中古車購入チェックポイント
更新日:2022.01.21 / 掲載日:2022.01.21
中古車の「長期レンタル」と「短期カーリース」の違いは?どっちが安い?
かつて、車は長期間所有することが当たり前で、短い期間であればレンタカーを借りるという選択が主流でした。
しかし、最近はカーリースという選択肢もあります。数ヶ月という期間だけ車を使うとしたら、長期間レンタルするのと短期間カーリースを利用するのはどちらがお得なのでしょう?
数ヶ月というのは車を借りるには長めですが、わざわざ購入するには短い期間です。どちらがよりお得と言えるのか解説します。
今までは、こういった短期間の車の利用ではレンタカーを使うのが一般的でしたが、今はカーリースという選択肢もあります。
しかし、数ヶ月という期間は中途半端で、レンタカーを利用するには長めで、カーリースには短めです。
この場合はどちらを利用するといいのか、最近登場したカーシェアとの違いも踏まえながらお得な利用方法を説明します。

車を数ヶ月間使う場合は、レンタカーは長期のレンタルになりますし、カーリースは短期のリース契約ということになります。
どちらも車を借りるサービスという点は同じですが、どのような違いがあるのでしょう?
詳しくは次の項目で説明しますが、レンタカーは任意保険の料金も込みで1日単位での契約が一般的です。貸し出される車はほとんど中古車で、モデルチェンジ前の旧式が使われることもあります。
一方、カーリースは数年単位の契約が普通で、中途解約は高額な解約金がかかります。月々のリース料はレンタルと大差ありませんが、長期間・短期間に関係なくリース契約を含むさまざまな手続きが必要です。
ただし、オプションでカーナビやスタッドレスタイヤなどをつける場合はその分だけ料金が別途かかることになります。そのため、車のレンタル料よりも高くつくこともあります。
また、レンタカーで貸し出される車は大抵は中古車で型式も旧式の場合がありますので、新車の乗り心地を楽しむということはできないでしょう。
長期のカーリースはリース期間の途中に解約すると解約金がかかりますが、最初から「月単位」で契約を結ぶことで、そうしたリスクも避けられるでしょう。
リース料もレンタカーと大して変わらない水準で、安価に利用できるのは大きなメリットと言えます。一方で、デメリットもあります。
例えば、年単位の長期リースの場合は新車がリースされるのが一般的ですが、月単位の短期リースは、コスト抑制のために中古車が貸し出されることがほとんどです。
また、短い期間のリースとはいえリース契約を結ぶことになるので、車庫証明手続きや与信審査が必要です。任意保険の加入も自分で行わなければならず、こういった点がレンタカーとは異なります。

長期レンタルと短期カーリースを比較すると、数ヶ月という程度の利用なら長期レンタルの方がお得で利便性も高いと言えるでしょう。
その理由は、レンタカーにもともと備わっているメリットと、その柔軟性にあります。
長期レンタルには費用を安く抑えられるメリットがあります。それは扱われている車が中古車で、しかも現行モデルとは限らないからです。新車や最新モデルは高額になりがちですが、その点がユーザーにとっても負担にならないよう、レンタカー側も考慮しています。
そして、カーリースの場合は利用している間に生活環境が変わって車が不要となる可能性もあります。その場合、中途解約する必要があるので高額な違約金が発生します。その点、レンタカーは事前にキャンセルした場合のキャンセル料があるだけで、カーリースよりも比較的柔軟に使えるでしょう。

数ヶ月単位で長期レンタルと短期カーリースを利用する場合は、3~4ヶ月程度なら長期レンタルの方が安くなるでしょう。それ以上なら短期カーリースの方がお得で、後は手続きを面倒に感じるかどうかによって判断が異なります。
両者には料金以外にも多くの相違点があります。例えば「走行距離の上限」「事故に遭った場合の対応」「メンテナンスは誰が行うか」などです。
以下では3ヶ月程度の利用を想定し、細かな項目の違いを説明していきます。
・長期レンタルの場合
基本的に1ヶ月で約25,000円~利用できます。別料金はかからないので費用の計算も簡単で、金額はお手頃・利用はお手軽という点がメリットです。
・短期カーリースの場合
リース会社にもよりますが、初期費用が50,000円程度かかる場合があります。これには車検代や事務手数料が含まれています。加えて毎月支払う利用料金が約25,000円~かかるので、最初は出費がかさみます。
約3~4ヶ月を境界線として、短い期間の利用なら長期レンタルがお得ですが、長い期間乗るなら総合的に見てカーリースの方が安く利用できるでしょう。
・長期レンタルの場合
1週間単位でレンタルすることができ、いろいろと調整がきく点がメリットです。ただし、次の予約が控えていると延長できないこともあり、全て思い通りに調整できるとは限りません。
・短期カーリースの場合
リース会社によっても異なりますが、リース可能な期間は最低1~2ヶ月です。あまりに短期間のリースはできず、また期間延長を希望すると別途手数料がかかる場合もあります。
このように、両者は契約可能な期間が大きく異なっています。
長期レンタルは1日から対応可能ですが、短期カーリースはある程度の長さを前提として契約に臨まないと、そもそも利用すること自体難しいかもしれません。
いずれの場合も、安易な期間延長は避けた方が得策です。長期レンタルは車を次に借りたい人がいれば一度契約し直す必要がありますし、短期カーリースでは余計な手数料がかかってしまいます。
・長期レンタルの場合
任意保険料がすでに料金に含まれているので、ユーザーが独自に保険に入る必要はありません。会社によっては、免責補償制度を別料金で利用できることもあります。
・短期カーリースの場合
契約時に自賠責保険に自動的に加入されますが、任意保険はユーザーが自分で加入しなければなりません。
両者にはこのような違いがありますが、カーリースの場合は適した任意保険や提携している保険会社を紹介してくれることもあります。それでも念のため、任意保険はどこの保険会社にするか自分で事前に調べて決めておいたほうがいいでしょう。
・長期レンタルの場合
運転免許証さえあれば契約の手続きは簡単にできますが、会社によっては年齢や免許取得後の期間について制限を設けている場合があります。また、駐車場所は確保する必要があるものの、レンタルの場合は車庫証明手続きは不要です。
・短期カーリースの場合
あくまでもリース契約なので、ローンを組むときと同じように与信審査があります。もしも利用者の返済能力に難ありと判断されれば、長期や短期にかかわらずカーリースの利用は難しいでしょう。
無事に審査を通過したら、リースとはいえ一時的に車の所有者となりますので、車庫証明の手続きが必要です。
特に長期レンタルの場合は、実際に貸し出される車の車種・状態がどんなものかは運次第で、その時にならないと分かりません。
短期カーリースは最初の段階で希望の車種やグレードを申し出ることもできますが、必ず希望の車種を利用できるとは限らないため、注意が必要です。
・長期レンタルの場合
会社によって走行距離の上限が異なるものの、約1ヶ月で2,500~3,000キロの範囲を超えると、1キロあたり5~10円の追加料金が生じるのが一般的です。
・短期カーリースの場合
車を引き払う際の下取価格を契約時点で設定し、それを差し引いた本体価格を分割して払う方法です。そのため、下取価格に響くほどの長距離を運転すると最終的に損をすることになるでしょう。
車は走行距離によって大きく価値が下がることがあります。リースしている車の価値が極端に下がると最終的に下取価格も下がり、その差額を払う必要が出てきてしまいます。
まずは「スタッドレスタイヤ」「チャイルドシート」「カーナビ」「ドラレコ」などの車載装備についてです。これは、長期レンタルも短期カーリースも別料金となります。
・長期レンタルの場合
もともと1日レンタルから可能なのでオプション料金も1日単位で定められています。そのため、オプションの種類や数はレンタル期間とのバランスを見ながら決めないと、思いがけず金額が大きくなってしまうかもしれません。
・短期カーリースの場合
リース契約の際にオプションをつければ毎月支払うリース料も高額になります。
また、車を引き払う時点での下取価格が一定額を下回らないようにする必要があるため、オプションの扱いにも要注意です。オプションが壊れるなどして価値が下がれば、下がった分の差額を支払う必要があります。
そのため、リース契約が終了した時点で、オプションも全て無傷の状態で返却するのが望ましいです。
・長期レンタルの場合
レンタカーは「わ」や「れ」などの専用のナンバーが使われるため、周囲にもレンタカーだとすぐ分かるので人によっては抵抗を感じるかもしれません。
・短期カーリースの場合
一般車両と同じナンバーが割り振られ、デザインや数字を選択することも可能です。リースは基本的に長期契約が前提なのでレンタカーとは扱いが異なり、一目で借り物だと分かることはないでしょう。
・長期レンタルの場合
基本的に会社側がメンテナンスを行うため、ユーザーは整備費について気にする必要はありません。
しかし、長期の場合はメンテナンス期のタイミングによってはレンタカー会社に持ち込むのが困難なこともあります。その場合は、ガソリンスタンドやカー用品店でメンテナンスを行い、代金はユーザーが立て替えて後で返してもらうことになります。
・短期カーリースの場合
契約内容によって扱いが異なります。「メンテナンスリース」で契約したなら修理や車検の費用はリース会社がもちます。「ファイナンスリース」で契約したならメンテナンスはユーザーが自分で行うことになりますので、費用は自腹になります。
・長期レンタルの場合
レンタカーは自賠責保険・任意保険ともに会社側で加入済みなので、事故発生時にはそれらが適用されることになります。
しかし、2つの保険に入っているからといって、損害の全てを必ずカバーできるとは限りません。任意保険の内容にもよりますが、保険の支払限度額を超えるような大事故やレンタカーが使えなくなるほどの損傷は、補償がきかないこともあります。
また、無免許運転、飲酒運転、警察への事故報告を怠ったなどの悪質な場合も、補償の対象外になる可能性が高いです。返却期限を過ぎたレンタカーで事故を起こしたというケースも同様なので、注意しましょう。
・短期カーリースの場合
事故で車が走行不能になるほどの損傷を負えば契約は強制解約となり、解約手数料や違約金の請求されます。走行可能であった場合でも、修理費はユーザーもちになります。

ここまでで車の長期レンタルと短期カーリースのそれぞれの違いを説明しました。
いずれも利用する期間によってメリット・デメリットがあるので、車の利用目的に合わせて使い分けるといいでしょう。
レンタカーとカーリース、2つのサービスのどちらが適しているかは、ユーザーの好みや用途によって異なります。
以下では、最近登場したカーシェアも比較対象としながら、それぞれのメリットを活かした使い方を説明します。
例えば、短期の出張や引っ越しなどのケースです。また、使い終われば公共交通機関付近の営業所に乗り捨て返却できるサービスもあることから、旅行先の移動にも便利です。
利用期間としては数時間から数日程度というケースが多く、ごく短い期間の利用に適しています。トラックやミニバンを借りることもできるので、目的に応じてある程度の選択の自由もききます。
ただし、希望する車種を選べないことも多いので、何に乗れるかは当日のお楽しみです。使われるのも中古車なので、ある程度の使用感は仕方ないものと考えましょう。
メーカー、車種、グレードも選べるので、その点はレンタカーよりも選択の自由があるでしょう。
リースなので車の名義はユーザーにはなりません。その点はローンで車を購入した場合と同じと言えますが、マイカーと同じ感覚で車を使える上に、頭金や初期費用で出費がかさむことがないのは大きな魅力です。
数年の契約もできるので、例えば学生が独り暮らしの間だけ借りたりすることも可能です。
リース料は税金や保険料も込みで契約によってはメンテナンスもお店に任せられるので、車の管理に神経質になる必要がありません。
車を借りるという点は共通していますが、会員同士で車を共有して「分単位」で利用できる点が特徴です。
カーシェアにはまず会員登録が必要で、この時の登録料のほかに月額基本料と利用時間料がかかります。
15分単位で利用でき、ネットで予約をしてから付近のカーステーションで車を借り、時間内に返却する流れになります。
しかし、最近はカーリースという選択肢もあります。数ヶ月という期間だけ車を使うとしたら、長期間レンタルするのと短期間カーリースを利用するのはどちらがお得なのでしょう?
数ヶ月というのは車を借りるには長めですが、わざわざ購入するには短い期間です。どちらがよりお得と言えるのか解説します。
この記事の目次
数ヶ月車をレンタルするなら「長期レンタル」か「短期カーリース」
不慮の事故や急な出張などの理由から、数ヶ月だけ車が必要になることがあります。今までは、こういった短期間の車の利用ではレンタカーを使うのが一般的でしたが、今はカーリースという選択肢もあります。
しかし、数ヶ月という期間は中途半端で、レンタカーを利用するには長めで、カーリースには短めです。
この場合はどちらを利用するといいのか、最近登場したカーシェアとの違いも踏まえながらお得な利用方法を説明します。
長期レンタルと短期カーリースの違いは?

どちらも車を借りるサービスという点は同じですが、どのような違いがあるのでしょう?
詳しくは次の項目で説明しますが、レンタカーは任意保険の料金も込みで1日単位での契約が一般的です。貸し出される車はほとんど中古車で、モデルチェンジ前の旧式が使われることもあります。
一方、カーリースは数年単位の契約が普通で、中途解約は高額な解約金がかかります。月々のリース料はレンタルと大差ありませんが、長期間・短期間に関係なくリース契約を含むさまざまな手続きが必要です。
長期レンタル
レンタカーは一般的に1日単位で利用するものですが、1週間あるいは1ヶ月という長期のレンタルも想定されています。こうしたプランでも比較的安価な料金でレンタルすることができ、任意保険の料金もレンタル料のうちに含まれているので安心です。ただし、オプションでカーナビやスタッドレスタイヤなどをつける場合はその分だけ料金が別途かかることになります。そのため、車のレンタル料よりも高くつくこともあります。
また、レンタカーで貸し出される車は大抵は中古車で型式も旧式の場合がありますので、新車の乗り心地を楽しむということはできないでしょう。
短期カーリース
カーリースは年単位で契約することがほとんどですが、短期カーリースという選択肢もあります。長期のカーリースはリース期間の途中に解約すると解約金がかかりますが、最初から「月単位」で契約を結ぶことで、そうしたリスクも避けられるでしょう。
リース料もレンタカーと大して変わらない水準で、安価に利用できるのは大きなメリットと言えます。一方で、デメリットもあります。
例えば、年単位の長期リースの場合は新車がリースされるのが一般的ですが、月単位の短期リースは、コスト抑制のために中古車が貸し出されることがほとんどです。
また、短い期間のリースとはいえリース契約を結ぶことになるので、車庫証明手続きや与信審査が必要です。任意保険の加入も自分で行わなければならず、こういった点がレンタカーとは異なります。
短期間利用なら短期カーリースより長期レンタルの方が安い

その理由は、レンタカーにもともと備わっているメリットと、その柔軟性にあります。
長期レンタルには費用を安く抑えられるメリットがあります。それは扱われている車が中古車で、しかも現行モデルとは限らないからです。新車や最新モデルは高額になりがちですが、その点がユーザーにとっても負担にならないよう、レンタカー側も考慮しています。
そして、カーリースの場合は利用している間に生活環境が変わって車が不要となる可能性もあります。その場合、中途解約する必要があるので高額な違約金が発生します。その点、レンタカーは事前にキャンセルした場合のキャンセル料があるだけで、カーリースよりも比較的柔軟に使えるでしょう。
数ヶ月間利用する場合の長期レンタルと短期カーリースを比較してみた!

両者には料金以外にも多くの相違点があります。例えば「走行距離の上限」「事故に遭った場合の対応」「メンテナンスは誰が行うか」などです。
以下では3ヶ月程度の利用を想定し、細かな項目の違いを説明していきます。
料金
まずは料金面で比べてみましょう。・長期レンタルの場合
基本的に1ヶ月で約25,000円~利用できます。別料金はかからないので費用の計算も簡単で、金額はお手頃・利用はお手軽という点がメリットです。
・短期カーリースの場合
リース会社にもよりますが、初期費用が50,000円程度かかる場合があります。これには車検代や事務手数料が含まれています。加えて毎月支払う利用料金が約25,000円~かかるので、最初は出費がかさみます。
約3~4ヶ月を境界線として、短い期間の利用なら長期レンタルがお得ですが、長い期間乗るなら総合的に見てカーリースの方が安く利用できるでしょう。
契約期間
次は契約期間について比べてみましょう。・長期レンタルの場合
1週間単位でレンタルすることができ、いろいろと調整がきく点がメリットです。ただし、次の予約が控えていると延長できないこともあり、全て思い通りに調整できるとは限りません。
・短期カーリースの場合
リース会社によっても異なりますが、リース可能な期間は最低1~2ヶ月です。あまりに短期間のリースはできず、また期間延長を希望すると別途手数料がかかる場合もあります。
このように、両者は契約可能な期間が大きく異なっています。
長期レンタルは1日から対応可能ですが、短期カーリースはある程度の長さを前提として契約に臨まないと、そもそも利用すること自体難しいかもしれません。
いずれの場合も、安易な期間延長は避けた方が得策です。長期レンタルは車を次に借りたい人がいれば一度契約し直す必要がありますし、短期カーリースでは余計な手数料がかかってしまいます。
保険
次に保険について比べてみましょう。・長期レンタルの場合
任意保険料がすでに料金に含まれているので、ユーザーが独自に保険に入る必要はありません。会社によっては、免責補償制度を別料金で利用できることもあります。
・短期カーリースの場合
契約時に自賠責保険に自動的に加入されますが、任意保険はユーザーが自分で加入しなければなりません。
両者にはこのような違いがありますが、カーリースの場合は適した任意保険や提携している保険会社を紹介してくれることもあります。それでも念のため、任意保険はどこの保険会社にするか自分で事前に調べて決めておいたほうがいいでしょう。
手続きの手間
次は、手続きの手間について比べてみましょう。・長期レンタルの場合
運転免許証さえあれば契約の手続きは簡単にできますが、会社によっては年齢や免許取得後の期間について制限を設けている場合があります。また、駐車場所は確保する必要があるものの、レンタルの場合は車庫証明手続きは不要です。
・短期カーリースの場合
あくまでもリース契約なので、ローンを組むときと同じように与信審査があります。もしも利用者の返済能力に難ありと判断されれば、長期や短期にかかわらずカーリースの利用は難しいでしょう。
無事に審査を通過したら、リースとはいえ一時的に車の所有者となりますので、車庫証明の手続きが必要です。
車種・車の状態
長期レンタルも短期カーリースも、双方ともに利用できるのは新車ではなく中古車になります。よって、貸し出される車両は使い古し感があったり、見劣りしたりすることもあるでしょう。特に長期レンタルの場合は、実際に貸し出される車の車種・状態がどんなものかは運次第で、その時にならないと分かりません。
短期カーリースは最初の段階で希望の車種やグレードを申し出ることもできますが、必ず希望の車種を利用できるとは限らないため、注意が必要です。
走行距離
走行距離は、長期レンタルも短期カーリースも上限が設けられています。・長期レンタルの場合
会社によって走行距離の上限が異なるものの、約1ヶ月で2,500~3,000キロの範囲を超えると、1キロあたり5~10円の追加料金が生じるのが一般的です。
・短期カーリースの場合
車を引き払う際の下取価格を契約時点で設定し、それを差し引いた本体価格を分割して払う方法です。そのため、下取価格に響くほどの長距離を運転すると最終的に損をすることになるでしょう。
車は走行距離によって大きく価値が下がることがあります。リースしている車の価値が極端に下がると最終的に下取価格も下がり、その差額を払う必要が出てきてしまいます。
オプション
次に、オプションについて比べてみましょう。まずは「スタッドレスタイヤ」「チャイルドシート」「カーナビ」「ドラレコ」などの車載装備についてです。これは、長期レンタルも短期カーリースも別料金となります。
・長期レンタルの場合
もともと1日レンタルから可能なのでオプション料金も1日単位で定められています。そのため、オプションの種類や数はレンタル期間とのバランスを見ながら決めないと、思いがけず金額が大きくなってしまうかもしれません。
・短期カーリースの場合
リース契約の際にオプションをつければ毎月支払うリース料も高額になります。
また、車を引き払う時点での下取価格が一定額を下回らないようにする必要があるため、オプションの扱いにも要注意です。オプションが壊れるなどして価値が下がれば、下がった分の差額を支払う必要があります。
そのため、リース契約が終了した時点で、オプションも全て無傷の状態で返却するのが望ましいです。
ナンバープレート
ナンバープレートについては、大きく異なる点があります。・長期レンタルの場合
レンタカーは「わ」や「れ」などの専用のナンバーが使われるため、周囲にもレンタカーだとすぐ分かるので人によっては抵抗を感じるかもしれません。
・短期カーリースの場合
一般車両と同じナンバーが割り振られ、デザインや数字を選択することも可能です。リースは基本的に長期契約が前提なのでレンタカーとは扱いが異なり、一目で借り物だと分かることはないでしょう。
メンテナンスの有無
次は、メンテナンスについて比べていきます。・長期レンタルの場合
基本的に会社側がメンテナンスを行うため、ユーザーは整備費について気にする必要はありません。
しかし、長期の場合はメンテナンス期のタイミングによってはレンタカー会社に持ち込むのが困難なこともあります。その場合は、ガソリンスタンドやカー用品店でメンテナンスを行い、代金はユーザーが立て替えて後で返してもらうことになります。
・短期カーリースの場合
契約内容によって扱いが異なります。「メンテナンスリース」で契約したなら修理や車検の費用はリース会社がもちます。「ファイナンスリース」で契約したならメンテナンスはユーザーが自分で行うことになりますので、費用は自腹になります。
事故に遭った場合
借りている車で事故を起こした場合はどうなるのでしょう?・長期レンタルの場合
レンタカーは自賠責保険・任意保険ともに会社側で加入済みなので、事故発生時にはそれらが適用されることになります。
しかし、2つの保険に入っているからといって、損害の全てを必ずカバーできるとは限りません。任意保険の内容にもよりますが、保険の支払限度額を超えるような大事故やレンタカーが使えなくなるほどの損傷は、補償がきかないこともあります。
また、無免許運転、飲酒運転、警察への事故報告を怠ったなどの悪質な場合も、補償の対象外になる可能性が高いです。返却期限を過ぎたレンタカーで事故を起こしたというケースも同様なので、注意しましょう。
・短期カーリースの場合
事故で車が走行不能になるほどの損傷を負えば契約は強制解約となり、解約手数料や違約金の請求されます。走行可能であった場合でも、修理費はユーザーもちになります。
レンタカーとカーリースとカーシェアはどう使い分けたらいい?

いずれも利用する期間によってメリット・デメリットがあるので、車の利用目的に合わせて使い分けるといいでしょう。
レンタカーとカーリース、2つのサービスのどちらが適しているかは、ユーザーの好みや用途によって異なります。
以下では、最近登場したカーシェアも比較対象としながら、それぞれのメリットを活かした使い方を説明します。
レンタカーは「短期間に必要なときだけ使う」方向け
レンタカーは、一時的に車が必要になったので一定期間だけ借りたいという方向けです。例えば、短期の出張や引っ越しなどのケースです。また、使い終われば公共交通機関付近の営業所に乗り捨て返却できるサービスもあることから、旅行先の移動にも便利です。
利用期間としては数時間から数日程度というケースが多く、ごく短い期間の利用に適しています。トラックやミニバンを借りることもできるので、目的に応じてある程度の選択の自由もききます。
ただし、希望する車種を選べないことも多いので、何に乗れるかは当日のお楽しみです。使われるのも中古車なので、ある程度の使用感は仕方ないものと考えましょう。
カーリースは「年単位でマイカー代わりに使う」方向け
カーリースは、通学や通勤、毎日の買い物や送迎など、日常生活の中で恒常的に車を使う方向けのサービスです。メーカー、車種、グレードも選べるので、その点はレンタカーよりも選択の自由があるでしょう。
リースなので車の名義はユーザーにはなりません。その点はローンで車を購入した場合と同じと言えますが、マイカーと同じ感覚で車を使える上に、頭金や初期費用で出費がかさむことがないのは大きな魅力です。
数年の契約もできるので、例えば学生が独り暮らしの間だけ借りたりすることも可能です。
リース料は税金や保険料も込みで契約によってはメンテナンスもお店に任せられるので、車の管理に神経質になる必要がありません。
カーシェアは「分単位で車を使う」方向け
カーシェアリング、通称カーシェアはレンタカーやカーリースよりもさらに短時間の利用に適しています。車を借りるという点は共通していますが、会員同士で車を共有して「分単位」で利用できる点が特徴です。
カーシェアにはまず会員登録が必要で、この時の登録料のほかに月額基本料と利用時間料がかかります。
15分単位で利用でき、ネットで予約をしてから付近のカーステーションで車を借り、時間内に返却する流れになります。
まとめ
①数ヶ月車をレンタルするなら長期レンタルか短期カーリースがよい
②レンタカーは基本的に短期間に必要な時だけ使う方向け
③カーリースは基本的に年単位でマイカー代わりに使う方向け
④1~3ヶ月の短期間なら短期カーリースより長期レンタルのほうが安い
⑤長期レンタルと短期カーリースはそれぞれ料金など細かい点が違う
⑥使える車はいずれも中古車
⑦カーリースのみ、契約内容によっては自力でメンテナンスが必要になる
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