中古車購入チェックポイント
更新日:2018.11.29 / 掲載日:2014.06.06
相場が新車価格の約半額!買い得カーを狙い撃ち

中古車はクルマを安く手に入れたいと考える人にとって格好の選択肢であることは言わずもがな。むしろ、その点にお得感を感じて選ぶユーザーがほとんどではないだろうか。そこで今回は、中古車市場において低価格で流通しているクルマにスポットをあて、それぞれのお得な理由について注目していこう。
どんなクルマでも価値は下がるものなのです!
だから買い得なクルマが手に入る
登録されてからの年数でクルマの価値を考える
クルマの価値は、中古車になった時点で大きく下がる。ちなみに新車ディーラーが在庫を持ち切れず、新車同様の車両を中古車として流通させる「登録済み未使用車」の価格は、粗利の少ない軽自動車を除くと新車価格の80~85%だ。この中には中古車を扱う業者の粗利も含まれ、登録直後の下取査定額は、新車時の65%前後になる。つまりクルマの価値は、登録(軽自動車は届け出)した時点で30%前後が一気に失われ、その後は少しずつ下がっていく。
新車で買って3年を経過した時点での下取査定額は、人気車であれば新車時の55%くらいだ。税込みの新車価格が200万円なら、110万円で下取りされる。そこに中古車業者の粗利や流通費用が50万円(新車価格の比率にすれば25%)ほど上乗せされ、160万円くらいで売られると考えればいいだろう。逆に不人気車は、3年後の下取査定額が新車価格の40%前後まで下がる。税込みの新車価格が200万円の車両なら80万円くらいとなる。
3年経過以降の値落ちは意外に少ない。5年後の時点で、人気車の下取査定額は新車時の45%、不人気車は30~35%になる。新車価格が200万円の人気車は、5年後でも90万円で下取りされ、中古車業者の粗利と流通費用が45万円上乗せされて、販売価格は135万円くらいだ。
実際には、3年落ちの中古車が前述の160万円、同じ車種が5年落ちでも145万円というケースは多い。こうなる理由は、中古車価格が新車価格をベースにせず、年落ちした時点を元に算出するからだ。3年落ちの中古車が160万円、5年落ちが135万円とすれば、2年間で価値を15%下げている。このように計算するから、年数を経るごとに中古車価格の下落幅は縮小していくというわけだ。
クルマの価値は車種やそれぞれの条件によって異なる。
それが市場価格にどう影響するかは把握しておきたい。
リーズナブルな中古車を買いたいならココに注目
値落ちのカラクリを知っておこう
どんなに最新のクルマでも、一度車検証が発行されれば、その時点から価値は下がっていく。車種によって値落ち幅の大小はあるが、概ねここに挙げたような要因によるものと考えられる。中古車をお得に買う場合でも、買ったクルマの価値を維持して長く乗るためにも、値落ち幅はどういう条件が影響して決まるのかを知っておくべきだろう。
値落ち 大
売れに売れて中古車市場で流通過多になっている

新車時に売れたクルマは、代替えするときに市場へ大量に流通する。需要に対して供給が多くなるため、中古車の価格が値崩れしやすい。購入予算を抑えたいなら狙い目といえる。
新車時価格が高額なモデルほど値落ちしやすい

高級セダン、高級SUVなど、新車時の販売価格が400万円を超えるモデルは値落ちが大きい。逆に軽自動車をはじめ、もともと価格が安いクルマは値落ちの幅が小さくなる。
値落ち 小
他のクルマにはない独自の付加価値がある

一般的なクルマとはひと味違う特徴や性能をもっていて、それらがユーザーに何かしらのメリットをもたらす。ニーズの高さも手伝って、市場での流通価格が下がりにくいのだ。
流通台数が少なくなおかつ市場でのニーズが高い

不人気で流通台数が少ないというわけでなく、市場で確固たる需要があるにもかかわらず、供給が追いついていない場合も値落ちしづらい。とくにスポーツモデルはその傾向が強い。
お得カーその01 最先端メカニズム搭載のHVも中古車相場が新車時の半額
トヨタ プリウス(先代型)
プリウスがお得な理由
経済性を重視するなら格好の選択肢だ
ハイブリッドシステムという付加価値をもつが初期型は11年、最終型でも5年落ち。なおかつ現行型の流通台数が増えて相場は下がり、平成20年式以前なら新車時の半額で購入できる。
プリウスのここに注目
内外装ともに近未来的なイメージに仕上げている。低年式モデルでも古さを感じさせない。
燃費性能を徹底的に追求しているが、街中はもちろん、高速道路でも不満のない走りを披露。
燃費数値はグレードによって異なるが、1.5Lエンジン+モーターの組み合わせにより、現行型に匹敵する能力を発揮する。
あえての型落ち狙いならお得感倍増 モデルチェンジは相場下落の大チャンス
型落ちを狙うなら新型の動向もしっかりと確認
クルマは何年かに一度モデルチェンジを行う。とくに、すべてを刷新するフルモデルチェンジは、内外装のデザインはもちろん、搭載メカニズムにも変更が加えられる。さらに、クルマの基本構造部が大きく変更されるので、国土交通省が行う型式認定の審査を受ける必要がある。新型が登場して型式が変わることで従来型は型落ちとなるわけだが、これがクルマの価値に大きな影響を及ぼす。
モデルチェンジが行われた後は、新型車を新規で購入したり、旧型車から買い換えたりするユーザーが増える。とくに旧型車を保有しているユーザーが同じ車種の新型車に買い替えると、それまで乗っていた旧型車が中古車市場に出回ることになり、この数が多くなると市場での相場価格が下がるのだ。
もちろん、価格はすぐに下がるわけではない。例えば新たに登場したクルマが、何らかの事情によって販売が振るわないときは、旧型車の相場が上がるなど、通常とは違う状況になることがある。こうした要因を考慮すると、新型車が登場してすぐに旧型車を中古で買うのではなく、新型車の売れ行きに伴って変化する相場の動向を見極めるべきだろう。
とくに旧型車の場合は、初期型や登場後1~2年程度経過したモデルなど、もともと相場が下がっているうえに、新型車の登場でさらに下がる傾向にある。だからこそ、お得に買うならあえての型落ち狙いがオススメなのだ。
型落ち購入のチェックポイント
ひと世代前のモデルは、走行距離が伸びているケースが多く、年式が古い場合は経年による劣化も進んでいる。しかし「安いからしょうがない」と簡単に妥協するのは早計だ。内外装のヘタリ具合、さらには走行性能や機能に不具合がないかはしっかりと確認しておくべきだろう。
多走行車は相場が安くなる傾向にある。年式と走行距離のバランスが妥当であるかは要チェックポイントだ。
内外装のヘタリを気にする人は多いが、それよりも各種機能が正常に作動するかを重点的に確認しよう。
お得カーその02&その03 新型が登場して流通台数増加中
トヨタ ノア(先代型)&ヴォクシー(先代型)

写真左:ヴォクシー 写真右:ノア
新車価格から半額でお得に狙えるのはココ!
トヨタ ノア&ヴォクシー
平成19年~20年式
新車時価格:199.5万~282.45万円
中古車市場データ
相場価格
ヴォクシー:65.8万~218万円
ノア:64.5万~214万円
ノア&ヴォクシーがお得な理由
新型の販売が好調ないまこそ狙い目
フルモデルチェンジを行い、新型の販売が好調。代替えにより旧型が大量に市場へ流通して相場が下がっている。両車とも初期型なら、上級グレードが新車時の半額で手に入る。
ノア&ヴォクシーのここに注目
2列目を回転させて3列目と向き合って座れるシートアレンジは、現行型では設定されていない。
車内の至る場所に便利な収納スペースが設けられている。旧型とはいえ、実用性の高さは文句なし。
取りまわしのいい5ナンバーサイズボディでも3列目にはゆとりの空間が確保されている。
旧型&現行でもデビューから5年以上経過は断然狙い目 相場変動必至のお得カー候補はこちら
■ 高額車両はモデルチェンジでさらにお得になる
お得カーその04
トヨタ ハリアー(先代型)
ロングセラーモデルで相場価格は幅広い
プレミアムSUVの先駆けで、2003年~2013年まで生産されていた息の長いモデルだ。人気モデルだったことから市場での流通台数が多く、平成20年式以前なら半額で狙える。
新車価格から半額でお得に狙えるのはココ!
平成18年~20年式
新車時価格:266.7万~450万円
中古車市場データ
相場価格:89万~249.9万円9.9万円
ハイブリッド仕様をラインアップするが、相場は高値となる。2.4Lエンジン仕様が流通台数も多く買いやすいはずだ。
ハリアーのここに注目

車内は高級セダンと思しき雰囲気が漂っている。上級グレードでは本革シート仕様を選ぶことができる。
お得カーその05
日産 スカイライン(先代型)
走行性能はセダンクラストップレベル
ダンのなかでもスポーティな運転感覚がもち味。デビューから8年が経過したものの、スタイルや走りにまるで古さを感じさせないこともオススメの理由として挙げられる。
新車価格から半額でお得に狙えるのはココ!
平成19年~21年式
新車時価格:279.3万~390.6万円
中古車市場データ
相場価格:48.8万~218.8万円
平成18年式の初期型なら半額どころか100万円を切る車両が流通しているが、平成19年~21年式あたりが相場の中心となる。
お得カーその06
レクサス IS(先代型)
高級ブランドならではの雰囲気が堪能できる
レクサスのスポーティセダンで、もともと高額車両であったため値落ち幅が大きい。現行型の売れ行きが好調なことも中古車相場に好影響を及ぼしている。
新車価格から半額でお得に狙えるのはココ!
平成17年~19年式
新車時価格:390万~525万円
中古車市場データ
相場価格:89.9万~249.9万円
値落ち幅が大きいとはいえ、高年式車は高値にある。平成17年から19年式なら200万円以下のモデルが狙えるはずだ。
お得カーその07
ホンダ オデッセイ(先代型)
質感の高さと走りの良さがセールスポイント
ミニバンクラスのなかでは高額車両に位置づけられる。それゆえ内外装ともにクオリティが高く、満足できる選択といっていい。走りの良さもウリだ。
新車価格から半額でお得に狙えるのはココ!
平成20年~22年式
新車時価格:259万~361万円
中古車市場データ
相場価格:79.1万~275.9万円
2008年にデビューしたクルマなので、初期型は5年落ち。人気グレードのアブソルートでも相場は低めに推移している。
■ モデル末期のクルマもベストなターゲット
お得カーその08
スバル レガシィツーリングワゴン
後継モデル登場で相場は下がる傾向
優れた利便性に加え、最新安全装備であるアイサイトという付加価値をもつ。デビューから5年が経過し、後継モデルであるレヴォーグの登場が控え、相場は下がる傾向にある。
新車価格から半額でお得に狙えるのはココ!
平成21年~22年式
新車時価格:236.25万~348.6万円
中古車市場データ
相場価格:109.8万~296.9万円
モデル末期とはいえ現行型なので、高年式モデルは高値。平成21年式ならアイサイト付きでも新車時の半額で流通している。
レガシィツーリングワゴンのここに注目

ふたつのカメラで車両前方にある障害物を検知することで衝突を未然に防ぐ。走行中の安心感は絶大だ。
お得カーその09
トヨタ エスティマ
ロングセラーを続けているスタイリッシュミニバン
デビューから8年が経過してもなお高い人気を維持している。流通台数が多く、年式やグレード、装備内容などをこだわって選べる。ハイブリッド仕様もラインナップしている。
新車価格から半額でお得に狙えるのはココ!
平成18年~19年式
新車時価格:266.7万~388.5万円
中古車市場データ
相場価格:47万~238万円
平成21年式以降は高値にあるので、それ以前が狙い目。とくに平成18年~19年式は流通台数が多いので選びやすいはずだ。
※すべての価格は参考価格です
※中古車市場データはGoo-net5 月調べ

少々高くても長く乗れるから結果的に得をする 価値が下がらないのもお得カーの条件
価値がどう変動するかを見極めればさらに得する
中古車市場では、その価値が下がりやすい、あるいは下がりにくいクルマが存在するので、その点に注目してほしい。とくに「中古車を安く買いたい!」と思うなら価値が下がりやすい不人気車を選ぶのも手だ。こうしたクルマは、ユーザーから車両を買い取る段階で査定額が低く、業者の粗利と流通費用が上乗せされても、中古車価格を安く抑えられる。
中古車を安く買いたい気持ちも理解できるが、少々値の張るクルマを買って長く乗る、というのも結果的に得することがある。
たとえば3年落ちの中古車を購入して、2年ほどを経て代替えするつもりなら、新しめの人気車を選ぶ手もある。その理由は、5年落ち程度なら人気車と不人気車で下取査定額にも差が開くからだ。3年落ちの中古車を買って5年も乗れば、8年落ちだから人気車と不人気車の下取査定額にあまり差は生じない。なので高年式の中古車を購入して、長く使うのが一番トク。実用的な軽自動車などは、機能に対して価格が安く買い得感が強い。
それから、希少なモデルも価値が下がりにくい。なかでも根強い人気を集めるスポーツカーは、たとえ登場から10年以上経過した車種でも相場は高値になっているケースが多い。もちろん、市場での流通台数が減少しているということも理由として挙げられるが、そのクルマがもつ能力がユーザーにとって魅力的であることも大きく影響している。その価値はどれだけ時間を経ても不変であり、それが相場を高くしている要因だといえるだろう。購入時はそれなりにコストを要するが、中古車の相場価格を見てもわかるとおり、この手のクルマは高く売却できる可能性が高い。結果的に損をすることはない、といっていいだろう。
値崩れしにくいクルマの条件
購入したクルマを長く乗る、あるいは売却時の査定額も気になるなら、値崩れしにくいクルマを選んでおきたい。たとえ年式が新しくなくてもここに挙げた条件を満たしているなら、そのクルマは価値が下がりにくいはずだ。
条件1 新車時の販売価格がリーズナブルなクルマ

軽自動車やコンパクトカーなどは新車時価格が安いうえに、維持費が抑えられるので経済性に優れている。市場でのニーズが高いので値崩れがしにくいのだ。
条件2 ボディカラーがホワイトorブラックなクルマ

ボディカラーは黒か白が人気を集める傾向にある。すべてのジャンルに当てはまるわけではないが、人気色を選んでおくと売却時に有利となる。
条件3 多彩な用途に使えるオールマイティなクルマ

ミニバンやSUVといった実用性に優れたクルマは、幅広いニーズに対応できるので常に売れ筋となっている。人気車種を選べばお得感はさらに増すはず。
条件4 お得感が高くて市場での需要が多い小さなクルマ

今どきの軽自動車は、クオリティが高められたことから人気は一段と高まっている。ダウンサイジングを考えるユーザーも取り込んで需要がさらに増加している。
条件5 他車にはない付加価値をもった希少なクルマ

新車時に数を売ることを想定して作られてないクルマは、その希少さから値落ち幅が少ない。スポーツ性、豪華さなどの付加価値も市場価格に影響する。
お得カーその10
ダイハツ タント(先代型)
タントが買いの理由
家族向けにも最適な軽自動車
ミラクルオープンドアをはじめ、他車にはない独自性をもち、なおかつ実用的な機能や装備が採用されている。標準車はもちろん、カスタムも相場は高値安定傾向にある。
お得カーその11
スズキ パレット
パレットが買いの理由
ミニバン的な使い勝手を実現している
両側スライドドアを採用することでミニバン的な利便性を実現している。後継モデルであるスペーシアが登場した後も中古車市場でのニーズが高く、大きな値崩れはしていない。
お得カーその12
スズキ ワゴンR(先代型)
老若男女問わず幅広いユーザーに対応できる
必要な機能がしっかりと備わったベーシックな軽自動車で、どんなニーズに対しても柔軟に対応できるのが魅力だ。需要が多いことから軽自動車のなかでも中古車市場における相場は常に安定している。
価格が下がらずお得に狙えるのはココ!
平成21年~23年式
新車時価格:104.475万~130.725万円
中古車市場データ
相場価格:25万~118万円
エネチャージなどの燃費向上策は施されていないが、アイドリングストップが採用された平成22年式以降が狙い目だ。
ワゴンRのここに注目

車内はシンプルなデザインで、誰にでも馴染みやすく飽きが来にくい。機能の充実ぶりも人気を集める要因だ。
お得カーその13
ホンダ N BOX
ハイレベルな実用性がウケている
ミニバン開発で培った技術やホンダ独自のセンタータンクレイアウトによって、優れた利便性を実現している。新車はもちろん、中古車市場でも人気が高く、リセールバリューは良好だ。
価格が下がらずお得に狙えるのはココ!
平成24年~25年式
新車時価格:126万~163.765万円
中古車市場データ
相場価格:81.8万~161.8万円
新しめのモデルだが、流通台数が増えていくと予想される。人気モデルなので数が増えても大きく値崩れはしないはずだ。
お得カーその14
日産 スカイラインGT-R
国産スポーツ屈指の性能を誇る名車
日本を代表するスポーツモデルで、2.6Lツインターボエンジンのパフォーマンスはいまだ色褪せていない。限定モデルの相場は新車時価格を超えている。
価格が下がらずお得に狙えるのはココ!
平成12年~13年式
新車時価格:504.8万~595万円
中古車市場データ
相場価格:285万~777万円
流通台数が減ってきていることから、相場は高値安定。状態のいい車両ともなれば、相場価格は500万円以上となる。
お得カーその15
トヨタ ランドクルーザー
過酷な使用環境でも抜群の耐久性を発揮
本格的なオフロード性能を備えた、高級SUVとして確固たる地位を確立。ハードな使用にもへこたれない抜群の耐久性を誇る。
価格が下がらずお得に狙えるのはココ!
平成17年~19年式
新車時価格:443.1万~583.8万円
中古車市場データ
相場価格:194.9万~509.9万円
流通台数が減ってきていることから、相場は高値安定。状態のいい車両ともなれば、相場価格は500万円以上となる。
お得カーその16
ホンダ NSX
世界のスーパーカーに匹敵する能力を誇る
20年以上前のクルマがいまだ200万円を超える価格で流通していることを考慮すると、その価値がいかに高いかが理解できる。スペシャルモデルのタイプRは、レーシングカーさながらの走りが堪能できる。
価格が下がらずお得に狙えるのはココ!
平成17年~19年式
新車時価格:940.7万~1195.7万円
中古車市場データ
相場価格:789万~1149.9万円
たとえ古くなっても手放すオーナーが少なく、稀少なモデルとなっている。それゆえ相場が下がる気配はまるでない。
いかにもスポーツカーらしいタイトなコクピット。機能や装備は古いが、それがNSXならではの味になっている。
※すべての価格は参考価格です
※中古車市場データはGoo-net5 月調べ

流通台数が多いモデルは買いやすい 大衆車こそお得に買える絶好のターゲット
売れ筋モデルのメリットは価格が安いだけじゃない
新車時に販売された台数が多いクルマは、中古車市場での流通台数が多くなる傾向にある。たとえば新車販売ランキングで33年連続ナンバー1を堅持していたカローラの牙城を切り崩し、それ以降長らくトップに君臨してきた先代型フィットの流通台数は、およそ2500台(全4480台中・Goo‐net調べ)と相当な数に上る。
需要と供給のバランスが相場に影響を及ぼす中古車市場では、流通台数が多くなれば当然のことながら価格が安くなる。低年式・多走行車ではそれが顕著となり、クルマを安く購入できるというユーザーメリットに繋がるわけだ。それ以外にも年式や走行距離、さらにはボディカラー、グレード、オプション装備の有無といった条件に合致するクルマが手に入る可能性が高まるという点も、売れ筋モデルをオススメする理由のひとつに挙げられる。
また、多くの人に選ばれたクルマというのは、際立った特徴こそ薄いが、誰にとっても扱いやすく、経済性や実用性いおいても及第点以上の能力を備えている。しかも、どんなユーザーに適したクルマであるか、という点が明確に打ち出されているので、購入する側にとってはじつに選びやすい。
安い、という中古車ならではの特徴だけでなく、あらゆる部分で「お得な買い物をした」と思わせる要素を持ち合わせているのだ。
流通台数が多いクルマは機能や装備に注目して選ぶ
たとえ同じ車種でもカラーやグレード、装備内容が異なるので、あらかじめ優先順位を決めておくことが肝要だ。クルマをどういう目的で使うことが多いか。それにはどんな機能が備わっていることが望ましいかなど、じっくりと考えてベストな1台を選んでほしい。
ミニバンの場合、スライドドアは両側ともに電動になっていたほうが、乗降性や荷物の積載性がさらに高まる。
レジャーでクルマを使用する頻度が多いならカーナビは必須。ナビに付加されている機能についても要チェックだ。
お得カーその17
ホンダ フィット(先代型)
フィットがお得な理由
圧倒的なコストパフォーマンスの高さ
コンパクトカーながらハイレベルな実用性を備え、パーソナルユースからファミリーユースまで幅広いニーズに応えてくれる。流通台数が多く、100万円を切る平成21年式が狙い目。
フィットのここに注目
スペースを有効に活用するためのアイデアが満載。荷室の使い勝手はクラス随一といっても過言ではない。
機能や装備は必要にして十分で、誰にでも使いやすいことを念頭においた作りがなされてる。
ガソリン仕様も低燃費だが、さらに経済性を重視するなら、ハイブリッド仕様がオススメ。
■ 幅広いユーザー層にウケているから買って損なし
お得カーその18
日産 セレナ
ファミリーにとって最適な機能が満載
家族のニーズに特化した作りがウケて現行、先代型ともにミニバンクラスではトップセールスを続けている。広さ、使い勝手、快適性など、どの能力も高いレベルを維持している。
新車価格から半額でお得に狙えるのはココ!
平成19年~21年式
新車時価格:213.15万~281.085万円
中古車市場データ
相場価格:29.8万~238万円
先代、現行型ともに人気グレードのハイウェイスターは高値。ミニバンとしての機能を求めるなら標準車で十分に満足できる。
セレナのここに注目

広い室内空間を生かして、多彩なシートアレンジが可能。誰にでも扱いやすいというのも特徴のひとつだ。
お得カーその19
トヨタ カローラアクシオ
実直なクルマ作りが光る元祖国民車
プリウスの登場以降、販売台数ナンバー1の座は譲ったものの、5ナンバーサイズならではの取りまわしの良さや基本に忠実なクルマ作りで、年配ユーザーから支持されている。
新車価格から半額でお得に狙えるのはココ!
平成19年~21年式
新車時価格:140.7万~239.5万円
中古車市場データ
相場価格:48万~116.6万円
ハイブリッド仕様もあるが、相場は高値で推奨しづらい。ガソリン仕様の1.5Lモデルがリーズナブルでお得感が得られる。
お得カーその20
スズキ スイフト
走行性能は欧州のコンパクトカーに匹敵
日本のみならず海外でも販売され、高い評価を獲得している実力派のコンパクトカー。機能性はもちろん、走行性能の高さをセールスポイントとしている。
新車価格から半額でお得に狙えるのはココ!
平成20年~23年式
新車時価格:110.25万~168万円
中古車市場データ
相場価格:19.8万~119.9万円
息の長いモデルだが、劇的な進化を遂げた平成16年式以降がオススメ。とくに平成20年から23年式なら手頃に買える。
お得カーその21
マツダ デミオ
独自性でコンパクトカークラスを牽引する
歴代どのモデルもコンパクトカークラスに新しい潮流をもたらし、ヒットモデルとなった。とくに現行型は燃費と走りの良さをウリにしている。
新車価格から半額でお得に狙えるのはココ!
平成22年~24年式
新車時価格:119.5万~162.175万円
中古車市場データ
相場価格:37万~134万円
現行型はデビューから7年が経過し、相場はかなり下がった。新型の登場も予定され、さらに下がると予想できる。
お得カーその22
トヨタ ヴィッツ
バリエーションが豊富で幅広いニーズに対応
女性のみならず、ダウンサイジングを検討しているユーザーにも選ばれている。優れた燃費性能を誇り、経済性に優れているのも売れ筋となっている理由。
新車価格から半額でお得に狙えるのはココ!
平成22年~23年式
新車時価格:106万~179万円
中古車市場データ
相場価格:64.8万~155万円
平成22年から23年式の相場は新車時の半額となっている。売れ筋の1.3Lエンジン搭載グレードが多く流通している。
お得カーその23
トヨタ アクア
世界トップレベルの燃費性能を発揮する
新車販売台数ではいまやプリウスを抜きトップを独走中。37.0km/Lという圧倒的な燃費を達成し、経済性を重視するユーザーにとっては申し分のない選択肢といっていい。
新車価格から半額でお得に狙えるのはココ!
平成24年式
新車時価格:169万~194万円
中古車市場データ
相場価格:119万~219万円
登場して間もないので流通台数が少なく、相場も高めの傾向となっている。下位グレードなら手頃な価格で購入できるはずだ。
アクアのここに注目

シンプルなデザインとしているが、ハイブリッドカーならではの先進性はしっかりと演出されている。
お得カーその24
日産 キューブ
個性溢れるスタイルが人気の秘密
内外装ともに個性が全面に押し出されており、女性やヤングユーザーから人気を集めている。居心地の良さにこだわった快適なインテリアはファミリーユースにも適している。
新車価格から半額でお得に狙えるのはココ!
平成21年~23年式
新車時価格:144.9万~192.885万円
中古車市場データ
相場価格:22.5万~152万円
流通台数が多いのは平成21年から23年式で、相場も低めに推移している。購入予算を抑えるにはうってつけの選択肢だ。
まとめ
中古車の相場価格を左右する要因を知ればもっとお得に購入できる
中古車の価格は車両のコンディションや走行距離といった指標のみならず、市場でのニーズやそれに対する流通台数などによって常に変動している。こうした中古車の相場を左右する要因を知ることによって、お買い得なクルマが見極められるようになる。これも新車にはない、中古車ならではの買い方なのである。
※すべての価格は参考価格です
※中古車市場データはGoo-net5 月調べ