【グー連載コラム】車両チェックマイスターへの道　（2021年1月）

KEY POINT
シティSUVだが悪路走行もこなせるモデルということで、下まわりや荷室などの状態から、ラフに扱われていた形跡を判断したい。

［先代型］中古車中心相場：40万から130万円 新車販売時期：2005年11月から2016年8月
［現行型］中古車中心相場：250万から390万円 新車販売時期：2019年4月から

　クロカンSUVが全盛の時代に、乗用車感覚でドライブできるシティSUVというジャンルを切り拓いたモデル。16年に3代目が生産終了したのを機に、国内市場での販売を一度中止していたが、19年に登場した5代目は日本でも販売された。以来、悪路をこなせるSUVであることを強調しつつ、プレミアムなシティ系モデルと並んでも遜色のない上質さを兼ね備え、そのうえ走りと使い勝手のよさを身につけ、群雄割拠のSUVクラスで他車とは違う独自性を打ち出している。
　現行型は登場から1年半が経過し、中古車の流通台数は増加傾向にある。ただし人気モデルで、高年式のコンディションの優れた車両が多く、相場は高値を維持。現時点では中古車としての旨味が少ないため、新車での購入も視野に入れつつ、今後の動向を注視していくといいだろう。
　一方先代型は、生産終了から約5年を経て相場が大きく下がって買いやすくなっている。同年代のSUVのなかではやや地味な存在だが、性能と品質は高いので、いいクルマをお得に手に入れて長く乗りたいと考えるなら理想的な選択といえる。
　SUVらしく、下まわりや荷室の状態など、目に見えるキズや汚れ、凹みなどから、どのように使われていたかがおおよそ判断できる。

先代型は2.4L直4エンジンのみだったが、現行型は2Lガソリンと、2.5Lハイブリッドを設定。それぞれの特性を踏まえて選択したい。

現行、先代型ともに高度な4WDシステムを搭載。よりハードな悪路走行を考えているなら最新の機能を搭載した現行型を選びたい。

レジャーに使われていた形跡は、荷室のフロアや壁面のキズや汚れとして残っている。シート背面の状態もしっかりと確認しよう。

現行型はアドベンチャーと標準仕様、先代型もグレードによってフロントまわりのデザインが異なるので、好みに合った選択をしよう。

シティSUVだが悪路走行が可能。下まわりを覗き込んでフレームやオイルパンなどにダメージがないかどうか確認しておきたい。

リフトアップ目的でサスペンションを社外品に交換した形跡がないかを確認したい。先代型ではゴムブッシュの劣化状況も要チェック。

撮影／フォッケウルフ
※写真はすべて現行型。
※中古車価格はグーネット 2020年12月調べ。記事中の価格は参考であり、中古車価格を保証するものではありません。