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更新日:2018.11.28 / 掲載日:2017.04.17

ONE MAKE MARKET RESEARCH HONDA FIT

ホンダ フィット

先代 ホンダ フィット

発売と同時に大ヒットしたコンパクトカーの初代フィット。キープコンセプトとして登場した2代目は、よい部分がさらに強調された。

先代 2007年~2013年

  • ホンダ フィット

    中古車参考価格帯:30万円~130万円(07年~13年 ※ハッチバックのみ)

  • 主要諸元
    2007年式 ホンダ フィット L(CVT)
    全長×全幅×全高:3900×1695×1525mm
    ホイールベース:2500mm
    トレッド前/後:1490/1475mm
    車両重量:1030kg
    総排気量:1339cc
    エンジン:直4SOHC
    最高出力:100ps/6000rpm
    最大トルク:13.0kgm/4800rpm
    10・15モード燃費:21.5km/L
    サスペンション前/後:ストラット/車軸式
    ブレーキ前/後:Vディスク/ドラム
    タイヤ前後:175/65R14

運転しやすい車体で広い室内と荷室を持つ

フィットの最大の美点はパッケージングのよさにある。今回注目する2代目フィットの車体は全幅1.7m弱で全長は4mを割り込む3.9mと街中でも扱いやすいサイズ。運転初心者、そして運転が不慣れだったり苦手意識があるドライバーでもひるむことなく運転できるクルマといえる。
それでいて驚くのは、後席や荷室のゆとりだ。まず後席。足もとの広さは小さな車体から想像できないほどゆったりとしていて、日常的に後席にひとを乗せるようなファミリーユースでも十分な居住性。これはライバルに対する大きなアドバンテージである。
そのうえ荷室もコンパクトカー(背高系を除く)ではトップ水準の実用性。広さに定評のあった初代よりもさらに広くなっていて、後席を倒すことなく海外旅行用に持っていくような大型スーツケースを4個も積めるのだから驚かずにはいられない。
また荷室を拡大するアレンジとして後席を床下に格納するだけでなく、座面を跳ね上げられるのも独自の仕掛け。たとえば片方だけを跳ね上げて、片側にチャイルドシートを装着し、その隣にベビーカーを置くなんていう一般的なコンパクトカーには真似できない独自の使い方もできるのだ。

INTERIOR インテリア

小さな車体に見合わない広さに驚く

上級セダンの「アコード」用をベースに作られたフロントシートは座り心地が絶妙で長時間乗車でも疲れにくい。着座位置は高めで視界も良好だ。後席は大型セダンを超えるほどの広さ(とくに足元空間が広々)があり、ゆったりとくつろげる。

INTERIOR インテリア

シンプルながらも操作性に優れたインパネまわり。前後に大人がフルに座れるほど、十分ゆとりあるスペースが確保されている。

INTERIOR インテリア

仕様によっては荷室を上下に分割するボードが組み込まれていて、効率よく荷物を積載可能だ。

MECHANISM メカニズム

巧みなパッケージングの秘密は燃料タンク

小さく格納できるリヤシートなど優れたパッケージングの秘密は燃料タンクの位置。一般的に後席座面の下に置かれることが多いが、フィットは前席の下に置くことで室内の広さ拡大にも貢献している。

  • MECHANISM メカニズム

    エンジン排気量は1.3Lと1.5L。トランスミッションはスムーズな加速がうれしいCVTが中心だが、MTも選べる。

  • MECHANISM メカニズム

    燃料タンクは車内のデッドスペースを上手に活用している。天井を高くしているので、頭上もゆとりがあって開放的である。

ハイブリッドモデルも魅力的な選択肢

  • ハイブリッドモデルも魅力的な選択肢

    中古車参考価格帯:50万円~150万円(10年~13年 ※ハイブリッドのみ)

  • 途中から追加されたハイブリッド仕様は小型のモーターを組み合わせるタイプで、30km/Lの10・15モード燃費が自慢。バッテリーなどのメカは荷室床下に収まっている。

HISTORY ヒストリー

  • 2007年10月 フルモデルチェンジ

    フルモデルチェンジ

    初代に比べると車体は若干のサイズアップをはかり、居住性と積載性が向上。天井の大部分をガラス化して頭上に広がるパノラマを味わえる「スカイルーフ」も設定。

  • フルモデルチェンジ

  • 2009年11月 一部改良

    一部改良

    全車のフロント三角窓に高熱線吸収/UVカット機能付きガラスを採用するなど快適性を向上。「RS」にはテールゲートスポイラーや新デザインのホイールを採用した。

  • 一部改良

  • 2010年10月 マイナーチェンジ

    マイナーチェンジ

    ハイブリッドモデルを追加した。フロントバンパーは空気抵抗を抑えて燃費向上に寄与するデザインとし、同時にハイブリッドモデル以外もこのバンパーを採用。

  • マイナーチェンジ

  • 2012年5月 マイナーチェンジ

    マイナーチェンジ

    2回目のマイナーチェンジ。エンジン&CVT効率や空力性能の向上によって燃費がよくなり、全席に3点式シートベルトを採用するなど安全性も向上している。

  • マイナーチェンジ

MARKET DATA マーケットデータ

いまでも状態のよい車両が入手可能
新型が登場して4年が経過し、先代は相場動向が底値に近い状態。前期型の1.3Lモデルなら30万円~50万円が予算の目安。ハイブリッドがほしければ、70万円~100万円用意したい。

  • 年式

    年式
    新型が登場した2013年を除けば、どの年式も十分な物件が流通している。とくに2008年式がもっとも豊富で、全体の3割を占める。

  • 走行距離

    走行距離
    5万km未満の物件が大半を占めるが、3万km未満の低走行車はかなり少なくなってきた。8万km以上の多走行車は2割程度。

  • グレード

  • グレード
    グレードは1.3Lのベーシックモデル「G」が半数近くを占めている。後期型から追加されたハイブリッドも多い。1.5L車は僅少である。

グレード×年式別相場(フィット/フィットハイブリッド先代)

2007年2008年2009年2010年2011年2012年2013年
G39万円44万円50万円59万円75万円80万円84万円
L37万円47万円53万円60万円79万円79万円
X59万円64万円81万円81万円90万円
RS58万円56万円64万円74万円96万円104万円116万円
ハイブリッド72万円83万円94万円106万円

走行距離×年式別相場(フィット 先代)

2007年2008年2009年2010年2011年2012年2013年
5万km未満49万円56万円58万円66万円83万円86万円92万円
5万km~8万km44万円49万円53万円59万円76万円79万円83万円
8万km以上32万円36万円38万円48万円58万円68万円68万円

走行距離×年式別相場(フィットハイブリッド 先代)

2007年2008年2009年2010年2011年2012年2013年
3万km未満85万円92万円102万円113万円
3万km~5万km80万円86万円95万円105万円
5万km以上65万円76万円85万円93万円

※すべての価格は参考価格です
※中古車参考価格はすべてグーネット2017年3月調べ。

ホンダ フィット

フィットの広さを活かしたコンパクトなステーションワゴン

もう少し荷室が広ければ便利。そんなオーダーを実現した、それがフィットの派生モデルである「フィットシャトル」だ。

HONDA FIT SHUTTLE ホンダ フィット シャトル 2011年~2015年

ホンダ フィット シャトル

中古車参考価格帯:60万円~170万円(11年~15年 ※全グレード)

主要諸元
2011年式 ホンダ フィット シャトル ハイブリッド(CVT)
全長×全幅×全高:4410×1695×1540mm
ホイールベース:2500mm
トレッド前/後:1480/1470mm
車両重量:1200kg
総排気量:1339cc
エンジン:直4SOHC+モーター
エンジン最高出力:88ps/5800rpm
エンジン最大トルク:12.3kgm/4500rpm
モーター最高出力:14ps/1500rpm
モーター最大トルク:8.0kgm/1500rpm
JC08モード燃費:25.0km/L
サスペンション前/後:ストラット/車軸式
ブレーキ前/後:Vディスク/ドラム
タイヤ前後:185/60R15

ウインタースポーツやキャンプにも便利

コンパクトカーとしては広い荷室がフィットの自慢だが、それでも足りないというユーザーもいることだろう。具体的に言えばキャンプなどレジャーに行く人はそう感じるかもしれない。そんなニーズに応えるのが派生モデルの「フィット シャトル」だ。
標準フィットとの最大の違いは奥行きを延長したラゲッジルーム。後席の広さなど居住スペース自体はフィットから変更なく、荷室の奥行きを増やすことで積載量を増やしている。その空間は、同じくホンダで2クラス大きなワゴンである「アコードワゴン」よりも広いほどなのだから驚かずにはいられない。大型ワゴン並みの実用性だ。これならキャンプやウインタースポーツを楽しむ人にもフィットするだろう。
ハイレベルな使い勝手のよさながら全長はわずか4.4mでもちろん5ナンバーサイズ。「車体は小さいけれど室内は広い」を具現化したワゴンだ。

INTERIOR インテリア

後席より後ろの「荷室」をフィットより延長した

インパネのデザインから前席、そして後席周辺の広さや居住性は標準フィットから変更なし。インパネは着座位置に対して上面を低く抑えているので見晴らしがいいのも特徴。標準フィットとの違いであり最大の特徴は容量で約1.5倍の590Lまで拡大した荷室だ。

ホンダ フィット シャトル

助手席まで倒した際の荷室長は約2m。大人が横になって寝られるし、サーフィンのショートボードも室内に積載可能だ。

現行型フィットはそろそろ買い時に

  • 現行型フィットはそろそろ買い時に

    中古車価格帯:90万円~190万円(13年~17年 ※全グレード)

    2013年にデビューした現行型は、市場にかなりの中古車が流通している状況。100万円以下の車両も、数は少ないものの存在しているが、カラーや年式、グレードにこだわるなら120万円程度の予算は用意しておきたい。比較的リーズナブルに買えるのが「13G」というグレード。ハイブリッドや「RS」は、途端に相場が跳ね上がる傾向にある。

  • 現行型フィットはそろそろ買い時に

    中古車価格帯:90万円~190万円(13年~17年 ※全グレード)

現行型フィットはそろそろ買い時に

HISTORY ヒストリー

  • 2011年6月 ニューモデル

    ニューモデル

    フィットをベースに荷室を拡大したステーションワゴンとしてデビュー。フロントバンパーは北米仕様フィットと同様の大型デザインで、ハイブリッドモデルも同時に発売された。

  • ニューモデル

  • 2012年6月 一部改良

    一部改良

    主要グレードにフォグランプとETC車載機を標準装備するなど装備仕様を向上。非ハイブリッドのFF車はJC08モード燃費を18.8km/Lへ向上している。

  • 一部改良

  • 2013年8月 マイナーチェンジ

    マイナーチェンジ

    フロントバンパーやフロントグリルのデザインを変更しエクステリアを刷新。シャープな顔つきになった。ハイブリッドはJC08モード燃費が26.2km/Lに向上した。

  • マイナーチェンジ

MARKET DATA マーケットデータ

ハイブリッドは高値をキープ
1.5Lモデルは100万円を切る物件が目立つが、ハイブリッドは低走行なら150万円以上の物件も少なくない。なお、物件数の大半がハイブリッドなことも、頭に入れておきたい。

グレード×年式別相場

2011年2012年2013年2014年
15C71万円96万円117万円
15X93万円99万円94万円141万円
ハイブリッド108万円110万円130万円144万円

走行距離×年式別相場(フィット シャトル)

2011年2012年2013年2014年
3万km未満109万円106万円123万円141万円
3万km~5万km101万円100万円108万円144万円
5万km以上80万円90万円100万円138万円

走行距離×年式別相場(フィット シャトルハイブリッド)

2011年2012年2013年2014年
3万km未満118万円118万円137万円146万円
3万km~5万km109万円111万円128万円145万円
5万km以上98万円100万円115万円123万円

IMPRESSION インプレッション

ユーザー口コミレビュー

純正のシートの座り心地がよい。姿勢がきちんと保たれるので、長距離ドライブにも適している。リヤシートも広く、子供たちも快適に過ごせています。ただ、コンパクトカーのわりに意外と全長があるので、取りまわしには注意が必要。
総合評価:4.3/5.0(フィットシャトル)
ドライバー歴:不明
グレード:不明

家族3人ですが、子供がまだ小さいうちは、このくらいのサイズがちょうどよい。チャイルドシートを載せてもそれほど圧迫感はなく、荷室にベビーカーなどを積んでも気にならない広さ。そしてハイブリッドゆえ、燃費がよいのも魅力です。
総合評価:5.0/5.0(フィットハイブリッド)
ドライバー歴:不明
グレード:ナビプレミアムセレクション

コンパクトで取りまわしが便利なクルマ。郊外では燃費が18~20km/Lまで伸びるのもうれしい。荷室に折りたたんだ車いすを、立てたまま積載できるほどに広いのも魅力です。欠点は、純正装着タイヤのロードノイズが大きいこと。
総合評価:4.0/5.0(フィット)
ドライバー歴:25年
グレード:不明

※口コミレビューは、グーネットに投稿されたものを一部抜粋・改変して記載しています。総合評価は5点満点。

自動車ジャーナリスト工藤貴宏の○と×

GOOD

疲れにくい運転感覚にも注目したい
もっとも感心するのは実用的なパッケージングで、フィット シャトルではその印象がさらに強まる。しかし、見逃せないのは走りのよさ。小さな車体とは思えない安定感あふれる走りは直進安定性がいいので高速道路の長時間運転でも疲れにくく、峠道などでもドライバーに不安な印象を抱かせないのは隠れた美点だ。走り好きなら「RS」も魅力的。

BAD

死角がなさすぎて面白みに欠ける!?
移動するための機械として考えるときわめて完成度が高く、ゆえにこれといったウィークポイントは見つけることができない。完成度が高く、だれにでも勧められる1台だ。だから多くの人に愛されているのだが、あまりにも優等生過ぎて個性がないのでクルマ好きにとっては積極的に選ぼうという気分になれないのが、欠点と言えば欠点と言えるかもしれない。

※すべての価格は参考価格です
※中古車参考価格はすべてグーネット2017年3月調べ。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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