輸入車
更新日:2019.10.04 / 掲載日:2019.10.04
マクラーレン東京がマクラーレン認定中古車販売店「マクラーレンクオリファイド東京」をオープン
文と写真●内田俊一
マクラーレンオートモーティブアジアの販売店、マクラーレン東京は世界初となるマクラーレン認定中古車販売店、マクラーレンクオリファイド東京(東京都江東区有明1-5-3)を新設し、10月4日から営業を開始する。
マクラーレンオートモーティブアジア日本代表の正本嘉宏氏(右)とマクラーレン東京CEOの川本錦一氏(左)。
マクラーレン東京はイギリスのマクラーレンテクノロジーセンターを彷彿とさせるテクニカルセンターを2016年7月に有明に開設。その施設内にマクラーレンクオリファイド東京がオープンした。ショールームを含めた敷地内には約12台のクオリファイドカーの展示が可能だという。
マクラーレンが中古車ビジネスを積極的に展開する背景について、マクラーレンオートモーティブアジア日本代表の正本嘉宏氏は、中期計画トラック25による積極的な新車導入を挙げる。2019年年初からフラッグシップのスーパーシリーズに720Sスパイダーをデビューさせたのち、スポーツシリーズのトラックバージョン、650LTスパイダーを投入。「650LTシリーズは日本のお客様に非常に好評で、我々の今年度の販売にも大きく貢献している2台です。このLTシリーズは生産期間限定のモデルで、クーペに関しては既に生産は終了。スパイダーもそろそろ生産が終了するタイミング」とのことだ。
また、6月にはマクラーレンニューGTを発表。「これはマクラーレンが新たなセグメントに積極的に挑戦する役割を担った、グランドツアラー」とし、「スタイリッシュなデザイン、快適性、さらには小旅行も対応できるような積載性といった従来のグランドツアラーの美点に加え、マクラーレンならではのシュアなステアリングフィール、究極のドライバーズエンゲージメントを兼ね備えた新世代のグランドツアラーです」と紹介。
さらについ最近では最新のアルティメットシリーズも発表。正本氏は「まだ全貌を見てもらうことはできませんが全世界で399台限定の究極のロードスターモデルです。究極のトラックエディションのマクラーレンセナ、そして究極のオンロードカーであるスピードテールに加えて、新たな代名詞をマクラーレンのブランドに付け加える役割を持った象徴的なモデルとなります」とニューモデルの位置づけを示唆した。
好調な新車販売が中古車ビジネスを後押し
さて、マクラーレンオートモーティブの日本での販売は、2012年のビジネス立ち上げ以来堅調に推移。正本氏によると、「9月末現在で既に昨年の225台を大きく超える300台に近い販売台数を記録。また国内の累計保有台数も今年の5月には1000台を超えました」と近況を踏まえ、「ここ数年、自銘柄の代替え、つまりマクラーレンからマクラーレンに乗り換えるお客様が非常に増えてきています。そこで、今までの新車中心のビジネスとともに、これからはお客様のケアをより充実させるようなアフターサービス、さらには下取りとして入ってくる良質な中古車を新しいお客様に提供する環境をもっともっと積極的に展開していくフェーズに入ってきているのです」と現状を分析。
さらに全世界のマクラーレンの中古車販売状況も、「どのリージョンも大幅に販売台数を増やしていますので、このマクラーレンというブランドが日本と同じようなフェーズに至っていることが理解できます。全世界で昨年同時期と比べると27%増。日本が属するアジアパシフィックに関しては48%増と大きく成長している新しい分野となっています」とコメント。
日本市場に限ってみても、「新車同様に年々非常に顕著な成長をしています。こういったことから、今後マクラーレンとしてお客様に最高のユーズドカーを提供するという、“クオリファイドの真髄”をしっかりと築いていく大事なフェーズに来ているのです」と今回のマクラーレンクオリファイド東京の立ち位置を説明した。
最高の品質、ワランティ、ロードアシスタンスの3本柱
このクオリファイドは、マクラーレンオートモーティブが厳選したクルマに最高のメンテナンス・リペアをした上で、お客様に提供する認定中古車を指す。そのポイントは大きく3つ。ひとつは最高の車両品質。次にお客様に提供する安心した保障内容。最後は万一の時にカバーをするためのロードアシスタンスによって構成されている。
最高の車両品質について正本氏は、「マクラーレンオートモーティブがメーカーとしてきっちりとした基準を設け、それに適合したクルマのみがクオリファイドと呼ばれます。マクラーレンオートモーティブが主催するトレーニングを受けた熟練した認定メカニックが、その基準に応じてしっかりと整備したクルマがマクラーレンクオリファイドです」と説明。認定中古車はどのブランドでもやっている。しかし、マクラーレンの認定中古車は、「単に整備をするだけではありません」と正本氏。「マクラーレンはレーシングコンストラクターから始まっているブランドであり、お客様の中にも実際に自らの手でサーキットを走るユーザーも非常に多くいます。ということは、一般的に整備をして販売するだけではだめなのです。マクラーレンらしい究極のシャシーコンストラクターとしての最高のセッティングを、このクオリファイドといえどもかなえなければなりません。そのうえでお客様のドライバーエクスペリエンスを提供するのがマクラーレンクオリファイドの真髄です」と他社との違いを強調する。
保証内容では、最低1年間のメーカー保証が付帯され(除くP1)、その範囲内であれば通常の消耗品を除けばパーツ自体や工賃は全てカバーされる。年間走行距離は最大2万kmまで。万一の保証申請の場合にも、1回の保証申請の上限額も規定していない。加えて有料で2年間のプログラムに変更することも可能だ。
ロードアシスタンスサービスは12ヶ月付帯する。トラブルの状況に応じて宿泊の手配、クルマの移動、さらには実際の代替交通手段が提供される。
正本氏は、「これからグローバルでマクラーレンクオリファイドを徹底的に強化して行きたいと考えています。今までマクラーレンはちょっと近寄り難かったという新しいお客様にも、マクラーレンが自信を持ってオーナーシップエクスペリエンスを提供していきたい。そのためにクオリファイドリテーラーとしてマクラーレンクオリファイド東京が立ち上がったのです。これを機会にマクラーレンオートモーティブとしてさらに多くのお客様に、最高のオーナーシップエクスペリエンスを体感してもらえるように努めていきます」と述べた。
また、マクラーレン東京CEOの川本錦一氏も「マクラーレンオートモーティブからマクラーレンクオリファイド東京という世界初の認定を受けたことは非常に名誉なことです。それとともにこれからマクラーレン中古車ビジネスのリーダー的存在になるための責任感、期待感でいっぱいです。世界から注目を浴びていますので、中古車のクオリティと保証、安心のロードサービスのアシスタンスなどで、しっかりとマクラーレンビジネスに邁進していきたい」とその意気込みを語った。