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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.03

正統派フルモデルチェンジで2代目 マークXはスポーツセダン

ハイブリッド時代に苦戦必至だが走りの気持ちよさ、室内の豪華さはやっぱりいいぜ!!

こちらは豪華なプレミアムのエクステリア

こちらは豪華なプレミアムのエクステリア

【本記事は2009年11月にベストカーに掲載された記事となります。】ハイブリッド、ハイブリッド時代にガソリンエンジン車のエース登場だ。なんたってマークII→マークXは日本人の心のクルマ。セダン離れといわれるいまでも昨年は3万8748台で販売24位、モデル末期となった今年に入っても月販平均1600台レベルと、人気を維持し続けている。そのマークXが10月19日、2代目へと進化した。初代マークXのイメージを残しながらも、よりスタイリッシュなスポーティサルーンへと変身。セダン派には待望のモデルチェンジといっていいだろう。パッと見た瞬間、「おっ、カッコいい!!」と素直に思えるスタイルだ。

「マークXはスポーティセダンです」

実に力強い、そして明確な言葉だった。新しいマークXは、ズバリ、どんなクルマですか!? という問いかけに対する友原孝行チーフエンジニアの言葉である。新型マークXは2.5Lと3.5Lにエンジンを分け、3.5Lはスポーティを追求した「350S」と、豪華なスポーティセダンとして新型マークXシリーズのフラッグシップとなる「プレミアム」を設定。いっぽう2.5Lは新型マークXシリーズの基本となる「250G」を用意する。「新型マークXの基本は250Gです。この250Gにすべてを盛り込んだといってもいいです。350Sやプレミアムは、スポーティセダンを標榜する以上、パンチのある動力性能も持たせたかった。あくまでもプラスαなんです」と友原CE。ベンチマークとしたクルマはBMWの5シリーズだという。友原CEはちょっと恥ずかしそうに「ご多分に漏れず、BMWの5シリーズをベンチマークにして、開発スタッフに、5シリーズを超えるクルマを作ろうよ、とハッパをかけました」。開発スタッフに特に注文を出したことがあったという。【トヨタのこれまでのクルマは、フラットな路面では非常にすばらしいハンドリング性能を見せるが、路面が荒れていると、とたんに吸収できなくなってクルマが暴れる。BMWの5シリーズはものすごくその部分がいい。この部分をキッチリ仕上げてほしい】「ビックリするくらいうまくできたんですよ。私は “奇跡の適合” と呼んでいるんですが、それほどまでに、うまくいったんです」と友原CEは自信たっぷりに言葉を続けた。「スタッフに恵まれたということでしょうね。トヨタ社内にはチューニングのプロが何人もいて、チームを作って開発しています。たまたま、私の考えを理解してくれて、しかも、私の考えと近い方向性を持ったスタッフが集まってくれた。私の言葉を彼らがちゃんと理解してくれて、製品に仕上げてくれた、ということだと思っています」。走りに期待が高まる!!

「期待していただいていいと思います。早く乗っていただきたいですね、皆さんに」

2代目はキープコンセプトだけど新しさを感じさせるデザインだ

2代目はキープコンセプトだけど新しさを感じさせるデザインだ

04年のマークXデビューから5年、マークXとしては初のモデルチェンジを受けた新型マークX。前身となるマークII時代から数えれば11代目となるモデルである。基本的には先代からのキープコンセプトの色合いの強いモデルチェンジだ。エンジンラインアップは3Lが廃止されて3.5Lに排気量アップしているものの、2.5Lは健在で、シャシーも基本的にはキャリーオーバー。デザインテイストも下部を丸く切れ込ませたヘッドライトなど、先代のイメージを色濃く受け継いでいる。だが、実際に新型マークXを目の前にすると、先代のイメージをまったく感じさせない大変身、といった印象なのだ。先代は全体的にカドを感じさせない、丸みを帯びたフォルムだったが、新型は張りのある堂々としたフォルムで、どっしりとした踏ん張りを感じさせるフォルムとなっている。ボディサイズは全長4730mm、全幅1795mm、全高1435mmでホイールベースは2850mm。先代と比べて全長、全高、ホイールベースはまったく変わらず、全幅だけが20mm拡大している。この全幅の拡大が、堂々としたフォルムを作り上げている一因。もちろん、デザイン的な面も無視することはできない。ガッチリとした骨太な印象で、いかにもスポーティセダンといった雰囲気を醸し出す。

ブラックの本革シートはスポーティな雰囲気で、なかなかいい感じ

機能的かつスポーティに仕上げられたインパネ回り。写真は350Sの本革シート仕様で、ブラック基調のインテリアが上質な雰囲気を醸し出している

機能的かつスポーティに仕上げられたインパネ回り。写真は350Sの本革シート仕様で、ブラック基調のインテリアが上質な雰囲気を醸し出している

インテリアの雰囲気もスポーティセダンの印象。過度に豪華さを狙うことなく、だがしかし、押さえるところはキッチリと押さえた仕上げとなっている。オーソドックスだが視認性に優れたスピードメーターとタコメーターがそれぞれ独立した2眼タイプのメーターパネルや、操作性に優れたATのシフトノブなど、機能性とともに上質なクォリティ感を感じさせる。センターパネルの両サイドのシルバーの縁取りも、過度ではないためいやみがないのもいい。 シート表皮はプレミアムが高級感のある「ベロアモケット」、スポーツタイプ(350S、250G・Sパッケージ)では「スポーツ専用織物」、250Gでは「織物」となるが、ツルっとした素材感の「織物」の風合いは普通のモケットシートとはちょっと違っていて、新鮮だし高級感を感じる。ドライバーズシートは、ガチガチのスポーツタイプではないものの、ほどよく腰をホールドしてくれる形状で、派手さはないけれど、スポーティな走りでも不満を感じないレベルに仕上がっていると感じた。本革シートは「プレミアム」、「350S」、「250G・Sパッケージリラックスセレクション」の各グレードで、メーカーオプションで装着可能となる。ブラックの本革シートはスポーティな雰囲気で、なかなかいい感じ。

2.5Lはレギュラーガソリン化で燃費向上

2.5Lはレギュラーガソリン仕様となり、203ps、24.8kgmとスペックダウンしたが燃費は向上

2.5Lはレギュラーガソリン仕様となり、203ps、24.8kgmとスペックダウンしたが燃費は向上

搭載されるエンジンはV6シリーズの2.5L(4GR-FSE)と3.5L(2GR-FSE)の2タイプでトランスミッションは全車6速AT。従来型には3Lが搭載されていたが、新型にはなし。CEの言葉にもあったように「パフォーマンスを明確にするため」3Lを廃止してよりパワフルな3.5Lに拡大したという経緯がある。3.5Lはスペックを見るとわかるように、クラウンアスリートに搭載されている315ps仕様ではなく、レクサスIS350に搭載される318ps仕様。トヨタの3.5Lで最もパワフルでスポーティなエンジンを新型マークXに搭載している。いっぽうで2.5Lエンジンは従来型のハイオク仕様からレギュラー仕様に変更されたのがポイント。最高出力203ps/6400rpm、最大トルク24.8kgm/4800rpm。従来型のハイオク仕様は215ps/6400rpm、26.5kgm/3800rpmだったから、最高出力が12ps、最大トルクが1.7kgmダウンしているが、10・15モード燃費が12.6km/Lから13.0km/Lに向上しており、250Gリラックスセレクションと250G・Sパッケージリラックスセレクションの2車はエコカー減税50パーセントの対象となるのがうれしい。動力性能はやや低下するかもしれないが、特に実用上気になるほどではないだろう。4WDは250Gに設定されており、電子制御トルクスプリット式の「Four」システムを採用する。ATは2WD車と同じく6ATを採用。

NEWマークXのグレード研究 どれがベストバイ!?

新型マークXは大きく分けて「スタンダードタイプ」、「スポーツタイプ」、「プレミアムタイプ」の3シリーズに分けられる。友原CEもいっているように、「ベーシックな250Gが新型マークXのすべてを表わしている」、ということで、スポーツタイプとプレミアムタイプはプラスαの魅力を盛り込んだシリーズといっていいだろう。エンジンは2.5Lと3.5Lの2タイプで、「プレミアム」は3.5Lのみの搭載で2.5Lの設定はなし。いっぽう250Gにバリエーションが設けられており、「Sパッケージ」はスポーティタイプのサスペンション(AVS)、スモークヘッドランプカバー、アルミペダル、専用シート地など、最もスポーティな「350S」(352万5000円)に準じた内外装が与えられており、スポーティ派にはオススメ。350Sの圧倒的な動力性能も魅力的だが、スポーティセダンの魅力は250G・Sパッケージ(293万7500円)でも充分に味わえるだろう。250Gの価格は267万4250円で、さらにここからアルミホイール、ディスチャージランプ、本革巻きステアリング&シフトブーツ、運転席パワーシートなどの快適装備を省略したFパッケージも設定されており、こちらは238万円。旧型の同グレードが247万8000円だったので、約10万円の値下げである。新型、旧型ともにオーディオレスが標準で、装備に大きな差はないので、純粋な値下げと理解していい。お買い得。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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