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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.01
ミライースに乗ればわかる! ミライースでいいではなく、ミライースがいい! 最高の笑顔の理由
やっぱりチープなのか?

イースは軽量化によるメリットが運動性能に出ていて軽快感がある。軽いが最低限の剛性を確保しているのは◎
【本記事は2011年11月にベストカーに掲載された記事となります。】軽さが最高に気持ちイ~ス! ベタなオヤジギャグも言いたくなるさてさて9月20日、ついにデビューしたミライース。デビュー後10日で受注2万台を突破し、ダイハツも年内5万台の受注を見込んでいる大注目モデルに試乗することができたのでバッチリとBC編集部がレポートしていく!BC読者諸兄がイースに対し気になっている点をしっかりとチェックしてみたい。■やっぱりチープなのか?まずはこれでしょう。いわゆる“安かろう悪かろう”ってヤツ。だって試乗前、開発陣にイロイロと聞いても「いやぁ、誇れるような飛び道具はないんですよ?」とか「軽自動車には軽自動車にふさわしい価格帯がある」とか、果ては「上田ECEから言われたことは、燃費を上げろ、コストを下げろです」。うーん、徹底的なまでのコストダウンでチープなクルマにゃなってはいまいか!? やっぱりそこが気になるわけですよ。ところが、ドアを開けて期待は裏切られた。軽量化のためドアは軽いのだが、けっしてペラペラというわけではない。ちゃんとドア内張はフルトリムだし、樹脂表皮がペキペキだということもなく成型の精度も高い。お次はインパネ。運転中いつも視界に入り、また、なにかと手の触れる機会の多いこいつがペラペラだったり、エッジにバリがあったりするととたんに「安っぽ!!」とガックリきてしまうのだが、驚くほどガッチリとした成形で、助手席側ダッシュパネルの上部を手で押してみてもポコッと凹むような感触はないガッチリした剛性感。軽量化のために樹脂板を薄板化したというので心配していたが、まったくの杞憂だった。ちなみに構成パーツを組み合わせたインパネアッセンブリー、ミラでは31部品で9555gだったものが、ミライースでは20部品に整理合理化され、7090gへと約2.5kgの軽量化になっているのだという。また、ツートーンカラーはダイハツが独自に開発した一体射出成形と呼ばれる成型技術によって、1枚の樹脂板として成型されているのでありました。そのほかシートの表皮はもちろんのこと、着座感も含めてしっかりとしていて大柄な男性が座ってもしっくりくる。ただ、唯一リアシートのヘッドレストが省略されているのが残念。
走りは大丈夫なの?

ハンドリング、乗り心地を含めた走りの質感という点ではコストダウンの影響は無視できない!?
■走りは大丈夫なの?エンジンをかけて走り出す。真っ先に意地悪チェックしたくなるのがドライバビリティ。ファイナルギア比をハイギアード化したというが、60kgの軽量化がそれに勝り、アクセルの動きにリンクして軽快にキビキビ走るのだ。ただ、これは燃費優先の制御なのか、出だしのタイヤひと転がり目がちょっとワンテンポ遅れる感じ。スロットルをゆっくりと開いているのか? あるいは単にエンジンのトルク特性なのか?ただ、タイヤ2回転目からは軽快そのもの。低転がりタイヤの効果、さらにはハブベアリングまで徹底的に抵抗を削減したというクルマ全体での走行栄光の小ささを実感する。アクセルをジワジワ~と開けていくと、スルスルスル~と加速していくのだ。いっぽう、アクセルを閉じた後の空走感にも走行低抗の小ささを感じる。スーっと走っていく感覚。ボディの軽さを実感するのは乗り心地やハンドルを切った時の軽やかな動き。思いのほかフットワークが軽快なのに驚いた。ただ、小さい路地へヒョイと左折していくような場面などでのロールスピードがほどよく抑えられたなら、ググッと上質な乗り味になると感じた。エンジンの吹け上がりはスムーズなんだけど、40~50km/hといったタウンスピードの低速走行からジワリとアクセルを開けていくような場面で、小さい音を立てながら「チチチチ……」といった、ちょっと軽めの出とネーションのような音を感じる場面があった。11.3というハイコンプでノッキングギリギリの燃焼コントロールしているがゆえの音なのか。耳を澄ませば聞こえる、といったレベルなので、実用上はまず気にならないだろう。タイヤは低転がり抵抗のエコタイヤ、しかも空気圧260kPというハイプレッシャーなのだが、懸念されたタイヤの固さ感やトレッド面から感じるザラついたフィーリングは驚くほど抑え込まれていた。
アイドルストップと燃費は?

車速7km/h以下でエンジン停止するエコアイドルは優れモノ! リアコンビは省電力タイプのLEDを全車に採用。リアビューは小股の切れ上がった感じでスポーティ。エコアイドルはムーヴよりも大幅に進化!
■アイドルストップと燃費は?停車直前、7km/h以下でエンジンストップするとの触れ込みだったが、最初の信号待ちでは完全停車までエンジンはストップせず。ん? と思ってエンジニアに質問すると、さまざまな条件が整わないと走行中のエンジン停止はしないようにプログラムしたという。例えばヘッドライトを点灯していたり、ワイパーが作動していたり、一定の舵角以上にステアリングを切り込んでいたりといった場合は完全停止までエンジンを止めないようになっているとのこと。何度目かの赤信号で、停止直前に青に変わって再加速、という場面に遭遇した。クルマが止まる直前にストンとエンジンが停止したのだが、再加速のためにブレーキペダルの踏力を緩めた瞬間、右足がアクセルペダルを踏むより先にブルンとエンジンが再始動してタイムラグなく再加速に入ることができた。これはお見事。なんでも、ミライースの燃費低減要因の約10%がアイドリングストップによるものだというが、走行中にいち早くエンジンを止めるぶんで稼げる燃費はその10%中の1%程度なのだという。これを「わずか1%」と見るか、「貴重な1%」と受け取るか? ということだ。ところで試乗会場周囲の街中を約50分、距離にして21.3kmほど走ってみたが、この時の燃費は21.6km/L。また、アイドリングストップ時間は11分48秒だった。ミライースは車両価格79万5000円からというベーシックゾーンの軽自動車。試乗した「X」グレードは99万5000円だ。とてもこの価格のクルマとは思えぬ仕上がりだ!!努力の成果を見よ!ミライースはどの要素が欠けても実現することはできなかった。そのダイハツの努力をおおいに讃えたい。
燃費は向上、コストはダウン

■軽量化790kgのミラCVTに対し、ミライースは、アレンジパッケージの変更により10kg、シェルボディの骨格合理化により30kg、内装パーツの軽量化で20kg、CVT、アルミホイールの軽量化などにより合計75kgの軽量化しているが、燃費向上アイテムにより15kg増のため、差し引き60kgの軽量化を実現。車両重量を10kg軽量化するのに四苦八苦するなか、60kgの軽量化は驚異的レベル。■超燃費性能ミライースは10・15モード燃費が32.0km/L、JC08モード燃費が30.0km/Lという非ハイブリッドカーでは最高の燃費性能を持っているが、何かひとつを特化したのではなく、いろいろな部分を改良した蓄積により達成している。このストイックなまでの性能追求は、レーシングマシンにも通じる。その燃費だが、ミライースはミラCVTに対して(1)エンジン改良(制御最適化を含む)→+14%、(2)CVTの改良→+4%、(3)軽量化→+5%、(4)走行抵抗の低減など→+3%、(4)アイドリングストップ→+10%、(5)エコ発電制御→+3%で合計+39%!CO2排出量も大幅に削減。アルトの103g/kmに対しイースは77g/kmを実現。これは、プリウスLの71g/kmには及ばないが、デミオ13-SKYACTIV(93g/km)フィットHV、インサイト(89g/km)を軽~く凌駕。■コストダウン徹底的な原価低減を推進して開発されたミライース。バンパーはスライド型の削減(ミラ11カ所→イース2カ所)、板厚薄肉化、小型化による材料使用量の削減、形状最適化や薄肉化による加工時間の短縮。ワイヤーハーネスはECU最適配置、経路最適化による配線の短縮化(総電線質量はミラに対し約35%削減)、部品統廃合と企画段階での仕様への反映による品番種類の削減(同約86%削減)。これらは一例だが、工場を一カ所に集約することで、部品物流費まで削減するなど、ダイハツの徹底ぶりには気が遠くなるほど。イースが誕生した背景にはこのような努力、壮大かつ綿密な計画があるのだ。79万5000円のDはしょぼいの?「79万5000円のDは、プライスリーダーモデルだが、法人ユースがメインで、一般ユーザーには売れないだろう」というのはダイハツ関係者の証言だが、ところがどっこい、Dも捨てたもんじゃない。イースは衝突安全ボディのTAF、安全インテリアのSOFI、ABS、デュアルエアバッグ、エアコン、パワステ、パワーウィンドウ、UVカット。これは最廉価モデルのDも例外ではない。外観ではテッチンホイール、ブラックメタリック塗装(←質感はかなり高い!)のドアノブ&ラゲッジレバー、ドアミラーがブラックで電動格納式ではないといった程度の差。機能面でもフロント間欠ワイパーが車速感応式ではない、集中ドアロックがない、エコアシストディスプレイが装着されない、ステアリングがメッキオーナメントがつかないウレタンとなる、オーディオレス、シフトインジケーターに照明がない、といった差別化がされているが、機能面では不便を感じないレベル。ただし、受注生産なので納期に注意。使い勝手、移住性は?全長3395mmのコンパクトボディながら、2455mmのホイールベースにより広い室内を実現。前後乗員間距離は930mmで、これはプリウスとまったく同じ数値でインサイトの870mmを凌駕!4人乗車時でもラゲッジは充分使えるし、2名乗車時にはリアシートを倒せば広い荷室空間に早変わり。コイツは使える!三本和彦御大もミライースを前に終始ご満悦!みなさんこんにちは、三本和彦です。デビュー前のプロトには試乗しましたが、ようやく正式に発表されました。今回は千葉県の幕張にて試乗会が開催されたのですが、プロトの段階ではわからなかったのですが、デザインも奇をてらわず悪くないですねぇ。早速乗ってみましたが、いいですよこれ。常々クルマは軽くなくちゃ、と言い続けていますが、このクルマは軽いというのがいい。エンジンスペックは大したことはありませんので速くはありませんが軽快感があります。アイドリングストップもムーヴよりも進化させています。自動車メーカーにとっては、エンジンを止めることなど簡単なのですが、問題は再始動。いかにドライバーが違和感を感じず再始動させるかがポイント。その点イースは合格です。再始動も非常にスムーズでず。車速が7km/hいかになると止まる、つまりクルマは極低速で動いているのにエンジンが止まり、そのまま再始動もする。パッケージングでは、ホイルベースをめいっぱい長くとったことで室内スペースを確保。狭いどころかむしろ広くさえ感じましたよ。いいクルマでしたねぇ。私がもうちょっと歳をとったら、こいつを買いましょうかね(笑)。
ミライースで関心&感激したところはどこ?

カスタムの設定がないのでオプションが充実 ミラ イースにはダイハツお得意のエアロ仕様のカスタムは設定されず。しかし個性を主張するためのエアロパーツ、インテリアパーツなど多数ラインアップ。フロントロアスカート+サイドストーンガードは7万7805円、バックドアスポイラーは3万8600円、ウッド調パネルは1万4910円~
ミライースで関心&感激したところはどこ?話題性抜群のミライース。見て乗って触れてどう感じただろうか? そこのことろをアレコレ聞いてみた。■石川真禧輝ダイハツは’06年デビューのソニカ以来、足回りが非常によくなっている。コストダウンを強いられながらもイースでも手を抜かずしっかりと継承されていて、特に高速域でのスタビリティの高さはすばらしい。安かろう、悪かろうじゃないところに感心したね。■松田秀士ミライースって限界時のポテンシャルが意外なほど高くてビックリ!■飯田裕子車速が7km/h以下になるとエンジンが停止する進化したエコアイドルは、ほかのクルマでは味わえない新鮮さがありますね。技術的に見てもあのトランスミッションで積極的にアイドリングストップを実現させたのにも感心です。
走りも価格も満足

カスタムの設定がないのでオプションが充実 ミラ イースにはダイハツお得意のエアロ仕様のカスタムは設定されず。しかし個性を主張するためのエアロパーツ、インテリアパーツなど多数ラインアップ。フロントロアスカート+サイドストーンガードは7万7805円、バックドアスポイラーは3万8600円、ウッド調パネルは1万4910円~
■竹平素信どんなクルマが登場しても、競技に結びつけて考えるのがワシのいいところでもあり、マンネリオヤジといわれるところでもあるのだが、ブランニューのミライースでは感心したのは一番安いDグレード。トランスミッションはCVTではあるが、軽量かつ装備が簡素化されているので、ビギナーが競技をするにはうってつけではないか。このミラ イースにはK4GP(軽自動車のレース)の親分、マッド杉山氏も注目しているハズだ。■(編)カツマタミライースを60回払いのローンで購入すると、月々の支払額は1万7300円。今タバコを2箱半(毎日)吸っているので、これを1箱にすれば、年間22万円節約できる。イースがマル1台買えるじゃないか! その程度の節約でクルマが1台購入でき、しかも30km/L走るのだから、素晴らしい買い物だと思う。またタバコ代上がるのか!!
イースは凄い!

テッチンホイールも精悍に見えてくるから不思議。最廉価のDはほかのグレードと見劣りせず
■本誌・飯嶋ミライースは一番安いグレードだけでなく価格設定が割安というのには感心だが、それよりも感心したのは室内の広さ。特にリアシートの広さは感激モノ。そしてイースは、すべてのドアがほぼ直角に開くので使い勝手抜群。これなら面倒なチャイルドシートの装着に便利。しかもISOFIX対応だから、装着自体も楽々。新米パパには最高ですな。■本誌・市原イースの凄さは軽量化に尽きる。クルマって1kg減らすのにも苦労するのに、10kgボン! 20kgポン! って感じで豪快に軽量化しているのに感心。ダイハツの加工技術によって可能となったという一体噴出成形(しかも無塗装)のダッシュボードなども質感を損なわず実現しているのに唖然。さらに技術者の話を聞いていると、これだけじゃ終わらない雰囲気だったのにもビックリ。■本誌・馬場ミラ イースの自発光式デジタルメーターは視認性抜群。しかも安いのに、低燃費走行運転ができるように今流行のエコドライブアシスト照明までついているのに感心。ズボラな運転の人に重宝するアイテム。