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更新日:2020.04.03 / 掲載日:2020.04.03

軽自動車にかかるリサイクル料とは?仕組みや費用について解説!

軽自動車にかかるリサイクル料とは?仕組みや費用について解説!

グーネット編集チーム

自動車のリサイクル料金は、車が廃棄処分になるときに所有者が負担することになっていますが、基本的には前払い制度であるため、中古車の購入時に諸費用として発生することがあります。

ここでは自動車リサイクル料金の詳しい仕組みと、中古車を購入する際の注意点についてご説明していきます。

自動車のリサイクル料金とは?

自動車のリサイクル料金とは?

グーネット編集チーム

自動車のリサイクル料金とは、平成17年1月1日から施行された「自動車リサイクル法」によって、前払いで納付することを義務付けられている、車の廃棄処分のための費用です。

以前は、事業者の負担によって処理がおこなわれていましたが、不法投棄や適正でない処理を多発させてしまい、大きな社会問題となっていました。

これを改善するため、政府は事前に「リサイクル料金」として、車の所有者にも、廃棄処分にかかる費用を負担するよう、義務付けました。これが自動車リサイクル法です。

車の所有者がリサイクル料金を納付すると、リサイクル券というものが発行され、車の所有者が変わる場合は、この「リサイクル券」も同時に引き継がれるという仕組みになっています。リサイクル券は、車を廃車にするときに必要な書類ですので、大切に保管しておく必要があります。

リサイクル料金が必要な理由とは?

先ほど解説したように、リサイクル料金が必要になった理由は不法投棄や適正でない処理が多発したことです。そうなってしまった経緯として、以下のような理由があります。

最終処分場の容量不足

日本で廃車になっている車の台数は、毎年約400万台といわれています。車はリサイクルできる部分が多く、全体の75~80%はリサイクルされていますが、総重量の20~25%は廃棄されています。
これらの廃棄物は埋立地に処分していましたが、最終処分場の容量が不足してきたことで、処分費用が高くなりました。

先述のように以前は事業者が処理費用を負担していたため、処分費用の高騰に伴い、不法投棄や適正でない処理をする業者が多く発生しました。これを解決するために、処分費用を事業者ではなく車の所有者があらかじめ負担することになったのです。

環境問題への影響

車の不法投棄や適正でない処理が増えると、環境破壊へとつながってしまいます。車のリサイクルで特に環境破壊につながってしまう原因として、以下の3点があります。

・シュレッダーダスト
・フロンガス
・エアバッグ

シュレッダーダストというのは廃棄処理の最終工程で出る廃棄物のことで、最終的に埋め立てられますが、地中に溶け出すと土壌汚染や環境汚染につながる恐れがあります。

フロンガスはエアコンに使われているガスで、大気中に放出すると地球温暖化や大気汚染を引き起こしてしまいます。

エアバッグは不適切な処理をおこなうと爆発してしまうので、処理前に1度作動させてから処理をする必要があります。

車の所有者が廃棄費用を負担するリサイクル法が定められた経緯には、こうした環境問題への影響を抑える目的もあるのです。

軽自動車のリサイクル料金はどのくらいかかる?

軽自動車のリサイクル料金はどのくらいかかる?

グーネット編集チーム

リサイクル料金の必要性についてはわかりましたが、実際に支払うリサイクル料金はどのくらいかかるのでしょうか。

リサイクル料金は各自動車メーカーが設定しているため、車によって料金が異なります。また、シュレッダーダストの発生量やフロンガスの充填量、エアバッグの個数や取り外しやすさなどによっても金額が変わります。

基本的に小さい車ほどシュレッダーダストなどの量や個数は少ないので、軽自動車のリサイクル料金は安い傾向にあります。また、元々エアバッグやエアコンがついていない車はリサイクル料金が安いです。
例えば低年式の軽トラックなどがこれに該当し、その場合はシュレッダーダストの処理費用のみになるので、リサイクル料金は3,000円程度となります。

その他、普通自動車やトラックを含む一般的なリサイクル料金の目安は以下の通りです。

・軽自動車=約6,000円~16,000円
・普通乗用車=約9,000円~20,000円
・トラック=約9,000円~16,000円
・大型バス=約40,000円~65,000円

これを見るとわかるように、意外にボディの大きさによって料金は大きく変わりません。大型バスだけ飛び抜けてリサイクル料が高いのは、シュレッダーダストの量が圧倒的に多いからです。

ちなみに、「自動車リサイクル促進センター」がリサイクル料金を管理するための費用として、リサイクル料金とは別に情報管理料金が1台につき130円が必要になります。

リサイクル料金がかかる対象は、車を所有しているすべての方

リサイクル料金は、新車を所有する方だけでなく、すでに流通している車を所有するすべての方に納付の義務がありますので、中古車を所有する方も当然、対象になります。
納付は車1台につき1度だけですので、1度納付してしまえば再び納付しなければならないということはありません。
しかし、中古車の場合は、必ずしも購入時に納付しなければならないというわけではなく、購入時にリサイクル券があるかないかで、納付する場所やタイミングが異なってきますので、注意が必要です。

車のリサイクル料金はいつ払うの?

リサイクル券のない中古車を購入した場合は、購入時の費用に車のリサイクル料は含まれません。
継続してその車を所有し、次の車検を受ける場合には、車検時に運輸支局や車検業者で、リサイクル料金を納付する必要があります。
車検が切れている場合は、車に乗るためにまず車検に通す必要がありますので、この時点でリサイクル料金を納付しなければなりません。
購入時に中古車にリサイクル券が付いている場合は、以前の所有者がリサイクル料金を納付しているということになります。しかし、売却時にリサイクル券も同時に売却することになりますので、次の所有者となる方は、その中古車を購入すると同時にリサイクル料金を納付することになります。
中古車販売店など、車を販売する側では、リサイクル料金は、車両本体価格とは別の「諸費用」として計上されますので、諸費用にリサイクル料金が含まれている場合は、リサイクル券が付いているかどうか、きちんと確認しておきましょう。

車を手放す場合、誰がリサイクル料金を負担するの?

リサイクル料金は、最終的に、車の最後の所有者が負担することになります。
このことはあまり知られておらず、購入時にリサイクル料金を納付して負担するのみだと考えている方が多くいらっしゃいますが、車を売却する場合には、リサイクル券も同時に売却することになりますので、リサイクル料金は手元に戻ってきます。
購入時だけでなく、売却時にも、車両本体価格とは別にきちんとリサイクル料金が計上されているかどうか、確認しましょう。

リサイクル券のない車を、次の車検前に廃車にする場合には、自治体に登録されている整備工場や解体業者にリサイクル料金を納付して、リサイクル券を発行してもらった上で、廃車の手続きをおこなう必要があります。リサイクル券がある場合は、そのまま廃車の手続きをおこなうことができます。

まとめ

今回は軽自動車にかかるリサイクル料の仕組みや費用について解説していきましたが、いかがだったでしょうか?
リサイクル料は以前まで事業者が負担していましたが、不法投棄などが環境汚染につながるため、所有者が負担することになったということでした。

基本的には納車時にリサイクル料金を納めることになりますが、リサイクル券のない中古車を購入した場合は車検時に別途納付する必要があるので注意しましょう。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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