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更新日:2020.01.07 / 掲載日:2017.07.29
【スバル】車のぶつからない技術「アイサイト(EyeSight)」の特徴とは

goo-net編集チーム
2017年4月1日付で、「富士重工業」から「SUBARU」に社名を変更した、歴史ある自動車メーカーである同社が推し進める「ぶつからないクルマ」で評判の、市販車用としては初めて実用化された世界初の運転支援システムが「アイサイト」です。
このアイサイトとはどのような機構なのでしょうか、詳しく解説します。
アイサイトとは
アイサイトとはスバルが開発したステレオカメラで、立体的に環境を「画像確認」することによる運転支援システムです。
バックミラー付近に備えられた「二つのカメラ」により、車外状況を立体的に認識し、他の車や歩行者、自転車など、その対象となる物体との距離、形状、移動速度を認識し、ドライバーの「眼」となり、運転を補助・車両を制御する機能です。
その機能は主に「ぶつからない技術」「ついていく技術」「はみ出さない技術」、「飛び出さない技術」「注意する技術」の5つの技術を搭載しています。
今では世界の自動車メーカーが競って、「プリクラッシュセーフティシステム」を、研究・開発していますが、最新のバージョン(ver.3)ではさらに機能が進化し、ステレオカメラ単体で、周囲の対象物が何であるのかを、その物体の輪郭や特徴、カラー画像で認識し、制御しているのは、スバルのアイサイトだけと言われています(2017年5月時点)。
アイサイトの「ぶつからない技術」
そのうちコマーシャルなどで最も告知されている技術が「ぶつからない技術」でしょう。
これは「プリクラッシュブレーキ」機能と呼ばれ、仮に何かと衝突の危険がある場合、まずドライバーに注意を喚起し、次に、ブレーキによる回避する操作がなされない場合は、自動でブレーキ制御を行い、自動的に減速または停止する機能です。
その後、強制停止後は再始動せずに停止状態を保持します。
ドライバーがブレーキによる回避操作を行った場合には、「プリクラッシュブレーキアシスト」によって強い制動をかけます。
これは自動車専用道路などの高速走行だけではなく、市街地などの低速走行まで広い車速域で、プリクラッシュブレーキ制御を行います。
進化した現在のver.3では対象物との速度差が50km/h以内であれば、衝突回避もしくは被害軽減の制御を行います。
さらにカメラのカラー画像化により、いち早く先行車のブレーキランプ点灯や、車だけではなく歩行者や自転車も制御対象として認識します。
カメラの広角化と高解像度化により、横断歩行者や自転車のはみ出しにも対応するところまで進歩しています。
アイサイトのその他の特徴
アイサイトのその他の4つの技術を確認してみます。
ついていく技術【全車速追従機能付クルーズコントロール】
高速道路や自動車専用道路において、0~100km/hの全車速域で先行車に自動追従走行が可能です。
渋滞時の極低速域にも対応し、先行車が減速したり停止したりするとブレーキ制御で減速、停止、停止状態を保持します。
さらに割り込みしてくる車両もすばやく認識して、回避・追従走行をアシストが可能です。
アクセル、ブレーキなどのペダル操作のわずらわしさを軽減してくれる、インテリジェントな機能です。
はみ出さない技術【アクティブレーンキープ】
アイサイトver.3の新機能として、ステレオカメラで走行車線の両側にある区画線を認識して、車線内中央付近の維持や車線からはみ出しそうになった場合、ステアリング操作のアシストを行い、ロングドライブでのドライバーの負担を大きく軽減し、安全運転を支援します。
車線からはみ出しそうな際や、ふらつき運転に対する注意喚起してくれる機能です。
飛び出さない技術【AT誤発進抑制制御/AT誤後進抑制制御】
昨今、増えているアクセルの踏み間違えによる飛び出し事故を防ぐ目的で搭載された機能です。
前方や後方の障害物を検知して急な誤発進、誤後進を警告するとともにエンジン出力をコントロールしてくれる機能です。
注意してくれる技術【警報&お知らせ機能】
疲れや眠気による車のふらつきや車線のはみ出しなどをいち早く検知してドライバーに警告し、ドライバーに注意を促す機能です。
また、信号が青になって先行車が発進しても、自車が発進しない場合、知らせてくれるなど安全運転をサポートする機能です。
アイサイトの将来
スバルユーザーの80%がアイサイトシステム搭載車を選択し、搭載される車の世界累計販売台数が100万台と発表され、今ではスバル=アイサイトと言われるほど高い認知度と装着率を誇ります。
また、アイサイト搭載車の追突事故発生率は84%減少、歩行者事故発生率は49%減少と報告されています。
今後アイサイトがver.4、ver.5と進化し、社会貢献をも果たすデバイスとしてますます定着していくことでしょう。