中古車購入チェックポイント
更新日:2018.11.18 / 掲載日:2018.08.06
【グー連載コラム】車両チェックマイスターへの道 [良質物件を見極めるためのコツと心得]
実際に中古車販売店を訪れた際にはどんな部分をどうチェックすべきか。クルマの部位ごとに見ておくべきポイントを紹介していこう。
(掲載されている内容はグー本誌2018年9月号の内容です)
【車種別チェックポイント】日産 セレナ編
※写真はすべて現行型
KEY POINT
人気車につき流通量は豊富だが、コンディションの優劣に差がある。修理代が高くつくCVTの状態もチェックしておきたい。
[現行型]
中古車中心相場:210万円から330万円新車販売時期:2016年8月から
[先代型]
中古車中心相場:40万円から240万円新車販売時期:2010年11月から2016年8月
同クラスのミニバンのなかでも長い歴史をもち、初代から5代目となる現行モデルまで、いずれもファミリー層から圧倒的な支持を得てきたセレナ。2016年のフルモデルチェンジでは、高度運転支援機能のプロパイロットが採用され、モーターで走行するe-POWER仕様も追加された。こうした先進技術は魅力的だが、多人数が乗れて便利に使えるというミニバン本来の能力を求めるなら、先代型以前でも十分に満足できる。
人気車種とあって中古車市場における流通台数は多い。そのため、グレードや装備内容を比較しながら好みやニーズに合った物件が選べるが、車両状態もさまざまであるということも念頭に置いておくべきだろう。
中古車購入時、特に注意しておきたいのがCVT(トランスミッション)の不具合。原因はCVTオイルの劣化によるものだが、メーカーが交換の目安としている距離数(約4万km)を大幅に超えてもなお、点検記録簿などで交換した形跡が確認できない場合は、無用なトラブルを避けるという意味でも購入を回避したほうがいい。また、電装系もセレナの弱点として挙げられる。いずれも故障すると修理代が高くつくので、作動時に異音や違和感が生じていないかじっくり確認しよう。
【チェックポイント1】求めるパワーユニットは?
S-ハイブリッドを搭載した2Lやe-POWERなども設定されている。燃費性能だけにとらわれず、運転感覚も重視して選ぶべきだ。
【チェックポイント2】オートスライドドアは?
電動スライドドアが採用されているグレードは、スイッチ操作やリモコンでの開閉動作がスムーズであることが最重要チェックポイント。
【チェックポイント3】3列目の動作を確認
常にフル乗車で使用していたケースは少ない。ずっと収納したままだったことを想定し、各部がスムーズに可動するかを確認しておこう。
【チェックポイント4】エアコンは効いているか
セレナはコンプレッサーが弱点と言われている。エアコンを始動したときに冷えにくいとか、異音が発生しているようなら注意が必要だ。
【チェックポイント5】CVTの変速ショックは?
CVTが初めて採用された2代目モデルや過走行車の場合は、Dレンジに入れたときや加速時に変速ショックや違和感がないか確認しよう。
【チェックポイント6】エアロパーツをチェック
人気グレードのハイウェイスターは専用エアロが備わる。キズの有無はもちろん、デザインが好みに合うかどうかも吟味しておきたい。
ウインドウ面積が大きいことはいいことか、悪いことか?
先代型や現行型はウインドウの面積が大きく、車両感覚がつかみやすい。ただし、外部から車内も見えやすいため、防犯的な観点からはデメリットになるということも考慮しておきたい。