中古車購入チェックポイント
更新日:2022.01.26 / 掲載日:2022.01.20
中古車のリセールバリューをアップさせる方法は?価格差はどこで生じるの?
新車を購入する際、今まで乗っていた車を「下取り」に出そうと考えている方は多いかもしれません。リセールバリューとはこの時の下取価格のことで、これが高値であればあるほどお得だと言えます。
では、リセールバリューが確実に高くなる車にはどんなものがあるのでしょう?
例えば、国産車・輸入車ともに人気の「メーカー品」「車種」「装備品」「ボディカラー」などで値段は変わってきます。
ここでは、リセールバリューが高くなるポイントについて詳しく説明します。
下取りに出す際、できるだけ損をしないようにするには、新車を購入する際にリセールバリュー(再販売価格)が下がりにくい車を選ばなければなりません。それを見極める方法はあるのか、解説していきます。

車のリセールバリューとは、車を売却した際の予想買取価格のことで、一般的には3年後の価格を指すことが多いです。
例えば、300万の車のリセールバリューが50%なら、3年後の買取予想価格は150万となります。つまり、リセールバリューが高ければ高いほど、手放した際に手に入る金額も大きくなります。
数年後に売却することを考えて車を購入するなら、リセールバリューが高めの車を選んだ方が総合的に見て「お得」ということになります。
新車登録から3年後の平均的な中古車のリセールバリューは、50~60%と言われています。これをもとに計算すると、新車を乗りつぶすよりは、途中で中古車に乗り換えた方がトータルの費用は抑えられると言えます。

中古車市場におけるリセールバリューは月ごとに変動していますが、その動きの中にも一定の法則や傾向があります。
以下では、市場でも特にリセールバリューが高めの傾向があるメーカーと車種を紹介していきます。
特にメーカーについて言えば、昔から人気のある車種を多く生産していたり、コアなファンがついていたりするところは値下がりしにくいと言えるでしょう。
中でもその代表格はトヨタとレクサスです。両者ともに、日本国内のみならず海外でも高い人気を持つという特徴を持ち、その信頼性やブランド力もずば抜けています。
次の項目で詳しく説明します。
トヨタで生産される車種は全てのボディタイプで人気と信頼度が圧倒的に高く、海外にも根強いファンがおり、発展途上国でリセールされることもあります。
トヨタ社製の車は全体的にリセールバリューが高く、クラウン、アルファード、ハリアー、プリウスが特に人気です。
また、C-HR、エスクァイア、ハイエースも残価設定型ローンで高い下取価格を狙うことができます。
価格は高価ではありますが、高いブラント力と信頼性を持っていることからリセールバリューも下がりにくくなっています。
中でも代表的な車種が、レクサスNXとレクサスLSの2つです。
レクサスNXはいわゆるコンパクトSUVで、コンパクトさを感じさせない特徴的なデザインなどから、近年人気が高まっています。世界的にも高評価を得ていることから、リセールバリューの高さも確かです。
レクサスLSは、数あるレクサス車の頂点とも言われている最上級品質のセダンです。もともと高品質で信頼性も抜群のレクサス車の中でもトップクラスの品質ということで、市場では高値がつきます。
需要の少なさと販売ルートの確保の難しさ故なのですが、それでもドイツ御三家(メルセデスベンツ、BMW、アウディ)製のものやジープ、フェラーリ、ポルシェは高額買取が期待できます。
メルセデス・ベンツは、日本でも「高級外車」の代名詞と言えます。A~Eのさまざまなクラスがありますが、もともとブランド価値が高いのでどんなクラスでも高額取引が期待できます。
BMWも、ベンツと双璧をなす高級自動車メーカーです。ディーゼルモデルでもリセールバリューが高めなのが特徴となっています。もともと、ディーゼル車というのは環境に優しく燃費もいいにもかかわらず値段が低くなりがちなのですが、BMWは例外的です。
アウディは、今の日本で最も勢いのあるメーカーと言えます。そのクールなデザインは特に若者の間で人気が高く、比較的リーズナブルなことから、高いリセールバリューを維持しています。
またフェラーリとポルシェは、数ある世界のスポーツカーブランドの中でもその知名度は圧倒的です。フェラーリは全ての車種において希少性が高く、ポルシェは量産車であるにも関わらず高性能の希少グレードが存在します。双方ともに市場で常に高値取引されています。
ユーザーの中には新車の乗り換えを避け、最初から新車よりも安価だけれど中古車としては比較的高価な部類のものを数年おきに乗り換えるという方もいます。
リセールバリューを考慮するなら、購入時点から計画的に行う必要があるでしょう。

それでは反対に、リセールバリューが下がりやすい車にはどのようなものがあるでしょう?
特にその傾向が高いものとして、「モデルチェンジ前の旧型車」「マニアックな車種」「ドイツ・アメリカ製以外の輸入車」があります。
チェンジ後の型式なら、その後何年かは値下がりしにくいですが、チェンジ前のものはどうしても「型落ち」として見られてしまいます。そのため、現行の車種に乗っていてリセールバリューが気になる場合は、次のモデルチェンジ期に注意しましょう。
国産車の場合は3年、輸入車は4~5年に一度フルモデルチェンジを行うことが多いです。
ただし、モデルチェンジと言っても装備ラインナップや僅かなデザインの変更程度なら、大きな影響はありません。リセールバリューに大きく関わるのは、人気装備が追加されるなどして商品力そのものが変わるような場合です。
また、マニアックな車種も値下がりしがちで「知る人ぞ知る車種」や「隠れた名車」といったものは、さほどリセールバリューが期待できません。希少価値があることとマニア向けであることは違います。
もちろんこれは単なるイメージで、これらの国のメーカーにも多くのファンがいます。しかし、需要の高さということで言えば、どうしてもドイツ・アメリカには劣るのが一般的で、リセールバリューは低くなりがちです。

ここまで、車種やメーカーなどでリセールバリューが高くなるか安くなるかを判断する方法を説明しました。
それでは、個別の車ごとにもっと詳しくリセールバリューを確かめる方法はあるのかを解説していきます。
そうした情報を入手する手間を考えるなら、情報の精度としては少し大まかですが販売店などのWebサイトで調べるのが最も良い方法でしょう。そうしたサイトなら、リセールバリューの高い車をランキング形式などで確認することができます。
新車を買う段階で、数年後に車を手放す際の売却価格が確認できますし、逆に数年後のリセールバリューを基準に今買うべきではない車を教えてもらうこともできるでしょう。
ただし、新車の価格の見積もりを出してもらうまでは、数年後の下取りを前提として契約交渉しないのが得策です。下取りを前提にすると、店側は下取価格を高く見せておいて、新車の価格の値引き率を下げることも考えられます。
必要なら「新車の見積もりの次に下取額の見積もり」という順序で出してもらうのがおすすめです。すると、新車を値引きしてもらいつつ、下取額も高くしてもらう場合の価格が正確に分かります。

車種ごとのリセールバリューについて説明しましたが、将来的な買取価格がさらにアップするように、買い手の私たちに何かできることはないのでしょうか?
そこで、新車の購入時に押さえておきたいポイントを説明します。
ただし、人気の車種でも経過年数によって買取価格は大きく変動するので、注意が必要です。リセールバリューは、基本的に絶対確実だとは言えないのが難しいところです。
SUVやミニバンは国内で人気があり高値買取が狙えますが、人気がありすぎて供給過剰になると、逆に値下がりの原因となることもあります。
希少な生産台数の少ない車種で、代表格はフェラーリ、スカイラインGT-R、ポルシェ911などです。
まずフェラーリは、デザインの美しさや性能の良さについても昔から高い評価を得ています。生産台数が極端に少ないため、全てのモデルが中古車市場で高いリセールバリューを維持しています。
日産のスカイラインGT-Rやポルシェ911も国内外に愛好家が多く、状態さえ良ければ新車以上の高値取引が期待できるでしょう。ポルシェ911は、エンジンが空冷式になってからのものが特に高額です。
日本では値段がつかなくても、海外に販路を持つ業者なら高額で買い取ることもあります。
海外で高値取引される代表的な車種はトヨタのハイエース、ランドクルーザー、日産のスカイラインGT-R、マツダのロードスターなどです。
海外には車検制度がないこともあり、多少状態が悪くてもこうした車種は売れます。
長距離を走ることが多いユーザーが車を処分する際には、海外に販路を持つ業者に買い取ってもらうことを最初から検討してもいいでしょう。その上で、高値買取が可能になるような車種を選ぶのがおすすめです。
装備が充実している車種はリセールバリューが高額になりやすく、自動ブレーキ、カーナビ、ETCなど、需要が高い純正装備が備わっているものは特に有利に売却できます。
ただし、何でも装備されていればいいわけでもありません。エアロパーツや革製のシートなどはユーザーの好みが分かれることから、リセールバリューにほとんど影響しないでしょう。
中古車市場では車体の色によって需要に差が出ることが多いため、人気があるカラーなら査定時に値下がりが発生するリスクを避けられるかもしれません。
日本で特に人気がある3大カラーは、「ブラック」「ホワイト」「シルバー系」です。これらのに該当すると、ボディカラーについては大幅な査定額ダウンはしないことが多いです。
定番のカラーは「ありがち」と思うかも知れませんが、業者にとっては定番だからこそ売りやすくなります。
ただし、例外的にそれ以外のカラーでも価値が高くなる車があります。その車種のイメージ戦略に大きく関わるカラーや限定グレードのカラーなどの場合です。
乗り手の好みがはっきり分かれるレッドやイエロー系は価格が下がることが多いでしょう。
将来的な買い替えや売却を視野に入れるのであれば、新車購入時のボディカラーは慎重に選ぶ必要があります。

ここまでで、車種やメーカーによるリセールバリューの違いや、高額買取の実現のために私たちができることなどを説明しました。
これらを踏まえた上で、実際に売却する時に心得ておくべきことを以下で解説します。
しかし、これらのポイントを押さえておいても将来的に絶対確実な高額買取が実現できるとは限りません。なぜなら、リセールバリューは全て「中古車市場での人気」によって決まるからです。
購入時には、将来的に高値買取が期待できるような車だったとしても、売却までに人気が下がるような出来事があれば値下がりすることもあります。
例えば、急激に人気が上昇した車種は、反動で急落することも考えられます。よって、車を購入する時はできるだけ過去の相場もチェックして、息の長い高値取引が続いている車種を選びましょう。
新車を買う場合はディーラーから購入するケースがほとんどですが、実は買い取りについてはディーラーよりも買取店に依頼した方が有利になること多いです。
そのため、買取価格をしっかり確認して売却したいなら、ディーラーと買取業者の双方から査定してもらいましょう。そして買取店の方が高値で買い取ってくれそうなら、そちらに売却するようにしてください。
では、リセールバリューが確実に高くなる車にはどんなものがあるのでしょう?
例えば、国産車・輸入車ともに人気の「メーカー品」「車種」「装備品」「ボディカラー」などで値段は変わってきます。
ここでは、リセールバリューが高くなるポイントについて詳しく説明します。
この記事の目次
リセールバリューが高い車とその見極め方
3年~5年ほどの期間で「車を乗り換えたい」という方にとって、車の再販売(リセール)というシステムは魅力的でしょう。車を買い取ってもらい、そのお金でまた新車に乗れて、店側も買い取った中古車を再販売します。下取りに出す際、できるだけ損をしないようにするには、新車を購入する際にリセールバリュー(再販売価格)が下がりにくい車を選ばなければなりません。それを見極める方法はあるのか、解説していきます。
リセールバリューは「下取価格」のこと

例えば、300万の車のリセールバリューが50%なら、3年後の買取予想価格は150万となります。つまり、リセールバリューが高ければ高いほど、手放した際に手に入る金額も大きくなります。
数年後に売却することを考えて車を購入するなら、リセールバリューが高めの車を選んだ方が総合的に見て「お得」ということになります。
新車登録から3年後の平均的な中古車のリセールバリューは、50~60%と言われています。これをもとに計算すると、新車を乗りつぶすよりは、途中で中古車に乗り換えた方がトータルの費用は抑えられると言えます。
リセールバリューが高い車はどんな車?

以下では、市場でも特にリセールバリューが高めの傾向があるメーカーと車種を紹介していきます。
リセールバリューが高い国産メーカーは?
リセールバリューの高さは、メーカー、車種、ブランドによって大きく変わってきます。特にメーカーについて言えば、昔から人気のある車種を多く生産していたり、コアなファンがついていたりするところは値下がりしにくいと言えるでしょう。
中でもその代表格はトヨタとレクサスです。両者ともに、日本国内のみならず海外でも高い人気を持つという特徴を持ち、その信頼性やブランド力もずば抜けています。
次の項目で詳しく説明します。
トヨタ
まず、日本における世界最大級の自動車メーカー・トヨタです。トヨタで生産される車種は全てのボディタイプで人気と信頼度が圧倒的に高く、海外にも根強いファンがおり、発展途上国でリセールされることもあります。
トヨタ社製の車は全体的にリセールバリューが高く、クラウン、アルファード、ハリアー、プリウスが特に人気です。
また、C-HR、エスクァイア、ハイエースも残価設定型ローンで高い下取価格を狙うことができます。
レクサス
レクサスは、トヨタと同様に国内外で人気の高いブランドです。価格は高価ではありますが、高いブラント力と信頼性を持っていることからリセールバリューも下がりにくくなっています。
中でも代表的な車種が、レクサスNXとレクサスLSの2つです。
レクサスNXはいわゆるコンパクトSUVで、コンパクトさを感じさせない特徴的なデザインなどから、近年人気が高まっています。世界的にも高評価を得ていることから、リセールバリューの高さも確かです。
レクサスLSは、数あるレクサス車の頂点とも言われている最上級品質のセダンです。もともと高品質で信頼性も抜群のレクサス車の中でもトップクラスの品質ということで、市場では高値がつきます。
リセールバリューが高い輸入車は?
一般的に、輸入車はリセールバリューが低くなる傾向にあります。需要の少なさと販売ルートの確保の難しさ故なのですが、それでもドイツ御三家(メルセデスベンツ、BMW、アウディ)製のものやジープ、フェラーリ、ポルシェは高額買取が期待できます。
「ドイツ御三家」
メルセデス・ベンツ、BMW、アウディは昔から「ドイツ御三家」と呼ばれています。人気が高く、日本で「外車」と言えば多くの方が真っ先に思い浮かべるブランドでしょう。新車・中古車ともに高額買取が期待できます。メルセデス・ベンツは、日本でも「高級外車」の代名詞と言えます。A~Eのさまざまなクラスがありますが、もともとブランド価値が高いのでどんなクラスでも高額取引が期待できます。
BMWも、ベンツと双璧をなす高級自動車メーカーです。ディーゼルモデルでもリセールバリューが高めなのが特徴となっています。もともと、ディーゼル車というのは環境に優しく燃費もいいにもかかわらず値段が低くなりがちなのですが、BMWは例外的です。
アウディは、今の日本で最も勢いのあるメーカーと言えます。そのクールなデザインは特に若者の間で人気が高く、比較的リーズナブルなことから、高いリセールバリューを維持しています。
ジープ、フェラーリ、ポルシェ
「ラングラー」「チェロキー」などの本格的なSUVモデルを取り扱うジープも、ブランド力が高くリセールバリューが下がりにくいことで知られています。カジュアルに遊びたい方から、本格派のアウトドアユーザーに至るまで幅広いユーザーのニーズに応えてくれるデザインと性能も、価格安定の理由です。またフェラーリとポルシェは、数ある世界のスポーツカーブランドの中でもその知名度は圧倒的です。フェラーリは全ての車種において希少性が高く、ポルシェは量産車であるにも関わらず高性能の希少グレードが存在します。双方ともに市場で常に高値取引されています。
中古車でもリセールバリューが高くなることはある?
ごく一部の例ですが、中古車でもリセールバリューが高いことがあります。「もともと人気の車種であること」「経過年数が少ないこと」「走行距離が短いこと」などが条件です。ユーザーの中には新車の乗り換えを避け、最初から新車よりも安価だけれど中古車としては比較的高価な部類のものを数年おきに乗り換えるという方もいます。
リセールバリューを考慮するなら、購入時点から計画的に行う必要があるでしょう。
リセールバリューが下がりやすい車種は?

特にその傾向が高いものとして、「モデルチェンジ前の旧型車」「マニアックな車種」「ドイツ・アメリカ製以外の輸入車」があります。
モデルチェンジしたばかりの車種、マニアックな車種
リセールバリューが下がりやすいものとしては、まず「モデルチェンジしたばかりの車種」が挙げられます。チェンジ後の型式なら、その後何年かは値下がりしにくいですが、チェンジ前のものはどうしても「型落ち」として見られてしまいます。そのため、現行の車種に乗っていてリセールバリューが気になる場合は、次のモデルチェンジ期に注意しましょう。
国産車の場合は3年、輸入車は4~5年に一度フルモデルチェンジを行うことが多いです。
ただし、モデルチェンジと言っても装備ラインナップや僅かなデザインの変更程度なら、大きな影響はありません。リセールバリューに大きく関わるのは、人気装備が追加されるなどして商品力そのものが変わるような場合です。
また、マニアックな車種も値下がりしがちで「知る人ぞ知る車種」や「隠れた名車」といったものは、さほどリセールバリューが期待できません。希少価値があることとマニア向けであることは違います。
ドイツ・アメリカ以外の輸入車
中古車市場で需要が多く値下がりしづらい輸入車は、ドイツ製とアメリカ製のものです。一方、これ以外のイタリア、フランス、イギリス製の車は、それなりの台数はありますが、ユーザーは少数派と見なされています。もちろんこれは単なるイメージで、これらの国のメーカーにも多くのファンがいます。しかし、需要の高さということで言えば、どうしてもドイツ・アメリカには劣るのが一般的で、リセールバリューは低くなりがちです。
リセールバリューはどうやったら分かるの?

それでは、個別の車ごとにもっと詳しくリセールバリューを確かめる方法はあるのかを解説していきます。
Webサイトでシミュレーションする
本当に正確なリセールバリューを調べるには、専門家や業者向けのデータを業界紙で確認する必要があります。しかし、そうした専門の情報を入手するのは一般の方にはハードルが高いかもしれません。そうした情報を入手する手間を考えるなら、情報の精度としては少し大まかですが販売店などのWebサイトで調べるのが最も良い方法でしょう。そうしたサイトなら、リセールバリューの高い車をランキング形式などで確認することができます。
ディーラーなどに見積りを出してもらう
お店で、直接リセールバリューを割り出してもらうのも確実です。新車を買う段階で、数年後に車を手放す際の売却価格が確認できますし、逆に数年後のリセールバリューを基準に今買うべきではない車を教えてもらうこともできるでしょう。
ただし、新車の価格の見積もりを出してもらうまでは、数年後の下取りを前提として契約交渉しないのが得策です。下取りを前提にすると、店側は下取価格を高く見せておいて、新車の価格の値引き率を下げることも考えられます。
必要なら「新車の見積もりの次に下取額の見積もり」という順序で出してもらうのがおすすめです。すると、新車を値引きしてもらいつつ、下取額も高くしてもらう場合の価格が正確に分かります。
リセールバリューが高くなるポイントは?

そこで、新車の購入時に押さえておきたいポイントを説明します。
新車・人気車であればあるほどリセールバリューは高い
まず高いリセールバリューを狙うための方法として、新車購入時に人気車を選ぶというものがあります。ただし、人気の車種でも経過年数によって買取価格は大きく変動するので、注意が必要です。リセールバリューは、基本的に絶対確実だとは言えないのが難しいところです。
SUVやミニバンは国内で人気があり高値買取が狙えますが、人気がありすぎて供給過剰になると、逆に値下がりの原因となることもあります。
希少な車種は新車以上に高値になる場合も
車種によっては、中古車であるにもかかわらずリセールバリューが新車価格よりも高くなることがあります。希少な生産台数の少ない車種で、代表格はフェラーリ、スカイラインGT-R、ポルシェ911などです。
まずフェラーリは、デザインの美しさや性能の良さについても昔から高い評価を得ています。生産台数が極端に少ないため、全てのモデルが中古車市場で高いリセールバリューを維持しています。
日産のスカイラインGT-Rやポルシェ911も国内外に愛好家が多く、状態さえ良ければ新車以上の高値取引が期待できるでしょう。ポルシェ911は、エンジンが空冷式になってからのものが特に高額です。
海外にファンの多い車種は過走行でも価値がつく
国内では、走行距離が10万キロを超えると過走行とされて極端に値下がりしますが、外国で人気がある車種はあまり関係ありません。日本では値段がつかなくても、海外に販路を持つ業者なら高額で買い取ることもあります。
海外で高値取引される代表的な車種はトヨタのハイエース、ランドクルーザー、日産のスカイラインGT-R、マツダのロードスターなどです。
海外には車検制度がないこともあり、多少状態が悪くてもこうした車種は売れます。
長距離を走ることが多いユーザーが車を処分する際には、海外に販路を持つ業者に買い取ってもらうことを最初から検討してもいいでしょう。その上で、高値買取が可能になるような車種を選ぶのがおすすめです。
自動ブレーキなど人気のオプションが装備された車はリセールバリューが高い
新車を購入する時点で、装備が充実している車種を選んでおくのも一つの方法です。装備が充実している車種はリセールバリューが高額になりやすく、自動ブレーキ、カーナビ、ETCなど、需要が高い純正装備が備わっているものは特に有利に売却できます。
ただし、何でも装備されていればいいわけでもありません。エアロパーツや革製のシートなどはユーザーの好みが分かれることから、リセールバリューにほとんど影響しないでしょう。
リセールバリューの高い色がある
リセールバリューが高くなるポイントの一つに、ボディカラーがあります。中古車市場では車体の色によって需要に差が出ることが多いため、人気があるカラーなら査定時に値下がりが発生するリスクを避けられるかもしれません。
日本で特に人気がある3大カラーは、「ブラック」「ホワイト」「シルバー系」です。これらのに該当すると、ボディカラーについては大幅な査定額ダウンはしないことが多いです。
定番のカラーは「ありがち」と思うかも知れませんが、業者にとっては定番だからこそ売りやすくなります。
ただし、例外的にそれ以外のカラーでも価値が高くなる車があります。その車種のイメージ戦略に大きく関わるカラーや限定グレードのカラーなどの場合です。
乗り手の好みがはっきり分かれるレッドやイエロー系は価格が下がることが多いでしょう。
将来的な買い替えや売却を視野に入れるのであれば、新車購入時のボディカラーは慎重に選ぶ必要があります。
リセールバリューの注意点

これらを踏まえた上で、実際に売却する時に心得ておくべきことを以下で解説します。
リセールバリューは「市場の人気」で決まる
車を購入する時点で、将来的なリセールバリューを高めるためのさまざまなポイントがあることが分かったでしょう。しかし、これらのポイントを押さえておいても将来的に絶対確実な高額買取が実現できるとは限りません。なぜなら、リセールバリューは全て「中古車市場での人気」によって決まるからです。
購入時には、将来的に高値買取が期待できるような車だったとしても、売却までに人気が下がるような出来事があれば値下がりすることもあります。
例えば、急激に人気が上昇した車種は、反動で急落することも考えられます。よって、車を購入する時はできるだけ過去の相場もチェックして、息の長い高値取引が続いている車種を選びましょう。
下取りはディーラーよりも買取専門店に依頼する
車を売却する際に、どの業者に買い取りを依頼するかも重要なポイントです。新車を買う場合はディーラーから購入するケースがほとんどですが、実は買い取りについてはディーラーよりも買取店に依頼した方が有利になること多いです。
そのため、買取価格をしっかり確認して売却したいなら、ディーラーと買取業者の双方から査定してもらいましょう。そして買取店の方が高値で買い取ってくれそうなら、そちらに売却するようにしてください。
まとめ
①リセールバリュー(下取価格)はディーラーよりも買取専門店の方が高いこともある
②国産車・輸入車ともに人気のメーカーや車種はリセールバリューが高い
③中古車でも市場の人気や希少性によって高くなることもある
④モデルチェンジ前の車種など、リセールバリューが期待できなくなるものもある
⑤リセールバリューは専用サイトか販売店で確認することが可能
⑥高値の条件が揃っていても、リセールバリューはあくまでも「市場の人気」によって決まる
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