【グー連載コラム】車両チェックマイスターへの道　（2019年10月）

KEY POINT
多彩なグレードや装備のなかから自分の好みに合った物件を見つけたい。走りのいいクルマなので、走行系部品の劣化具合を確認すべき。

［先代型］中古車中心相場10万から70万円
新車販売時期2004年11月から2009年10月
［現行型］中古車中心相場40万から230万円
新車販売時期2009年10月から

　近年、セダン以外のジャンルが台頭したことで、新車、中古車ともにセダンの売れ行きはいまいち。しかし、中古車のマークXにかぎっていえば買いの理由は十分ある。
　まず、躍動感に溢れたルックス。オーソドックスなセダンボディながら、細部まで質感が高くて見栄えがよく、若々しさが漂うスタイルは、後に続く国産セダンにも多大な影響を与えた。3列シートが不要で、悪路走破性能も必要としない人なら、こんなセダンを颯爽と乗りこなしてみるのも一興だろう。
　走りのよさもセールスポイントだ。エンジンは力強いフィーリングを発揮する3.5Lと、燃費や経済性にも満足できる2.5Lをラインナップ。FRの特徴を活かした54対46の前後重量バランスや、ドライバーの意思に忠実に応えるリニアなステアリングフィールも相まって、スポーツセダンらしい安定感のある爽快なドライブが楽しめる。
　バリエーションの多彩さも魅力だ。スタンダードなG系やS系、豪華仕様のプレミアムに加え、スポーツ性能に特化したGRスポーツもラインナップされ、予算やニーズに応じた選択が可能だ。ただし、現行型でも登場から9年が経過しているので、車両確認時には年式相応の状態であるかどうかチェックが必須となる。

ステアリングや各種スイッチは、経年によるヘタリが生じやすい部分でもある。ガタ付きなども含め、確認しておくのが賢明と言える。

車内のパネルが木目調だったり、ステアリングが本革巻きだったり、グレードによる仕様の違いも考慮して自分好みの一台を探そう。

トランクは内部の状態はもちろん、縁の部分のキズ。さらに低年式車ではウェザーストリップなども硬化していないかどうか確認しよう。

前席にパワーシートが装備されている物件なら、前後スライドやリクライニングに加えて、ランバーサポートの作動も要チェックだ。

後席内部のクッションや表皮の擦れなどは、乗員の快適性に影響する。後席に人を乗せる機会が多いクルマだからこそ確認が必要だ。

マークXなどの後輪駆動車は、発進や加速の際にリアタイヤへ負荷がかかりがち。タイヤの消耗具合は後輪を重点的にチェックしよう。

撮影／フォッケウルフ
※中古車価格はグーネット 2019年9月調べ。記事中の価格は参考であり、中古車価格を保証するものではありません。