中古車購入チェックポイント
更新日:2023.09.28 / 掲載日:2019.10.17
中古車オークションって何?評価点の見方や内容について解説!

グーネット編集チーム
中古車販売店などで、「中古車オークションの評価」という言葉を耳にすることがあると思います。
この中古車オークションの評価とは、いったいどのようなものでしょうか。
中古車オークションとは
中古車オークションあるいはオートオークションとは、中古車販売業者や中古車買取業者などの業者間で行われている、会員制のオークションのことです。
会員制のオークションですが、オークション代行業者などに依頼をすれば、自己責任の上で出品車を購入することは可能です。
車のオークション代行とは、一般消費者が参加できない業者専用の自動車オークションの会場に、代行業者にかわりに参加してきてもらうことで、車の売却や中古車の購入を行うといったものです。
オークション代行を利用することで車を購入するような場合には、探している車の条件(車の内装・外装の状態、走行距離など)を踏まえて、購入希望者の予算の範囲で業者に探してきてもらうことになります。反対に車を売りたい人の場合であれば、業者に車を預けて代わりに会場に出品してきてもらうという流れになります。こうした購入・売却に伴って業者は一定の仲介手数料を徴収することにより売上を出しているのです。
もっとも、オークション代行に一定の仲介手数料を払うとしても、中古車販売代理店などを介さずに直接車を購入することになるため、結局仲介業者に支払う費用はトータルで安くなる場合も多いものです。そのためオークション代行を利用した中古車の購入は、比較的価格をリーズナブルに抑えられる場合が多いというメリットが購入者側にはあります。
中古車オークションの評価点の見方
中古車オークションにおける評価では、その車がどのような状態か、マイナス部分はどこかなどを考慮して行われます。この評価には、その車の希少性や人気性などは考慮されず、あくまでその車の状態だけを考慮し、数字やアルファベットなどの評価点で表されます。
評価点は大まかには同じですが、細かい基準はオークション会社によってことなります。
代表例として、USSグループによる評価点があります。これは、最高をSから最低をRとして表されます。
S評価
名義登録をされてから1年10,000km未満で、ほとんど無傷で無修正の車です。
とても状態の良く、新車同様の中古車といえます。内装・外装の程度としては、ほとんど無傷、無補修であり、現状としても加修の必要性がないか、もしくは必要性の低い状態がこれに該当します。
6評価
名義登録をされてから3年30,000km未満で、ほとんど無傷、無補修の車です。内装や外装も加修の必要のある箇所がなく、エンジンおよび足回り関係の動きの良好さなども条件として課されてきます。内外装の状態としては、破れであればごく目立たない程度であり、焦げもあるとしてもごく軽い程度、汚れも簡単に取れる程度のものが全部で2、3箇所程度にとどまることが目安となります。
5評価
走行距離が50,000km未満であり、内装・外装の状態としても、ほとんど加修の必要がない車です。目立たない範囲であれば、外部に傷や凹みがあってもこれに該当します。また、エンジンおよび足回り関係の動きの良好さといった条件も同時に課されてきます。内装については6評価の場合と同程度の条件が課されてきます。
4.5評価
走行距離が100,000km未満であり、内装・外装の状態として、破れ、焦げ、ビス穴、焦げ穴、ダッシュボードのウキなどがある程度見られるとしても、軽微な補修で5評価になる程度のものであることが条件です。
4評価
走行距離が150,000km未満であり、内装・外装の程度として、加修が必要となるような目だった傷や凹み、錆や焦げ、破れが少々見受けられるものが該当します。内装の状態としても、焦げ、焦げ穴、擦れ、破れ、目立つビス穴、ダッシュボードのウキ、ひび割れなどが多数あったり、汚れの程度としても簡単には取れないような全体的な汚れがあったりする場合が該当します。なお、走行距離が条件に課されるのはこの4評価までであり、これより下の評価になると走行距離による条件はなくなってきます。
3.5評価
走行距離による規定はなく、内装・外装の程度として、大小の板金や加修を要する箇所が数カ所あるものや、焦げ穴や破れが多数あるものがこれに該当します。内装の状態としても、焦げ穴や破れが多数ある場合や、ダッシュボードが単なるウキではなく大きく変形している場合、全体的な汚れが顕著である場合が該当します。
3評価
走行距離による規定はなく、内装・外装の程度として、全補修・交換・張り替えなどを要するものがこれに該当します。内装の状態としても、ダッシュボードなどに目立つ大きなひび割れ・加工の跡が見られる場合や、シードにもひどい汚れや破れが見られたり、室内に強い異臭を伴うような汚れが見られたりする場合が該当します。
2評価
いわゆる粗悪車などの、商品価値の低いものがこれに該当します。
1評価
単なる粗悪車といった程度を超えて、以前に冠水してしまったことのある車や、消火剤の散布を受けたことのある車などがこれに該当します。
R評価
修復歴があり中古車のことで、フレームの修正を行っているものが多いようです。
通常走行には問題ないことが多いですが、実際に乗ってみないとしっかりと走行するか分かりません。
R評価は修復歴の有無を問題にしたものであり、修復歴があるものに対して下されるものです。これまでの数値による点数評価のように、車の内装や外装を問題としたものではない点も併せて押さえておきましょう。
また、RAと評価されている中古車は、修復歴ありの中古車ですが、軽度のものを表しています。さらに、Rの下にXという評価もあり、この評価の中古車は、低年式車やクラシックカーなどの評価が困難なものに付けられます。
中古車オークションの評価点を見る際に注意する点は?

グーネット編集チーム
ここまでに紹介してきたオークションでの評価点は、実際のところ人間が評価するものであるため、そこには評価者の主観が少なからず入ってしまう点は注意しておくべきでしょう。特に、オークション会場の運営者は通常民間企業であり、営利を追求することも求められています。
それゆえ、出品する側に「高値で落札してもらえるのではないか」という期待を抱かせるために、どうしても評価点は甘めにしてしまいがちであるといった事情があります。
実際問題、同じ車であっても出品するオークション会場によって評価点が大きく変動してしまうといったことは十分起こりえることです。そのため、点数評価をあまりあてにするのではなく、よく現物を確認し、評価そのものが適正に行われているかどうかもよく見ておくことが重要になってくるといえるでしょう。
まとめ
オークションによる中古車の購入は、良い車が比較的リーズナブルに購入できるといったメリットが期待できる場合も多いものです。しかしオークション経由で自分の希望に適った車を購入するためには、相応の知識も求められます。
走行距離や車の内装・外装などの状態に応じて、中古車には細かい点数評価がなされていることを理解し、代行業者に希望する条件を分かりやすく伝えていくことが重要です。オークションで中古車を購入する際には、こうした点数評価の仕組みを把握した上で、必ずしもオークションでの評価点だけでは、その車の状態を完全には把握できないことを理解し、信頼のできる代行業者と協力しながら、中古車の購入を進めていくようにしましょう。