ホンダインテグラの中古車購入の際の選び方の参考ポイント

インテグラは1985年2月の販売以来、流麗でバランスの取れたシルエット、低回転域からレスポンスの良い爽快なドライブフィールを提供する小型スペシャリティモデルとして、高い支持を集める人気モデルとして位置づけられます。

1980年2月発売の多目的に活躍する5ドアハッチバックモデル「クイント」の後継車種として開発され、初代モデルでは「クイント インテグラ」と命名され、3ドアクーペモデルが最初に投入されました。

圧倒的に低いフロントボンネット＆フロントフェンダーを実現するリトラクタブルヘッドライトを採用し、徹底したフラットサーフェイス化により生みだされたエアロダイナミクスボディを創造しています。

ショートノーズ＆ノッチデッキスタイルの躍動感あふれるスポーティな外観デザインを採用し、同社の2ドアクーペ「プレリュード」に次ぐ、スペシャリティ度の高いハッチバッククーペモデルとして、販売早々から高い人気を誇りました。

その後も矢継ぎ早に、リトラクタブルヘッドライトを装着したフロントマスクは共通のまま、実用性・乗降性の高い5ドアハッチバックモデル、4ドアセダンモデルをラインナップに加えました。

1989年4月にフルモデルチェンジを受けた2代目モデルでは、固定型ヘッドライトや4輪ダブルウィッシュボーン式サスペンションの採用やホンダ初のVTEC（可変バルブタイミング・リフト）機構付1.6L 直列4気筒DOHCエンジンが搭載されるなど、大いに話題を集めました。

このVTEC機構付1.6L 直列4気筒DOHCエンジンは、リッターあたり100馬力を誇り、ショートストロークのキレのあるダイナミックな吹け上がりと8000rpmのレッドゾーンまでパワーが持続する、ホンダのレーシングスピリットを具現化した高性能ユニットです。

この高性能エンジンは3代目モデル以降もホットグレード「タイプR」に搭載される専用パワーユニットとして、2007年2月の販売終了まで熟成が図られました。

ここではインテグラの中古車購入の際の選び方の参考ポイントとして、主なグレードの特徴、維持費と燃費、中古車の価格相場や価格帯を取り上げてご紹介します。

・タイプS
実用域のドライバビリティの良さに定評のある160馬力のi-VTEC 2.0L 直列4気筒自然吸気エンジンを搭載するグレードです。
トランスミッションは節度のあるシフトチェンジが可能な5速マニュアルトランスミッションおよびマニュアルモード付5速オートマチックトランスミッションが用意されています。

運転席用＆助手席用SRSエアバッグシステムやディスチャージヘッドライトなどの安全装備に加え、フルオートエアコンディショナーや電波式キーレスエントリーシステム、チルト機構付パワーステアリング、テールゲートに連動したパワードアロックなどの快適装備が施されています。

外観上はローウイングタイプリヤスポイラーやカラードシルガーニッシュ、専用大径エキパイフィニッシャーをはじめ、17インチハイブリップロープロファイルタイヤ＆アルミホイールが装着され、スポーティなスタイリングを演出しています。

加えてフロントにはバケット形状のスポーツシートやグリップに優れる本革巻3本スポークステアリング、視認性の高い専用の大型4連ホワイトメーター、専用サイドステップガーニッシュが装備されます。
5速MT車にはMOMO製の本革巻3本スポークステアリングが設置されています。

・タイプR
8000rpmで220馬力を出力するi-VTEC 2.0L 直列4気筒自然吸気エンジンを搭載するスポーツグレードです。
トランスミッションはクロスレシオ化された6速マニュアルトランスミッションのみの設定となります。

「タイプS」グレードに対して、ボディや足回りの剛性アップ、ダンパーやブッシュ、スプリングレート、スタビライザーサイズが変更されるとともに、フロントブレーキにはブレンボ製の高性能タイプが装着されます。

ほかにも鍛造クロモリフライホイールやトルク感応型ヘリカルLSDの装着やブレーキ冷却ダクトの追加など、多岐にわたり本格的なスポーツ走行をアシストするパーツが備えられています。

インテリアも大きく手が入れられ、レカロ製バケットシートやMOMO製本革巻3本スポークステアリングをはじめ、チタン色アルミシフトノブやペダルパッド＆フットレスト、専用ホワイトメーターなどの、レーシーなコックピットデザインが魅力を高めています。

ここでは、インテグラの型式ごとの燃費の違いと、燃費に基づく年間の燃料代と自動車税からなる年間維持費用をまとめます。
同じ型式でも車両重量などにより若干の差異が生じることがあります。

なお、年間の走行距離は年間1万km、ガソリン単価は無鉛レギュラーガソリン135円/L、無鉛プレミアムガソリン145円/Lと仮定しています。また、自動車税は2018年11月時点で参照したものとなります。

・DC5：2.0L/5AT/FFモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
10モード/10・15モード燃費：13.8km/L
年間ガソリン代：約97,826円（724.6L×135円） ※1
自動車税：年間39,500円 ※2
年間維持費：約137,326円 ※3

・DC5：2.0L/6MT/FFモデル
使用燃料：無鉛プレミアムガソリン
10モード/10・15モード燃費：12.4km/L
年間ガソリン代：約116,935円（806.4L×145円） ※1
自動車税：年間39,500円 ※2
年間維持費：約156,435円 ※3

※1．ガソリン単価は無鉛レギュラーガソリン135円/L、無鉛プレミアムガソリン145円/Lと仮定しております。
※2．自動車税は2018年11月時点で参照したものとなります。
※3．年間の走行距離は年間1万kmと仮定して1年間のガソリン代を算出し、自動車税を合算して、年間維持費として計算をしております。

4代目インテグラは、それまでのホンダのフラッグシップ2ドアクーペ「プレリュード」の販売終了にともない、後継モデルとして3ナンバーサイズボディが与えられました。

ボディタイプも3ドアハッチバッククーペのみとなり、スペシャリティ度の高い人気モデルとして、比較的安定した中古車価格を維持しています。また、流通台数が多いことも特徴であり、用途や予算、好みなどに応じて、豊富な登録台数の中から最適な1台を選べることも大きな魅力と言えるでしょう。

4代目 ホンダ インテグラDC5系：16～265万円
DC5：11～265万円

iS：11～56.1万円
タイプS：19.8～119万円
タイプR：48.6～265万円

最終モデルとなる4代目モデルは2001年7月にリリースされ、2007年2月まで販売されました。
既に最終モデルでも、販売終了から11年半が経過していることを考慮すると、安定した中古車相場が形成されていると言えるでしょう。

中でもリッターあたり220psの高性能DOHC自然吸気エンジンを搭載する「タイプR」は、高い人気を維持しており値落ちの少ない安定した相場傾向が見受けられます。
2005年以降のモデルも数多く登録されており、グレードや走行教によっては10万円台から110万円未満の価格レンジで取引されています。

しかしながら、スポーツグレードの「タイプR」は、程度によっては未だ100万台前半から200万円中ごろまでのプライスタグがつけられるほどの人気を維持しています。

走行距離に関しては5万km未満のやや少な目の走行車両から、ほぼ年式相応と言える7万kmから15万km未満の車両まで広く分布しています（上記中古価格帯については、2018年11月15日時点での数値となっています）。

年式やグレード、オプション装備をはじめ、走行距離や程度、ボディカラーなどで個々の中古車販売価格が異なりますので、中古車を価格で選ぶ際には、最新の価格をチェックするようにしましょう。