中古車購入チェックポイント
更新日:2018.09.28 / 掲載日:2005.03.25

ホンダ ザッツ 中古車購入チェックポイント

  • ホンダ ザッツ中古車購入チェックポイント

    ホンダ ザッツ

  • ホンダ ザッツ

■全体のチェックポイント

2002年2月から発売ということで、まだ新車感のあるザッツは、ライフをベースにして造った雑貨感覚の軽自動車。シルバー、ブラック、ホワイトなど、モノトーン系のカラーバリエーションを揃えて、「デザインやイメージ」でクルマを選んで欲しいというメッセージがこもっている。乱暴に扱われることは比較的少ないといえるが、不注意な運転で傷や凹みが付いた車両もある。傷の深さや、どの程度までダメージが及んでいるか、細部までチェックしてみよう。

1.全体の雰囲気から見極める

少し離れて車両全体を見てみよう。車体表面の張りや艶などをはじめ、車体が歪んだり傾いたりしていないかチェックしよう。ナンバープレートは曲がっていないか?左右のヘッドライトの色は同じか?バンパーは車体とずれていないか?車体の切れ目の隙間(チリ)は真っ直ぐか?車体色の中でも、シルバーは判断するのが難しいが、どこかがくすんでいたり、一部だけ艶が違って見えたら、その部分を修理したことも考えられる。

  • 2.ボンネットを開けて様子をチェック

    ホンダ ザッツ(エンジンルーム内を観察する)

  • 2.ボンネットを開けて様子をチェック

    中古車ショップの店頭に並んでいる車両のエンジンルーム内は、クリーニングされている場合と現状のままの場合があるが、一見きれいに見えても、細部を観察してみよう。ゴムホースやベルトの劣化などを点検して、オイルのにじみや汚れにも注意。周囲と比べて新しく見える部品は、交換している。整備手帳の記録を参考にすると、トラブルが発生した箇所や修理などの経緯がわかるはずだ。

  • 3.フェンダーの状態で推察

    ホンダ ザッツ(フェンダー)

  • 3.フェンダーの状態で推察

    フェンダーを固定しているネジの頭の塗装に傷があるのは、工具を使ってネジを脱着した跡。つまり、フェンダーを交換、あるいは修理したと判断できる。フェンダーに手を加えても事故車(修復歴車)扱いにはならないが、フェンダーが無傷なら、少なくとも大きな事故は起こしていないと推察できる。

  • 4.車体骨格のダメージをチェック

    ホンダ ザッツ(車体骨格のダメージをチェック)

  • 4.車体骨格のダメージをチェック

    フロントバンパーに通じているフレーム(車体を構成している角パイプの骨組み)は、衝突の際には衝撃を吸収する仕組みになっている。くぼみがある部分を中心に、不自然な皺が寄っていないか見てみよう。色調や艶が違っている塗装跡などは、修理した痕跡だ。また、修理で溶接した後には錆が発生していることもある。特に奥まって見えにくい部分は、修理や補修しても、きれいに仕上げることが少ないので、見付けやすい。

  • 5.前部をぶつけるとダメージを受けやすい

    ホンダ ザッツ(ラジエターサポート)

  • 5.前部をぶつけるとダメージを受けやすい

    フロントグリルの後ろにあるラジエターサポートと呼ぶ鉄板を観察してみよう。前部をぶつけると、ラジエターサポートを修正あるいは交換する確率が高い。歪みや手を加えた痕跡がないか、念入りにチェックしよう。周囲と色が違っていたら、交換した証拠と思っていい。左右フェンダーとの接合部も、不自然なところはないか点検しよう。

  • 6.固定金具に注目

    ホンダ ザッツ(固定金具に注目)

  • 6.固定金具に注目

    最近のクルマは、フェンダー類の固定を強固にせず、事故などの時に衝撃を受けると金具(ステー)が歪むようなってる。薄い鉄板を使うなどして、衝撃を吸収する仕組みだ。複数ある固定部をチェックして、不自然に歪んだステーないかを点検しよう。

  • 7.ボルトの脱着に注意

    ホンダ ザッツ(ボルトの脱着に注意)

  • 7.ボルトの脱着に注意

    事故などでボンネットにダメージを負うと、新しいボンネットと交換することが多い。ボンネットを固定しているボルトを脱着した形跡があったら要注意。事故の修理でボンネットを交換した可能性が高い。まれに、エンジンの修理のためにボンネットを脱着することもあるが、その場合は整備記録簿に記録が残っているはずだ。

  • 8.ダンパーの機能もチェック

    ホンダ ザッツ(ダンパーステー)

  • 8.ダンパーの機能もチェック

    リアゲートの開閉を補助している支え棒(ダンパーステー)は、緩衝装置の役目をしている。シール部分のオイル漏れやへたりを点検してみよう。開閉の途中で止めても、下がってこないで、きちんと止まるのが正常。冬は内部のガス圧が下がるので、へたり具合がわかりやすい。

  • 9.リアゲートで後部を推測

    ホンダ ザッツ(リアゲートで後部を推測)

  • 9.リアゲートで後部を推測

    後部をぶつけると、バンパー以外にもリアゲートもダメージを受けやすい。修理や交換したかどうかの目安として、ゲートを支えている金具(ヒンジ)とその周辺をチェック。ネジの頭の塗装に傷があるなど、ネジを脱着した形跡がないかどうか点検してみよう。ヒンジが接している周辺の鉄板が歪んでいる場合は、ダメージが大きかったと推測できる。また、ゲートがしっかり閉まるかどうかも目安になる。車体の後部全体が歪んでいると、リアゲートの位置が微妙にずれていることもある。

10.ドアで側面のダメージを推測

車体側面のドア部分に大きな損傷を受けると、ドア自体を交換してしまうことも多い。交換の際は、ドアを支えている金具(ヒンジ)のネジを脱着するので、ネジの状態をチェックしよう。前後左右のドアを見比べて、特定のドアだけネジの頭に傷が付いていれば、工具を使ったことが考えられる。ただし、ドアの立て付けを調整するためにネジを回すこともあるので、ネジを脱着したように見えても、必ずしもドアを交換しているとはいえない。

  • ホンダ ザッツ(ドアヒンジ)

  • ホンダ ザッツ(ドアヒンジ)

  • 11.開口部の溶接に注目

    ホンダ ザッツ(開口部の溶接に注目)

  • 11.開口部の溶接に注目

    リアゲートを開くと、開口部の左右両側共に鉄板が横から回り込んで、溶接で固定されているのが見える。追突をはじめ、後部が変形するようなダメージを受けて修理した車両の場合は、溶接部分が均一になっていないし、車体の左右で違っている。また、板金塗装をしていれば、周囲と色の雰囲気が違って見えることもある。さらに確かめるには、鉄板の合わせ目の隙間を塞いでいるシール材を爪で押してみよう。表面が堅くても内部が柔らかかったら、修理の際に新しいシールを盛ったということがわかる。

  • 12.車体の裏側をチェック

    ホンダ ザッツ(車体裏側)

  • 12.車体の裏側をチェック

    日頃あまり見ることがない、車体の床下もチェックしよう。鉄板の歪みや部分的な変形、マフラーなどの床下の部品類に傷や凹み、交換した形跡がないかどうかも探ってみよう。外観はきれいに修理しても、走行に影響がなく、見えない部分は手を付けないでそのままにしていることがあるので、大きなダメージを発見することもある。

  • 13.色と隙間を見る

    ホンダ ザッツ(色と隙間を見る)

  • 13.色と隙間を見る

    事故などで大きな衝撃を受けて車体が歪むと、外板を修理することになるが、新しい部品を組み付ける際に誤差が出ることがある。それは、隣り合う外板の隙間(「チリ」と呼ぶ)を見ればわかりやすい。車体前部では、フロントフェンダーの後端とドア、さらにフロントフェンダーとピラー(フロントガラスを挟んだ左右の柱)、それぞれの隙間の間隔が均等でなければ、手を加えた(修理した)可能性が高い。車体の左右の同じ場所を見比べるのもチェックのコツだ。また、再塗装する際に、色合わせがうまくいかないと、色が微妙に違うことがある。隣り合う外板の色が合っているかもチェックしよう。

14.スペアタイヤの周辺も見逃さない

ホンダ ザッツ(スペアタイヤ周辺)

ラゲッジスペースの下にあるスペアタイヤを外してみよう。床部に歪みなどを見つけこともある。塗装が周囲と違っているなど異常があれば、車体後部を修理したかもしれない。また、スペアタイヤ自体の状態(空気圧や傷、摩耗状態など)もチェックしよう。

15.ホイール&タイヤをチェック

ホンダ ザッツ(ホイール タイヤ)

参考車両は、ホイールディスクが交換されている。アメリカンなムードといったところで、ドレスアップも好みに合えば楽しいが、ホイールの傷をはじめ、タイヤの状態などもチェックすることを忘れずに。特にタイヤは、一部だけ異常に摩耗している(片減り)の場合は、タイヤの取り付け角度(アライメント)が狂っていることもある。

ザッツのコンディションはここで見極める!

  • 1.装備品を操作してみる

    ホンダ ザッツ(装備品を操作してみる )

  • 1.装備品を操作してみる

    エアコンやオーディオシステムなどの装備品は正常に作動するかどうかチェック。純正、社外品を問わず、オーディオ類などは、取扱説明書が揃っていることも確認しよう。

  • 2.エンジンを回してチェック

    ホンダ ザッツ(エンジンを回してチェック)

  • 2.エンジンを回してチェック

    ザッツのエンジンは、直列3気筒の自然吸気とターボの2種類。どちらにも4WDの設定がある。エンジンを始動してみよう。異音が聞こえり、大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってから少しアクセルを踏んでみて、スムーズに回転が上下するか試してみよう。

  • 3.細部まで見れば使い方がわかる

    ホンダ ザッツ(細部まで見れば使い方がわかる)

  • 3.細部まで見れば使い方がわかる

    インテリアは、全体を見回して日焼けなどをチェック。リアシート上部などは、長期間直射日光に当たっていると、色が抜けて白くなっていることもある。また、シートに染みが付いていたり汚れが多い車両は、扱いが悪かったり子供を乗せていた。荷物スペースやドアの内側などに傷が多い場合は、頻繁に荷物を出し入れしていたり、ところかまわず乱雑に荷物を放り込んでいた、などといった推測もできる。

  • 4.試走してチェック

    ホンダ ザッツ(試走してチェック)

  • 4.試走してチェック

    オートマチックは、NからDへ、NからRへと、セレクトレバーを操作して、作動の具合いを試してみる。切り替え時に大きなショックはないか?車体が動き始める時やアクセルを踏み込んで加速する時に滑っていないか?できる限り試走して確かめよう。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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