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更新日:2020.01.08 / 掲載日:2017.08.22
【三菱】旋回性能と走行安定性を向上させるAYC(アクティブ・ヨー・コントロール)とは

goo-net編集チーム
アクティブ・ヨー・コントロール(Active Yaw Control:以下AYC)とは、左右の車輪間の駆動力・制動力を制御する事で旋回性能と走行安定性を向上させる、三菱独自のヨーモーメントコントロール・ディファレンシャル機構です。
AYCは4WDの駆動力と制動力を軸とした車両運動統制システムとして、「走る歓び」と「確かな安全」を実現した、ドライバーが思うままに車両を操作できるように開発されたシステムです。
今回は三菱の企業理念を具現化した珠玉のヨ―コントロール機構「AYC」について解説します。
車が走行する時に発生するヨーモーメントを制御して、走る歓びと確かな安心を実現
車がコーナリングする時には、ヨーモーメントという、車両が横に振られる動き(車体を真上から見た時に左右に回転する動き)が発生します。
ヨーモーメントが大きすぎると、オーバーステアやアンダーステアなどとして現れ、ドライバーは自分が思うように操縦する事が難しくなるため、各自動車メーカーで独自のヨーコントロールシステムを開発・導入しています。
三菱が開発したAYCは、ハンドル角やヨーレイト(車の旋回方向へのヨー角の変化速度=旋回G)、駆動トルクやブレーキ圧、旋回スピードなど、ドライバーがどのような操作をしていて車両がどのような動きをしているか、走行状態をセンサーによってモニタリングし、旋回性能を向上させるためディファレンシャルギアをコントロールします。
その情報をもとに、「AFD(アクティブフロントデフ=フロント電子制御LSDの事。
電子制御クラッチでフロントデフを制御し、左右の前輪の駆動力配分を制御するシステム)」、「ブレーキ」「EPS(電動パワーステアリング)」を自動制御して、左右の車輪間の駆動力と制動力を制御しながら、高い旋回性能と走行安定性を実現する、最新の画期的な4WD向け車両運動統合システムが「S-AWC:Super All Wheel Control」です。
AYCは搭載される車種の前後駆動力配分システムによって、制御機構が異なります。
走行性能に特化したランサーエボリューション、ガソリンエンジンを搭載するアウトランダーの場合は、燃費性能に優れる2WD走行時の車両安定性を重視したオールマイティな精密な4WD制御、4輪に最適なモーター駆動トルクと回生トルクの最適化など、どのような路面状況でも高い旋回性能と、走行安定性を発揮できるようなシステムが装備されています。