,420,000円(税込) |
アルファードのグレード ガソリン車 | メーカー小売希望価格 |
---|---|
Z(2WD) | 5,400,000円(税込) |
Z(4WD) | 5,598,000円(税込) |
価格面で比較すると、ステップワゴンはリーズナブルなミニバンとして特徴があり、アルファードは高級ミニバンとしての立ち位置を確立しているため、価格差が大きく開いています。
リーズナブルに購入したい場合はステップワゴンを選び、ワンランク上のミニバンを購入したい場合はアルファードがおすすめです。
外観とボディサイズの比較

ここではステップワゴンとアルファードのボディサイズを比較します。両車種のサイズは下記の通りです。
ステップワゴン | 全長4,800〜4,830mm×全幅1,750mm全高1,840〜1,855mm |
---|---|
アルファード | 全長4,995mm×全幅1,850mm×全高1,935mm |
ボディサイズはアルファードの方がやや大きめです。幅も高さもアルファードの方が広く設定されていることから、よりダイナミックなデザインをお好みの場合はおすすめの選択肢です。
一方でステップワゴンは取り回しの良さが魅力的です。操作性やボディサイズの好みで選び分けましょう。
室内の広さを比較

ここではステップワゴンとアルファードの居住空間を比較します。
ステップワゴン | 室内長2,845mm×室内幅1,545mm×室内高1,410~1,425mm |
---|---|
アルファード | 室内長3,005mm×室内幅1,660mm×室内高1,360mm |
居住空間はアルファードに軍配が上がります。しかし、高さにおいてはステップワゴンの方が高めに設けられているため開放感があるでしょう。
参考までに、車の室内空間を重視したい場合は実物の確認がおすすめです。車選びの失敗点として「思ったよりも室内に圧迫感があった」といったものが挙げられます。家族で試乗してミスマッチのない選択を行いましょう。
燃費性能の比較
ここではステップワゴンとアルファードの燃費性能を比較します。
ステップワゴンのグレード ハイブリッド車 | WLTCモード | 市街地モード | 郊外モード | 高速道路モード |
---|---|---|---|---|
AIR(FF) | 20.0km/L | 20.4km/L | 21.3km/L | 19.1km/L |
SPADA(FF) | 19.6km/L | 19.3km/L | 20.5km/L | 19.2km/L |
PREMIUMLINE(FF) | 19.5km/L | 19.3km/L | 20.7km/L | 18.9km/L |
ステップワゴンのグレード ガソリン車 | WLTCモード | 市街地モード | 郊外モード | 高速道路モード |
---|---|---|---|---|
AIR(FF) | 13.9km/L | 10.6km/L | 14.6km/L | 15.7km/L |
AIR(4WD) | 13.3km/L | 9.9km/L | 13.8km/L | 15.0km/L |
SPADA(FF) | 13.7km/L | 10.4km/L | 14.3km/L(14.4km/L) | 15.3km/L |
SPADA(4WD) | 13.1km/L | 9.9km/L | 13.7km/L | 14.7km/L |
PREMIUMLINE(FF) | 13.2km/L | 10.1km/L | 13.8km/L | 14.7km/L |
PREMIUMLINE(4WD) | 13.1km/L | 9.9km/L | 13.7km/L | 14.7km/L |
アルファードのグレード ハイブリッド車 | WLTCモード | 市街地モード | 郊外モード | 高速道路モード |
---|---|---|---|---|
Executive Lounge(2WD) | 17.5km/L | 15.3km/L | 19.0km/L | 17.6km/L |
Executive Lounge(E-Four) | 16.5km/L | 14.2km/L | 17.8km/L | 16.9km/L |
Z(2WD) | 17.7km/L | 15.6km/L | 19.3km/L | 17.8km/L |
Z(E-Four) | 16.7km/L | 14.4km/L | 18.1km/L | 17.0km/L |
アルファードのグレード ガソリン車 | WLTCモード | 市街地モード | 郊外モード | 高速道路モード |
---|---|---|---|---|
Z(2WD) | 10.6km/L | 7.2km/L | 11.3km/L | 12.6km/L |
Z(E-Four) | 10.3km/L | 7.1km/L | 11.0km/L | 12.2km/L |
燃費の観点で確認するとステップワゴンの方がやや有利でしょう。いずれもより燃費性能の高い車を求める場合はハイブリッド車がおすすめです。
動力性能の比較
ここではステップワゴンとアルファードの動力性能を比較します。具体的なスペックは下記の通りです。
ステップワゴンのグレード | エンジン種類 | 総排気量 | 最大出力 |
---|---|---|---|
ハイブリッド車全グレード | 直列4気筒 | 1.993L | 107kW(145PS)/6,200r.p.m |
ガソリン車全グレード | 直列4気筒 | 1.496L | 110kW(150PS)/5,500r.p.m |
アルファードのグレード | エンジン種類 | 総排気量 | 最大出力 |
---|---|---|---|
ハイブリッド車全グレード | 直列4気筒 | 2.487L | 140kW(190PS)/6,000r.p.m |
ガソリン車全グレード | 直列4気筒 | 2.493L | 134kW(182PS)/6,000r.p.m |
ステップワゴンとアルファードはエンジンの種類は同様ですが、排気量が大きく異なります。そのため、より力強い走りを求めるのであればアルファードがおすすめです。中でもガソリン車においては燃費性能こそ劣るものの、様々なシーンで伸びやかな走りを期待できるでしょう。
タイヤサイズの比較
ここではステップワゴンとアルファードのタイヤサイズを比較します。
ステップワゴン | 205/55R17(PREMIUM LINE) 205/60R16(PREMIUM LINE他グレード) |
---|---|
アルファード | 225/65R17(Executive Lounge) 225/60R18(Executive Lounge他グレード) |
ボディサイズが大きいことから、タイヤにおいてもアルファードの方が17インチもしくは18インチと大きめのサイズ設定になっています。
参考までに、タイヤはインチアップするたびに購入価格が高くなる傾向にあります。そのため、ランニングコストを重視する場合はタイヤサイズも意識してみましょう。
安全装備の比較

ここではステップワゴンとアルファードの安全性能を比較します。
ステップワゴンはホンダの予防安全装備である「Honda SENSING」が搭載されています。広範囲に対応するミリ波レーダーと単眼カメラ、前後に8つあるソナーセンサーが運転中の危険を察知します。車線変更や交差点、高速道路など様々なシーンで万が一に備えられます。
アルファードにはトヨタの予防パッケージである「Toyota Safety Sense」や「トヨタチームメイト」が搭載されています。渋滞時や高速道路、駐車時など様々なシーンで「ぶつからない」「はみ出さない」「ついていく」などを支援するため、大きめのボディであっても安心して運転できるでしょう。
ラゲッジスペースの比較

ここではステップワゴンとアルファードのラゲッジスペースを比較します。
ステップワゴン | 奥行1,195mm×幅1,195mm×高さ1,195mm 荷室容量:最大1,541L |
---|---|
アルファード | 奥行65〜1,160mm×幅880〜1,410mm×高さ1,190〜1,330mm 荷室容量:最大1,198L |
ラゲッジスペースではステップワゴンに軍配が上がります。
ステップワゴンの強みとして、ラゲッジスペースの広さがあります。アルファードと比較して容量が大きく設定されているため、アウトドアや家族の旅行に適しているでしょう。
おすすめグレードの選び方
ここからはステップワゴンとアルファードを「価格」「走り」「装備」3つの観点で確認します。
車を選ぶ際、車種はもちろん自分が最も重視したいポイントに合わせたグレード選択が必要です。ミスマッチを減らし、長く大切に乗れる車選びを行いましょう。
価格重視
価格重視で車選びを行うならステップワゴンはガソリン車「AIR(FF)グレード」(3,053,600円)がおすすめです。最も価格を抑えたグレードながら、普段使いに問題ない装備が備わっています。
アルファードにおいてはエントリーグレードであるガソリン車の「Z(2WD)」グレード(5,400,000円)がおすすめです。上級グレードになると900万円近くになりますが、エントリーグレートでは550万円程度での購入が叶います。
走り重視
走り重視で車を選ぶ場合、ステップワゴンもアルファードもハイブリッド車がおすすめです。
各車肝いりのハイブリッドシステム搭載で、伸びやかかつ静かな走りを楽しめます。ハイブリッド車の購入価格は高いものの、短期間で長く走る方は十分コストパフォーマンスよく車を利用できます。
装備重視
装備重視で車を選ぶなら、ステップワゴンは「SPADA PREMIUM LINE」グレードがおすすめです。専用のアルミホイールや2列目ヒートシーター、プラチナ調のクロームメッキなどが特徴的で差別化を図れます。
アルファードは「Executive Lounge」グレードがおすすめです。高遮音性ガラスやエグゼクティブラウンジシートや大きめのディスプレイなど、快適な車内での時間を過ごせるでしょう。
※本記事は、2024年6月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。