車の歴史
更新日:2021.03.08 / 掲載日:2021.03.08

HONDA N360 徹底解説 インテリア

1型と2型以降で インパネの形状が異なる

1型のインパネは非常にシンプル。乗員スペースの確保を優先させるためなのか、センター部下方向にパネルがないデザインとなっている。2型とN3はセンター部にパネルが追加され、シフトレバーもそのパネルから伸びるデザインに変更されている。

1型のメーターは超シンプル

メーターも飾りっ気のないシンプルなもの。計器は140kmフルスケールの速度計と燃料計だけ。警告灯も最低限で、法規上必要なものが付くだけ。ウインカーの警告灯は左右が独立しない1灯式だ。タコメーターなどが付くのは高性能グレードのみとなる。

大人4人が余裕で座れる広い室内もNの特徴

フロントエンジンの前輪駆動という今や最もベーシックとなったレイアウトをいち早く採用したことで、人が乗る室内空間を最大としたNッコロだけに360世代の軽乗用車としては圧倒的な広さを誇る。4座ともヘッドレストの装備はまだなかった。

1型初期と後期のドア内張り 後期になるとデザインされたものに

1型初期と1型後期の違うのひとつとなるがドア内張り。レギュレーターハンドルやドアハンドルなどのレイアウトは共通だが、内張りのデザインが変更されている。

シフトレバーは前方から生える

シフトレバーは、いわゆるフロアシフトでもコラムシフトでもないインパネシフト。今でこそよく見られるシフターの位置となるが、当時ではNッコロの特徴のひとつとなっていた。ちなみに4MTだけではなく、2速半自動変速となるホンダマチックの設定もあった。

まだまだ熟成されていないFFパッケージングが原因?

 デビューさせたばかりの車両に、例えば不具合が発覚すれば、当時なら、それを公表しないまま改良するということは決して珍しいことではない。他メーカーの他車種でも「極初期型だけ……」なんて話はよくある。

 N360の場合、その手本となるのは英国のミニのみという、当時の自動車メーカーとして極めて挑戦的な2ボックスのFFというパッケージングを採用。しかもホンダ自身が自動車メーカーとしての歴史がほぼない状態。車両そのものはもちろん、その生産体制なども手探りであったはずだ。

 そんな中で産み出されたN360は、市販後多くの不具合が見つかることが容易く想像できる。果たして本当に不具合があり、組み込む部品を変更したのかどうかは不明だが、今回撮影させてもらった1型初期と1型後期では、マイナーチェンジされたと言ってもいいほどの大きな変更点があった。

 細かい部分を比較していけば、その変更点は膨大な数に及ぶのかもしれないが、ここではその中でも大きなものに絞ってみた。長年に渡りNッコロを楽しまれてきたという、埼玉県にあるカーサービスなかじまやというクルマ屋さんの代表である中嶋さんや、長年所有する2型と共に最近再生が完了した1型初期を所有する伊藤さんから教えていただいたポイントだ。ページ数の関係で、お見せできるのは大掛かりな変更点のみとなるが、N3まで含めた相違点など、Nッコロの変遷レポートは以上。

歴代Nッコロについて教えてくれたのが Car Service なかじまや 代表 中嶋一人さん

写真はチューニングされたエンジンが搭載されるエンジンルーム。高性能なFCRキャブが装着される他、エンジン下部を覗き込むと、本来はセルダイナモ式となるスターターが、独立したセルモーターがとなっていたり、かなりマニアックな仕様に仕上げられているようだ。

週末はN仲間が 集まるスペースに

今回、Nッコロの取材をするにあたり、ご協力下さったのが、カーサービスなかじまやの代表である中嶋さんだ。なかじまやは、ホンダの地元となる埼玉県の桶川市にあるクルマ屋さん。いわゆるNッコロの専門店というわけでないのだが、中嶋さんの趣味の愛車がNッコロということで、Nッコロ仲間が中嶋さんを慕って、週末に集まるようになったそう。ちなみに撮影に協力下さったN3のオーナー植野さんも、そのおひとりだ。中嶋さんは今回このページで紹介した車両のようなフルオリジナル派ではなく、モディファイを楽しむ方なのだが、多数のNッコロに触れてきたので、Nッコロの変遷なども詳しく、今回モデルごとの相違点などを教えて下さった。ありがとうございました。

提供元:オートメカニック

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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