軽ターボNo1の燃費＆クリーン性能！ だけではなく……　スズキのセルボは走りがすごくよくなった

【本記事は2007年12月にベストカーに掲載された記事となります。】「事件は現場で起きている」ってわけでもないが、クルマはやはり乗って、開発者の話を聞いてみないとわからない。セルボの新グレードとして登場したSRは、軽ターボとしてトップに並ぶ10・15モード23.0km／Lの低燃費と4つ★のクリーン性能で、軽ターボ唯一のグリーン税制に適合すること（取得税が2WD車は9000円減、4WD車は4500円減）がクローズアップされているが、実は走りが格段によくなっているのだった。

セルボSRは日本で初めて直噴ターボ（64ps／10.5kgm）とCVT（7速MTモード付き）を組み合わせ、燃費と環境性能を向上。さらに、進行方向右側のエンジンマウントを液封化することにより振動、騒音を低減しているほか、ダンパーの容量をアップ（径が18φから20φに）させて乗り心地も改善しているのだ。かなり力の入った改良が施されているでしょう？

注目すべきはこのエンジンマウントやダンパーの改良はセルボSRだけでなく、同時期にマイチェンを受けたセルボシリーズ全体で行なわれていること。タイヤも乗り心地を意識した銘柄に変更されて、しなやかな足の動きを実現しているのだ。今回は直噴ターボ＋7速CVTのSR（141万7500円＝FF）とノーマルターボ＋4速ATのT（114万2400円＝FF）に乗ることができたのだが、しなやかさを増した乗り心地は同じ。エンジンもSRは64ps、Tは60psと若干の差はあるものの、長い上り坂を全開で走っても明確な差は感じられなかったのが正直なところ。違いはATとCVTで、これはCVTのほうがフィールはよかった。

10・15モード燃費はSRが23.0km／Lに対しTは19.8km／LとSRのほうが16％いいので（BCの燃費テストではSRは15.31km／Lでした）、このあたりがグレード選びのポイントとなりそうだが、27万5100円の価格差はいかにも大きい。というわけで、セルボSRの試乗会にて、マイチェンしたセルボの魅力がわかったのだった。スズキもSRの販売比率は1割未満と想定しているらしく「セルボのイメージリーダーという位置づけです」とのこと。

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