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更新日:2020.01.08 / 掲載日:2017.07.29
日産・パーキングアシスト技術アラウンドビューモニターの仕組み、メリット・デメリットとは

goo-net編集チーム
「車庫入れ」や「縦列駐車」が、どうしても苦手だと言う方は多いと思います。どんなに車が進化しても長い間ドライバーの経験に頼らざるを得なかった、面倒な車庫入れや、縦列駐車を支援してくれるシステムが、日産自動車が開発した「アラウンドビューモニター」です。
このアラウンドビューモニターのメリット、デメリットをみていきましょう。
縦列駐車を支援する、アラウンドビューモニターの仕組みとは
「アラウンドビューモニター」の仕組みは、自動車に搭載されている4つの超広角・高解像度カメラで撮影した映像をリアルタイムで合成処理し、まるで車の真上からカメラで撮っているようにモニター画面に映し出します。
この映像はルームミラーやナビゲーションシステムの中に表示されます。
さらには駐車の手順を真上からの映像(トップビュー)と、音声で案内してくれるガイド機能も備わっています。
車の周囲の状況をトップビュー、フロントビュー、サイドビュー、リヤビューと各画面で簡単に把握できるので、駐車の際に大きな助けになります。
また、駐車ガイド機能を使うと駐車枠を自動で認識してくれ、予想進路とタイヤの切れ角の表示により、パーキング操作が直観的に把握できるため、スムーズな駐車が可能になります。
アラウンドビューモニターのメリット
なんと言っても、アラウンドビューモニターのメリットは、安全な周囲状況の把握とスムーズなパーキング操作です。
誰でも簡単に確実にパーキング操作ができることは、実用性も高く、安全性の面からも重要な技術と言えるでしょう。
また、前述の通り直観的に見やすいリアルな画像処理技術が、アラウンドビューモニターのコアな技術であり大きなメリットです。
さらにフロント&バックソナーと連動した、「ソナー連動アラウンドビューモニター自動起動機能」や、世界初の「MOD(移動物検知)」機能により、駐車時だけでなく発車時にも車両周辺の移動物や周囲の障害物を感知し、ドライバーへ知らせることで安全確認をサポートしてくれます。
また、最新の次世代アラウンドビューモニターでは、フロントワイドビューとリヤワイドビューを加えた6つの画面を切り替えることで、狭いスペースへの駐車や見通しの悪い路地の走行などで、直観的に周囲の情報が把握できるようになっています。
アラウンドビューモニターのデメリット
今まで目視で周辺の状況を確認しながら駐車していたものが、モニターを見ながらパーキング操作を行うので、最初は戸惑うかも知れませんが、慣れればとても便利な機能です。
また、周囲の映像がルームミラーの中に表示されていることで、表示画面が小さく見づらいと感じるかもしれませんが、純正のナビを装着することで、ナビ画面にアラウンドビューモニターの映像を表示することができるので、利便性・安全性の面からもカーナビゲーションシステムとの連動をおすすめします。
また、実際に利用をした人の口コミを拝見したところ、価格が高いと感じている人もいるようです。価格は機能の便利さを考えるとある程度は許容する必要があります。今後の技術力の向上や量産化を期待していきましょう。
こんなに便利!アラウンドビューモニターの良い点
このようにメリット・デメリットがあるアラウンドビューモニターですが、使うと非常に便利であることは事実です。例えば、安全に周囲の状況を把握してスムーズに車庫入れができるので、今まで車庫入れが苦手で困っていた人はとても助かります。狭いパーキングスペースは避けて広い場所を探していたという人の場合、アラウンドビューモニターがあれば狭いパーキングスペースでも利用しやすくなるでしょう。
車庫入れ時や発車時は、目視だとどうしても死角が生まれるもの。しかしアラウンドビューモニターの「ソナー連動アラウンドビューモニター自動起動機能」と「MOD(移動物検知)機能」があれば、動くものを感知して反応してくれるので、事故の可能性も下がります。特に小さなお子さんは、思いがけないところで遊んでいることもあります。小さなお子さんのいるご家庭なら、子どもの命を守るためにもぜひつけておきたい装置です。
アラウンドビューモニターにはこんな注意点が
アラウンドビューモニターを使用する際にはいくつかの注意点があります。
まずひとつめは、カメラの視界を妨げないようにすることです。アラウンドビューモニターのカメラは、フロントガラスの中央上部、ドアミラー、リヤナンバープレート上部に設置されています※例:セレナ
これらの箇所にシールを貼ったり汚れを放置したりすると、カメラの映像が見えなくなる可能性があります。また、字光式ナンバープレートへの交換をすると、場合によってはカメラ映像の一部が見えにくくなるかもしれません。
タイヤ交換も注意が必要です。タイヤをこれまでと違う大きさに変えるとカメラの高さも変わるため、アラウンドビューモニターの映り方もこれまでと変わります。タイヤの大きさを変えたい場合には、変える前にディーラーやショップで相談をした方が良いでしょう。
アラウンドビューモニターを使用をしていると画面に「!」や「×」などのエラー表示が出ることがあります。
!…アラウンドビューモニターの異常
×…電子機器の影響
メーカー公式によれば通常走行には影響がないとのことですが、異常のあるままで走ることは非常に危険なので、これらの表示が見られたらなるべく早急に点検を受けるようにしましょう。
日産のアラウンドビューモニター搭載車種6選
エルグランド

日産が誇る高級ミニバン。世界で初めてMOD機能を搭載した車種として知られています。家族でゆったりとくつろげる広々とした空間と力強い走りが魅力的な車です。
・全長:4,915mm
・全幅:1,850mm
・総排気量:2,500cc
・乗車定員:7 or 8名
・価格:331万円~
ノート

電気自動車の新しい形「e-Power」を搭載する日産の人気コンパクトカーです。アラウンドビューモニターの他にもインテリジェントクルーズコントロールや踏み間違い衝突防止アシストなど、様々な安全先進機能を採用しています。
・全長:4,100mm
・全幅:1,695mm
・総排気量:1,198cc
・乗車定員:5名
・価格:142万円~
セレナ

2018年上半期のミニバン販売台数TOPを誇る車種です(メーカー公式より)。2016年のフルモデルチェンジからアラウンドビューモニターを搭載し、同時に搭載したパーキングアシスト機能とともに、車両周辺の安全支援力向上に大きく貢献しています。
・全長:4,690~4,770mm
・全幅:1,695~1,740mm
・総排気量:1,198~1,997cc
・乗車定員:7 or 8名
・価格:244万円~
リーフ

2010年に発売を開始した電気自動車です。アラウンドビューモニターをはじめとするパーキング機能搭載は、2017年発売の2代目から。プロパイロット機能や各種充電設備の充実により、電気自動車によるロングドライブを実現可能なものにしました。
・全長:4,480mm
・全幅:1,790mm
・総排気量:-cc
・乗車定員:5名
・価格:315万円~
デイズ

「ハッピーデイズ」のCMで知られる軽のトールワゴン車です。軽では初めて「アラウンドビューモニター」及び「前進時低速衝突軽減ブレーキ機能」「歩行者検知機能」を採用しました。衝撃を吸収する「高強度安全ボディ」で、ドライバーや同乗者の万が一にも備えています。
・全長:3,395mm
・全幅:1,475mm
・総排気量:659cc
・乗車定員:4名
・価格:115万円~
エクストレイル

ダイナミックな走りとしなやかさを感じさせるボディデザインが人気のSUVです。アラウンドビューモニターによる上方からの支援に加えて様々な先進安全装備が前後左右を守り、ドライバーの死角をなくすように働きかけます。
・全長:4,690mm
・全幅:1,820mm
・総排気量:1,997cc
・乗車定員:5 or 7名
・価格:219万円~
デイズルークス

eKスペース

ティアナ

スカイライン

ジューク

フーガ

シーマ

アトラスF24

アラウンドビューモニター技術は車両の周りの情報を直観的に可視化、パーキング操作を支援するシステムとして誕生しましたが、現在では同社の車庫入れ・縦列駐車を自動操舵でサポートする機能「インテリジェントパーキングアシスト」の一部として、欠かせないコアな技術として確立されています。
画像処理技術を含め、安全運転支援機能の技術は今後もどんどん進化していくことでしょう。