中古車購入
更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.06
600台だけのホンモノ、スバル レガシィB4&ツーリングワゴンSTIチューニングの極意
STIがレガシィをどう仕上げたのか

600台限定販売
【本記事は2006年9月にベストカーに掲載された記事となります。】今年6月にマイナーチェンジされた新しいレガシィをベースにSTIが最新のレガシィturned by STIを送り出した。B4、ツーリングワゴンの2つのボディに用意され、そのベースグレードは2.0GT spec・B。今回のマイチェンで相当よくなっているからSTIがこれをどう仕上げてくるのか楽しみではある。
turned by STIの実力を実感

エンジンはノーマルでパワーも6MTで280ps、4ATで260psとノーマルと同じだが、エンジンルームでは専用のフロントストラットタワーバーを専用装着している
turned by STIはエンジン自体に変更はなく、サスペンション、ブレーキ、エクステリア、インテリアを専用チューニングしたものだから、加速感などにまったく影響はないはずなのに、実際に乗ってみると、なぜか走り出した瞬間から感覚的な「速さ」を感じる。おそらく、カチッとした乗り心地やスポーツマフラーなどによるスポーツサウンドによるところも大きいのだろうと思う。徐々に速度を上げていくつかのコーナーを抜けるとturned by STIの実力を実感する。
ビルシュタインと共同で開発したダンパー

STI製の18インチアルミホイールとブレンボ製ブレーキを装備
ステアリングの切り始めのノーズの動き出しと自然さは、ノーマルよりに確実に進化しているし、さすがにビルシュタインと共同で開発したダンパーの威力にも驚かされた。開発を担当した高橋保夫車体研究実験課長によれば、ビルシュタインへの数値はSTIからリクエストしたもので、ダンピングレートの伸び側を縮み側の2倍程度というのが一般的だったのに対し、今回は1.5倍ほどに下げたという。そのほうが接地性を高めるためには効果があると断言。
驚くほど高次元の走り

ローダウンサスにより全高はノーマル車よりワゴンで約15mm低くなり精悍
確かに乗り心地はノーマルよりもやや硬く、路面の継ぎ目でのハーシュネスは強いのだが、バネレートを150%ほど高めて、15mm車高を低くしていながら、これだけの乗り心地に仕上げたのはたいした実力だし、ダンパーの設定なども大きく貢献していると思った。タイトなコーナーが続くワインディングでは、セダンはともかく、ツーリングワゴンは確かにリアのマスが大きく切り返しのところでその大きさを感じるのだけれど、リアに専用で採用されたピロボールのリンクによりよく制御されていて、剛性感が高く、その走りは驚くほど高次元のものだと断言できる。
ちょった高いが・・・

専用装備のシート表皮はアルカンターラとレザーのコンビで、運転席はパワーシート
限定600台、価格はオリジナルの約80万円高の400万~410万円前後。ちょっと高いかもしれないが、開発に携わる人たちの顔が見える数少ない日本車だ。