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更新日:2021.11.15 / 掲載日:2021.09.17
メルセデス・ベンツ GLA(初代/X156)の中古車選びで知っておきたい特徴とグレード構成

1990年代後半にデビューしたMクラス以降、メルセデスはSUVのラインアップを拡充してきた。そのなかで最も小型なのが、2014年に導入されたGLAである。ひと足早くリリースされた3代目AクラスをベースとするクロスオーバーSUVで、ユーザーの高年齢化が進んだメルセデスブランドの若返りをねらったモデルでもあった。今回は、そんな初代GLAの改良遍歴とグレード別装備内容を紹介したい。
メルセデス・ベンツ GLA(初代/X156)ってどんなクルマ?


2014年5月、メルセデス・ベンツ GLAクラスが日本に導入された。Gクラス、Mクラス、GLクラス、GLKクラスに続く5番目のSUVで、35年以上にわたる同社のSUV開発のノウハウを凝縮したオールラウンダーとしてデビュー。ボディサイズは、全長4455mm、全幅1805mm、全高1495mmと、既存のSUVのなかでは最も小型。特に注目なのが低められた全高で、都市部の立体駐車場にも入庫できる。そのため、ドライビングフィールはSUVというよりハッチバックに近い。インテリアは、全席にヘッドレスト一体型スポーツシート、チューブデザインのメーターパネルなど、スポーティなテイストに仕上げられている。
デビュー当初のパワートレインは、122馬力の1.6L 直4ターボ(GLA 180)、211馬力の2.0L 直4ターボ(GLA 250 4MATIC)に加え、360馬力を誇る2.0L 直4ターボ搭載車(GLA 45 AMG 4MATIC)を設定。トランスミッションは全車7速DCTを組み合わせる。4WDモデル(4MATIC)は可変トルク配分型となり、通常は前輪のみで走行。状況に応じて後輪にトルクを配分することで、高い操縦性と走行安定性を確保している。そのほか、「CPAプラス(緊急ブレーキ機能)」、疲労や眠気を感知する「アテンションアシスト」を全車標準装備とするなど、安全面でもぬかりはない。
改良遍歴は?
2014年5月の発売からおよそ3年後の2017年4月、マイナーチェンジを受けた。エクステリアは、パンチドグリル、存在感を強調したフォグランプ、リニューアルした前後バンパーを採用。また、リアコンビランプにはEクラスにも採用されるクリスタルルックのデザインを導入し、視認性の向上と後続車の眩惑を低減している。4WD車は、急な下り坂を走る際にアクセルとブレーキを自動制御するDSR(ダウンヒル・スピード・レギュレーション)、ステアリング舵角などがわかるオフロードスクリーンを一部モデルに設定し、SUVとしての性能をアップ。また、手を使わずにトランクの開閉が可能なフットトランクオープナーも標準装備となった。さらに、184馬力を発揮する2.0L 直4ターボ「GLA 220 4MATIC」も新たに加わった。
メルセデス・ベンツ GLA(初代/X156)の主要グレード

グレード構成は、「GLA 180」、「GLA 180 スポーツ」、「GLA 180 オフロード」、「GLA 220 4MATIC」、「GLA 250 4MATIC」、「GLA 250 4MATIC スポーツ」、「GLA 250 4MATIC オフロード」で展開されている(AMGを除く)。
エントリーモデルの「GLA 180」
122馬力を発揮する1.6L 直4ターボを搭載する「GLA 180」。レザーツインシート、本革巻きステアリングを標準装備し、エントリーモデルながらも質感高い内装となっている。また、CPAプラスをはじめとする安全装備も充実。
内外装の質感を高めた「GLA 180 スポーツ」
1.6L 直4ターボを搭載するスポーティ仕様。エクステリアは、18インチAMG 5スポークアルミホイール、AMGスタイリングパッケージ、LEDポジショニングライト/ウインカー、LEDリアフォグランプ、プライバシーガラスを標準装備。インテリアは、レザーDINAMICAシート、メモリー付きフルパワーシート、シートヒーター、AMGスポーツステアリング(レッドステッチ入り)など、スポーティに仕立てられる。足まわりは、スポーツサスペンション、専用ロゴ付きブレーキキャリパー&ドリルドベンチレーテッドディスクを装着し、全高は「GLA 180」よりも10mm低い1495mmとなる。
SUVの性格を高めた「GLA 180 オフロード」
1.6L 直4ターボを搭載するオフロード仕様。快適装備は「GLA 180 スポーツ」とほぼ同じ内容だが、こちらはオフロードコンフォートサスペンションを装着するのが特徴。これにより全高は「GLA 180」よりも30mm高い1535mmとなっている。
後期型から採用された2.0Lターボ「GLA 220 4MATIC」
184馬力の2.0L 直4ターボを搭載する「GLA 220 4MATIC」。駆動方式は4WDを採用する。2017年4月のマイナーチェンジで追加された中堅モデルだが、装備内容は「GLA 180」とほぼ同じ内容。ただし、タイヤサイズは235/50R18と、「GLA 180」よりも大径のものが装着されている。
2.0Lターボのベーシックモデル「GLA 250 4MATIC」
211馬力の2.0L 直4ターボを搭載する「GLA 250 4MATIC」。駆動方式は4WDを採用する。快適装備は「GLA 180」と共通する部分が多いが、こちらには電動ランバーサポートが標準装備となる。そのほか、DSR(ダウンロードヒル・スピード・レギュレーション)も採用。
2.0Lターボの上級モデル「GLA 250 4MATIC スポーツ」
2.0L 直4ターボを搭載するスポーティ仕様。「GLA 180 スポーツ」と同じくAMGスタイリングパッケージ、スポーツサスペンション、レザーDINAMICAシートなどが与えられ、豪華かつスポーティな仕立てとなっている。
2.0Lターボのオフロード仕様「GLA 250 4MATIC オフロード」
2.0L 直4ターボを搭載するオフロード仕様。「GLA 180 オフロード」と同じく、オフロードコンフォートサスペンションを採用し、全高は1535mmとなる。快適装備は「GLA 250 4MATIC スポーツ」とほぼ同じ内容となる。
※上の記述は、2014年発売モデルについてまとめたもの。年式によって装備内容が異なる場合があります。
まとめ

車高を低め、よりカジュアルでスポーティな走りを身につけた初代GLAは、メルセデスのエントリーモデルとしても最適。初代のパワートレインは1.6Lターボ、2.0Lターボとシンプルな構成で、駆動方式もそれぞれFF、4WDとわかりやすい。パワートレインの差に加え、ベーシック仕様、スポーティ仕様、オフロード仕様と3つのバリエーションがあるので、好みに応じたクルマ選びができる。

ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。
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