輸入車
更新日:2024.02.26 / 掲載日:2022.08.04
メルセデス・ベンツ Cクラス|語り継がれる名車の系譜 vol.20|

文●ユニット・コンパス 写真●メルセデス・ベンツ
※中古車参考価格はすべてグーネット2022年7月調べ。
※写真は一部本国仕様の場合があります。
(掲載されている内容はグーワールド本誌2022年9月号の内容です)
小さな車体に優れた性能と高い品質を与えることで、「高級車=大型車」の概念を覆したのが、メルセデスのCクラスだ。
カテゴリーの概念を覆した「小さな高級車」
フラッグシップの性能を小型車のサイズに凝縮
時を遡ること40年前の1982年、ある1台のクルマが登場し、自動車業界の常識をくつがえした。日本では「190E」として親しまれた190シリーズ(W201)だ。
190が覆した常識とは、ボディサイズと車格の関係。それまでのクルマは、大きいクルマは性能がよく装備が充実していて値段が高く、逆に小さなクルマは安い代わりに簡素であった。とくにコンパクトカーは庶民の足にふさわしい親しみやすいデザインが与えられていた。
しかし190シリーズは、フラッグシップであるSクラスと同じようなデザインを採用しただけでなく、内外装にもSクラスゆずりの高いクオリティと安全性を備えた、まさに「小さなSクラス」だったのだ。この190シリーズの登場は、上質なクルマに乗りたいが、大きなクルマはあまり運転したくないというユーザーにとっては福音だった。とくに道幅が狭い日本においては、使いやすさという部分では格上のクルマを超えることになった。
1993年、190シリーズの後継車の初代Cクラス(W202)が誕生してからも名車の血統は受け継がれ、2021年には5代目(W206)へとフルモデルチェンジした。11.9インチの縦型ディスプレイや後輪操舵システム、さらに高度になった先進装備は、やはり現在のSクラスと同等レベルである。
メルセデス・ベンツ Cクラスはこんなクルマ

最新のデザイン哲学に基づきエッジやラインを極力抑えたスタイリングを採用。灯火類にも最新技術が使われており、「デジタルライト」と呼ばれるヘッドライトは、片側130万個の小さな鏡を活用し優れた配光特性を実現。

パワートレインの高効率化に加えて空力性能にもこだわり、Cd値は最小で0.24(セダン)と優れる。ホイールベースは前モデルから25mm拡大。

パワートレインには、「ISG」と呼ぶ48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載。トランスミッションは全モデル9速AT。

縦型のセンターディスプレイや最新世代のレーダーセーフティ、MBUXといった機能もSクラスから受け継いでいる。
[メルセデス・ベンツ Cクラスが名車になった理由]最上級モデルの内容をコンパクトサイズに凝縮
最高級モデルの技術を小型車に惜しげもなく採用

メルセデスは、かつてはEクラス以上の大型車のみだった。しかし、環境問題などで小型車へのニーズが高まり、1982年に190シリーズを発表。上級モデルの品質や装備はそのままにサイズだけを小さくした、まさに名車だ。
高級車を知り尽くしたブランドの技

高級車ブランドの代名詞だけあり安全性、機能性はもちろんのこと、室内照明を積極的に活用し、心を落ち着かせたり、逆に気持ちを昂らせる演出も。運転に集中して、なおかつリラックスできる空間を作り出している。
ライバルに負けない高い運動性能をレースで実証

高級車であり、ドライバーズカーとしての性能も超一流。歴代Cクラスは、その源流である190シリーズの時代から積極的にレースにも参加し成績を残している。快適性と運動性能の両立は世代を重ねるごとにハイレベルに。
ライフスタイルに合わせて選べる豊富なラインアップ

セダンからスタートしたCクラスは、現在ではセダン、ステーションワゴン、クーペ、カブリオレと、ユーザーの生活スタイルにマッチする多彩なラインアップへと進化。優れた基本設計があるからこそ、いずれの完成度も高い。
目に見えない細部にまでこだわり尽くす

メルセデスはつねに時代をリードしてきたブランドで、Cクラスも先進的なクルマ作りを行っている。たとえば車体から発せられるアレルギー物質の低減といった、一見ユーザーにはわかりにくい取り組みも行っている。
時代の先端を行く先進的な技術を積極的に採用

小排気量ターボ、クリーンディーゼル、そして最新のプラグリンハイブリッドまで、ユーザーの暮らしに合わせた豊富なパワートレインもCクラスの特徴。電動化への取り組みも積極的で、エコ性能もクラストップレベル。
いま買いの中古車たち
Cクラス セダン(W205/後期)

2018年のマイナーチェンジでパワートレインを中心に大きな進化を遂げている。ガソリンエンジンにマイルドHV搭載、装備も充実。
中古車参考価格帯:270万円〜550万円(18年〜21年 AMGを除く)
Cクラス セダン(W205/前期)

ボディの一部をアルミにするなど走りと環境性能の両立を目指した先代Cクラス。運転支援技術により、レベル2の自動運転を採用した。
中古車参考価格帯:150万円〜420万円(14年〜18年 AMGを除く)
Cクラス セダン(W204)

ドライバーズカーとしての性能を大きく引き上げた先々代モデル。2011年以降の後期型がオススメ。
中古車参考価格帯:70万円〜200万円(18年〜21年 AMGを除く)
C43(W205)

AMGの高性能をより身近に楽しめるのが43シリーズ。快適性と走行性能のバランスに優れる。
中古車参考価格帯:350万円〜850万円(15年〜21年 C43のみ)
Cクラス ステーションワゴン(S205)

Cクラスの扱いやすさに高い積載能力を加えたワゴンは、豊かなライフスタイルを象徴する1台。
中古車参考価格帯:150万円〜530万円(14年〜21年 AMGを除く)

ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。
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